2009年3月6日金曜日

医療大麻裁判について

 非常に唐突な感じが否めないけれど、三月一二日(木)、東京地裁で成田賢壱さんの医療大麻裁判の第一回公判がある。詳しくは、できたばかりの「支援する会」のホームページをみてほしい。

 ぼく自身は運動には関わっていないが、医療大麻に限らない大麻の合法化や、いわゆる「精神医療」における患者の薬漬け問題などは、長年考えてきた問題である。個人的には、対テロ戦争と麻薬撲滅戦争との関連について、これまで編集に携わってきた本の中でも書いたことがある。『大学を解体せよ』という、とにかく大学研究者には評判が悪い本の中では、地方の進学校に入学直後、いじめ問題がこじれて不登校となり、その後「精神医療」にかかり、薬漬けにさせられ、あげくの果てに「統合失調症」と診断され、いっそう薬漬け状態になってしまった、ぼくの身近にいる女性のことにも触れている。

 大麻所持者の厳罰化や、司法・警察・マスコミ一体となった所持者の社会的抹殺を目論んでいるとしか思えない異常な撲滅キャンペーンは、実は「精神を病んだ」と診断されている数百万人規模の現代日本人の薬漬け状態と有機的に関連している、とぼくは考えている。

⇒「毒舌セカンドオピニオン」
⇒「精神科セカンドオピニオン」

 「民族浄化」ならぬ社会浄化、social cleanzing のひとつの形としての厳罰化と撲滅キャンペーン、そしてその一方で人間の脳を薬漬けにすることによって暴利を貪るグローバル製薬産業、メトロポリスに繁殖する「精神医療」、そのクリニック、これらと癒着した厚生労働省に大学の医学部というシステム・・・。
 昨年の早稲田祭に呼ばれ話をしにいったときも、冒頭からこんな話を始め参加者をドン引きにしてしまったが、早稲田、慶応、同志社に限らず学生層を狙った麻薬撲滅キャンペーンはこれからもおさまることはないだろう。

 そこでこの問題を考えるときに、成田さんの今回の裁判は実に多くのことを教えてくれるに違いない。支援する会のリンク先を訪問し、理解を深めてほしいと思う。