2011年7月18日月曜日

市民の「安全・安心」を保証しない菅内閣

市民の「安全・安心」を保証しない菅内閣

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南相馬北西部、21日にも「特定避難勧奨地点」指定
 政府の原子力災害現地対策本部は21日にも、積算放射線量が局地的に高い「ホットスポット」を対象にした特定避難勧奨地点に新たに南相馬市北西部の地域の住居を指定する見通しであることが18日分かった。 市は22日、6月に詳細調査を行った7行政区111世帯に結果を説明し、対象住居に通知する。伊達市の4地域113世帯に続く特定避難勧奨地点指定となる。
 政府は6月下旬に同市原町区の大原、大谷、高倉、馬場、片倉、押釜、鹿島区の橲原の7行政区で、原発事故から1年間の積算放射線量が20ミリシーベルトを超えると推定される地点を詳細調査。その結果、地上1メートルで毎時3.0マイクロシーベルトを超える地点が78地点あった。(福島民友)

福島第1原発:避難指示など解除要件 原子力安全委が公表
 内閣府原子力安全委員会(班目春樹委員長)は19日、東京電力福島第1原発事故で政府が出した避難指示などの解除に向けた要件を公表した。国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に従い、政府や地元自治体、住民が協議した上で年間被ばく量が1~20ミリシーベルトの範囲で当面の許容レベルを決め、これを超える地域に住民が戻る場合には除染などの措置が必要とした。また、長期的には年間1ミリシーベルトを目標に被ばく量を減らす措置を取ることなどを盛り込んだ。
 避難指示などの解除に向け、判断の根拠となる環境モニタリングや、事故後の行動調査結果と環境モニタリングの結果などを組み合わせて個人の被ばく量を推定するシステム、住民の定期検診など長期的な健康評価システムの構築などを提言。できるだけ被ばく量を減らすための活動への住民参加も求めた。記者会見した久住静代委員は「(当面の許容レベルは)国が一律に決めるのではなく、住民の意向を尊重すべきだ」と話した。【毎日・西川拓】
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 この程度の「助言」を受けるために、年間6億5千万もの税金を安全委員会に投入することが必要だろうか?

7/18
〈「冷温停止(???)の前倒し」問題
⇒「首相、冷温停止の前倒し強調 福島で周辺首長と意見交換」(朝日)
・「首相が将来の「脱原発」を表明した後に「個人的な思い」と言い直したことについて、市町村側から「我々は脱原発に向かっているのに本当にがっかりした」との意見が出た。首相は直接答えなかったという」
・「市町村側からは不満も漏れた。首相が具体的な帰還時期を示さなかったことについて、川内村の遠藤雄幸村長は「現実問題として除染対策などが進んでいない証拠」と指摘」
・「緊急時避難準備区域の解除が議題とならなかったことには、該当する田村市の冨塚ゆうけい市長が「一部の住民は『安全なんですか』『根拠は』となるでしょうから、戻るにはかなりの説明を要する。住民ときちんと話をしないと」と語った」

安定冷却、道なお険し 福島第一原発・ステップ1期限
 東京電力が福島第一原子力発電所の事故収束に向けた工程表を発表して17日で3カ月が経ち、工程表の第1段階(ステップ1)の期限を迎える。最大の目標は原子炉の安定的な冷却だが、その実現の要となる放射能汚染水の浄化処理施設では不具合が相次ぎ、改善が必要な状態だ。政府と東京電力は19日、課題はあると認めつつも、ステップ1の目標をおおむね達成したとの見解を示す。
 東電は4月17日に工程表を初めて公表した。3カ月後を終了のめどにした「ステップ1」で原子炉の安定的な冷却を、最長で来年1月までの終了をめどにした「ステップ2」で、原子炉が十分に冷えて安全な状態になる「冷温停止」状態を、それぞれ実現するとの目標を掲げてきた。  政府と東電は、原子炉の安定的な冷却は達成できたとみている。溶けた核燃料を冷やすことで出る高濃度の放射能汚染水を、浄化して原子炉の冷却に使う「循環注水冷却」システムが動き始め、汚染水を増やすことなく原子炉を冷やす仕組みができたため、というのがその理由だ。  これを受け、政府は緊急時避難準備区域の解除の検討を始める。その前提となる、
(1)窒素注入によって水素爆発の危険性をほぼゼロの状態にできたこと
(2)発電所外への新たな放射性物質の流出が限りなく低く(???)抑えられた状態になったこと――も19日に示す予定だ。

 だが、原子炉の安定的な冷却の前提となる循環注水冷却システムはトラブルが続いている。システムの要である放射能汚染水の浄化処理施設は6月17日に稼働を始めたものの、配管の水漏れなどの不具合が相次ぎ、一時停止を繰り返している。  また、4月当初の工程表では実施を明記していた、格納容器を密閉して内部を水で満たす冠水の作業は、5月の時点で事実上断念した。放射能汚染水の処理が思いのほか手間取ったのに加え、原子炉建屋の放射線量が高く、復旧作業ができなかったためだ。
 冠水させて原子炉をさらに冷やして冷温停止状態にするために、ステップ2で格納容器の損傷部の補修作業に取りかかる。だが、どこが損傷しているかわかっていないうえ、圧力容器から格納容器内に燃料が漏れ出ている可能性があり、作業は難航も予想される。(朝日・坪谷英紀)

〈「汚染牛肉」問題〉
新たに435頭、7都県に流通 新潟でも宮城の汚染わら(東京新聞) 

細野原発事故相:肉牛全県出荷停止 テレビ朝日番組で発言
 消費者担当相を兼務する細野豪志原発事故担当相は17日、高濃度の放射性セシウムを含む稲わらが肉牛の餌とされていた問題に関し「根本的に絶つことができるまでは(福島)全県出荷停止するという方向になる」と述べた。その上で「外に置いたものは餌にしない、という周知が不徹底だった」と指摘。「原因は明確なので、しっかり取り除けば問題は解決できる」と述べ、汚染拡大は防止できるとの認識を示した。テレビ朝日の番組で語った。
 消費者に対しては「規制値を超えるものが出たことはおわびしなければならない」と陳謝した上で「非常に安全サイドに立った基準で、少量を口にしても大変な被害が出るものではない」と冷静な対応を呼びかけた。【毎日・笈田直樹】
⇒「セシウム汚染牛:風評被害懸念…「福島産」値崩れ深刻」(毎日)

「廃業しかないか」 危機福島牛 畜産農家、悲痛な叫び 
 県内の肉用牛が19日にも出荷停止となる見通しとなり、県内の生産者に不安が広がっている。畜産農家の多くが収入を断たれることになり、「いつまでも持ちこたえられるか」とため息が漏れる。出荷停止が長引けば、これまで培ってきた「福島牛」のブランド力を失うことにもつながりかねない。消費者の信頼をつなぎとめる全頭検査の見通しも立たず、いら立ちは募るばかりだ。農家の苦悩を追った。
 「20歳のころから42年間、情熱を持って牛を育ててきた。それも、もう終わりかもしれない」。大玉村の肉牛農家の鈴木広直さん(62)は17日、自宅の牛舎にいる牛を悲壮な表情で見詰めた。 稲わらは牛の反すうを促す作用があり、健康で肉質の良い牛を育てるのには欠かせない。原発事故発生前に仕入れ、その後は屋根付きの倉庫で保管してきた。放射性物質の混入は考えられない。「消費者の安心のため、全県での出荷停止が仕方がないのは理屈では分かる。でも…」。割り切れない思いが渦巻く。
 村内の稲作農家から牛の堆肥との交換で仕入れてきた。「今後は県外の業者から購入するしかない」と思案する。現在、飼育する約50頭の餌代は月に70~80万円。新たに稲わらを購入するとなれば、年間300万円近く増える計算だ。出荷停止が長引けば、さらに餌代がかさむ。 肉牛の出荷価格は原発事故以降、風評被害で3~4割落ち込んでいる。そこに「出荷停止」というレッテルが加われば、どんな影響が出るのか。考えただけで気持ちが暗くなる。「廃業」という言葉が頭にちらつく。

 会津地方の30代の肉牛農家男性は16日、約40頭を飼う自宅の牛舎で、県の検査担当者が稲わらを運び出すのを心配そうに見守った。原発事故以降に田んぼに一部残っていた稲わらを取り入れ、保管していた分で、結果を待っている。「セシウムが検出されなければいいが…」と祈るような気持ちだ。
 会津地方では畜産農家が一丸となって「会津牛」のブランド化に力を入れ、男性も経営が軌道に乗り始めていた。だが、原発事故で会津牛も価格が3~5割も下落している。会津地方でもわらの汚染問題が起き、事態はより深刻になった。 「肉牛は出荷時期に合わせて計画的に肥育している。出荷停止が続けば、肥育が難しくなる」と行政の対応にいら立ちを隠せない。「収入がない中、肥育がうまくいかず、牛が死んでしまえば、それまで掛けた費用が全て無駄になる」  
 繁殖農家も子牛が出荷停止になるかどうかに神経をとがらせる。郡山市で繁殖牛8頭を飼う農家男性(66)は「県内で生まれた子牛は買ってもらえるのか。売値は限りなく下がるのではないか」と不安を募らせる。 5年程前にトラクターを購入するなどして、年間約200万円を返済している。収入減は大きな打撃だ。肉用牛が出荷制限になれば、母牛を最終的に肉用に売ることもできず、年間約40万円の減収にもなる。 「福島の牛に対する消費者の信頼は失われてしまった。安心して買ってもらえる環境を一刻も早く整えてほしい」。畜産農家からは全頭検査を求める声が高まっている。 (福島民報)

〈「避難準備区域縮小」問題〉
避難準備区域縮小「8月にも開始」 政府が自治体に打診
 東京電力福島第一原発の事故で住民の自主的避難を求めている「緊急時避難準備区域」について、政府が、指定されている福島県の自治体に区域の縮小を8月にも始める方針を打診していることが分かった。 菅直人首相が16日に同県を訪れて首長らから直接意見を聞き、その結果を踏まえて区域の見直し作業に着手する。
 政府や自治体関係者によると、政府は、原子炉を安定冷却させる工程表の「ステップ1」が、目標通り今月中旬に達成可能との見通しを自治体側に非公式に説明している。  その上で、避難準備区域の中で大気中や地表の放射線量が低く、上下水道や道路などのインフラを早期に復旧できる地域について、指定の解除を検討。8月中にも解除できないか自治体側から意見を聞いているという。第一原発から20キロ圏内の「警戒区域」や、放射線量の高い「計画的避難区域」を見直す考えはこれまでのところ示していない。

 避難準備区域があるのは南相馬市、田村市、広野町、楢葉町、川内村の5市町村で、対象住民は計5万9千人。このうち南相馬市は指定が解除された場合に備え、インフラ整備などを始めている。一方、広野町や川内村などは安全性が確保されない中での指定解除には慎重な立場だ。ある首長は「雇用、インフラ、子どもの安全をクリアしないと、解除には納得できないと伝えた」と明かしている。  政府は自治体ごとの事情を考慮しながら解除の具体的な地域や時期を詰める。近く予定している原子力災害への対応方針を示した計画の見直しに盛り込めないか検討しているという。(朝日)

福島市が高線量地域住民の一時的転居促す
 福島市は、放射線量が比較的低い同市荒井などの西部地区に災害公営住宅を建設し、市内で線量が高いとされる同市渡利など東部地区の住民に数年から十数年の一時的な転居を促す。瀬戸孝則市長が15日の市災害対策会議で示した。
 市民の県外流出を防止する。また、同市には東部地区の住民から「仕事の事情で転居が難しい」「引っ越したいが、子どもが転校したくないと言っている」などの相談が寄せられており、自主避難が困難な世帯の不安を解消する狙いもある。 ただ、現行の激甚災害法では放射線被害が災害として認定されないため、国から公営住宅建設費用の十分な支援を受けることができない。(福島民友)

大波、渡利地区3マイクロシーベルト超 車両連続測定
 政府の原子力災害現地対策本部と県は15日、5~7日に福島市で行った車両による放射線量の連続測定調査の結果を公表、大波、渡利両地区の一部で最大値が、毎時3マイクロシーベルトを超える数値を計測した。 最大値で大波が毎時3.39マイクロシーベルト、渡利が毎時3.32マイクロシーベルト。結果は県のホームページに掲載されている。(福島民友)

・シイタケから基準超えるセシウム 福島県産ハウス栽培
 福島県は15日、同県本宮市と伊達市のビニールハウスで栽培された原木シイタケから、国の基準を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。本宮市の農家からは基準超えの可能性のあるシイタケ129キロが東京の大田市場へ、伊達市の農家からは28キロが地元の直売所や福島市内のスーパーへ、それぞれ今月初め以降に出荷されていた。 伊達市では、2カ所の農家のハウスでモニタリング検査をした結果、1カ所で暫定規制値(1キロあたり500ベクレル)の3倍強の1770ベクレルが検出された。本宮市は1カ所の農家で、同560ベクレルが検出された。
 県は生産者に自主回収を指示するとともに、本宮市と伊達市からのハウスの原木シイタケの出荷自粛を求めた。同県内ではこれまで、露地栽培の原木シイタケで基準を超えるセシウムやヨウ素が検出されているが施設栽培では初めて。県によると、温度管理のためビニールハウスを開けたことがあったという。(朝日・神田明美)

⇒「子どもと妊婦に「バッジ式線量計」を配布するのは正しいか?