2011年7月16日土曜日

泊原発が危ない!

泊原発が危ない!

8月
泊原発3号機:知事が再開容認に理解求める 道議会特別委
 定期検査で調整運転中の北海道電力泊原発3号機(北海道泊村)の営業運転再開をめぐり、北海道議会特別委員会が16日開かれ、高橋はるみ知事は国の原発の安全対策を評価した上で「道の考え方を整理し、国に伝えていきたい」と述べ、運転再開容認への理解を求めた。ただし議会内に慎重論もあり、同日中の正式容認表明は見送った。地元4町村の意向を確認した上で、近く容認表明し、海江田万里経済産業相に伝える方針。 その後、経産省原子力安全・保安院が3号機の最終検査の検査終了証を北電に交付し、営業運転に移行する。東京電力福島第1原発事故以降、原発の営業運転再開は全国で初めてとなる。
 高橋知事は、3号機の営業運転再開を認めなければ道内の冬場の電力需給が逼迫(ひっぱく)する恐れがあることや、地元4町村にも異論がないことなどから再開を容認したとみられる。道議会特別委は、運転再開容認をめぐって各会派と道の調整が続き、審議は休憩をはさみ深夜までもつれた。
 3号機は1月に定期検査に入ったが、福島第1原発事故の影響で、北電が4月8日に営業運転再開の延期を発表し、フル出力状態の調整運転が約5カ月間続いていた。 道は7月、経産省に営業運転再開などに関する質問状を提出。同省は8月9日に「営業運転再開は再稼働にはあたらない」などとする回答を出したが、同時に北電に営業運転再開へ向けた最終検査を申請するよう指示し、10日に検査を終えた。このため高橋知事は「地元軽視だ」と反発、海江田経産相は終了証の交付を先送りした。【毎日・高山純二】

道知事が泊原発3号機再開を容認 営業運転は震災後初
 北海道の高橋はるみ知事は16日夜の道議会特別委員会で、定期検査で調整運転中の北海道電力泊原発3号機(泊村)の営業運転再開に向けた政府対応を評価し、事実上再開を容認した。知事は、最終検査に経済産業省原子力安全・保安院だけでなく、原子力安全委員会を関与させた政府対応に関し「二重チェックは評価できる」(???)と述べた。特別委の審議や地元4町村などの意見を踏まえ、海江田万里経産相に再開容認の意向を正式に伝える方針。
 特別委は同日夕から約6時間半にわたって休憩。午後10時半ごろ、高橋知事が出席して再開された。知事の答弁内容の調整などに手間取ったとみられる。【共同通信】

道内研究者50人 泊原発営業運転へ5項目要求
 北電泊原発3号機の営業運転再開について、道議会産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会が開かれるのを前に、元道環境審議会会長の吉田文和北大大学院教授(環境経済学)ら道内の研究者50人が15日、緊急声明を発表した。「無条件の営業運転開始は容認できない」として、道と地元4町村が北電と結んでいる安全協定の範囲を周辺自治体に拡大することなど5項目を求めている。  50人は北大や酪農学園大、北海学園大など道内9大学の教授や准教授。この日、吉田教授と干場信司酪農学園大教授(家畜管理学)が道庁で記者会見した。  声明では
《1》安全協定の範囲拡大
《2》泊原発の沖合に存在が指摘されている活断層などについて、第三者機関による調査・検証の実施
《3》2~4年後までに実施するとしている北電による安全性向上対策の前倒し-
などの5項目を営業運転再開の条件とするよう求めている。
 会見で吉田教授は「大震災以降、正式な営業運転再開は全国初。泊3号機への対応が今後の前例になる」と強調した。 (北海道新聞)

道議会どう判断 泊3号機 知事きょう容認
 道議会は16日午後、北海道電力泊原発(後志管内泊村)3号機の営業運転再開の是非を審議するため、産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会を開く。高橋はるみ知事は運転再開を容認する考えを表明する見通しで、知事の判断に対し、議会側がどのような態度を示すかが焦点となる。
 海江田万里経済産業相は、道の判断が示されるまで、営業運転再開を認める検査終了証の交付を見合わせており、知事は地元としての意見集約を急ぐ考えを示している。  道政与党で最大会派の自民党・道民会議は15日、党道連と合同の会合を開いて対応を協議。会派内には、冬の電力確保に不安が生じるとして、3号機の運転停止に否定的な声が強いが、「拙速に判断を求めるのはおかしい」(ベテラン道議)との異論も出ており、知事の容認方針を会派の総意として支持するか不透明な部分も残る。 (北海道新聞)

泊3号機 知事、16日にも容認表明 営業運転に即日移行
 高橋はるみ知事は12日、調整運転中の北海道電力泊原発(後志管内泊村)3号機の営業運転再開を容認する考えを16日にも表明する方針を固めた。原子力政策を審議する道議会特別委員会を16日にも開き、委員会での議論と地元町村の意向を踏まえた上で海江田万里経済産業相に道として再開に同意することを伝える。海江田氏はこれを受けて検査終了証を交付、同日中にも3号機は営業運転に移行する。
 知事は地元としての意見集約に向け、11日から道議会や泊原発から半径10キロ圏内の後志管内4町村(泊、岩内、共和、神恵内)との協議を開始した。  12日には、道議会との間で産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会を16日か17日に開き、3号機の営業運転再開に対する道としての考え方を説明し、議論する方向で最終調整に入った。(北海道新聞)

泊原発:3号機再開を先送り 経産相、北海道知事に伝える
 北海道電力泊発電所3号機=北海道泊村で2010年7月10日、本社機から小出洋平撮影 調整運転中の北海道電力泊原発3号機(北海道泊村)の営業運転再開について、海江田万里経済産業相が10日夜、北海道の高橋はるみ知事に「知事の判断は大切で、(再開を)待ちたい」と電話で伝えていたことが11日、道への取材で分かった。3号機は10日に経産省原子力安全・保安院の最終検査を終え、11日にも営業運転が再開される見通しだったが、これに伴い先送りされることになった。
 道は泊村など地元4町村や道議会の意見を聞き、運転再開の是非を判断する方針。4町村に運転再開に目立った反対意見はなく、3号機の停止で電力需給が逼迫(ひっぱく)する恐れがあるとみて、道は運転再開を容認するとみられる。 道によると、海江田経産相は10日午後7時ごろ、高橋知事に電話し、道が運転再開の是非を判断するまで検査終了証を交付しない考えを伝えるとともに「(判断を)できるだけ早くまとめてほしい」と求めた。高橋知事は「道としての考え方をできる限り早く集約する」と答えたという。
 3号機の運転再開を巡っては海江田経産相が9日、調整運転中の原発の営業運転再開を「再稼働には当たらない」とする政府見解を道に提示。あわせて原子力安全・保安院が北電に最終検査を申請するよう指導した。 この動きに対し、高橋知事は、国が地元の同意を取り付けないまま再開に向けた手続きを進めているとして強く反発していた。
 泊原発3号機は1月5日、定期検査に入り運転を停止。3月7日に再起動し、フル出力で調整運転を始めた。福島第1原発事故を受けた緊急安全対策などで最終検査が先送りされ、調整運転が長引いていた。【毎日・高山純二、片平知宏】

泊3号機運転認めぬよう提訴 住民40人、札幌地裁に
 定期検査で調整運転中の北海道電力泊原発3号機(泊村)の営業運転への移行を止めるため、北海道の住民約40人が1日、検査終了証を交付しないよう国に求める訴訟を札幌地裁に起こし、仮処分を同時に申し立てた。 訴状によると、3号機は、長期の全電源喪失を想定していない誤った安全設計審査指針に基づいて設置。電源車の配置などの緊急安全対策も十分ではなく、終了証を交付し、営業運転を認めることは違法だとしている。
 原告団の泉かおり代表(54)は提訴後に記者会見し「事故が起きれば被害がどこまで広がるか分からない。営業運転の再開に危機感を覚えている」と述べた。 3号機は1月に定期検査入りして停止。3月に再稼働して調整運転に入った。国の最終検査を受けて終了証が交付されれば営業運転に移る見通しだが、福島第1原発事故後、手続きは進まず、5カ月近くフル稼働での調整運転が続いている。〔共同〕

7月
泊3号機「再開反対」 札幌市民団体がデモ行進
 北電が調整運転を続けている後志管内泊村の泊原発3号機の営業運転再開に反対するデモ行進が24日、札幌市中央区の大通公園周辺で行われた。主催者発表で約200人が参加し、放射能の不安からの解放を訴えた。  札幌の市民団体「Shut泊」「ほっかいどうピースネット」「市民自治を創る会」が主催し、小学生からお年寄りまでが参加。
 大通西4を出発した一行は「NO原発」「STOP!再稼働」などと記したプラカードを掲げ、道庁前まで約2キロを「魚や畑、子供を守れ」とシュプレヒコールしながら行進。泊原発全体を停止するよう訴えた。

泊3号機再開 政府回答見通し立たず 首相と経産省なお溝?
 北電が調整運転を続けている泊原発(後志管内泊村)3号機の営業運転再開について、「再稼働に当たらない」との政府の統一見解を求めた高橋はるみ知事の質問書(14日送付)に、政府が回答できないでいる。菅直人首相が最終的に同意していないためとみられ、回答時期の見通しも立っていない
 「官房長官まではクリアしているが、最終的な判断は首相に求めていますので」。22日に札幌市内で開かれた泊原発の環境保全監視協議会。経済産業省原子力安全・保安院の高橋正裕・泊原子力保安検査官事務所長は、首相の同意が得られないことが回答の遅れの理由であることを示唆した。 (北海道新聞)

北電、民間からの電力購入を検討
 北電は22日、泊原発(後志管内泊村)1、2号機の運転停止が長期化した場合の電力不足を回避するため、火力発電所で定期検査の延期を検討していることを発表するとともに、民間の自家発電設備からの電力購入も検討することを明らかにした。  自家発電設備からの電力購入は、民間工場などが持つ3万キロワット程度を見込む。さらに電力需給が逼迫(ひっぱく)した際に大規模工場などに使用抑制を求めて6万キロワット確保するとした。 (北海道新聞)

保安院、北海道電力泊原発に最終検査促す 通常運転移行にらみ
 経済産業省原子力安全・保安院は21日、原子力発電所の新たな安全評価制度の修正案を原子力安全委員会に示し、了承を得た。定期検査で停止中の原発を再稼働するのに必要な「1次評価」で評価項目を拡充するなどした。評価制度が固まったことを受け、保安院は定期検査が終わる直前の「調整運転」を続ける北海道電力泊原発3号機について、最終検査を受けて通常運転に移行するよう北電に改めて求める
 新たな安全評価は地震や津波にどこまで原発が耐えられるかを調べるストレステスト(耐性調査)。再稼働の準備が整った原発を対象に実施する1次評価と、すべての原発を対象にした2次評価の2種類ある。保安院は15日に原案を安全委に示したが、委員から「わかりにくい」などの指摘が出たため修正案をまとめた。
 主な修正点は1次評価項目の拡充。原案では地震、津波、全交流電源喪失、最終的な熱の逃がし場の喪失――の4項目だけだったが、「地震と津波の同時発生」と「過酷事故対策の検証」を加えた。東京電力福島第1原発の事故が津波と地震の複合で起きたことを踏まえた。
 安全評価の了承を受け、保安院は北電に泊原発の最終検査を受けるよう促す。同原発は「試運転」である調整運転を通常の4倍の4カ月続けており、検査なしで運転する不自然な状態を解消する狙い。地元の北海道は泊原発と安全評価の関係などを問い合わせており、保安院は道に回答して通常運転移行への理解を求める。北電は早ければ22日にも最終検査を申請する可能性がある。(日経)

泊3号機運転再開 政府の文書回答不可欠 高橋知事が強調
 高橋はるみ知事は20日、道東京事務所で記者会見し、北電が調整運転を続ける泊原発(後志管内泊村)3号機の営業運転再開について「道からの質問に対する回答を政府の統一見解としてもらった後、頭の整理がスタートする」と述べ、政府から文書による回答がない限り、再開の可否を判断しないとの考えをあらためて強調した。  道は3号機の営業運転再開が「再稼働」に当たるか否かの説明を求める質問書を、海江田万里経済産業相に送っている。
 枝野幸男官房長官は20日午前の記者会見で、3号機は「現に稼働中の状態」と述べ、運転再開は再稼働に当たらないとの認識を示した。現在も営業運転中の2号機と同じ扱いになり、理屈の上では知事の政治判断が必要なくなる

泊原発3号機 営業運転中止を 市民団体が北電に要請
 道内18の市民団体でつくる、脱原発・クリーンエネルギー市民の会(事務局・北海道平和運動フォーラム)は19日、調整運転が続いている北電泊原発(後志管内泊村)3号機について、営業運転を再開しないよう北電に申し入れた。  同会は、
《1》営業運転再開に向けた国への最終検査申請を取りやめ、調整運転を中止する
《2》定期検査のため停止中の1号機の運転再開断念-を求めた。これに対し、北電の担当者は「国から最終検査を受けるよう指導があり、営業運転に向けた審査を申請したい」と答えた。
 一方、脱原発社会の実現を求める札幌の市民団体は19日、札幌市中央区の大通公園で街頭活動を行い、3号機の営業運転再開反対を訴えた。ほっかいどうピースネット(札幌)とShut泊(同)などが初めて企画。Shut泊の泉かおり代表は演説で「福島の原発と同じことが泊原発で起こる可能性はだれも否定できない。道には道民の不安を受け止めてほしい」と述べ、ビラを配った。24日午後1時半からは札幌市内でデモ行進を行う。(北海道新聞)
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泊3号機 再開第1号の可能性も 知事の判断時期に影響か
 福井県の大飯原発1号機のトラブルを受け、道は16日、北電に対し、同原発と同様に試験運転を続けている泊原発3号機について、安全確認を徹底して運転するよう要請した。  道原子力安全対策課によると、同日午前、福井県からトラブル発生の連絡があった。
 泊原発3号機は3月7日から、試験運転を行っている。大飯原発が今回のトラブルで国への最終検査申請を見合わせることになったため、泊原発3号機は最終検査で異常がなければ、全国の定期検査中の原発で東日本大震災後初の営業運転再開に単独で入る可能性が出てきた。

泊3号機営業運転 知事容認の方向
 高橋はるみ知事は15日の定例記者会見で、北電が試験運転を続けている泊原発(後志管内泊村)3号機の営業運転再開について、「道知事として、道民生活や産業活動を支える意味で、電力の安定供給を確保する責務がある」と述べ、容認する方向で検討していることを明らかにした。ただ、営業運転再開が「再稼働」に当たるか否かについて、政府から「納得できる回答」を得られることが容認の条件になるとの考えを強調した。(北海道新聞)

道が経産相に質問書を送付 北電泊原発3号機の営業運転再開で
 道は14日、試験運転中の北電泊原発(後志管内泊村)3号機の営業運転再開について「再稼働」に当たるか否かなどの明確な説明を政府に求める質問書を、海江田万里経済産業相宛てに送付した。  道は、回答がなければ営業運転再開への対応を決めない方針。ただ、国からの回答時期は未定で、回答が遅れれば道の態度決定もずれ込む可能性がある。 (北海道新聞)

10月までに北電提訴 「泊廃炉をめざす会」が札幌に発足(北海道新聞 映像あり)
泊原発 「廃炉をめざす会」発足
■10月末めど提訴へ
■札幌市長がメッセージ
 北海道電力泊原発(泊村)の「廃炉をめざす会」が7日夜、札幌市内で発足した。同会を母体とする千人規模の原告団を組織して、「再稼働のない完全廃炉」を北電に求めて、10月末をめどに札幌地裁に提訴することを決めた。 同市内で開かれた発足集会には、定員を大幅に超える300人の市民が参加した。準備会の市川守弘弁護士が訴訟の手続きを説明。代表委員に小野有五・北大名誉教授(地球環境学)、建築史家の常田(ときた)益代さん、市川弁護士を選んだ。 同会は今後、青森県の大間原発の建設差し止め訴訟の原告団や全国の脱原発訴訟の弁護団とも協力し、歩調を合わせながら提訴の準備を進めるとともに、訴訟以外の集会や学習会の開催、署名などによる運動の展開で「原発のない社会」をめざすという。
 小野・名誉教授は冒頭、東京電力福島第一原発の事故について「東電と政府は、原発は『安全』だと言ってきたが、ことごとくうそだった」と指摘。「今こそ泊原発を止めなければいけない」と訴えた。 集会には、ウランとプルトニウムの混合燃料を原子炉で燃やすプルサーマル計画の泊原発での実施に反対している上田文雄・札幌市長も「原発問題を正しく判断するのに必要な情報を、多くの市民が幅広く共有する運動に発展することを期待します」とメッセージを寄せた。 同会では、1口千円で幅広く会費やカンパを集め、訴訟費用や運動費用を賄う。(朝日・小林舞子)

原発、検査中なのにフル稼働 泊・大飯、手続き先送り
 定期検査中の原発の運転再開が遅れている問題で、北海道電力の泊原発3号機(北海道)と関西電力の大飯(おおい)原発1号機(福井県)が、定検終了直前の「調整運転」を4カ月近く続けているフル稼働で送電しており営業運転と同じだが、国と電力会社、立地自治体が安全評価の責任を押し付け合い、定検中のまま手続きの先送りを3カ月近く続ける異例の事態になっている。

 両機が13カ月に1度の定検に入ったのは、昨年12月から今年1月。約50項目の検査を終え、泊3号機は3月7日、大飯1号機は3月10日と、いずれも大震災直前に原子炉を起動し、調整運転に入っていた。 調整運転は通常、約1カ月行われる。徐々に出力を上げ、フル稼働時点で、経済産業省原子力安全・保安院から、正常に作動しているかを最終チェックする総合負荷性能検査を受ける。 両機とも4月上旬に営業運転に移る予定だったが、震災と原発事故で状況は一変した。保安院は3月と先月、緊急の安全対策を指示。海江田万里経済産業相は先月18日、両機を含む原発について「対策は適切」と再開を認めた。 だが北海道電と関電はその後も最終検査を受けず、営業運転に踏み切らない。理由については両社とも「地元自治体の理解が得られていないので……」(???)と歯切れが悪い。(朝日)
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試運転中の2原発、月内にも通常運転移行 保安院要求
 定期検査が終わる直前の「調整運転」の段階にある関西電力、北海道電力管轄下の2つの原子力発電所を通常の営業運転に移す方向で、関係者の調整が始まった。経済産業省原子力安全・保安院が2電力に対し、通常運転の前提となる最終検査の申請をするように求めた。2電力も検査を受ける方向で準備に入った。定期検査中で停止している原発の再稼働問題とは区別する考えだが、首相官邸との溝が拡大する可能性もある。
 対象となるのは、北電泊3号機と関電大飯1号機。いずれも3月11日の東日本大震災の直前に、地元自治体の確認を受けた上で、原子炉を再起動し、調整運転に入った。 調整運転は通常の営業運転に入る前の「試運転」。通常は1カ月程度で、その間に安定運転が可能か調べる最終検査(総合負荷性能試験)を受け、合格すれば営業運転に移る仕組みだ。
■調整運転すでに4ヵ月
 福島原発事故の影響で、最終検査が遅れ、両原発の調整運転は4カ月間に及んでいる。 試運転といっても、現実には、再稼働後の原発と同じように、原子炉はフル稼働し、電力も供給している。最終チェックを受けずに運転が長期化している点について、保安院の森山善範原子力災害対策監は12日の記者会見で「法令上、問題になる可能性がある」と指摘。2電力に対し、最終検査の申請を求めていることを明らかにした。検査を受けられるのに受けない場合、電力会社は電気事業法上、検査忌避とされる可能性がある。
 保安院は最終検査を通れば定期検査を終了し、2原発の通常運転を認めることに問題はないという立場。保安院は週内に最終検査の申請をするよう打診している。申請があれば、最終検査は数日程度で終わるとみられ、月内にも通常運転に移行する見通し。次の定期検査を来年5月までに実施する方向で調整する。
■2社が申請準備
 菅直人首相は定期検査中で停止している原発の再稼働に難色を示している。ただ、保安院は今回の2原発は検査が最終段階にあり、原子炉を起動しているため、ほかの原発の再稼働問題とは区別する考え。 関電の大飯1号機の出力は117.5万キロワットある。関電の電力供給の3%強を占め、夏場の供給計画にも織り込んでいるため、仮に停止となると影響は大きい。このため、関電の幹部は12日、「最終検査の準備を進めたい」と語った。北海道電力も12日、検査の申請準備に入ったことを明らかにした。
 一方、原発立地自治体は、今回の判断とは距離を置いている。 関電によれば、大飯原発の通常運転移行について福井県から「国と事業者が判断するもの」という回答を得たという。国と関電の判断を容認する姿勢を示したものだが、積極的な同意は見送る。 北海道は国に対し「中部電力浜岡原発と泊原発の違いを説明してほしい」と要請中。高橋はるみ知事は原発の通常運転の可否について「(考えを述べるのは)難しい」と、判断を留保している。(日経)

脱原発 高橋知事、評価避ける 岩内町長「納得しなければ」
 菅直人首相が13日の記者会見で、「脱原発」社会を目指す方針を表明したことに、北電泊原発(後志管内泊村)を抱える道内の自治体などからは、評価や戸惑いの声が上がった。
 高橋はるみ知事は同日、首相会見を受けてコメントを発表したが、「電力の安定供給は道民生活や産業活動に必要不可欠であり、新エネルギーの導入などによる多様な電源構成を図っていく必要がある」などとし、脱原発には明言を避けた
 泊原発から30キロ圏内にある後志管内倶知安町の福島世二町長は「電力供給の問題があるのでいっぺんに脱原発にはならないだろう」としながら「原発に代わるエネルギー確保にメドがつくなら、3年、5年先に脱原発社会を目指すのは評価できる」と述べた。  泊原発の地元4町村の一つ、同管内岩内町の上岡雄司町長は「国が原発が危ないものと判断した結果であれば、地元としても納得しないといけない」としたが、「原発をなくしていくとなれば、既存の泊原発にも今後、何らかの影響が出てくるのではないか」と述べ、見えない先行きに懸念も示した。(北海道新聞 7/14

北電、泊3号機営業運転再開へ 地元自治体に説明開始
 北海道電力は泊原発(後志管内泊村)3号機の営業運転再開に向け、13日までに道や地元4町村などに対する説明を開始した。関係自治体の理解を得て、なるべく早く営業運転を再開したい考え。泊3号機と同様に試験運転中の関西電力大飯原発(福井県)1号機とともに、東日本大震災後、全国の定期検査中の原発で初めて営業運転に移行する可能性が出てきた。 (北海道新聞)
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 高橋知事は、少なくとも「ストレステスト」の実施とその結果が判明するまで、という条件の下に、泊3号機の営業再開にストップをかけることができるし、そうすべきだろう。「地元4町村」の首長たちにしても同じである。

泊最終検査 道民の理解得られるか(北海道新聞・社説より抜粋)
◇ 「道民の不安を解消することが最優先である以上、3号機をいったん停止させ、さまざまな安全審査を待つことも選択肢の一つになるのではないか。  最終検査は、原発の設備の状態をデータで確認する程度の形式的なものにすぎない。 中ぶらりんの状態は解消すべきだが、それを出来レースのような手続きで済ませるのは誠実なやり方とは言えまい。 ・・・北電は、道民の議論の材料として、道内企業の自家発電設備も含めた電力供給能力、必要な節電の程度など詳細なデータを公開すべきだ 」
◇ 「これまで試験運転の継続を放置してきた保安院が、検査忌避の疑いまで持ち出して、北電に検査申請を促すのは奇妙だ。 経産省は停止中の原発の運転再開を急いでいた。その突破口として期待していた玄海原発の再稼働が暗礁に乗り上げた直後である。  泊3号機を、福島の事故後に定期検査から営業運転を再開する最初の原発と位置づけ、再稼働に弾みをつける意図があるとしたら、国民軽視もはなはだしい」

北海道新聞・「東日本大震災・福島原発事故」関連ニュース