2015年7月16日木曜日

日本平和学会春季研究大会 「植民地主義と平和」分科会(7/19, 広島)

日本平和学会春季研究大会/ 「植民地主義と平和」分科会

2015年7月19日(日)12:10-14:10
会場:JMSアステールプラザ(広島市)
http://h-culture.jp/access/

報告1:
「格安コピー用紙の向こう側:グローバル環境ガバナンスのギャップ克服に向けて」
・笹岡正俊(北海道大学大学院文学研究科)
・原田公(麻布大学生命・環境 科学部/熱帯林行動ネットワーク:JATAN)

【報告要旨】→ http://u111u.info/mxLl

報告2:
「植民地主義・脱植民地化と平和学-問題提起として」
・上村英明(恵泉女学園大学・市民外交センター) 

【報告要旨】
 20世紀になって登場した「国際社会」の大きな目的の中心には、国際平和の達成と植民地問題の解消(脱植民地化)がある。
 しかし、これらの目標への取り組みを実態として見た時、国際社会そのものにおいても、また各国においても、国際平和の達成が植民地化問題の解消に対してやや優先して議論された感があり、まずこの構造を紹介したい。
 また、日本では、第二次世界大戦後の社会の中で、平和の達成に重点が置かれ、植民地問題の解消(脱植民地化)は「平和学」のスコープとしてピントがずれたものであった。

 こうした「平和学」自体の構造は、戦後70周年を迎える今日にあっても、戦後補償問題、ヘイトスピーチ、先住民族問題など未解決な脱植民地化問題への取り組みに大きな「影」を落とし、また、間接的に「平和」そのものへの脅威を生み出している。

 本報告では、「先住民族」問題に国連機構を通じて関わり、日本国内での展開に長年関わってきた筆者の体験を踏まえて、「植民地主義・脱植民地化」と「平和学」の関係性に関する問題提起を行ってみたい。日本の「平和学」そのもの方向性に新たな貢献ができれば、幸いである。

討論: 小田博志(北海道大学)
司会: 藤岡美恵子(法政大学)