2014年2月11日火曜日

武器輸出大国への道 ---「防衛装備移転3原則」?

武器輸出大国への道 ---「防衛装備移転3原則」?

 安倍内閣は、3月11日、首相官邸で国家安全保障会議(日本版NSC)の4大臣会合を茂木経産相を交えて開き、武器輸出三原則に代わる「防衛装備移転三原則」の原案を決定した。
 自民、公明両党は、政府原案について12日からプロジェクトチームで協議に入り、28日の閣議決定を目指す、とされている。

3/19
・武器輸出 NSC判断 決定過程見えぬ懸念
 政府は十八日、武器や関連技術の海外提供を抑制してきた武器輸出三原則を見直し、輸出を容認する新原則の審査手続き案を自民、公明両党の会合に示した。
 重要案件は日本版「国家安全保障会議(NSC)」が輸出を認めるかどうか判断する。

 NSCの会合は非公開で議事録が作成されず、公式に記者団に内容を説明する場も設けられないため、政策決定過程が不透明になると指摘されている。
 これまで例外的に輸出を認める場合は官房長官談話を出して情報を公開してきた対応と比べ、情報公開が後退することが懸念される。
 重要案件について、政府側は
(1)完成品の輸出
(2)日本からの武器輸出の事例がない国への輸出-などを想定していると説明。NSCの事務局である国家安全保障局で協議し、最終的にはNSCの閣僚会合で決めるとした。
 重要案件を除く一般案件は経済産業省や外務省、防衛省など関係省庁の官僚が判定する。

 政府側は会合で「NSCで決定したら、適切に公表する」と説明した。与党側は「情報公開の基準を明確にすべきだ」「NSCに上がらない案件の公表の検討も必要」などと要請。審査手続きの透明性確保を求める意見が相次いだ
 新原則は、国際的な平和貢献の推進や日本の安全保障に役立つかどうかを基準に輸出の可否を決める。石油の輸入航路を守るため、シーレーン(海上交通路)の沿岸国で、日本と安全保障の協力がある国には、新たに、警戒監視、掃海などのための装備や艦船を輸出できるようにする。(東京

3/12
・武器三原則:月内見直しへ…公明大筋了承 紛争国輸出禁止
 「政府は12日、武器輸出を事実上禁じてきた「武器輸出三原則」に代わる新たな輸出管理原則の原案「防衛装備移転三原則」を自民・公明両党の安全保障プロジェクトチーム(PT)に提示した。
 国際紛争当事国への輸出を禁じたうえで、紛争国について「平和および安全を維持・回復するため国連安保理が取っている措置の対象国」(???)と定義した。
 公明党もおおむね了承し、政府が目指す3月中に閣議決定される見通しが強まった。

 武器輸出三原則は1967年に佐藤内閣が「共産圏」などへの輸出を禁じ、76年に三木内閣が全面禁輸に踏み切った。新原則が適用されれば一定の要件を満たせば輸出可能となり、武器輸出は従来の「原則禁止」から大きく転換されることになる。

 政府は自公PTで、新原則を
(1)国際的な平和および安全の維持を妨げることが明らかな場合は移転しない
(2)移転を認め得る場合を限定し厳格審査する
(3)目的外使用および第三国移転は適正管理が確保される場合に限定−−とする方針を説明。
 このうち(1)に関して「紛争国への移転」も禁止すると明記し、安倍晋三首相も同日の参院予算委員会で、共産党の井上哲士氏に「万が一にも国際紛争当事国に武器が渡ることがないよう厳格に審査する」と答弁した。(→不可能である。)

 原案が定めた紛争国の定義については、PTで「国連安保理の措置とは具体的に何を指すのか」などと明確化を求める指摘が相次ぎ、政府が再調整することになった。
 ただ、武器輸出は限定的にすべきだとの立場の公明党も、新原則の概要については「個別に判断し許可するのであれば歯止めはかかる」(上田勇衆院議員)(???)と評価しており、ほぼ原案通りに閣議決定される可能性が高い。
 一方、首相は井上氏への答弁で、政府が現行の三原則の例外を認めて武器を輸出してきたことに触れ、「新原則はこれまで積み重ねてきた例外化の実例を整理するもの」としたうえで、「ロシアのように平和条約がない国に輸出することは考えられない」と語った。(毎日 青木純)

3/10
・シーレーンにも武器輸出、「安保に直結」条件に
 「武器輸出3原則」に代わる新原則として政府・与党が検討中の「防衛装備移転3原則」案の全容が、分かった。  日本の安全保障につながる場合などにだけ、厳しい審査を前提に輸出を認めることが柱だ。
 11日の国家安全保障会議(日本版NSC)4大臣会合に示し、与党の協議を経て3月下旬に閣議決定する。政府は新原則で、防衛装備を通じた国際連携強化を目指す。

  新原則案は第一に、国際的な平和、安全の維持を妨げることが明らかな場合は輸出しないとの基本を掲げた。その上で、第二に平和貢献・国際協力の積極推進と、日本の安全保障につながる場合は輸出を認めるとした。
  日本の安全保障につながる場合としては「国際共同開発・生産の実施」や「安全保障・防衛協力の強化」を挙げた。石油輸入ルートを守るためのシーレーン(海上交通路)沿岸国への輸出米軍戦闘機の補修業務などが新たに認められる。

  第三に、装備品の第三国移転は事前同意なしでは原則認めないことも打ち出した。北朝鮮や中国などに輸出されないよう歯止めをかけるものだ。輸出を認める場合は理由などを公表、透明性をはかることも盛り込んだ。現行の3原則は、事実上全ての武器(防衛装備)や技術を禁輸した上で必要に応じ例外を認めてきたが、例外は21件に及んでいた。(読売)

3/7
・武器禁輸先を明確に 政府・与党、新原則で「紛争国」定義 
 政府・与党は6日、武器輸出三原則に代わる新たな原則に、当初案で削除した「紛争当事国への輸出禁止」の項目を復活させる方針を固めた。禁輸政策の全面見直しを懸念する公明党などに配慮し、紛争国への禁輸を原則維持する。ただ、国際共同開発を念頭に輸出先を広げたいとの思惑もあり、新原則の実効性がカギを握りそうだ。

 現在の武器輸出三原則は、「共産圏諸国」や「国連決議で武器輸出が禁止されている国」「国際紛争の当事国か、その恐れのある国」には武器輸出を認めていない。これ以外の国も輸出を「慎む」としている。 新原則では、輸出対象の国や地域は国家安全保障会議や、貿易管理を所管する経済産業省が厳格に審査し、判断する。ただ、国連による制裁対象国や紛争の原因を引き起こした国は禁輸の対象とする。

 政府は当初、国際的な平和や安全の維持を妨げることが明らかな場合は輸出しないとし、従来の三原則で明記されていた「紛争当事国への輸出禁止」などの項目をいったん削除した。
 ただ、自民党内の一部や公明党が「紛争国への輸出もあり得るとの印象を与える」と懸念を示したため、修正案では「紛争当事国」への禁輸を残すことにした。
 同時に、禁輸の対象に一定の歯止めをかけるため、新原則に「紛争国」の定義を盛りこむ方針だ。海外に派兵している米国や英国に加え、昨年3月に三原則の例外として、戦闘機部品の輸出を認めたイスラエルが紛争国とみなされる可能性があるためだ。

 紛争国の念頭にあるのは、国連の安全保障理事会が非難決議を提出したり、他国に武力侵攻したりする国。米英両国や、周辺国と緊張関係にあるイスラエルについては「他国と紛争状態にはない」(?!)(政府関係者)と解釈することで、輸出できるようにする
 紛争国の定義などは12日からの与党協議で詰める。武器輸出三原則に代わる新原則の名称や、装備品を輸出するかどうかを判断するプロセスの透明化も議論する見通し。
 これまでの政府・与党内の調整で、新原則では「武器」を「防衛装備」に、「輸出」を「移転」にそれぞれ変更する方向で一致している。(日経

3/4
・武器技術移転で審査結果公表検討 首相、新原則作りで
 安倍晋三首相は4日午前の参院予算委員会で、政府の武器輸出三原則に代わる新原則作りに関連して、武器や関連技術の移転を認めるかどうかの審査結果の公表を検討する考えを示した。「十分な説明責任を果たすため、決定内容の明確化、透明化を確保するために与党とも相談し、適切に検討する」と強調した。

 現在の三原則は武器輸出を原則として禁止し、官房長官談話などで例外を認めてきた。
 新たな原則は禁止から一定の管理のもとで輸出を認める方針に転換する。
 管理方法では国家安全保障会議(日本版NSC)などで厳格に審査する方向だ。首相は新原則に移行した際に「個別に例外措置を講じてきた時よりも透明性に欠けることがあってはならない」と強調した。公明党の西田実仁氏への答弁。・・・」(日経
 ↓
 審査「結果」の公表だけでは、話にならない。
 たとえば、原子力規制委員会が、原発の「安全審査」の「結果」だけを公表するとしたらどうだろう。そのことを考えれば明らかなように、「審査」に入る前の「申請」段階にはじまる、審査過程の公表が不可欠である。
 つまり、武器輸出が「無制限」に行われることのみならず、「日本版NSC」の意思決定プロセスの「透明化」と、その組織的暴走を防止する「明確な歯止めや基準」が必要なのである。
 これが〈デモクラシー〉のイロハではないか。 公明党執行部は、こんな答弁を引き出すことによって、武器輸出大国への道の加担者になり下がるのだろうか?

3/3
・武器輸出、明確な基準を=山口公明代表
 公明党の山口那津男代表は3日の政府・与党連絡会議で、政府が月内の閣議決定を目指す、武器輸出三原則に代わる新原則に関し、「三原則が果たしてきた役割を評価した上で、輸出が無制限に拡大しないよう明確な歯止めや基準をつくってほしい」と求めた。
 また、「実際の審査体制や(武器輸出)決定過程の透明化など、安全保障に資する判断、理由を(国内外に)説明できる仕組みも検討してほしい」と要請した。(時事

2/23
武器輸出シーレーン沿岸国にも
・「政府は、いわゆる「武器輸出三原則」に代わる新たな原則について、新たにシーレーン=海上交通路の安全確保につながる装備品のシーレーンの沿岸国などへの輸出を認める方向で調整を進めている」。
・「新たな武器輸出管理三原則」と名付ける方向で策定作業を進めている。
・「政府は、厳格な審査と適正な管理のもとで輸出を認めるなどとする案を検討していて、武器の国際共同開発や国際協力など、これまで個別に官房長官談話を出すなどして例外として輸出を認めてきたケースについて、輸出を可能とする方針。政府は装備品として、

1 国産のUS2救難飛行艇を武器にあたる敵と味方を識別する装置などを取り外さずに輸出したり、
2、機雷の処理を行う掃海艇や海賊対策に活用できる特殊なサーチライトなどを輸出したりすることを想定」
・「こうした案を基に政府・与党内で協議し、新たな原則を閣議決定したいとしている」。(NHK

2/22
・武器輸出三原則:「紛争国に輸出」除外せず 政府原案
 防衛装備品の輸出を事実上禁じている「武器輸出三原則」に代わる政府の新たな「武器輸出管理三原則」の概要が21日、分かった。
 現行の三原則の一つである「国際紛争の当事国またはそのおそれのある国」への輸出を認めないという項目を削除
 紛争当事国であっても政府の国家安全保障会議(NSC)が可能と判断すれば輸出できるようにする。近く与党内での調整を開始し、3月にも閣議決定する方針だ。

 新たな三原則は
(1)国際的な平和・安全の維持を妨げることが明らかな場合は輸出しない
(2)輸出を認め得る場合を限定し、厳格審査
(3)目的外使用・第三国移転について、適正管理が確保される場合に限定−−の三つで構成。
 経済産業省が最終的に許可・不許可を判断する仕組みで、慎重な判断が求められる案件はNSCで審議する。現行制度が全面的に輸出を禁止し、案件に応じ例外を設け対応したのに対し、一定要件を満たせば輸出できるよう改める。

 「平和・安全を妨げる場合には輸出しない」との原則は、化学兵器禁止条約など日本が締結している条約などに違反するケースや、北朝鮮の核開発に関する決議など国連安保理決議に違反する案件を想定。
 一方、現行三原則の「紛争当事国」の規定は、イスラエルなど周辺国への武力攻撃の可能性が指摘される国への輸出に支障が出かねないとして削除し、代わりにNSCで輸出の可否の検討を行う。
 「輸出を認め得る場合」は、
▽平和貢献・国際協力に資する
▽安全保障面での協力関係にある国との共同開発・生産
▽自衛隊の活動・邦人保護に不可欠−−などを条件とする。
 従来は禁じられていた国際機関への防衛装備品輸出も容認し、国連への化学防護服の提供などが可能になる。

 また、「適正管理が確保される場合」は、輸出先による目的外使用や第三国への移転について、日本政府の事前同意を相手国政府に義務付ける方向で検討している。戦闘機などの国際共同生産で、各国が製造した部品を複数国で融通しあうような国際的な部品管理システムへの参加も、関係国に一定の管理体制があると認められれば容認する。

 安倍政権は世界平和と安定のため積極的な役割を果たす「積極的平和主義」を掲げる。
 安倍晋三首相は20日の衆院予算委員会で「武器移転を認める場合を限定し、認め得る場合でも、移転先の適切性や安全保障上の懸念を厳格に審査する。目的外使用や第三国移転も適正に管理する」と強調した。

 現行の三原則を巡っては、武器の国際共同開発への参加に支障が生じたり、国内防衛関連産業の振興を妨げたりしているなどの指摘が出ていた。
 政府は昨年12月に策定した国家安全保障戦略で「新たな安全保障環境に適合する明確な原則を定める」と明記。公明党にも配慮し、引き続き装備品全体を管理対象とする方向となった。【毎日 青木純】
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◇新たな三原則(案)
・国際的な平和及び安全の維持を妨げることが明らかな場合は輸出しない
・輸出を認め得る場合を限定し、厳格審査
・目的外使用及び第三国移転について適正管理が確保される場合に限定
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 ■ことば ◇武器輸出三原則
 東西冷戦を受けて1967年、当時の佐藤内閣が
(1)共産圏(2)国連決議による武器禁輸国(3)国際紛争の当事国やそのおそれのある国−−へ
の武器輸出を禁じると表明。
 76年に三木内閣がその他の国にも輸出を「慎む」として全面禁輸へ拡大した。
 83年に米国向けの武器技術供与を例外扱いとしたのを皮切りに、官房長官談話を発表し例外を設けてきた。
 野田内閣は2011年、例外化する際の統一基準を決定し、日本の安全保障に資するなどの条件を満たせば、武器の国際共同開発・生産を認める抜本緩和を行った。

・自衛隊装備の展示会 ASEAN向け、那覇で18日
 防衛省は18日、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の防衛当局者が沖縄県宜野湾市に集まる国際会議にあわせ、那覇基地で自衛隊装備品の展示会を開く。
 災害時に現地状況を調べるロボットや地雷探知機など、銃弾のような武器ではない装備品を「国際貢献を目的にした装備品」と位置づけて売り込む。

 武器輸出三原則の緩和により、国際貢献と国際共同開発の目的であれば輸出が可能になっている。海外で国連平和維持活動(PKO)にあたった自衛隊が道路工事などに使った重機を現地政府に譲渡した例は過去にもある。装備品の使い方を各国に教える能力構築支援事業も広げ、ASEAN各国と安全保障面での結びつきを深めたい考え。(日経)

国際機関へ武器輸出解禁を検討 輸出三原則見直し案
 政府が、事実上の禁輸政策だった武器輸出三原則の見直し策として、国際紛争で中立的な立場を取る(???)国際機関への防衛装備品の輸出を解禁する案を検討していることが10日分かった。
 防衛装備品を輸出相手国から第三国に移転する際に求めていた日本の事前同意の手続きに例外規定も設ける考えだ。

 武器輸出に関する新たな指針に盛り込むため、近く自民、公明両党の安全保障プロジェクトチームに提示し、3月の閣議決定を目指す。政府関係者が明らかにした。 安倍政権は武器輸出が同盟・友好国との安全保障関係強化に役立つとして積極姿勢を取っている。新たな歯止めの議論が同時に求められそうだ。(共同)

・インド、日本の救難飛行艇購入でほぼ合意 総額16億ドル超も=当局者
ニューデリー (1月)28日 ロイター] - 純国産で水陸両用の海上自衛隊救難飛行艇「US2」について、インドは購入する方向でおおむね合意しており、総額は16億ドルを超える可能性がある。複数のインド当局者が28日、明らかにした。

 一機当たりの価格は1億1000万ドルで、最低でも15機購入する公算が大きいとしている。共同生産など詳細については、3月に開かれる合同作業部会で詰めるという。インドのある軍関係者は「当該案件は両国の戦略事項に基づくもので、これまでに政府首脳レベルで明確となっている」と述べた。US2は新明和工業 が製造している。

・インドへの救難飛行艇輸出で防衛産業再整備
 安倍首相、作業部会継続確認の背景
 安倍晋三首相がインドのシン首相との間で、日本の救難飛行艇US-2の輸出に向けた作業部会の継続を確認した背景には、中小企業が多い日本の防衛産業を再整備する狙いがある。

 防衛省は昨年12月に決定した平成26年度から5年間の「中期防衛力整備計画(中期防)」を受け、国内の防衛生産・技術基盤の強化に向けた戦略ビジョンを3月にも取りまとめるが、海外展開で防衛装備品の製造数を増やし、大量生産によるコスト削減や安定収益確保を見込んでいる。

 防衛装備品の製造に携わる国内企業は、戦闘機約1200社、戦車約1300社、護衛艦約2500社とされるが、中小企業がほとんどだ。自衛隊の装備品調達の変動によって経営が大きく左右され、防衛生産・技術基盤そのものの崩壊を招きかねない。戦闘機では23年9月に納入されたF2戦闘機を最後に国内生産が途絶えている。戦闘機は昭和58年から平成4年までの10年間は年度平均で21機だったが、15年から10年間はわずか3機にとどまる。

 政府がUS-2の対印輸出を進めているのも、製造数を増やせれば、コストを縮減し、自衛隊の調達費を低減させられるからだ。(→本末転倒?)
 政府は昨年12月に策定した国家安全保障戦略で、武器輸出三原則に関し「武器などの海外移転に関し、新たな安全保障環境に適合する明確な原則を定める」と明記した。戦闘機など主力装備は共同開発・生産が国際的な潮流となりつつあり、日本もルールを確保した上での参加を迫られている(???)。(産経 ニューデリー 峯匡孝)

「日本版DARPA」設立で大学の根強い誤解を正す 防衛装備は人助けに必要(???) (zakzak)

・F35ミサイル共同開発へ=武器三原則緩和受け—日英
 防衛省は英国との間で新型戦闘機F35用のミサイルを共同開発する方向で検討に入った。
 政府が2011年に武器輸出三原則を緩和したことを受けた措置で、13年6月に合意した化学防護服の開発に次ぐ協力となる。複雑化する安全保障環境をにらみ、米国の同盟国である英国とも一段の関係強化を図るのが狙いだ。

 日本は航空自衛隊の次期主力戦闘機に、米英など9カ国が共同開発した新型ステルス機のF35を決定。英国も空軍と海軍にF35の導入を予定している。レーダーに捕捉されにくいF35は機体内にミサイルを格納する構造のため、採用国は新型ミサイルの開発動向に関心を持っている。
 英側はF35用の新型空対空ミサイルを他国と共同開発したい考えで、ミサイルに搭載する制御コンピューターの技術に優れる日本に協力を要請。日本も防衛技術の海外展開につながると判断した。 (時事 1/25)
・・・

● ドイツ社民を「他山の石」に?

・ドイツ: 武器輸出決定で社民党に批判 サウジに巡視艇など
 【ベルリン篠田航一】ドイツのメルケル政権が1月、人権弾圧が指摘されるサウジアラビアに対し巡視艇や国境警備艇など約100隻を輸出する方針を決定し、連立政権を支える中道左派の社会民主党が批判を浴びている。
 社民党は昨年9月の連邦議会選(総選挙)までは「人権弾圧国家への武器輸出に歯止めをかける」(シュタインブリュック前財務相)方針だったが、昨年12月にメルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟と「大連立」を組んで以来、結局は輸出を黙認しているからだ。ドイツは現在、米露に次ぐ世界第3位の武器輸出大国で、紛争拡大に手を貸しているとの批判もある。

 AP通信によると、サウジアラビアは2日、国家や社会を弱体化させるあらゆる行為をテロとして処罰可能な法律を導入。人権活動家は民主化要求も規制対象と批判している。
 独誌シュピーゲルによると、ドイツ政府は1月、巡視艇などのサウジへの輸出を決定。総額14億ユーロ(約1900億円)の「商談」になる見通しで、第3次メルケル政権発足後、初の大規模な武器・防衛装備品の輸出となる。社民党のガブリエル副首相兼経済エネルギー相は「巡視艇は他国を脅かすものではない」と弁明している。

 ドイツでは人権弾圧国家や紛争地への武器輸出が禁じられており、北朝鮮やシリアなど約20カ国が規制対象だ。サウジへの輸出は許可されているが、野党からは「サウジのような専制国家への武器輸出は、戦争につながりかねない。(総選挙で輸出反対を唱えた)ガブリエル氏の信用にかかわる問題だ」(左派党のキッピング党首)との批判が根強い。
 2011年の中東民主化運動「アラブの春」の際も、サウジは民主化デモを鎮圧したバーレーン政府を支援したため、ドイツでは「民主化を弾圧する側への武器輸出は問題」との声が高まっていた。
 ドイツ経済エネルギー省によると、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)加盟国のような同盟国以外の「第三国地域」向けに許可された12年の武器輸出総額は26億ユーロ(約3500億円)で、02年の3倍以上に増えている。(毎日

● 「限定的な」容認?

・集団的自衛権: 限定的な容認 首相が見解
 安倍晋三首相は10日の衆院予算委員会で、集団的自衛権の行使容認のための憲法解釈変更について「全体的に(行使を)認めるということはない」と述べ、憲法解釈を変える場合でも、限定的な行使容認にとどめる考えを示した。民主党の岡田克也氏への答弁。

 岡田氏は「憲法解釈ですべての集団的自衛権を認め、あとは法律で(行使の可否を縛る)ということになれば、この国が変わってしまう」とただした。首相は「個別的自衛権にも9条の制約がある。常識的には集団的自衛権でそれが外れることはない」と述べ、戦力不保持などを定めた憲法9条の枠内での行使容認(???)になるとの見通しを示した。

 首相はまた、集団的自衛権の行使を検討すべき例として、「北朝鮮が米国を攻撃したとする(???)国際社会で経済制裁を行う時に北朝鮮に向かって武器弾薬が運ばれているのに(???)、その輸送を阻止しなくていいのか」と述べ、北朝鮮に向かう船舶への検査などの必要性を挙げた。そのうえで「これは日本と関係ない事態ではない。日本に波及するかもしれない事態だ」と強調した。(毎日 青木純)
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 「北朝鮮に向かう船舶への検査」が、「集団的自衛権」の「限定的な」行使と、どのような関係があるのか?  「国際社会」は、現行法で十分に対応できる。
 また、万が一に「北朝鮮」が米国を攻撃したとして、米国が反撃しないわけはない。日本が軍事的に出る幕はない。むしろ日本は、戦争状態へと回帰した米朝関係の改善をめざし、「武力によらざる紛争の解決」に向け、停戦→和平に向けたイニシアティブをとるべきだろう。

 仮定そのものが、超リアルな「ありえないこと」を前提しているのだが、それにしも非常に難解な答弁である。日本を、朝鮮半島を、北東アジアをどこに持っていこうとしているのか、いったい何がしたいのか、理解に苦しむとしかいいようがない。

・24日から米韓合同軍事演習 北朝鮮の対応焦点 
 米韓連合軍司令部は10日、米韓合同軍事演習「キー・リゾルブ」と「フォール・イーグル」を24日から開始すると発表した。演習の中止を求めている北朝鮮はすでに、米韓に揺さぶりをかけており、20日から予定されている南北離散家族再会の延期に北朝鮮が踏み切るかが焦点だ。
 「キー・リゾルブ」は3月6日まで、「フォール・イーグル」は4月18日まで実施される。韓国国防省によると、北朝鮮側には日程と、演習が防御的な性格の定例的なものであるとの立場を9日に伝えた。
 北朝鮮は演習の中止を繰り返し求めており、5日に合意した南北離散家族の再会についても、演習などを批判して履行の再考をちらつかせている。離散家族再会の日程と演習の日程が一部重なることもあり、北朝鮮が今後、これを利用してさらなる揺さぶりをかけてくる可能性がある。(朝日

・在日米軍の性犯罪、3分の2が収監せず 除隊や降格どまり AP報道
 AP通信は10日までに、2005年から13年前半にかけて在日米軍が性犯罪で処分した米兵の中で、処分の詳細が分かった244人のうち、3分の2近くは収監されず、除隊や降格、罰金などの処分にとどまっていたことが分かったと報じた。 懲戒の書簡を渡すだけだったケースも30件以上に上った。

 在日米軍の性犯罪に対する処分の甘さを告発する報道。情報公開請求で入手した米軍資料に基づいているという。
 同じ期間に在日米軍のうち海軍と海兵隊では性犯罪の容疑は473件あったが、このうち軍事法廷で審理されたのは116件にとどまった。 国防総省当局者は性犯罪を軍事法廷で扱うよう努めていると説明しているが、APは「日本では反映されていない」と批判した。(共同)
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「・・・日米地位協定については「環境など足りない部分はあるが、罪を犯した米軍人・軍属の処分情報を被害者や家族に開示するなどの改善もしている。そこは外務省やマスコミがもっと国民に向けて発信すべきだ」と述べた。・・・」(島尻安伊子参院議員

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・東電、昨夏把握も公表せず=500万ベクレル
-福島第1の高濃度汚染地下水・規制委
 東京電力福島第1原発で昨年7月に採取された地下水から1リットル当たり500万ベクレルのストロンチウム90が検出された問題で、東電がこの数値を同月中に把握していたことが10日、原子力規制委員会への取材で分かった。

 東電はこの値を今月まで公表していなかった。規制委へ報告した際にも、判明したのは最近と説明したが、その後把握した時期を訂正したという。
 東電の説明が変遷したことで、同原発の汚染水濃度に関する不信感がさらに高まるのは必至。規制委は近く、東電から改めて詳しい説明を求める。(時事、2/10)

⇒2014年2月7日 福島第一観測井戸 再計測で500万ベクレル検出