2014年2月20日木曜日

福島: 超高濃度汚染水漏水問題

福島: 超高濃度汚染水漏水問題

3/24
・福島第一のALPS故障、原因はフィルター 
 東京電力福島第一原発で汚染水を処理する多核種除去設備ALPS(アルプス)が故障した問題で、東電は24日、3系統あるうち1系統のフィルターが働かず、放射性物質を含む泥が取れていなかったと発表した。残り2系統は問題ないとして同日午後1時に運転を再開。
 しかし、その後タンクから水漏れが見つかり、同日午後7時前に再び汚染水の処理を止めた。

 ALPSは、高濃度の汚染水からストロンチウムなど62種類の放射性物質を取り除くとされる設備。前処理として、薬品を入れて吸着を妨げる物質を泥状にしてフィルターでこし取った後、吸着材で放射性物質を取り除く仕組み。東電によると、フィルターが機能せず、泥がそのまま吸着材に流れ込んでいたという。
 その結果、処理できなかった汚染水がタンク21基に送られた。タンクの汚染を調べたところ、このうち9基で6300トン分が汚染されたという。
 このほか、ALPSとタンクをつなぐ配管も汚染された。東電は運転再開した2系統で処理した水を配管などに流し、汚染を洗い流せるかどうか調べる。配管を通した水は、汚染された9基のタンクにためる。(朝日)

・福島原発:「地下水バイパス」実施へ 解決遠い汚染水問題
 東京電力福島第1原発の汚染水対策で、原子炉建屋に流れ込む前の汚染されていない地下水をくみ上げ海に放出する「地下水バイパス」計画が実施される見通しとなった。
 東京電力の今泉典之原子力・立地本部長代理は24日の記者会見で「汚染水の発生を抑制する大切な施策で、25日の組合長会議で(最終的な)理解が得られるよう努めたい」と期待した。
 しかし、19日現在で貯蔵タンクに保管されている44万トンの汚染水浄化など、汚染水問題の解決はほど遠い。

 地下水バイパスでは、原子炉建屋の西80〜200メートルに掘った井戸12本から汚染前の地下水をくみ上げて海に放出する。しかし、地下水の流れは複雑で、政府の汚染水処理対策委員会は昨年5月の報告書で「想定通りに流入量が低減しないリスクがある」との懸念を表明。
 対策委はバイパスに加え、建屋周りの地中を凍らせ壁を造って地下水の流入を防ぐ「凍土遮水壁」の建設が有効とし、地下水バイパスが抜本策にならないことを認めている。その凍土遮水壁も2015年度の完成を目指して実証試験が始まったばかりだ。

さらに、多核種除去装置「ALPS(アルプス)」は62種類の放射性物質を取り除くことが可能だが、19日にも全3系統が停止するなど不安定さが目立つ。浄化しても最終的に残るトリチウム水については、「海洋への放出は避けられない」(原子力規制委員会の田中俊一委員長)とし、漁協の理解が得られるかどうか微妙だ。
 今泉氏も「地下水バイパスだけでなく他の対策と合わせることで威力を発揮する」と認めたように、他の取り組みも着実にこなすことが引き続き求められている。【毎日 鳥井真平】

・地下水放出を容認へ=福島県漁連、25日決定—汚染水対策「苦渋の決断」
 福島県の相馬双葉漁業協同組合(相双漁協)は24日、東京電力が福島第1原発で汚染される前の地下水をくみ上げて海に放出する「地下水バイパス計画」を容認する方針を決めた。
 地下水の放射性物質検査の強化や、風評被害が発生した場合の補償などを条件とする。

 地下水バイパスは放射能汚染水の増加対策の一つで、県内では、いわき市漁協も受け入れる意向を示している。県漁業協同組合連合会(県漁連)は25日の組合長会議で容認方針を決定し、政府と東電に対し、相双漁協とは別に風評対策の実施などを盛り込んだ要望書を提出する見通しだ。[時事]

3/20
・浄化水タンクに汚染水流入か ALPSの4月本格稼働、困難
 東京電力福島第1原発の汚染水処理設備「多核種除去装置(ALPS=アルプス)」で汚染水を浄化できていなかった問題で、東電は19日、処理後の水を保管していたタンク21基に、処理前の高濃度汚染水が流入した疑いがあると発表した。
 浄化機能が失われた原因は依然不明で、全3系統で処理を停止している。ALPSは4月の本格稼働を目指し試験運転中だが、本格稼働が難しくなる可能性が出てきた。

 東電によると、本来、タンクにはALPSで除去できないトリチウムだけを含む水が保管されることになるが、ストロンチウムなどを含んだ汚染水が混ざったとみられる。タンクには計約1万3千トンの水が保管されていたため、今後これらを再び浄化し、タンク本体の除染も必要となる。
 18日にA~Cの3系統あるうち、B系統の出口で採取した水からベータ線を出す放射性物質が検出された。これら未浄化の汚染水が21基に流れた疑いがある。(産経)

3/9
・原発作業員1.5万人、5ミリ超被曝 汚染水対策で増加
「東京電力福島第一原発で事故後3年間に働いた約3万人のうち、約1万5千人が5ミリシーベルト超の被曝(ひばく)をしていたことがわかった。作業員の被曝は徐々に減ってきていたが、汚染水問題が発覚した昨夏以降に再び増加。厚生労働省は昨年末に東電を指導したが、被曝対策は今も不十分だ。
 福島第一原発では1日約3千人が働く。「年50ミリ超、5年で100ミリ超」の被曝で働くことが禁止されるが、この限度内でも健康被害が出ないとは限らない。白血病の労災認定基準は「年5ミリ以上」、放射線管理区域は「年5ミリ超」で、「5ミリ」は被曝管理上の一つの目安だ。

 東電の集計によると、2011年3月の事故から今年1月までに働いた3万2034人中、累積で50ミリ超を被曝したのは1751人、うち100ミリ超は173人。5ミリ超は半数近い1万5363人に上った。作業員は数カ月単位で働くことが多く、「累積5ミリ」の人の大半は「年5ミリ」の白血病労災認定基準を満たすとみられる。・・・」(朝日)

36
・浄化装置再び停止=福島第1、前回と別系統―東電
 東京電力は5日、福島第1原発で汚染水から放射性物質を大幅に減らす装置「ALPS(アルプス)」で警報が鳴り、試運転中の3系統のうち1系統の処理が停止したと発表した。
 2月下旬にも今回と別系統で処理が一時止まっており、東電が詳しい状況を調べている。

 東電によると、5日午後5時40分ごろ、汚染水を送るポンプの電源機器で故障警報が発生、処理が止まった。2月26日、別系統の同じ電源機器で漏電が発生。機器を交換し、翌日に運転を再開したが、詳しい原因は分かっていない。
 アルプスは、汚染水から62種類の放射性物質を大幅に減らすことができ、汚染水対策の「切り札」と位置付けられているが、トラブルが相次ぎ安定的な運用はできていない。 (時事)

・東電 「汚染水タンク満水…改善は当面困難」
 「東京電力は5日、福島第1原発で発生した汚染水をためる貯蔵タンクがほぼ満水になっている状態を改善するのは当面困難との見解を明らかにした。満水状態が水漏れリスクを高めている。
 原子力規制委員会は同日、新たな保管場所として、昨年4月の汚染水漏れを受け使用を中止した地下貯水槽の対策を強化し、再利用を検討するよう指示した。同日の規制委の作業部会で報告された。

 先月、タンクから約100トンの高濃度汚染水が外部に漏れた。水位が96.3%に達して警報が鳴ったが、東電は「容量切迫」を理由に手動で汚染水を入れ続けた。このため、規制委は東電に対し、水位を95%程度に抑えるよう要請した。

 作業部会で、東電はタンクの増設工程などを踏まえ、「現状で水位引き下げは難しい。12月末までに(!!!)下げることを検討する」と応じた。・・・。
 地下貯水槽をめぐっては、茂木敏充経済産業相が使用を禁止する方針を示しているため、経産省の担当者は「茂木経産相に相談する」と述べた。
 一方、東電は、タンクの監視を担当する協力会社に異常時の報告を指示するのみで、監視方法を指導していなかったことや、弁の開閉を記録していなかったことを明らかにした。(毎日 鳥井真平)

3/4
・福島第一の汚染水保管 満タン運用横行
 (写真は100トン超の処理水が漏れたタンク周辺。汚染された土壌は掘削して除去)
 東京電力が、福島第一原発で処理水を保管しているほとんどのタンクで、ほぼ満水になって送水するポンプが自動停止した後も、警報を解除してさらに水を入れ続けるという、危うい運用をしていたことが分かった。あふれる寸前にもう一度警報が出るが、この際はポンプは自動停止しない設定にしていた。
 一般的な液体とは大きく異なり、処理水には超高濃度の放射性ストロンチウムなどが含まれている。海に流出すれば魚介類を汚染するほか、周辺の土壌も汚染し、作業員らは土の除去作業を迫られる。厳重な管理が不可欠な水だ。

 福島第一では、日々約四百トンもの汚染された冷却水の処理に追われ、タンクはぎりぎりの状態が続いている。東電は、最初の警報が出る96%の水位でタンクへの注入をやめると貯蔵が間に合わないため、手動でポンプを動かし、二度目の警報が鳴る水位99%の直前まで水を入れていた。地震などで水面が揺れれば、天板の点検口からあふれ出る恐れのある水位だ。
 原子力規制委員会は、タンクの水位は95%程度までが限界とみている。

 もう一つの問題は、東電はあふれる一歩手前の二度目の警報が出ても、ポンプが自動停止しない設定にしていた点。二度目の警報に即座に対応しないと、今回のようにタンク上部からの水漏れにつながる。
 さらなる問題が、超高濃度の処理水が約百トン漏れた先月十九日の事故で明らかになった。この事故では、誤操作で弁が開きっぱなしになっており、本来の移送先タンクとは別のタンクに水が送られていた。このため、別のタンクで満水警報が出ても、ポンプ側では異常を検知できず、送水が続く状態だった。(東京新聞 小倉貞俊、清水祐樹)

2/28
⇒「 IWJ Ch2(東電会見)」17:30
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・汚染水漏れも「事象」 規制委事務局「事故」と呼ばず
 東京電力福島第一原発の地上タンクから処理水百トンがあふれた問題で、原子力規制委員会の委員はこの件を明確に「事故」と呼んでいるのに、事務局は単なる出来事を指す「事象」と呼んでいる。事務局への取材によると、同委には事故と事象を使い分ける基準はないという。

 三年前の事故発生当初、国も東電も会見などで「事象」を連発。福島第一で水素爆発が起きても、「何らかの爆発的事象が起きた」といった具合だった。国民に「事態を小さく見せようとしているのではないか」との疑念を抱かせた。

 今回の水漏れは超高濃度の放射性ストロンチウムを含む大量の処理水が敷地にあふれ、コントロールできない状態になった明らかな事故だ。田中俊一委員長は「今回の漏えいは明らかに事故。事象という言葉でごまかして何かということなら、それは間違いだ」と断言。同委は今回、原因究明にとどまらず、東電の安全管理体制にまで踏み込んで調査する方針だが、事務局は事故の経過をまとめた報告書の中でも、定例会合でも「事象」を繰り返した。

 各委員が「事故」と呼んでいるのに、事務局が「事象」と呼び替える是非について、事務局に取材すると、担当者は「広い意味の言葉で、使い慣れているから」。どう呼ぶか基準はないことを明らかにした上で、「事故と言い換えるのもやぶさかではない(???)。処理水漏れを過小評価するつもりは毛頭ない」と強調した。 (東京 大野孝志)

・福島第1原発:経産省がトリチウム対策で7案
 東京電力福島第1原発の汚染水問題で、経済産業省の専門部会は27日、多核種除去装置「ALPS(アルプス)」を使っても除去できない放射性トリチウム(三重水素)の対策案を示した。
 海洋放出を含む7項目ある。各項目について、環境や健康への影響、実現性などを議論し、年度内に報告書をまとめる。 海洋放出以外に提示された選択肢案は、
▽固化・ゲル化して地下に埋没廃棄
▽地層に注入廃棄
▽水蒸気化
▽水素ガスに還元し大気放出
▽大量貯蔵
▽減量化して貯蔵・廃棄。
 部会では、海外の有識者らを含む幅広い知見が必要との提案もあった。(毎日 鳥井真平)

・地盤安全性再評価を 汚染水タンクで日本科学者会議が国、東電などに提言
 全国の大学や研究機関、企業の研究者らでつくる日本科学者会議は27日、東京電力福島第一原発事故に伴う汚染水問題と除染に関する提言を発表した。
 汚染水問題は「汚染水タンク敷地地盤の安全性の再評価」、除染は「被災者の生活再建と除染の位置付けの明確化」などを求めた。

 汚染水問題については、政府と東電の対策で地質や地盤、地下水流動の分野の実態把握や調査、解析が不十分とし、緊急提言と位置付けた。汚染水タンク敷地地盤の安全性の再評価の他、海への地表汚染水流出防止対策の実施、汚染地下水流出の厳格な監視などを求めた。原発敷地内の地下水位観測地点数が不十分と指摘し、観測体制の強化も訴えた。

 除染については、定義や方法、評価に統一基準がなく、地域により効果に差が出ているなど課題を指摘。被災者の生活再建と除染の位置付けの明確化、除染と放射性廃棄物の管理に関する国民的討議、除染の計画・実施・評価を管理する第三者機関の設置などを求めた。

 提言は、日本科学者会議の原発汚染水問題プロジェクトチームの柴崎直明代表(福島大共生システム理工学類教授)、除染問題検討チームの石井秀樹代表(福島大うつくしまふくしま未来支援センター特任准教授)が県庁で発表した。国の関係省庁や東電、県などに送付した。

【日本科学者会議が提言した項目】
◆「原発汚染水問題」に関わる 緊急提言
・汚染水タンク敷地地盤の安全性の再評価
・微地形と排水路系統の詳細な把握と海への地表汚染水流出防止対策の実施
・原子炉建屋から海側での地下地質状況と汚染地下水流出実態の詳細な把握
・敷地周辺や港湾外を含む汚染地下水流出の厳格な監視・詳細で実態に合った三次元地下水流動解析の実施

◆「除染」に関わる提言
・被災者の生活再建と除染の位置づけの明確化
・国の責任下での詳細な汚染実態の把握とその公表
・除染と放射性廃棄物の管理に関する国民的討議
・除染は国の責任で行うことの明確化、ならびに除染に関わる法令の体系化
・除染の計画・実施・評価を管理する、国および地方自治体から独立した第三者機関の設置
・国の支援による除染技術の研究・開発の促進 (福島民報)

・「ノドグロ」110ベクレル いわき沖、出荷自粛し重点検査
 県漁連は27日、いわき沖で同日実施した底引き網漁の試験操業で、ユメカサゴ(ノドグロ)から食品の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える110ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。試験操業で漁獲した魚が基準値を上回ったのは初めて。県漁連はユメカサゴの出荷を自粛、市場には流通していない。県や水産庁などと対応を検討する。

  底引き網漁の試験操業はいわき地区、相馬双葉の各漁協が行っているが、産地の表記は本県沖として統一。このため相馬沖で26日に漁獲したユメカサゴは検出限界値未満だったが、自主回収を進めている。いわき地区の漁協による自主検査で112ベクレルを検出。県水産試験場で詳しく調べた。
  県によると、ユメカサゴはこれまで検査した272点のうち225点が検出限界値未満で最高値は72ベクレルだった。県と県漁連は重点的に検査して原因を調べる。 (福島民友)

2/25
・汚染水100トン漏れ 新たに不備判明
 東京電力福島第一原発で起きたタンクからの約100トンの処理水漏れ事故で、処理水を送る配管の弁を開けたまま1年近くも放置したほか、弁が誤操作で開かないよう鍵をかける穴を活用しないなど、新たに4点の東電のずさんな危機管理が浮かび上がった。 (小倉貞俊)

 問題のタンクには、三つの弁がある。昨年四月、地下貯水池からの処理水漏れ事故で、地上タンクに緊急移送することになり、東電は二つの弁を開け、残る一つの弁を開ければすぐ処理水を入れられるようにした。ところが東電は、タンクがほぼ満水になったのに、二つの弁を閉じずに放置していた。

 次の問題は、せっかく弁のメーカーが弁の操作部に南京錠などを取り付けて誤操作を防ぐ穴を開けていたのに東電は活用しようとしなかった。二十四日の原子力規制委員会の作業部会では「重要な弁はロックするのがプラント管理の常識だ」との批判が出た。
 さらに問題なのが、水位管理のあり方。漏れたタンクには水位計は付いていたものの、水位の変化で水漏れを検知し警報を発する機能はなかった。千基を超すタンクの水位を人力で監視するのは不可能なのに、満水かほとんど空にならないと警報が出ない仕組みのままタンクを使っていた。
 もう一つ、別のタンク群に処理水を移送していたのに、そのタンクの水位が上がってこないことを確認していなかったことも明確になった。記録では、移送ポンプは動いているのに、水位計の値は横ばい。まともに監視していれば、すぐ異常に気づけた。作業部会で、東電の担当者は「水位が上がらないことに疑念は持ったが、具体的な行動は取らなかった」と話した。(東京)

2/24
・汚染水100トン漏れ、作業効率優先しバルブ開けたまま運用    
 
福島第一原発で汚染水が保管用のタンクから漏れ出した問題で、東京電力は本来閉じておくべきバルブを、作業効率を優先し開いたままにして運用していたことを明らかにしました。   この問題は先週、福島第一原発の汚染水を保管するタンクから、高濃度の汚染水およそ100トンがせきの外に漏れだしたものです。

 汚染水は本来使用されるはずのタンクではなく、ほぼ満水の別のタンクに送られて溢れ出しましたが、これまでにタンクへの水の流れを管理するバルブ2つが開いていたことが分かっています。このバルブは本来、閉じておくべきでしたが、東京電力は作業効率を優先するとして去年4月以降、バルブを開いたままにしておくよう運用していたことを明らかにしました。
 また、これとは別のバルブ2つが2回にわたって無断で操作されていて、東京電力は社員や作業員らおよそ100人に聞き取り調査を行うなどバルブが操作された経緯について調べています。(毎日放送)

2/22
・汚染水流出 誰かが配管の弁を開けたか(NHK)

2/21
・お粗末な対応に怒り 汚染水漏れ、あきれる避難住民
 東京電力福島第1原発で汚染水をためているタンクから1リットル当たり2億4000万ベクレルと極めて高い濃度の放射性物質の汚染水が漏れ出たことが発覚した20日、原発立地町などの避難住民からは度重なる汚染水漏れに批判の声が上がった。
 「東電は一体、何をやっているのか」「放射性物質の濃度が高過ぎる」。
 汚染水漏れが発覚するたびに「防止に万全を期す」としてきた東電に対して、住民はいら立ち、発見が遅れたお粗末な対応にあきれた。

 双葉町から、いわき市の仮設住宅に避難する自営業松本正道さん(50)は「これまでは汚染水が漏れていたと知るたびに何をやっているのだか、と思っていたが、今回はあまりにも(放射性物質濃度の)桁が違い過ぎる」と怒りとあきれが入り交じった表情を浮かべた。
 「またか、という思い。あきれ返るしかない」。楢葉町から、いわき市の仮設住宅に避難する主婦(70)は怒りを込め、「これだけ期待を裏切られると、本当はもっと漏れているのではないかと疑いたくなる」と東電への不信感を口にした。 (福島民友)

・福島第1原発: 高濃度汚染水漏れ 東電不信さらに増幅 温度計故障も
 −−県が緊急部長会議 
 東京電力福島第1原発構内で極めて高濃度の汚染水約100トンがタンクから漏れた問題で、県は20日、緊急の関係部長会議を開催した。また19日には2号機原子炉圧力容器下部の温度計が人的ミスで故障していたことも判明。たび重なるトラブルや人的ミスの発覚に、東電への批判の声が上がった。

 県は20日午前、県庁で緊急の関係部長会議を招集。「本来閉じているはずの配管の弁が開いていた」との報告を聞いた佐藤雄平知事は「考えられない話ばかり。何度も危機管理をしっかりするように言ってきたが、それに対して東電が真摯(しんし)に対応しているかどうかだ」と話した。

 同日、県や原発周辺自治体などで作る「廃炉安全監視協議会」も開催され、急きょこれらのトラブルが議題に上った。汚染水漏れトラブルについて「普通の水ではなく、放射性物質を含んだ水を扱っているということを認識することが必要」との意見が出た。
 また、「平均的な注意力でトラブルを防げないのであればシステムに誤りがある」と、マニュアルの充実を説く声もあった。
 温度計の故障について東電側は、点検の際に誤った電圧をかけ、ショートさせたことが原因とみられることを報告。「初歩的なミスで壊すのはもってのほか。ラベルをつけたり、手順書に書いたりするのは当然」などと、厳しい指摘が集中した。
 ◇
 東電の新妻常正常務は同日午後、急きょ県漁連の組合長らが出席する県地域漁業復興協議会で経緯を説明。「汚染水の海洋への流出はないが、(試験操業を実施している)重要な時期にこのような問題を起こし、大変申し訳ない。汚染された土壌を回収するなど速やかに対応したい」と陳謝した。
 これに対し、いわき市漁協の矢吹正一組合長は「100トンもの汚染水が漏れ出したというのはあってはならない話。消費者の不安や風評被害を助長しないか心配だ」と話した。
 また、相馬双葉漁協の佐藤弘行組合長は「こうも物理的、人為的なミスが続いては漁業者は納得できない」と憤りをあらわにした。(毎日 高橋隆輔、蓬田正志、中尾卓英)

・<福島第1原発>配管の弁、すべて開く…汚染水漏れ
 東京電力福島第1原発で極めて高濃度の汚染水約100トンが漏れた事故で、東電は21日、汚染水貯蔵タンクにつながる三つの弁のうち、「閉まっていた」と発表していた一つの弁が一時的に開いていたと発表した。通常は、汚染水を移送する時以外、すべて閉まっている。今回のトラブルは、弁を誤って開いたことによる人為的なミスだった可能性が強まった。

◇人為的ミスか
 東電によると、弁が開いていたのは「H6エリア」と呼ばれるタンク群へ汚染水を流す配管。三つの弁がすべて開くと汚染水がタンクへ送られる。東電は20日、「一つは閉じていた」と説明したが、21日に再調査した結果、一時的にすべて開いていたことが分かった。
  東電は17日から、H6と配管を共有する「Eエリア」のタンクへ汚染水を流す作業をしていた。
 しかしH6側の三つの弁がいずれも開いていた一方、E側へ流れる弁が閉まっていたため、満杯だったH6のタンクに汚染水が流れ込み、大量にあふれたとみられる。

  漏れる前の19日午前に撮影した弁の写真では、弁を操作する器具が接続されたまま開いており、作業員が何らかの原因で弁を開いたとみられる。一方、事故発覚前後の同日夜から、翌日未明に弁が閉じられた形跡があり、作業員が閉め直した疑いが出ている。
  弁が意図的に操作された可能性について、東電の尾野昌之原子力・立地本部長代理は21日の記者会見で「先入観を持たずに調べる」と述べた。(毎日 河内敏康、中西拓司)

・閉まっているはずの弁開いていた経緯調査
「・・・ 原因について東京電力は、汚染水を処理設備からタンクに移送する配管の途中にある、本来閉まっているはずの3つの弁のうち、1つは故障していた疑いがあり、別の2つの弁も開いていたため、予定していなかったタンクに汚染水が入りすぎ、あふれた(???)と説明。・・・。

・また漏えいが見つかる9時間以上前の19日午後2時すぎ、タンクの水位が高まっていることを示す警報が鳴っていた。しかしその後、タンクの水位計のデータは反対に水位が急に低下したことを示したため、警報は水位計の故障によるものと判断しタンク周辺のパトロールはしたものの、タンク内の確認はしなかった(???)

相次ぐタンクからの汚染水漏れ
・去年8月には、4号機の山側にあるタンクから高濃度の放射性物質を含む汚染水300トン余りが漏れ。これついて原子力規制庁は、漏れた汚染水に含まれる放射性物質の推定量などから国際的な原子力事故の評価基準に基づく評価を、8段階あるうちの上から5番目の「レベル3」とした。

・去年10月には、4号機の山側にある別のタンクの上部から高濃度の汚染水が漏れ、調査の結果、傾斜のある場所のタンクに水を入れすぎたのが原因と分かった。汚染水は今回と同じようにタンクの天井部分から漏れて点検用の足場を伝って「せき」の外に漏れていた。

・こうした汚染水漏れが相次いだことを受けて、東京電力は異常をいち早く発見するためのパトロールの強化やタンクを監視する水位計や警報機の設置といった対策を進めてきたが、今回はこうした対策が生かされなかった。

・また、今回漏れ出した汚染水はタンクの周りに取り付けられた雨どいを伝ってタンクを囲うせきの外に流れ出した。この雨どいは、せきの中にたまった汚染水を雨水によって増やさないよう取り付けられたものだが、今回のように雨どいの上の部分で汚染水が漏れると、せきの外への流出につながるため東京電力は対応を検討するとしている。(NHK)

・福島第1原発汚染水漏れ 故障と人為ミス競合か 後手に回る東電
 東京電力福島第1原発の地上タンクから20日、高濃度の・汚染水がまたも漏(ろう)洩(えい)した。本来閉まっているべき弁が開いていたなど、人為的ミスの疑いがある。閉まっていた弁でも水を通したり、水位計の故障も指摘されるなど、複合要因が事態を深刻にした構図が浮かぶ。福島第1原発ではミスによるトラブルが相次いでおり、東電の汚染水対策が改めて問題視されそうだ。

 今回の汚染水漏れは、弁の開閉により管理している移水作業の根幹を揺るがすトラブルだ。本来は閉じられているはずだった3カ所の弁のうち2カ所は、原因は不明だが「開」となっていた。残り1カ所は「閉」であったにもかかわらず、約100トンもの水を通した。東電は「故障していた」とみている。
 弁の開閉は手作業で行われており、確認不足など人為ミスの疑いがある。仮に1カ所でも正常な状態ならば、多量の漏洩を防ぐことができたとみられる。

 さらに、東電は「漏洩のあったタンクの水位計が故障していた」と説明する。漏洩発覚前の19日午後2時すぎにタンクの水位が急激に減少し、再び上昇するといった異常な振れ幅を計器が示した。水位計が正常に機能していれば、漏洩を防げないまでも早期に発見できた可能性が高い。

 福島第1原発での度重なるミスについて、昨年10月には原子力規制委員会の田中俊一委員長が東電の広瀬直己社長に対策を要請。東電は再三にわたり汚染水の保管体制の強化を進めてきたが、対策は後手に回っているのが現状だ。
 今回は、堰(せき)内に雨水がたまり汚染水となることを防ぐため新設された天板部の雨どいをつたい流出した。「雨どいがなければ、汚染水が堰内にとどまったかもしれない」と東電。対策が裏目に出た可能性もある。(産経 原子力取材班)

・福島原発でタンクから漏水、2億3000万ベクレル検出
 2月20日(ブルームバーグ): 東京電力は20日、福島第一原発で汚染水をためているタンクの上部から水が漏れたと発表した。20日採取分の雨どい水でベータ線を放出する放射性物質の濃度が1リットル当たり2億3000万ベクレルを検出した。海への流出は確認されていない。 .

 東電によると、19日夜、「H6」エリアのタンク上部から水が漏れているのが見つかった。タンク上部天板部のフランジ部から水が漏れ、雨どいを伝ってタンクを取り囲むせきの外側へ流出した。 .
 都内で会見した尾野昌之原子力・立地本部長代理によると、タンクからせきの外に漏れた汚染水の量は約100トン。別のタンクに水を移送していたところ、弁に不具合があり、水が漏れだしたタンクに移送中の水が入り込みあふれた。弁を閉めたところ、漏水は止まった。
.
記事についての記者への問い合わせ先:
東京 岡田雄至 ,yokada6@bloomberg.net .
記事についてのエディターへの問い合わせ先:
Alexander wiatkowski ,akwiatkowsk2@bloomberg.net

・福島第1原発のタンクから汚染水漏れ、東電は「海への流出ない」
[東京 20日 ロイター] -「・・・ 東電は、漏えいした汚染水は現在回収中で、漏えい箇所の土壌回収作業を始めたという。
  新たに汚染水が漏れたのは、「H6」と呼ばれる場所に設置されている汚染水貯蔵タンク。
 19日午後11時25分ごろ見回りをしていた協力会社作業員が、タンク上部から汚染水が漏れているのを発見。現場確認の結果、タンク上部天板部のフランジ部から雨どいを伝わって、堰外に漏れていることを確認したという」

・福島第1原発タンクからまた汚染水漏えい 一部は地中に染み込む
「・・・・  一部は、雨水対策で設置した雨どいを通じ、地中に染み込んだという。タンクは、汚染水で満水だったということで、東電は、タンクに汚染水を入れすぎた可能性もあるとみて、原因の特定と漏えい量の調査を進めている。」 (FNN)
 

・2号機の温度計が故障 圧力容器下部を計測 
 東京電力は19日、福島第1原発2号機の原子炉圧力容器下部の温度を計測している温度計2個のうち1個が故障したと発表した。温度計は原子炉の冷温停止状態を確認する上で欠かせない。19日午前11時現在の温度は24度。東電は「傾向は周辺の温度計でも把握できる」として、当面は残りの1個で監視するとともに、交換を急ぐ。

  問題の温度計は18日午後、点検中に電気抵抗がゼロを示し、温度が測れなくなった。原因について、東電は「作業ミスで電圧を加えすぎた可能性がある」とみている。  2号機では事故後にも圧力容器下部で温度計の故障が相次ぎ、2012年に増設したもの。(毎日 西川拓)


・【福島第1原発の現状】 過小評価、事故直後からか 第1原発の汚染水濃度
 東京電力が福島第1原発の事故直後から昨年10月まで、汚染水の測定でストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質の濃度を過小評価して公表していた可能性があることが判明し、信頼性を損ないかねないなどと批判の声が出ている。
  田中俊一 原子力規制委員長は会見で「東電には測定に関する基本的な知識が欠けている。指導、監督を強めていく」と語った。

 東電は6日、昨年夏に採取した汚染水で濃度の過小評価があったと公表。14日には汚染水や土壌などの試料167体で過小評価した可能性があることを明かした。
 昨年8月に発覚した地上タンクからの約300トンの汚染水漏れに関する試料も含まれており、最高8千万ベクレル検出という数値はさらに大きくなる可能性がある。

 東電は昨年7月、事故直後に高濃度汚染水の流出があった2号機海側で新たに掘った観測用井戸の水から、ストロンチウム90を含むベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり90万ベクレル検出されたと発表した。 その後、9月にはストロンチウム90だけで同500万ベクレルを検出したが、5カ月後の今月6日まで公表しなかった。

 原子力規制庁が昨年、分析結果の報告を求めたが、東電はデータに疑義があり調査のため公表を見合わせると説明。
 今年1月の規制委作業部会で東電が「ストロンチウム90を過大評価している可能性がある」と報告すると、「説明の付かないデータが出たから公表しないというのはおかしい」「ベータ線を出す放射性物質の方が低く出ている可能性もある」と批判が相次いだ。
 調査の結果、3カ所ある分析施設の一つではストロンチウム90を過大評価していたが、別の施設ではベータ線を出す放射性物質を過小評価していたことが判明した。

 都合の悪いデータを隠していたとも受け取られかねない(???)一連の経緯に、東電の 尾野昌之 (おの・まさゆき) 原子力・立地本部長代理は会見で「違う対応もあり得た。反省したい」と陳謝した。
 過小評価の原因は誤った測定方法だった。高濃度の汚染水の場合、薄めて測らないと検出器に入る放射線が多すぎて数え切れなくなるが、昨年10月に手順書を整えるまで対応が徹底されていなかったという。(共同 2/17)

・・・
・福島第1原発:汚染水処理装置、3系統9月増設
 東京電力は(2月)13日、福島第1原発の汚染水から放射性物質を取り除く多核種除去装置「ALPS(アルプス)」を3系統増設すると原子力規制委員会に12日に申請したと発表した。増設で計6系統になり、1日の汚染水の最大処理容量は750トンから1500トンになる。9月の運用開始を目指す。
 東電によると、新設分は除去効率を上げるため前処理を一部省略し、本処理での放射性物質の吸着能力を増強するという。アルプスは汚染水に含まれる63種類の放射性物質のうち、トリチウム以外の62種類を除去する。
 国も最大処理容量500トンの「高性能アルプス」を導入し、処理能力を計2000トンに高め来年度中にすべての汚染水の処理を終える予定。(毎日 高橋隆輔)

・福島第1原発:貯蔵タンクの汚染水、トリチウム800兆ベクレル
 東京電力福島第1原発の汚染水問題で、東電は15日、貯蔵タンクに保管している汚染水に含まれる放射性トリチウム(三重水素)が、800兆ベクレル以上に上るとの試算を明らかにした。
 国が定める1基当たりの年間放出基準(3・7兆ベクレル)の200倍以上に相当する。

 東電は政府のトリチウム対策を考える部会で、敷地内に設置された貯蔵タンクに現在、汚染水約40万トンが保管され、この汚染水中に817兆ベクレルのトリチウムが含まれると説明した。福島第1原発では、原子炉建屋やタービン建屋内にも汚染水が残されており、タンク以外にも58兆ベクレル存在すると試算した。
 東電は、多核種除去装置「ALPS(アルプス)」などを使い、2015年4月までにタンク内の汚染水を全て浄化する計画だが、トリチウムは取り除けない。(毎日 1/6 鳥井真平)

・・・
・脱原発団体の施設利用拒否 愛媛・伊方町
 四国電力伊方原発のある愛媛県伊方町が1月、脱原発を訴える市民団体から講演会の施設利用を求められ、政府の原発政策が定まっていないとして拒否していたことが20日、関係者への取材で分かった。
 同町産業振興課の担当者は事実関係を認め、取材に「賛成、反対にかかわらず原発がらみの講演会は施設の使用を遠慮してほしい」と説明した。一方、四国電への配慮については否定した。
 講演会は、東京電力福島第1原発事故当時、福島県双葉町長だった井戸川克隆氏を招いて福島の現状を話してもらおうと、「伊方原発50キロ圏内住民有志の会」(愛媛県八幡浜市)が企画した。(河北新報)

2014年2月18日火曜日

「エネルギー基本計画」(素案)を読む (2)

「エネルギー基本計画」(素案)を読む (2)

 新「エネルギー基本計画」については、近日中に「素案」に基づく「政府案」が策定され、さらにそれに基づき、閣議決定を経て、3月末までにその「政府案」が決定される見込みである、との報道がなされている。少なくとも、それが自民党の高市早苗政調会長の願望であるようだ。

 どのような「政府案」が登場するかは現時点ではわからないが、以下では、「素案」の問題点を押さえるために、これが「総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会」の事務局官僚原案として、分科会内の少数派意見を黙殺する形で作文されたものであることを見ておきたいと思う。

● 「総合エネルギー調査会基本政策分科会エネルギー基本計画に対する意見の骨子(案)」
● 「総合エネルギー調査会基本政策分科会エネルギー基本計画に対する意見(案)」

 そのためには、「基本政策分科会 第13回会合」(2013年12月13日)において提出された「各委員から書面で寄せられた御意見」に目を通しておくことが必要である。 これを読むと、読者も「素案」とはまったく異なる分科会・少数派の見解を理解することができるだろう。

 少数派の見解を代表する、辰巳菊子氏(公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会常任顧問) と、植田和弘氏(京都大学大学院経済学研究科教授・研究科長)が会に提出した「素案」に対する見解の全文を紹介する。
 「素案」と少数派、どちらが理に適っているか?
 「政府案」が提出される前に、読者それぞれが判断して頂きたい。

2/20
・原発は「重要電源」 エネ計画政府案、表現残す
 エネルギー基本計画の政府案が19日、明らかになった。原発を「重要なベースロード電源」と位置づけ、安全を確認できた場合は再稼働する方針を明確にする。将来的にも「確保する規模を見極める」との文言を盛り込み、当面は一定比率を原発に依存する。「重要」という表現をはずすべきだとの意見もあったが、温暖化対策や安定供給のために原発は欠かせないと判断した。

 与党との最終調整をへて、25日に関係閣僚会議を開き正式に決定する。今年度中の閣議決定を目指す。昨年12月に政府の総合資源エネルギー調査会基本政策分科会(会長は三村明夫・新日鉄住金相談役)がまとめた計画案に国民から寄せられた1万9千件の声や与党の意見を反映した。「基盤となる重要なベース電源」の表現から「基盤となる」の部分は削除する。

 当初案と比べて原発の活用を前面に出す表現は弱めた。公明党に配慮して将来の原発の活用も「必要とされる規模を十分に見極めて、その規模を確保する」としていた当初案からは後退させる。一方、電気料金の抑制や、廃炉に必要となる人材・技術水準の維持のためには必要な量を慎重に見極める必要があるため、ぎりぎりの表現(???)を探った。今後の公明党との調整で表現が変わる可能性もある。

 発電しながら消費した以上の核燃料を生み出せるとしてきた高速増殖炉もんじゅは「25年ごろまでの実証炉の実現、50年より前の商業炉の導入」という前回計画に明記した目標を撤回する。核のゴミを減らす「減容化」の研究を進める方針も明記する。
 太陽がエネルギーを放射する原理で発電でき、高レベル放射性廃棄物を発生しないとされる核融合の研究を進めることも新たに追加する。再生可能エネルギーは3年にとどまらず、最大限導入する姿勢を打ち出す。(日経電子版)

・・・
◎辰巳菊子氏

 エネルギー基本計画に対する意見(案)に対し、意見を述べさせていただきます。
(1) 何度か分科会で申し上げた「国民の意見をきちんと聞いて欲しい」という意見は全く反映されず、このまとめに至った経緯は誠に残念です。
  参考までに、12月6日の第12回分科会に参考資料3として出された「国民からの御意見」(平成25年11月28日.平成25年12月5日)を読ませていただくと、原子力に関する意見がほとんどであり、総数44名の個人と1団体からの合計45の御意見でした。

 その内、「原子力が必要」「原子力をある程度残す」という意見は12名(27%)、「再生可能エネルギーに切り替える」「原子力ゼロ」という意見は26名と1団体(60%)、その他が6名(13%)で、いずれも真摯な御意見でした。限定的な期間の国民からの御意見だけですが、かなり比率的に正しく世論を表していると思います。

 こういった国民からの御意見は、このエネルギー基本計画に対する意見(案)の21頁にかろうじて、様々な意見があると一言記載されてはいるが、結果的には原子力の位置づけや方向性には全く反映されてはいない。

(2) このエネルギー基本計画に対する意見(案)は、どういう位置づけのものなのですか。
 分科会委員の意見の集約ということで、議決を得たものであるのなら、ひとつの結論もありうるのかもしれませんが、今までの分科会ではそういう議決という過程は一度も踏まれていません。
 したがって、少なくとも議論の分かれる原子力関連の部分はその書き方にさらなる検討が望まれます。 例えば、原子力の位置付け、政策の方向性など、16ページに記載されているような内容が、この分科会での意見と結論付けされることに同意できません。

 以下、各文言に対しての意見や加筆修正希望のところです。
●  3頁、第1章、第1節、1の本文5行目。「我が国は資源に乏しく」のところ、我が国の資源は豊富であると考えますので、このように定型文的に書かれることに同意できず、何度か委員会で意見を申し上げております。したがって、「我が国では現状ほとんどのエネルギー源を海外から・・・・」と修
正を希望。

●  3頁、第1章、第1節、1の本文12行目の「エネルギー自給率は19.9%にまで改善・・・」のところ、広く誰もが理解できるために19.9%の説明が必要。

●  5頁、第1章、第2節、2の9行から10行にかけての約3.6兆円の件、前回の説明ではやはり納得が出来ておりません。現状、ベース電源の原子力の代替は、メリットオーダーでの代替なら、安価な水力と石炭が主となり、総発電電力量も需要の削減に合わせ減っていると思います。それでもこのような数値になるのでしょうか。

●  6頁、第1章、第2節、3の(1)最後の段、2013年の現状は、この試算とは異なっていると考えられます。2013年12月の案であり、ここで、記載するにはデータ的には古いと考えます。全ての原発がとまっている現状に置いて、日本は経済成長を続けています。

●  16頁、第2章、第2節、1の(5)原子力の①のところ、重要なベース電源としての位置づけとしている点、1960年代からの経済重点政策と何ら変わりがないこと残念です。
 例えば、これからの50年先、100年先の未来を考えた時、一極集中的発電を行い、長い送電線で各地に運ぶという方式が果たして適切なのか疑問です。既に成熟しきっている日本において、国民の持続可能な暮らしを再優先とした政策を掲げる政府を期待します。

 もちろん核廃棄物問題も国が前面に立つとはいえ、簡単には結論が出る問題ではなく、結局また国民の暮らしを脅かす事になります。そのような爆弾を抱えたままで、本当にベース電源としての原子力が必要なのか、もっと熟慮が必要です。

 ここの文面からは、結局、安全神話時代の原子力の考えから全く脱却出来ておりません。
 したがって、ここには、「一方、既に成熟しきっている日本において、原子力をベース電源とすることに反対の意見もありました」と一言入れて頂けませんか。

●  尚、ここの文面からは、時間軸が明確で無いため、今後、新設やリプレースをするという意味合いが含まれていると取れます。「ここでは、新設やリプレースについては述べていない」という明確な説明をお願いします。

●  16頁、上段に引き続きの ②政策の方向性の「可能な限り低減させる」となっているところ、十分に見極めてからではなく、明確に、何と比較しての低減なのか、また着地点はいつ頃、どのぐらいのところを目指しているのかを、記載する必要があります。PDCAを実行しながら漸次削減ということであっても、まずPは先に立つものです。
 また、「その規模を確保する」という表現は、先に着地点を作る話であり、「可能な限り低減」という文言とは日本語的に相容れないと思います。つまり、「確保する」という言葉はここでは削除することを提案します。

●  引き続き、16頁、「再稼働を進める」の段落のところ、分科会の検討事項ではないと考えます。今後、政府の責任の元、決める内容かと思いますので、ここではこの段落は削除を願います。

●  17頁、(6)①の再生可能エネルギーの位置づけについて、直前の原子力では課題には触れなかったのに、再生可能エネルギーでは記載するという不平等な扱い方に、意図が見えます。
 どのエネルギー源にもメリット、デメリットがあるという大前提で、分科会は進行していたはずです。

●  したがって、②政策の方向性のところでも、「今後3年程度」と何故に限定しなければならないのか不明です。まずは、再生可能エネルギーは期限なく最大限導入を加速させる必要があります。3年間と区切ることに反対です。なお、39頁に書かれている(3)固定価格買取制度の在り方のところの書き方には、同意します。

●  21頁からの原子力政策の方針のところは、前述している通りで、先と同じ文面のところは、同様の加筆修正を望みます。

●  40頁第4節以降第5節も含めたエネルギーの消費段階のところ、省エネ、節電の大切さや、新しい技術などの助けによるスマートな暮らし方など記載されていますが、まさに今後30年を待たずに実現する話だと思います。その時の電力需要量などを考えると、省エネ、節電はエネルギーミックスの大きな柱です。この考え方こそ海外への貢献とも繋がる日本の力です。

 一言、10頁の「新興国を中心とした世界的な原子力導入拡大」項のあたりに、「海外に原子力を輸出するのではなく、新しい技術などの助けによるスマートな暮らし方を輸出することこそ、歓迎される」と追加出来ませんか。

●  第9節のところ、ここに記載された双方向コミュニケーションは、原子力をベース電源とするというスタート点からの記載です。まずはエネルギーについて、国民各層の知るべき基本情報は何で、持続可能な暮らしはどういうもので、という基本的な知識が重要であり、自分で考えることができる素地を作るための、フラットな情報提供を、1から考え直すべきであると考えます。

 様々な考え方を知ることが何より重要であり、その結果、自分で、考えることができるようにしなければならないと思っています。電力の全面自由化を目前にして、消費者がどういう視点で、自分の電力を選択するのがいいのかなど、差し迫った情報提供と長期的視点にたった、教育などのコミュニケーションと絶えずシャワーのようなコミュニケーションが必要です。

●  また、電気も今後選択をするということから、ひとつの商品と考えると、その選択のための表示事項などの法制化も全くコミュニケーションの一環であり、視野に入れる必要があると考えます。
 以上です。

◎植田和弘氏 
A. (P18)(1)二次エネルギー構造の中心的役割を担う電気  「引き続き電化率は上がっていくと考えられ」とされているが、震災後定着しつつある節電行動やピーク対策を推進することで、電力の負荷平準化を明確に打ち出すべきではないか。

B. (P21)第3章第1節(2)エネルギー政策における原子力の位置づけと政策の方向性
 最終段落に「安全性の確保を大前提に、・・・・重要なベース電源として引き続き活用していく」となっているが、電源として使用する場合には、安全性の確保に加えて、放射性廃棄物の安全な最終処分ができることと被曝労働問題の解決もあわせて大前提にすべきと考える。

 以上のような前提を置くと、「運転コストが低廉」とは言えなくなるし、位置づけも変わらざるを得なくなるのではないか。この場合、運転コストの中に安全対策費、廃棄物対策費、被曝労働対策費を含めるということである。

C. (P22)B.のような前提に立つと原発に依存することは難しくなると考える。
 そのことも踏まえると、「原発依存度については・・・可能な限り低減させる。」とされているが、省エネルギー・再生可能エネルギーの導入や火力発電所の効率化」の程度によって低減の度合いが変わるのではなく、どの水準からどの程度いつまでに原子力依存度を低減させるのか明確にすべきではないか。
 16ページにも同じ記述があるが、それについても同様の意見である。

D. (P23) 2.具体的施策の方向性(3)対策を将来へ先送りせず、着実に進める取組
 最終段落で「高レベル放射性廃棄物については、国が全面に立って最終処分に向けた取組を進める」となっているが、廃炉に伴って生じる放射性廃棄物については、同じ23ページ第3段落に「発生者責任の原則の下、電気事業者が処分に向けた取り組みを進めることを基本としつつ・・・」となっている。高レベル放射性廃棄物についても、同様の記述を入れるべきと考える。

E. 上記と関連するが全体として、汚染水対策、廃炉、使用済み核燃料、放射性廃棄物対策等のガバナンス、特に責任と費用負担について明確にしておく必要があるのではないか。

F. 核燃料サイクル政策やもんじゅについてはとても「引き続き着実に推進する」という記述が可能な状況ではないと考える。

G. (P27)原発輸出は核不拡散の観点からも問題が多いと考えるが、国がどういう関与をするのか明確にするべき。

H. (P47)1.電気をさらに効率的に利用するためのコージェネレーションの拡大や蓄電池の導入促進
 「熱と電力を一体として活用することで高効率なエネルギー利用を実現するコージェネレーションは、・・・・導入支援策の推進とともに、コージェネレーションにより発電される電気の取引の円滑化等を検討する。また、利便性の高い電気を貯蔵することで、いつでもどこでも利用できるようにする蓄電池は、・・・引き続き、技術開発、国際標準化等により低コスト化・高性能化を図って いくことで、蓄電池の導入を促進していく。」

 の部分は、コージェネレーションの推進と蓄電池の推進の記載を分けて、コージェネレーションによる熱の有効利用の視点と、蓄電池による効用の視点を明確化した方よい。

 また、コージェネレーションにより発電される電気(電源構成の多様化・分散化、災害に対する強靭性を持つ)の取引の円滑化・電力系統ネットワークや地域コミュニティでの融通利用等ネットワークを活用した電力融通視点についても明確に記載すべきと考える。

I. 全体として、エネルギーの安定供給に留意しつつも、CO2削減対策を豊富化・明確化する必要がある。この点で、天然ガスの高度利用を推進することは、今後のエネルギー政策において不可欠である。 産業用熱需要を中心に、即効性があり、かつ省エネルギー・省CO2の費用対効果が高い。
 エネルギー基本計画の「天然ガスの政策の方向性」や、「産業部門等における省エネルギーの加速」に、天然ガスの高度利用を位置づけるべきである。
・・・

⇒「「エネルギー基本計画」(素案)を読む (3) 」へ
⇒「「エネルギー基本計画」(素案)を読む (1)」より

・・・
・規制委:優先原発絞り込み 再稼働審査、2〜3週間後に
 原子力規制委員会は19日の定例会で、再稼働に向けた安全審査の申請が出ている10原発17基のうち、審査を優先する原発を2〜3週間後に絞り込む方針を決めた。
 今のところ、活断層リスクの少ない九州電力玄海(佐賀県)や川内(鹿児島県)のほか、関西電力大飯、高浜(福井県)、四国電力伊方(愛媛県)などが優先候補に挙がっている。

 規制委によると、2〜3週間後に審査を優先する原発を絞り込んだ上で、これまでの審査結果に基づく「審査書案」を作成。立地自治体からの意見を聞く地元公聴会と、科学技術的な意見を一般から募集する「パブリックコメント」を経て最終的にまとめる。
 規制委の安全審査をめぐっては、茂木敏充経済産業相が「審査の見通しを示すべきだ」と注文をつけているほか、立地自治体からも「安全審査の説明責任を果たすべきだ」(福井県)などの不満が出ていた。(毎日 中西拓司)

・原子力規制庁:福島原発同型「沸騰水型」専門の審査チーム
 原子力規制庁は18日、原発の再稼働に向けた安全審査で、東京電力福島第1原発と原子炉が同じ型の「沸騰水型(BWR)」を専門に扱う審査チームを発足させたと発表した。昨秋からBWRの安全審査の申請が相次いだが、別タイプの原発の審査チームが掛け持ちで担当していたため、審査が遅れる可能性が指摘されていた。
 新チームは9人体制。BWRと別の「加圧水型(PWR)」の審査を担当してきた約80人のうち、BWRも審査していた9人をそのまま専門チームとした。今後も中途採用などで増員して約20人規模を目指す。
 新チームは、これまでに原子力規制委員会に安全審査を申請したいずれもBWRの
▽東北電力女川2号機(宮城県)
▽東電柏崎刈羽6、7号機(新潟県)
▽中部電力浜岡4号機(静岡県)
▽中国電力島根2号機(島根県)−−の4原発5基の審査を担当する。(毎日 鳥井真平)

・原子力規制委:大飯原発「活断層ない」 有識者報告を了承
 原子力規制委員会は12日、関西電力大飯原発(福井県)の重要施設「非常用取水路」を横切る断層「F−6破砕帯」について、活断層ではないとする有識者調査団の報告書を了承した。規制委が断層調査を進める6施設のうち、調査団の報告書を了承するのは、原子炉建屋直下に活断層があると判断した日本原子力発電敦賀原発(同)に続いて2例目。活断層なしとしたのは大飯原発が初めて。

 非常用取水路は3、4号機の原子炉冷却に必要な海水を送る施設で、敷地内をほぼ南北に走るF−6破砕帯が横切っている。原発の新規制基準では、活断層の真上に重要施設を設置することを禁じており、F−6破砕帯が活断層か否かが焦点となってきた。報告書は「将来活動する可能性のある断層等には該当しない」との表現で活断層説を否定した。

 大飯原発の断層問題は東日本大震災後の2012年7月、規制委の前身である経済産業省原子力安全・保安院が全原発の断層を再点検して浮上した。関電の提出資料が不十分であることなどから保安院は「活断層の可能性を否定できない」と関電に再調査を指示。
 業務を引き継いだ規制委は3回にわたって、現地に有識者調査団を派遣し、関電の調査結果の妥当性を検討した。その結果、調査団は昨年9月に「活断層ではない」との見解で一致。規制委は保留していた大飯3、4号機の再稼働に向けた安全審査を再開した。(毎日 岡田英)

2014年2月16日日曜日

『福島と生きる』メールマガジン 第14号

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『福島と生きる』メールマガジン 第14号
――息長く〈福島〉とつながり続けるために――
2014年2月16日発行(不定期刊)
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―目次―
◆イベント情報
◆保養情報
◆ニュースクリップ

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◆イベント情報(イベント情報は変更されることもあります。必ず主催者サイトでご確認下さい)
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1.「 つながる市民の輪、変える くらしと エネルギー
   ――311から3年、武藤類子さんと今をみつめ未来を語る 」

  3月2日(日)13:45~16:30(東京・豊島区勤労福祉会館・会議室 )
  ※チェルノブイリ原発事故および姉の白血病発症をきっかけに反原発の活動を開始した武藤類子さん。現在は、福島そして全国の市民とつながり、福島原発告訴団の団長として、福島の被害の現状と、東京電力が法的に責任をとることを訴えています 。
 311から3年、現在の福島の状況とこれからの私たちのくらしについて、武藤類子さんとともに考えます。
  ※内容:武藤類子さん講演、FoE Japan より最新の活動報告
  ※主催・問い合わせ:国際環境NGO FoE Japan
            tel: 03-6907-7217 fax: 03-6907-7219
            softenergy@foejapan.org (吉田)
  ※申し込み:https://www.foejapan.org/event/event_form.html
  ※詳細: イベントサイトはこちら 

2.「原発のない福島を!県民大集会」
  3月8日(土)11:00~(福島県・郡山市、いわき市、福島市の3会場同時開催)
  ※11:00 アトラクション
   13:00 県民大集会
   15:00 デモ行進 ※福島・いわき会場のみ
  ※詳細: イベントサイトはこちら 

3.「3・9原発被災地フィールドワーク」
  8:20郡山駅西口集合→飯館村視察→南相馬市小高区~浪江町視察→南相馬市
  沿岸部視察→15:30福島駅着・解散  
  ※詳細はこちら http://fukushima-kenmin311.jp/fieldwork

4.「3/8~3/15 NO NUKES WEEK」
  ※フクシマ連帯キャラバン行動、全国各地の集会など
  ※詳細はこちら http://sayonara-nukes.org/actionweek/

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◆保養情報
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2014春 ほよ~ん相談会 
(1)いわき・茨城相談会
   3月 1日 (土曜日)13:30-17:30(いわき市・小名浜公民館1階和室)
   会場: http://www.city.iwaki.fukushima.jp/map/1314/002583.html
(2)須賀川相談会
   3月2日(日)11:00-15:00(須賀川市・銀河のほとり)
   会場:http://loco.yahoo.co.jp/place/ff87d312e34e547cd662f507194351328c7a8a35/map/
※詳細: http://www.311ukeire.net/
※NPO法人ライフケアが「手当隊」として両日参加します。

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◆ニュースクリップ
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1.福島県民を苦しめる巨大ゴミ焼却炉の乱立
  ――除染から中間貯蔵へ。福島はまた大きな苦悩に直面
  週刊東洋経済 2014年2月15日号
  http://toyokeizai.net/articles/-/30622

  放射能に汚染された廃棄物を集約する「中間貯蔵施設」をめぐり、福島県で悩ましい問題が広がっている。
  国が建設候補地とする福島県内3町のうち、楢葉町が「1キログラム当たりの放射能が10万ベクレル超の廃棄物は受け入れない」として実質的に建設拒否を決断したのが1月27日。これを受けて佐藤雄平知事は2月4日、残る大熊、双葉の2町に絞って国に再検討を求める方針を提示した。
  両町の町長は回答を保留しているが、町民の間では「先祖代々の土地を国に売る気はない」との抵抗が根強い。来年1月に施設の供用開始を目指す国と、抜き差しならない交渉が続くことになる。(以下略)

2. 甲状腺がん悪性・悪性疑い74人〜福島健康調査
   OurPlanet-TV 2014年2月5日
   http://ourplanet-tv.org/?q=node/1727

  東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べている「福島県民健康管理調査」の検討委員会が7日、福島市で開かれ、甲状腺がんの悪性および悪性疑いと診断された子どもは、前回の58人から16人増え、74人となった。また、このうち、手術後の判定によって甲状腺がんと「確定」した子どもは前回から7人増え33人になった。(以下略。「検討委員会」の会合および会合後の記者会見のビデオあり)

3.作業員「本音書けない」 東電アンケート 元請け経由回収
  東京新聞 2014年2月12日
  http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014021202000120.html

  東京電力が、福島第一原発で働く作業員の待遇面など労働環境改善のために実施しているアンケートを、元請け企業を通じて回収していることが分かった。
 作業員たちの話では、下請け企業の中には、作業員の回答を提出前にチェックしたり、回答の内容を指示したりするところもある。作業員からは「こんなやり方では実態は分からず、改善につながらない」という声が上がっている。(以下略)

4.事故後の福島舞台、「家路」上映 ベルリン映画祭で高い関心
  共同通信 2014年2月12日
  http://www.47news.jp/CN/201402/CN2014021201001288.html

  世界三大映画祭の一つ、ドイツのベルリン国際映画祭で11日(日本時間12日)、東京電力福島第1原発事故後の福島県を舞台にした映画「家路」が上映され、約700人の観客から長い拍手が送られた。出席した俳優内野聖陽さんと久保田直監督は「皆さんが関心を持ってすごい集中力で見てくださり、うれしい」と語った。
 映画は昨年、同県川内村などで撮影。長く福島から離れていた青年が原発事故後、立ち入り禁止区域にある実家で生きることを決意し、田を耕しだす姿と、仮設住宅で暮らす彼の家族を描いた。(以下略)

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『福島と生きる』メールマガジン 第14号(2014年2月16日発行)
※『福島と生きる』メールマガジンは、『福島と生きる--国際NGOと市民運動の新たな挑戦』の共同執筆者の団体や活動の関連情報を発信していきます。

発行人=中野憲志・藤岡美恵子(『福島と生きる--国際NGOと市民運動の新たな挑戦』共編者)

地域・エネルギー・自立---島根の人々の挑戦

地域・エネルギー・自立---島根の人々の挑戦

 日本の脱原発社会への転換は、これまでの国の「エネルギー基本計画」の<ゼロベースからの見直し>を通じた、新たな基本計画の策定とともに、地方から原発に依存しない「エネルギーの自立」に向けた取り組みを進めていくことが不可欠である。

 こうした問題意識のもとで、昨年3月より、島根原発・エネルギー問題県民連絡会(代表世話人・北川泉島根大学元学長)が、「県エネルギー自立地域推進基本条例」制定運動を展開し、今月7日、溝口善兵衛知事に直接請求した。
●「 「島根県エネルギー自立地域推進基本条例」制定の直接請求の議会への付議 」

 しかし溝口知事は、島根県民の14%もの人々の署名によって請求されたこの条例案に対し、早くも「否定的見解」を示し、条例案を握り潰す動きを見せている。
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・市民団体直接請求のエネ条例案 知事、否定的見解
 溝口善兵衛島根県知事は12日の県議会本会議で、原発に依存しない社会の実現に向けて市民団体から直接請求された「県エネルギー自立地域推進基本条例」案を提案した。
 条例案は再生可能エネルギーの積極導入と普及を図る基本計画の策定を求めているが、「現実的で実効ある策定、実施は困難」(???)と否定的な見解を示し、条例案について「慎重な対応が必要」と述べた。

 直接請求したのは、県内有権者8万3323人分の署名を集めた島根原発・エネルギー問題県民連絡会(代表世話人・北川泉島根大学元学長)。
 条例案は省エネや原発からの計画的脱却を目指すことを規定。エネルギー政策を議論する審議会の設置や基本計画の策定を県に求めている。
 溝口知事は省エネ推進や再生可能エネルギーの導入を重要な政策課題とする一方、県の再生可能エネルギーの割合はわずかで、全域への普及には財源、用地の確保など国の関与や対応が必要と説明した。

 北川代表世話人は意見陳述で「安倍内閣の省エネ、再生可能エネルギー推進や原発依存度を減らす方針と矛盾がない」と訴えた。
 報道陣に対し、議会過半数を占める最大会派自民党議員連盟(22人)の大屋俊弘幹事長は
「知事の思いを重く受け止め、適切な審議をしたい」、民主県民クラブ(9人)の和田章一郎会長は「再生可能エネへの関心は高く、署名の重みを感じなければ」と話した。(日本海新聞)
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 原発建設、再稼働などをめぐる住民投票の実施請求が自治体の首長や地方議会によって否定され、さらに今回のような条例制定請求まで、ろくな審議もなされぬまま、「最初に結論ありき」で事実上、葬り去られてしまう・・・。
 これが、日本の「民主主義」と「地方自治」の実態である。〈エネルギーの自治と自立〉を願う県民の思いより、それを望まない知事の思いを「重く受け止め」る地方議員や議会に、はたして存在理由があるのだろうか?

 「地域からのエネルギーの自立」「エネルギーの地産地消」については、これまでドイツや海外の事例の紹介をはじめ、日本でも議論が深まり、様々な試行が進んできた。しかし、まだまだ全般的な関心は低く、議論も理論的問題に偏りがちである。

 これからの脱原発運動に問われているのは、再稼働に反対する取り組みとともに、国と地方の原発推進行政を、政策と法のレベルからいかに変えて行くか、そのビジョンだろう。やはり、今でも「そこが弱い」のではないか、という印象を個人的には強く持っている。
 
 エネルギー生産とその供給システムの構造改革問題については、新「エネルギー基本計画」(素案)の検討の中でも追々触れることになるが、島根の人々の条例制定運動は、東京をはじめとする大都市圏や、福島をはじめとする原発立地自治体において、もっと学ばれ、その経験が生かされるべきである。そして、こうした取り組みがまだ起こっていない全国各地で、行動を起こすべきときを迎えていると思う。 

●「《資料》 全国の自治体で進む「エネルギー条例」の制定」(2014/2/3) (島根原発・エネルギー問題県民連絡会のサイトより)
 これらの条例の批判的検討に基づく、対案的条例案の策定力が脱原発運動に求められている。

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・島根県「脱原発」条例案 本議会も賛成少数で否決
 島根県内の市民団体が8万3千人を超える有効署名を添えて島根県に直接請求した「県エネルギー自立地域推進基本条例」案について、同県議会は11日の本会議で、賛成少数で否決した。「実効ある計画を策定するのは困難」と否定的な意見を付した県知事の考えに沿う結果に、市民団体側は「答えありき」と憤った。
 条例案は島根原発・エネルギー問題県民連絡会(代表世話人、北川泉・元島根大学長)が提出。原発からの計画的脱却、省エネルギー化と再生可能エネルギーの普及などを掲げ県にエネルギー自立地域の形成に向けた基本計画の策定、実施を求めた。

 この日の本会議では、5日の総務委員会(9人)で否決した審議結果について大屋俊弘委員長が報告。賛成討論のみがあり、共産党と民主県民クラブの2議員が「正確な指標で慎重な審議が必要」「署名の思いを尊重するなら、可決すべき」などと訴えたが、議長を除く出席議員34人中7人と賛成少数で否決となった。
 閉会後、溝口善兵衛知事は「国の動きを注視しながら、県民や市町村などの意見をよく聞き(???)、再生可能エネルギーの導入促進、省エネ推進に努力したい」と述べた。

 一方、県民連絡会の保母武彦事務局長は「県民世論の中で歓迎、理解されたが否決された。なぜ否決したのか、必ずしも明確でなかったのは大きな問題」と指摘。
 北川代表世話人は「できないという数字ばかりだして否決し、答えありきという感じ。こんなことでは島根県の自立はないだろう」と批判した。(日本海新聞)
・脱原発条例案を否決 島根県議会総務委
 市民団体が8万3千人を超える署名を添えて島根県に直接請求した「県エネルギー自立地域推進基本条例」案が(3月)5日、島根県議会総務委員会(大屋俊弘委員長、9人)で賛成少数で否決された。11日の本会議でも否決される見通し。
 条例案は島根原発・エネルギー問題県民連絡会(代表世話人、北川泉・元島根大学長)が提出。原発からの計画的脱却、省エネルギー化と再生可能エネルギーの普及などを掲げ、県にエネルギー自立地域の形成に向けた基本計画の策定、実施を求めている。(日本海新聞)

・「エネルギー計画は3月決定」 自民・高市政調会長
 自民党の高市早苗政調会長は(2月)16日のNHK番組で、原発政策を含む中長期的指針となる「エネルギー基本計画」について、近く政府案が提示されるとした上で、3月中に政府、与党の決定を目指す考えを表明した。原発再稼働については「環境づくりに努力する。電源の多様化は大事だ」(??)と前向きな姿勢を示した。
 公明党の石井啓一政調会長は「原発再稼働を否定するわけでないが、安全性確保が第一だ」と指摘。「将来的に(原発)ゼロを目指す」と述べた。
 民主党の桜井充政調会長は「国民理解が得られない限り原発再稼働できない」と政府に説明責任を尽くすよう注文した。(共同)

・大間原発差し止め訴訟を後押し 函館市民らがデモ行進
 北海道函館市の市民団体などが16日、青森県大間町で建設中の電源開発(Jパワー)大間原発の建設差し止め訴訟を起こすと表明した市を後押ししようと、市役所周辺でデモ行進した。参加者は約70人。
 集会では、既に国とJパワーに大間原発の建設差し止めなどを求める訴訟を起こしている市民団体「大間原発訴訟の会」の竹田とし子代表(65)が「市の大間原発凍結宣言を世の中に広めたい」と訴えた。
 函館市は大間原発から最短約23キロにあり、国とJパワーに対し、建設差し止めや原子炉設置許可の無効確認を求める訴訟を4月に起こすと表明している。(共同)
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・東芝社長「インドを輸出拠点に」 発電事業有望視
【ニューデリー=岩城聡】 インドを訪問中の東芝の田中久雄社長は日本経済新聞の取材に応じ、「発電や水事業の海外展開で、インドを中東やアフリカなどへの製造・輸出のハブ(中核拠点)にしていく」と語った。
 同社はインドのインフラ事業の売上高を2017年度に12年度比約7倍の3千億円にする目標を掲げており、このうち海外売上高を約2割の600億円程度にまで拡大する考えを示した。

 田中社長は「東芝の技術と、インドのコスト競争力と印僑の人的ネットワークで、インドから西の世界を攻めることが可能」と強調した。火力発電設備や変電設備のほか、水処理設備を軸にインドから海外市場の開拓を急ぐ。
 インドでの原発事業についても言及。昨年、東芝傘下の米ウエスチングハウスによる原発建設開始で日米両政府が合意したが「日印の原子力協定の交渉進展に期待している」と語った。(日経電子版)

2014年2月15日土曜日

東海第二原発訴訟と再稼働問題

東海第二原発訴訟と再稼働問題

【関連サイト】
日本原電
●東海第二発電所 新規制基準適合性確認審査申請に関する自治体への事前説明資料(概要版)の掲載について(2014年04月22日)

●「東海第二原発運転差止訴訟 ~裁判報告2013.6.6~」(水戸翔合同法律事務所)
●「さよなら原発いばらきネットワーク」
●「リリウムの会」
●「東海第二原発再稼働反対と廃炉を求める有志の会」

・東海第二の適合審査資料、HPで公開 
 市民グループ「直接説明を」
 東海村の東海第二原発の適合審査申請をめぐり、事前の説明資料を非公開にし続けてきた日本原子力発電(原電)は二十二日、資料をホームページ(HP)で公開し、方針を一転させた。
 県庁で会見した原電茨城総合事務所の大森佳軌(よしのり)副所長は「首長の要請を全く無視するわけにはいかない」と釈明。一方、市民グループは、HPでは対応は不十分として直接の説明を求めた。 (妹尾聡太、林容史)

 原電によると、資料は三月に覚書を交わした立地・周辺十一市町村に配布した概要版と同じもの。十七日の十一市町村長らとの協議で、「住民や議会への情報提供を」と口頭で要請され、HP掲載を決めた。
 大森副所長は「要請を踏まえて検討した結果、概要版の公表が一番適していた」と説明。文書などでの正式な申し入れの前に、独自に提供方法を判断したことには「まずはできるところを速やかに対応する」と述べた。
 さらに簡易な資料も作り、新聞の折り込みチラシの形式で、今週内にも原発からおよそ三十キロ圏にある十五市町村の四十万世帯に配布する。一方、市町村議会には国に正式に申請した後に説明するとした。

◆山田村長は一定の評価
 HPなどによる申請内容の事前公表に、山田修東海村長は一定の評価をし、自治体側が行った五項目の申し入れ全体の回答を待って、今後の対応を検討する考えを示した。
 申し入れのうち、以前から求めている原子力安全協定の見直しについては「見直しが避けて通れないことは原電も理解している。後は見直しの中身」と指摘。原電との再稼働協議に、東海村と県以外の周辺自治体も加われるよう、権限拡大を目指すことを、あらためて強調した。

 今回の情報提供に、脱原発を訴える市民グループ「未来への風・いちから」の荻三枝子代表(60)は
 「この程度の情報を秘密にしてきたのか。『住民に説明した』という言い訳にしかならない」と憤り、「原電は住民に面と向かって説明し、質問に答えるべきだ」と主張した。
 グループは、申請内容の事前開示と、適合審査申請に反対するよう山田村長に要請してきた。荻代表は原電に対し、
 「事故を起こした時、住民の避難を第一に考え、いち早く情報を公表する企業なのか大いに疑問。東海第二原発は東日本大震災の被災原発で、半径三十キロ圏に百万人近い住民がいることを、どれだけ真剣に考えているのか」と不信感をあらわにした。(東京)

・東海第2原発:再稼働申請 11市町村長、可否判断を保留
 住民へ情報開示など、5項目要請
 東海第2原発の安全審査(再稼働)申請を巡り、周辺の11市町村長は17日、住民への情報提供が不十分などとして、日本原子力発電に申請可否の判断を保留にすると伝えた。
 市町村長側は情報開示に加え、安全協定の見直しなど計5項目を要請。5項目の回答結果を待って、申請可否を判断する方針を示した。【蒔田備憲、岩嶋悟、佐久間一輝】

 この日は、原子力所在地域首長懇談会と県央地域首長懇話会を構成する11市町村長(常陸太田市は副市長)が水戸市笠原町の県市町村会館に集まり、日本原電茨城総合事務所の山本直人所長から安全審査申請の準備状況の説明を受けた。その後、市町村長で会合を開き、「保留」方針を決定した。

 両会合はいずれも非公開で開催。出席者によると、日本原電は「未確定の内容」などとして、市町村への説明内容を公表しないよう要請。これに対し、市町村長側は「住民への説明責任を果たせない」などとして、住民への説明前に可否判断をすることに難色を示す意見が相次いだという。
 このため、市町村長側は
▽申請前に住民に情報提供を行うことのほか、
▽申請は再稼働に直結しないことを確認する
▽安全協定の見直しを早急に行う
▽審査の状況をきちんと情報提供する
▽使用済み核燃料の問題に対応する−−ことを日本原電に要求した。

 東海村の山田修村長は「『首長に説明したからオーケーだ』ととらえられてしまうのは不本意」と住民への情報開示の重要性を強調。
 水戸市の高橋靖市長も「議会や住民は日本原電がやろうとしていることを何も知らない。納得する回答、資料を持ってきた時点で(申請を)了承する」と口をそろえた。
 山本所長は「出せる資料は出し、早急に回答したい」と話した。

 ◇新組織設立を UPZ圏内の自治体
 東海第2原発から半径30キロのUPZ(緊急防護措置区域)圏内に位置し、原子力所在地域首長懇談会などに加入していない4市町からは「懇談会などだけでなく、UPZ圏内の自治体全体で調整するべきだ」として、UPZ圏内の新組織設立を求める声が出ている。
 UPZ圏内の未加入は常陸大宮市▽高萩市▽鉾田市▽大子町の4市町。常陸大宮市の三次真一郎市長は「3市町長と連携し、橋本昌知事に設立を要請する」としている。大子町の益子英明町長も賛同する意向を示した。(毎日)

4/17
・日本原電、来週にも申請へ 東海第2原発の審査
 日本原子力発電が、再稼働に向けて東海第2原発(茨城県東海村)の規制基準に基づいた審査を、来週にも原子力規制委員会へ申請する見通しであることが16日、関係者への取材で分かった。

 原電は17日に開く説明会で原発周辺の11市町村長から理解を得た上で、その後茨城県と東海村に新増設計画書を提出し、規制委へ申請する。申請すれば9電力会社の11原発18基目となる。
 原電が運営する3基の原発のうち、申請は初めて。東海第2原発は東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉で、大震災では、津波により非常用発電機のポンプの一部が被害を受けた。(共同)

2/25
・安全審査申請前に説明 異例の覚書締結へ
 茨城県の東海第二原子力発電所について、事業者の日本原子力発電は原発の安全性を確認する国の安全審査を申請する前に内容を説明するとした覚書を、来週にも立地や周辺の11市町村と交わすことになりました。 原発の事業者が、周辺市町村とこうした覚書を交わすのは異例です。

 この覚書は、原発が立地する東海村のほか、周辺にある水戸市など合わせて11の市町村が日本原子力発電に求めていたものです。 覚書では、日本原子力発電が原子力規制委員会に原発の安全審査を申請する場合、11の市町村に内容を事前に説明し、このうち、より原発に近い6つの市と村に対しては申請に理解を得ることが盛り込まれています。
 原発の事業者が審査の申請について、立地以外の周辺市町村と覚書を交わすのは全国的にも異例で、各地の原発への影響が注目されます。

 覚書によって、周辺市町村の発言力が増すことになりますが、日本原子力発電は原発の運転再開が経営の課題で、市町村側が求める覚書を断れないとみられています。
覚書の締結は来月5日を軸に調整が進められていて、日本原子力発電は市町村に説明したうえで、運転再開を目指して来月中にも審査を申請したい考えです。
しかし、東海第二原発では事故で避難する可能性がある半径30キロ圏内の人口が100万人近くと全国で最も多く、市町村の避難計画はほとんど進んでいないうえ、運転再開も見通せない状況です。(NHK)

2/14
・東海第二原発訴訟 原電が安全審査申請へ 第5回弁論      
 東海村の日本原子力発電(原電)東海第二原発をめぐり、周辺住民らが原電と国に運転差し止めなどを求めた訴訟の第五回口頭弁論が十三日、水戸地裁(新谷晋司裁判長)であった。
 原電は、原子力規制委員会が設けた津波対策の審査ガイドに従って、東海第二原発の安全審査を申請する考えを明らかにした。 (東京新聞 妹尾聡太)

 昨年十月の第四回口頭弁論で原告側は、規制委と原電の津波想定を整合させると、最大規模(マグニチュード9・6)の地震で五十メートル超の津波が起こる可能性があると指摘。高さ十七メートルの防潮堤の造成を進める原電に説明を求めていた。
 原電は今回、安全審査申請の「準備を進めている状況」とし、申請内容については規制委のガイドに「沿ったものとしたい」と回答した。想定する津波の高さや申請時期には言及しなかった。

 原電が再稼働に向けて動いていることに、原告側弁護団は閉廷後に開いた会見で
 「再稼働した後に裁判の結論が出るのは我慢できない。申請を横にらみしながら裁判は進むだろう」と述べた。
   このほか今回の口頭弁論で原告側は、東海第二原発の耐震設計を行うにあたって、最大規模の地震が重視されなかったことなどを批判。「原電の想定は不十分であり、耐震安全性は確保されていない」と主張した。
 二〇一一年三月十一日の地震後、同原発が津波で一部の電源を喪失しつつ、冷温停止に至った経過を示すデータを詳細に提示することも要求した。

 一方、設置許可の無効確認などを求められている国は、これまでに実施した安全審査について「原電の申請書、添付書類に基づいて調査審議をした結果、指針類に適合するものと判断した」などとして、設置許可は適法だと主張した。次回口頭弁論は五月十五日に行われる。

・東海第二原発、再稼働申請へ…地元は了承見通し
 日本原子力発電は3日、東海第二原子力発電所(茨城県東海村、110万キロ・ワット)の再稼働に向けた安全審査について、3月末までに原子力規制委員会に申請する方針を固めた。
 原電の保有する原発3基はすべて停止しており、再稼働で経営再建を目指す考えだ。

 東海村や水戸市など地元自治体は今後の調整を経て、申請を大筋で了承する見通し。原電と地元自治体は、地元の同意を再稼働の前提とする原子力安全協定の改定について、今後協議する覚書を交わす方針だ。

 原電は、敦賀原発(福井県)1号機が運転開始から40年を経過したほか、2号機も真下を走る断層が「活断層」と規制委に指摘され、再稼働が難しくなっている。   再稼働の時期は明確に見通せないが、原電は東海第二の再稼働を目指す姿勢を明確にし、電気を購入する契約をしている東京、関西、中部、東北、北陸電力に、設備の維持費などの支払いを求める方針だ。 (読売 2月4日)

・東海第2原発:再稼働問題 原電担当者発言に県議から批判の声
 稼働35年目の日本原子力発電東海第2原発(東海村)を巡り、原電担当者が
「(再稼働を)1回申請すると、(運転期間を)20年延長できる」と発言していたことが17日、分かった。
 再稼働も決まっていない中、期間延長に触れた原電側の姿勢に対し、県議からは「大いに問題だ」と批判の声が出ている。 同日開かれた県議会防災環境商工委員会で大内久美子県議(共産)が明らかにした。

 大内県議によると、共産党県委員会が7月、再稼働を巡る要請書を提出した際、対応した原電東海事務所の担当者が発言。県が発言の有無と真意を確認したところ、原電側は発言を認め、「一般的なルールを申し上げた。再稼働については何も決まっていない」と釈明したという。
 改正原子炉等規制法などによると、原発の運転期間は原則40年としており、1回に限って20年を上限に延長できる。(毎日 2013/10/18  岩嶋悟)


「批評する工房のパレット」内の関連ページ
⇒2013年5月25日 「「判断ミス」? 「軽い気持ちで」? ~「J―PARC」(東海村)の放射能漏れと被曝」
⇒2012年3月20日 「東海村の「原子力センター」構想」
⇒2011年10月12日 「村上東海村村長が東海第2原発の廃炉を要望」
⇒2011年7月14日 「東海第2原発の再稼働中止と廃炉を求める署名」 

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3/6
・安全審査申請前に理解
 日本原子力発電(原電)東海第2原発(東海村白方)の原子力安全協定見直しをめぐり、周辺11市町村が参加する二つの首長会と原電は5日、協定改定までの暫定措置として覚書を締結した。
 東海第2の安全審査を国へ申請する前に、原電が周辺自治体に十分説明し、理解を得ることなどが内容。原発事業者が同様の趣旨の覚書を周辺自治体と結ぶのは異例で、東海第2の再稼働に高いハードルが設定された形だ。

 原電と覚書を結んだのは、東海村など6市村で構成する「原子力所在地域首長懇談会」(座長・山田修東海村長)と水戸市など9市町村で構成する「県央地域首長懇話会」(同・高橋靖水戸市長)。水戸市内で締結式が開かれ、山田村長や高橋市長ら各市町村の代表者と原電の浜田康男社長らが出席した。
  原電と懇談会との覚書では、安全審査申請の前に構成自治体に十分に説明し、意見を聞いて「理解を得る」と明記。「理解が申請の必須条件」(浜田社長)となった。懇話会との覚書では、申請前の説明や意見聞き取りを行い「理解を得るべく真摯(しんし)に対応する」とした。 さらに、

▽安全審査は再稼動に直結しない
▽審査申請後の審査経過や結果の説明
▽県や東海村に再稼動などの判断を求める前に安全協定を見直す
▽原発敷地内の使用済み核燃料などの安全対策の実施と報告
▽安全性確認のため市町村が現地確認できる-などが覚書の共通内容となった。

 原電は昨年12月、再稼働をめぐる事前了承権限を周辺自治体にも拡大するよう求めた首長会側の協定見直し要求に対し、回答を先送り。その一方で、当面の措置として覚書の締結を両首長会に提案した。
 覚書の条件として、懇談会は安全審査申請前に構成自治体に理解を得ること、懇話会は申請前に意見を聞くことなどを求め、原電が要求をのんだ。

 覚書締結に際し、山田村長は「これがスタート。信頼関係を築けるかはこれからの取り組みにかかっている」と強調。高橋靖市長は内容について「ハードルが設けられ、住民の安心、安全の確保につながる」と評価した。 浜田社長は「覚書にのっとって、地域の皆さまの理解が得られるよう努力したい」と話し、安全審査申請のスケジュールは未定とした。 (茨城新聞)
⇒「2014年3月 脱原発全国行動 」

2/25
・法的拘束力ある「契約」 安全協定で平井知事
 鳥取県の平井伸治知事は24日の本会議で、中国電力と県、境港、米子両市が2011年に締結した島根原発(松江市)に関する原子力安全協定は、法的拘束力のない「紳士協定」ではなく民法上も履行が担保された「契約」との認識を示した。

 法的拘束力の有無を疑問視する稲田寿久議員(自民)の代表質問に対し、平井知事は「裁判で履行を求めることができる契約の一種」と主張。
 島根県など立地自治体と比べて協定の文言に違いはあるが、「立地自治体と同等に扱われる言質を取っている」と述べ、周辺地域の安全確保に向け「勝ち得た法的地位を武器に中電と交渉に当たる」とした。
 一方、原子力安全委員会が行う島根原発の安全審査と再稼働は「別物」と指摘し、「再稼働に至った例はまだないが、国に対し再稼働のプロセスを明確にするよう求める」と述べた。(日本海新聞)

・大間差し止めの訴状要旨を提示 函館市が議会側に
 青森県大間町で電源開発(Jパワー、東京)が建設を進めている大間原発をめぐり、北海道函館市は25日、国やJパワーを相手取り原子炉設置許可の無効確認や建設差し止めを求める訴状の要旨を市議会側に提示した。提訴は4月上旬の見通し。

 過酷事故が起きれば観光や水産業が壊滅的な打撃を受けるだけでなく、現在の道路網では迅速な避難も困難と訴え、市が同意するまで建設を停止するよう求めている。
 要旨では「大間原発の設置許可申請時に用いられた安全設計審査指針や、原子力規制委員会が新たに策定した新規制基準では安全性は確保できない」と指摘。(共同)
 

2014年2月13日木曜日

「東京朝鮮高校生の裁判を支援する会」結成集会(2/18 東京)

「東京朝鮮高校生の裁判を支援する会」結成集会(2/18 東京)


 2010年4月より始まった高校無償化制度は、一貫して朝鮮学校を適用から排除してきました。
 この3年間、署名活動や集会などさまざまなとりくみが行われてきたものの、北朝鮮との外交問題が膠着状態にあることを理由に、朝鮮学校に対する差別的取扱いが正当化され、また政権が自民党へと移行したことで、この状態を打開できずにいます。

 そうしたなか、各地の朝鮮学校・生徒による訴訟提起がすすめられてきました。そして、このたび東京でも、東京朝鮮中高級学校高級部の生徒を中心とした訴訟のとりくみが準備されています。
 このとりくみを支えていくために、「東京朝鮮高校生の裁判を支援する会」が結成されることになりました。

日時: 2月18日(火)18:30~
会場: 東京・「文京区民センター」3-A会議室  (地下鉄「春日」「後楽園」下車)

内容: 「高校無償化」からの朝鮮学校排除問題の経緯
     東京朝高生裁判弁護団から裁判解説
     当事者のメッセージ
     各地からの連帯メッセージ
     行動提起など
主催: 朝鮮高校生の裁判を支援する会  連絡先(電080-3930-4971)

●朝鮮高校生の裁判を支援する会は賛同会員を募集しています。
 振り込み先:ゆうちょ銀行 振替口座 00130-7-708271 
 口座名 朝高生裁判を支援する会・東京
 1口1000円
■詳しくはこちら http://mushokashien.blog.fc2.com/


「批評する工房のパレット」内の関連ページ
⇒2013年3月20日 「朝鮮学校はずしにNO!すべての子どもたちに学ぶ権利を!全国集会&パレード」
⇒2013年2月26日 「朝鮮学校「無償化」除外、何が問題か」

「エネルギー基本計画」(素案)を読む(1)

「エネルギー基本計画」(素案)を読む(1)

 昨年12月6日、資源エネルギ―庁の「総合資源エネルギー調査会基本政策分科会」で、「エネルギー基本計画」(事務局原案)が公表された。原発を「重要な」「ベース電源」としたこの事務局原案に対しては、公表以来、さまざまな批判がなされてきた。

● 「総合エネルギー調査会基本政策分科会エネルギー基本計画に対する意見の骨子(案)」
● 「総合エネルギー調査会基本政策分科会エネルギー基本計画に対する意見(案)」

 「素案」は、
 「第2章 エネルギー政策の新たな視点」 「第2節 各エネルギー源の位置付けと政策の時間軸 」の、「1.一次エネルギー構造における各エネルギー源の位置付けと政策の基本的な方向」の
(5) 「原子力」において原発に関し、次のように述べている。
・・
(5)原子力
①位置付け
燃料投入量に対するエネルギー出力が圧倒的に大きく、数年にわたって国内保有燃料だけで生産が維持できる準国産エネルギー源として、優れた安定供給性と効率性を有しており、運転コストが低廉で変動も少なく、運転時には温室効果ガスの排出もないことから、安全性の確保を大前提に引き続き活用していく、エネルギー需給構造の安定性を支える基盤となる重要なベース電源である。

②政策の方向性
 原発依存度については、省エネルギー・再生可能エネルギーの導入や火力発電所の効率化などにより、可能な限り低減させる。その方針の下で、我が国のエネルギー制約を考慮し、安定供給、コスト低減、温暖化対策、安全確保のために必要な技術・人材の維持の観点から、必要とされる規模を十分に見極めて、その規模を確保する。

 安全性を全てに優先させ、国民の懸念の解消に全力を挙げる前提の下、独立した原子力規制委員会によって世界で最も厳しい水準の新規制基準の下で安全性が確認された原子力発電所については、再稼動を進める。

 また、万が一事故が起きた場合に被害が大きくなるリスクを認識し、事故への備えを拡充しておくことが必要である。  さらに、原子力利用に伴い確実に発生する使用済核燃料は、世界共通の悩みであり、将来世代に先送りしないよう、現世代の責任として、その対策を着実に進めることが不可欠である。
・・

 この事務局原案に対する批判のポイントは、「避難の権利」ブログがいち早くまとめた、以下の内容に集約される。私も同意見である。

・・
1)昨年夏の国民的議論の結果の「原発ゼロ」の方向性をまったく無視
2)原発を、「準国産エネルギー」としているが根拠が不明(p.16、p.21)
3)「福島原発事故の真摯な反省」と書いてあるのにも関わらず、その分析をきちんと行っていません。
4) 原子力は重要なベース電源(p.16)。理由は安定供給、コストが安いなど
5) 「世界最高水準の新規制基準の下で安全性が確認された原発については、再稼働を進める」(p.16)
6)「核燃料サイクルの着実な実施」(p.25)

(【カンパ募集中】 FoE Japan原発チームは「避難の権利」、支援法、子どもたちの保養、秘密保護法の廃止、脱原発に取り組んでいます。資金が不足しており、活動の継続がピンチです。
 ぜひご支援を!http://www.foejapan.org/join/donation.html#01 ※通信欄に、「原発チーム」と明記してください。)
・・

 以上の6点を踏まえたうえで、ここではまず、「そもそも論」として、「エネルギー基本計画」(素案)そのものがはらんでいる問題点を考えてみたいと思う。 その次に、この「素案」が、

1、「原子力ムラ」を構成する経産官僚(そこから脱しようとしている、ごく一部の人々が存在することを忘れないようにしたい)と、発送電の「地域独占」と既得権を死守しようとする既存電力大企業の、いわば「戦略的願望」を示したに過ぎないものであること、そして、

2、原発を「重要な」「ベース電源」とするかどうかを含め、これからの日本の「エネルギー計画」の詳細については、現在に至るも何も確定していない、という点についてみていきたいと思う。


Ⅰ 原子力委員会と「経産省・総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会」
 ――で、原子力委員会をどうするのか?

 根本的な話からはじめたい。
 「3・11」後の日本の「原子力政策」、およびそれを踏まえた「エネルギー」計画の原案を作成するのはどこなのか? どこであるべきなのか?
 ①首相官邸か、②与党のプロジェクトチームか、③国会のそれか、④なぜいまだに存在するのか、私には意味がさっぱりわからない、内閣府に設置され続けている原子力委員会か、それとも⑤経産省・総合資源エネルギー調査会か?

 日本の政治システムによると、答えは⑤になるらしい。
 しかし、これって正しい答えなのだろうか?

 では、④の原子力委員会、自らの定義によると、「将来のエネルギー源を確保し、学術の進歩と産業の振興とを図り、もって人類社会の福祉と国民生活の水準向上とに寄与するこ とを目指」す、「国の施策を計画的に遂行し、原子力行政の民主的な運営を図る」ことを設立目的とする、原子力安全委員会は今、何をしているのか? よくわからないが、のぞいてみよう。

 これをみると、委員会は毎月の定例会議でいろんな「研究会」を行い、各委員は税金を使った「海外出張」にと、毎月毎月、実に多忙であるらしいことがわかる。

 で、「素案」の発表から一カ月余りが経った、新年最初の定例会、1月9日。この定例会において、原子力委員会としての「「エネルギー基本計画に対する意見」について(見解)」なるものが公表された。
 委員会付きの事務局官僚がドラフトを書き、「とりまとめた」その「見解」なるものを読んでみる。
 こんなことが書かれている。
・・
 原子力委員会は平成25年12月20日(金)に開催した臨時会議で、経済産業省から、総合資源エネルギー調査会基本政策分科会が取り纏めた「エネルギー基本計画に対する意見」(以下では、「意見」という。)について、原子力発電に関する内容を中心に説明を受けた。
・・

 で、「説明を受け」て、原子力委員会はどうしたのか? これから、この「素案」に対し、何をどうするのか?

・・
・「これに基づいて制定されるエネルギー基本計画を実施していくに際しては、次の点に留意することを期待する」
・ 「特に原子力発電については、その利用は即刻やめるべき、できれば原発を全廃したい、我が国に原子力等の大規模集中電源は不要であるなど、否定的な立場からの意見も多く表明されている。
 政府はこうした状況を正面から真摯に受け止め、・・・、今後 20年間程度の期間においては原発依存度をできる限り低減させていくという方針の下で、原子力発電を重要なベース電源に位置づけるとしたことについて、この判断に至った熟慮の内容を国民に丁寧に説明するべきである」

・「電力システム改革により、原子力発電を巡る経営環境が変化することや、今後の原子力発電規模が従来想定されてきたところと異なると予想されることから、従来の原子力発電の運営体制は、こうした新しい環境において重要なベース電源としてこれを維持・活用していく観点から最適とはいえないので、維持するべきところと変更するべきところを明らかにして見直していくべきである・・・」 (以下、略)。
・・

 これが、官僚が作文した「素案」に対する、官僚がとりまとめた原子力委員会の「見解」である。
 しかしこれが、日本の「将来のエネルギー源を確保」し、原子力政策に関する「国の施策を計画的に遂行」すると、今でもなっている組織の「見解」だといえるだろうか?
 どこか他人事のような、没主体的な無責任さ、を感じるのは私だけだろうか?

 結局、原子力委員会は「3・11」の責任を何も取らなかった。
 委員長を含め、事務局はもちろん、誰も、何も責任を取らなかった。
 誰ひとりとして、何らの法的・政治的・行政的・個人的責任を取らなかったのである。
 こんな組織がこれからも温存され、「研究会」と海外旅行を繰り返し続けていくことを、私たちは傍観したままでよいのだろうか? 「無用の長物」とは、原子力委員会にこそ、ふさわしい言葉ではないだろうか?

 原子力委員会は解体すべきだ。 はっきり言って、簡単に解散させることができる。
 これが、かねてからの私の意見だが、読者は原子力委員会に対し、どのような見解をもっているだろう。

・・・
2/14
・衆参:原子力委員長に岡芳明氏承認
 参院は14日午前の本会議で、原子力委員会委員長に早大理工学術院特任教授の岡芳明氏を充てるなど11機関26人の政府人事案を自民、公明両党などの賛成多数や全会一致で可決した。衆院も午後の本会議で同意し、正式承認された。東京電力福島第1原発事故対応に携わった近藤駿介委員長は4月にも退任する。
 岡氏は原子力工学が専門で過去に日本原子力学会会長を務めた。民主党など野党の多くは反対した。
 原子力利用を推進してきた原子力委は原発事故後に在り方が見直され、機能や人数を縮小して存続する。政府は、今国会に原子力委員会設置法改正案の提出を予定している。(共同)

・原子力委員会 政策調整機能に問題はないか(2月6日付・読売社説)  
 原子力政策を俯瞰ふかんし、調整する組織が政府には不可欠である。
 政府は、原子力の利用・開発を担ってきた内閣府原子力委員会を改組する法案を今国会に提出する。 法案は、昨年末に政府の有識者会議がまとめた方針に沿って策定される。

 骨子によると、委員を5人から3人に減らし、任務についても、原子力の平和利用と核不拡散、放射性廃棄物の処分のような重要施策に絞り込む。
 だが、こうした新体制で原子力政策を円滑に推進できるのだろうか。大いに疑問である。

 原子力政策は、原子力発電所の輸出や、より安全な次世代原発の研究、放射性廃棄物の処分、専門家の育成など多岐にわたる。関係省庁や研究機関、産業界の連携が欠かせない。
 原子力委は、日本の原子力開発が始まった1956年以来、原子力政策を取りまとめてきた(!!)が、福島第一原発の事故後は、民主党政権に権限を削そがれ、存在感が薄れた(???)。法案骨子も、その方向性を引きずったままだと言えよう。
 安倍政権には、原子力委が、必要な施策の実現に資する組織として再生(???)するよう、法案の内容を練り直す議論が求められる。

 法案骨子が原子力委の任務を絞り込んだのは、すでに担当省庁が施策に取り組んでいることが理由という。例えば、
・原子力の人材育成は文部科学省だ。
・経済産業省は原子力の利用をエネルギー政策の中で検討(!)している。 
 各省庁に任せるだけでは、効率的な遂行は困難ではないか。新生原子力委には、政策の課題について、的確に助言できる機能を持たせることが肝要である。
 無論、法案骨子が原子力委の任務に挙げている平和利用や放射性廃棄物の問題は大切だ。
 政府が先導する原発の輸出に関しては、平和利用の観点から国内外に丁寧な説明が求められる。廃棄物問題では、都道府県との意思疎通が欠かせない。 原子力委だけでなく、政府一体となって進めねばならない。

 その際、必要なのは、原子力委の見解が政府内で尊重されるよう、法案に勧告権を盛り込むことだ。 幅広い議論のためには、関係省庁から報告を聴取できる権限も法案に明記すべきだろう。
 ↓
(「勧告権」さえなかった「原子力委員会」とは何だったのか、何であるのか?
 「権限」さえなかった「原子力委員会」とは何だったのか、何であるのか? 
 こういう問いを、これまで一度も自らに発することのなかった原子力委員会の歴代委員長以下の各委員、現委員、また読売新聞などの原発推進派のマスコミ、研究者が私には不思議でたまらない)

 こうした役割を果たせる委員の任命や、事務局の職員確保といった体制整備も重要である。大学の研究者を参与に招く(!!)など、専門家の知見を幅広く活用できる仕組みも検討してもらいたい。→(原子力ムラの「焼け太り」にしかならない、単なる税金の無駄使いである)


Ⅱ 「エネルギー基本計画」(素案)の問題点と論点

1 安倍政権の政権公約にさえも矛盾する「素案」

 ここではまず、冒頭にリンクを張った「素案の骨子」と「意見」にざっと目を通した上で、昨12月9日の「総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 電力システム改革小委員会 制度設計ワーキンググループ(第4回)」において、事務局より「資料5-6 今後の検討作業について」と題され提出された、次の資料を見てほしい。


 


 
  上の二つの資料に示された、る昨年11月に次ぎ、本年と来年に構想されている全3弾にわたる「電気事業法」の「改正」を通じて実行される(と、原子力ムラが望んでいる)、新「エネルギー基本計画」(素案)の問題点と論点を理解するためには、「素案」策定にいたる、
①「基本政策分科会」における一連の議論と、
②「電力システム改革小委員会」に設置された「制度設計ワーキンググループ」のそれとを合わせて押さえておく必要がある。

 そこで、問題の所在の全体像を理解するために、、新「エネルギー基本計画」の原案をとりまとめるにあたり、この「基本政策分科会」が、昨年7月の第一回会合より、どのような基本方針のもとに議論を進めてきたのか、をみておくことにしたい。

⇒「「エネルギー基本計画」(素案)を読む (2) 」につづく


【参考資料】
◎ 「3.11以降の一連の電気料金値上げ審査を通して・・・私たち消費者が気 づいたこと」(一般社団法人 全国消費者団体連絡会提出資料)
・「総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 (第1回会合 2014年7月24日)」

○3.11以降の エネルギーの在り方について
・想定外の事態が起こりうることから、安全性の確保、将来世代に とっての 安心が 優先課題 で、それを踏まえて の安定供給、コスト問題 の検討が必要
・ベース電源として 原発の再稼働を前提として 原発の再稼働を前提きたが ・ ・ ・ 福島第 1原発事故とその後の対応から多くの消費者実感は、原子力発電は安くない! エコでもない !安全でもない!

○電力システム改革への期待
・60 年以上 続いた 地域別独占市場からの 開放 を実現し 、公正な競争が働く環境を整えるこ とで、 小売の自由化~発送電分離 へと 早期 の転換 を!!
・消費者にとっては、電気の購入先を選択できる第一歩で、仕組みとメニュー の充実が課題
・家庭にある電気機器 の制御 を通して HEMSHEMS HEMS(家庭向けエネルギー管理システム)などと 組み合わせた 各種 サービスへの期待

◎「電力システムに関する改革方針」(2013年4月2日 閣議決定) (4月16日、「 3段階の改革実施」について、官僚が補足修正)
「低廉で安定的な電力供給は、国民生活を支える基盤である。
 東日本大震災とこれに伴う原子力事故を契機に、電気料金の値上げや、需給ひっ迫下での需給調整、多様な電源の活用の必要性が増すとともに、従来の電力システムの抱える様々な限界が明らかになった。
 こうした現状にかんがみ、政府として、エネルギーの安定供給とエネルギーコストの低減の観点も含め、これまでのエネルギー政策をゼロベースで見直し、現在及び将来の国民生活に責任あるエネルギー政策を構築していく一環として、再生可能エネルギーの導入等を進めるとともに、以下の目的に向けた電力システム改革に、政府を挙げて取り組む。 (前文より)」

Ⅰ 電力システムの改革の目的
1.安定供給を確保する 2.電気料金を最大限抑制する 
3.需要家の選択肢や事業者の事業機会を拡大する

Ⅱ 主な改革内容
1.広域系統運用の拡大
 ①需給計画・系統計画を取りまとめ、周波数変換設備、地域間連系線等の送電インフラの増強
  や区域(エリア)を越えた全国大での系統運用等を図る。
 ②平常時において、各区域(エリア)の送配電事業者による需給バランス・周波数調整に関し、広
  域的な運用の調整を行う。
 ③災害等による需給ひっ迫時において、電源の焚き増しや電力融通を指示することで、需給調
  整を行う。
 ④中立的に新規電源の接続の受付や系統情報の公開に係る業務を行う。

2.小売及び発電の全面自由化
 (小売全面自由化)/ (適正な料金の確保)/ (発電全面自由化等)
3.法的分離の方式による送配電部門の中立性の一層の確保
 (中立性確保の方式)/ (安定供給の確保)

Ⅲ 関連する制度整備
 1.関係法令の見直し   2.行政の監視機能の強化
Ⅳ 改革を進める上での留意事項
 1.一般電気事業者の資金調達環境との関係   2.他の政策との関係

Ⅴ 改革プログラム
 1.第1段階:広域系統運用機関の設立
 2.第2段階:電気の小売業への参入の全面自由化
 3.第3段階:法的分離による送配電部門の中立性の一層の確保、電気の小売料金の全面自由
   化


・・・
・首相、もんじゅ見直し示唆 「エネ基本計画を議論」
 安倍晋三首相は13日の衆院予算委員会で、高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)の実用化に向けた政府目標を見直す考えを示唆した。「様々なトラブルがあり開発が順調に進んでいないことも事実だ。反省すべき点はしっかり反省し、エネルギー基本計画を議論したい」と語った。

 政府は新たなエネルギー基本計画を早期にとりまとめる方針だ。現行計画は実用化目標について「2025年ごろまでの実証炉の実現、50年より前の商業炉の導入」と明記。政府は目標期限などの文言を削除する方向で調整している。首相は具体的な内容は「与党ともしっかり調整したうえで検討したい」と述べるにとどめた。みんなの党の三谷英弘氏への答弁。

 首相はインドと交渉中の原子力協定の締結には積極的な姿勢を示した。インドは核拡散防止条約(NPT)に未加盟だが「協定は技術の不拡散を法的に確保する枠組みでもあり、締結は国際的な不拡散体制の強化に資する」(→何でもアリ?)と語った。共産党の塩川鉄也氏への答弁。
・原発「重要電源」修正を 自民議連、官房長官に申し入れ
 自民党で脱原発を主張する議員でつくる「エネルギー政策議員連盟」の河野太郎代表世話人らは12日、首相官邸で菅義偉官房長官と会い、原発を「重要なベース電源」と位置付けたエネルギー基本計画の政府原案(???)を修正するよう求めた。 菅長官は「与党としっかり議論しながら進めていく」と述べた。

・脱原発の自民議連が提言 再稼働、30キロ圏合意を条件に
 自民党で脱原発を掲げるエネルギー政策議員連盟(代表世話人・河野太郎副幹事長)は23日、政府が2月以降の閣議決定を目指すエネルギー基本計画に向けた提言をまとめた。原発を「過渡期の電源」と位置づけ、核燃料サイクルからの撤退を主張。原発の再稼働は30キロメートル圏内の地元自治体の合意を条件とするよう求めた。近く党執行部と政府に申し入れをする。

 河野氏は記者団に、原発政策が争点の一つである東京都知事選について「関係ない」と述べ、一線を画す姿勢を示した。議連は約50人。河野氏のほか、柴山昌彦前総務副大臣、当選1回の秋本真利衆院議員が中心だ。
 提言では原発依存度を下げる工程表を示すべきだと訴えた。運転開始後40年を経過した原発は廃炉とし、商業用原発は新増設しない方針を基本計画に明記するよう促した。再生可能エネルギーと省エネの達成目標を盛り込むことも提起した。

・原発再稼働、なお綱渡り エネ基本計画の2月中決定目指す
 東京都知事選で舛添要一氏が当選し、中長期的な政府の戦略を定めるエネルギー基本計画の議論が再開する。自民・公明両党の要望や国民の意見を反映して政府は2月中の閣議決定を目指す。政府は今後、原発の再稼働に向けて安全確認を急ぐ。
 ただ、実際の再稼働や長期的な原発の活用については、地元自治体との難しい調整が続く。

 経済産業省は当初、エネルギー計画の閣議決定を「2013年内」としていた。それを同年末以降の内部文書では「14年1月下旬以降」に書き換えていた。表向きには「パブリックコメントが1万9000件集まり、その精査に時間がかかるため」とされたが、都知事選で原発が重要な争点の一つとなり、エネルギー政策を決めにくくなったのが実情だ。

・原発「重要」の文言削除へ エネルギー基本計画で政府
 政府は(1月)24日、国の中長期的なエネルギー政策の方向を示すエネルギー基本計画で原発の位置付けを弱める検討を始めた。「基盤となる重要なベース電源」としている計画の原案から「重要な」の文言を削除する方向で調整する。約1万9千件も寄せられた国民の声や、与党内の原発の活用に慎重な意見を反映して表現に修正を加える必要があると判断した。

 昨年12月に経済産業省の総合資源エネルギー調査会が計画案を了承した。政府は月内のとりまとめを予定していたが、原発の活用を推進する文案に批判が集まって調整が難航していた。「脱原発」が一つの争点となっている来月9日の東京都知事選の結果も踏まえた上で表現を固め、2月中の閣議決定を目指す。
 将来の原発比率は「必要とされる規模を十分に見極めて、その規模を確保する」とした計画案の表現の修正を検討する。
 茂木敏充経済産業相は24日の閣議後の記者会見で、計画案での原発の位置付けを巡り「量的に非常に多いとか優先順位が高いと捉えられるようであれば、全体の脈絡は変更することも考えたい」と述べ、表現の修正を示唆した。一方で「ベース電源の言葉そのものは変えない」と語った。(以上、日経より)
・・・

・原発の海側井戸でセシウム最高値 福島第1、7万6千ベクレル
 東京電力は13日、福島第1原発2号機建屋の海側に新たに掘った観測用井戸の地下水から、放射性セシウムが1リットル当たり7万6千ベクレル検出されたと発表した。第1原発海側敷地の観測用井戸で検出されたセシウムとしては過去最高値。
 東電によると、水は12日に採取した。放射性セシウムの内訳はセシウム134が2万2千ベクレル、セシウム137が5万4千ベクレルで、いずれも最高値だった。
 この井戸の近くには2011年の事故直後に極めて高濃度の汚染水が漏れたトレンチ(電源ケーブルなどが通る地下道)がある。(共同)

・基準の600倍のセシウム検出 福島第1観測井戸 
 東京電力は13日、福島第1原発の護岸近くにある観測用井戸の地下水から、法定基準の600倍に当たる過去最高濃度の放射性セシウムが検出されたと発表した。
 水は12日に採取した。放射性セシウム137(法定基準1リットル当たり90ベクレル)が5万4000ベクレル、同134(60ベクレル)が2万2000ベクレルの濃度で検出された。ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質は26万ベクレルだった。

 井戸は2号機タービン建屋近くで護岸から約60メートル先。2011年3月の事故直後に超高濃度汚染水が漏れたトレンチ(電源ケーブルの通る地下道)の約3メートル先にある。東電は12日、汚染源を特定する調査を始めた。
 原発では使用済み核燃料の冷却水と原子炉建屋地下に流れ込んだ地下水が混ざり、大量の汚染水が発生している。汚染水は原子炉建屋に隣接するタービン建屋地下を通ってトレンチに達しており、新たな汚染水漏れの可能性も否定できない。
 東電福島広報部は「今後の傾向を注視したい」と話している。(河北新報)

2014年2月12日水曜日

「主権回復」(?)の日の沖縄

「主権回復」(?)の日の沖縄

・辺野古反対、ケネディ大使に訴え 市民団体「海見に来て」
  「ケネディさん、辺野古の海を見に来て」。沖縄県の子育て世代の母親や若者で構成する市民グループ「ニューウェイブトゥホープ」が11日、キャロライン・ケネディ駐日米大使の沖縄訪問に合わせ、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対する集会を県庁前で開き、約200人が参加した。 県民らはケネディ大使へのメッセージボードに「もう沖縄に基地はいらない」と英語を交えて書き込んだ。

 名護市に住む小学6年の渡具知和奏さんは、昨年末にケネディ氏に送った手紙を朗読。
 「軍事基地が造られたらジュゴンが絶滅し、豊かな自然が壊れてしまう」と、辺野古移設をやめるよう呼び掛けた。(共同)

・琉球新報 【社説】 拝啓 米大使ケネディ様
[Editorial]Dear US ambassador to Japan Caroline Kennedy
・沖縄タイムス EDITORIAL [Dear Madame Ambassador Kennedy] Please Meet with Mayor Inamine
・沖縄タイムス Seven decades of occupation

2/8
ケネディ大使来県 「基地増やさないで」プロジェクトオー
 【宜野湾】「オバマ大統領へ100万枚のはがきを送ろう」運動を展開する団体「プロジェクトオー」は8日、緊急アピール集会「ケネディ大使、私の声を聞いて」を宜野湾市普天間の事務所で開いた。
 参加者や県内外から寄せられた多数のメッセージが紹介され、普天間基地の辺野古移設への抗議や基地負担軽減を訴えた。

  共同代表の小橋川共行さんは「市民一人一人の気持ちがこもった声を、どうしても届けたくて集会を企画した」と語った。「これ以上基地を増やさないでほしい」「きれいな海を埋め立てないで」などのメッセージが紹介されたほか、音楽家の知花賢招(かつあき)さんが作詞作曲した楽曲「辺野古の海と陸」も披露された。
  手紙、はがきはアメリカ総領事館を通してケネディ大使に送る。
  手紙を持参して那覇市から参加した砂川久美子さん(65)は、「名護市辺野古に新基地を絶対造ってはいけないという思いをしたためた。大使の来県に期待と不安が心の中で入り乱れているが、来るからには何かしら期待できる内容を残してほしい」と話した。(琉球新報)

・・・
・名護議会、辺野古埋め立て承認撤回要求
 名護市議会の比嘉祐一議長らは10日、県と沖縄防衛局を訪れ、米軍普天間飛行場の辺野古移設に抗議し、埋め立て承認撤回や県内移設断念を求める意見書を手渡した。
 応対した県の親川達男基地防災統括監は「公有水面埋立法にのっとり慎重かつ丁寧に審査し、承認基準に適合していると判断した。撤回は考えていない」と述べた。

 親川氏は「普天間の危険性除去は喫緊の課題。5年以内の運用停止を求め、政府は全力で取り組むとしている」としつつ、「5年以内停止なら明らかに機能を県外に移転せざるを得ない」と理解を求めた。
 さらに「その一環で空中給油機の岩国移駐がある。できるところから着実に進め、危険除去するのが知事の考え方だ」と説明した。

 市議らは「説明に無理がある。米側は5年以内運用停止に難色を示している。県の論理は成立しない」と反発した。
 武田博史防衛局長は海兵隊の抑止力の観点で辺野古移設を唯一の解決策とし
 「代替施設に移るのは陸上部隊の輸送機能だけ。空中給油機の運用は岩国で行われ、緊急時の航空機受け入れは九州の自衛隊基地などを使う」と説明した。 (沖縄タイムス)

・米兵性犯罪の軍事裁判率 在日米軍24%、全体68%
 【ワシントン=島袋良太本紙特派員】 AP通信は9日、性犯罪容疑の米軍人が軍法会議で裁かれる割合が、在日米軍では米軍全体を大きく下回る傾向にあるとした調査報道を発表した。
 AP報道によると、性的暴行で告発された米軍人が軍法会議で裁かれる割合は、米軍全体で見ると2009年の42%から12年には68%に増え、上昇傾向にある。一方、在日米軍の中で確定的な統計が得られた海兵隊、海軍の合計で24%(05年~13年平均)となり、低水準で推移している。

  軍法会議にかけられた事例でも「加害者のほとんどは懲役刑を受けなかった」とした。その上で記事は、在日米軍人の性犯罪に対する米軍側の処罰状況は「無秩序だ」と結論付けた。
 APが05年~13年初期に性犯罪を理由とする在日米軍人への告訴を確認できたのは、海兵隊で270例、海軍で203例、空軍で124例の計597例。うち加害者が懲役刑を受けたのは、海兵隊で53例、海軍が15例、空軍は17例の計85例だった。懲役率は14・2%。被疑者が無罪や懲役刑となった以外は、加害者に罰金や降格、外出禁止や除隊、文書注意などの処分があった。

  記事は11米会計年度に米軍に寄せられた性的暴行に関する告発で、被害者3604人のうち、米軍人が2949人だったことなどを挙げ、被害者のほとんどは米軍内にいると推定している。APは国防総省から約千の記録文書を入手し、これらの統計を算出した。(琉球新報)

・・・
・地震発生時刻に合わせ黙とう いわきの仮設で双葉町民
 東日本大震災から2年11カ月となった11日、双葉町民が避難生活を送るいわき市の南台仮設住宅で、仮設住宅に元気を届けるイベント「LOVE FOR NIPPON ROAD(ラブ・フォー・ニッポン・ロード)」が催された。地震が発生した午後2時46分に合わせ、住民と出演者が黙とうした。
  黙とうは双葉町民有志でつくる「夢ふたば人」の中谷祥久副会長の合図に合わせ、全員が1分間、目を閉じた。

  この日はキャンドルアーティストのCandle JUNE(キャンドル・ジュン)さんや女優の広末涼子さんらが訪れた。JUNEさんは「双葉町の仮設住宅には初めて来た。多くの人の思いを聞き、発信したい」と語った。町民はJUNEさんらとキャンドルナイトなどを実施して震災の犠牲者に思いをはせ、復興への気持ちを新たにしていた。
  広末さんは「避難している方々と一緒に楽しい時間を過ごせた。(気持ちを)ずっとつないでいきたい」と握手を求める住民に笑顔で応えていた。(福島民報)
 

生物多様性が危ない! 忍び寄る遺伝子組み換え汚染 ( 2/13 院内学習会)

生物多様性が危ない! 忍び寄る遺伝子組み換え汚染 ( 2/13 院内学習会)

ハラノ@食農市民ネット/BIBです。
 さて、生物多様性と遺伝子組み換えに関する問題を活動テーマとしている「食農市民ネット」は、下記の通りメディア懇談会・院内学習会を実施します。

 今秋は韓国で、「生物多様性条約(CBD)第12回締約国会議(COP12)/ カルタヘナ議定書 第7回締約国会議(MOP7)」が開催されます。

 2010年に名古屋で開催されたCBD-COP10/MOP5では、遺伝子組み換え生物のバイオセーフティに関する責任と修復(責任と救済)を規定する「名古屋・クアラルンプール補足議定書」が採択されました。
 しかし、日本政府は、自らが議長国として採択したこの補足議定書に署名はしたものの、いまだに批准は行っていません。

 補足議定書の批准にあたっては、国内法(カルタヘナ法)の改正などが必要であろうと、われわれ食農市民ネットは考えていますが、今回、「遺伝子組み換え生物等の第一種使用等による生物多様性影響評価実施要綱」における解釈、補足議定書批准に向けた進捗状況、CBD-MOP7への準備状況などについて、環境省・農水省と意見交換を行います。
 メディア関係者を主な対象としていますが、市民の方の参加も大歓迎です。

食農市民ネット(食と農から生物多様性を考える市民ネットワーク)
http://fa-net-japan.org/


参照
・外務省:「バイオセーフティに関するカルタヘナ議定書の責任及び救済に関する名古屋・クアラルンプール補足議定書」の署名
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/24/3/0303_01.html
・農水省:カルタヘナ法とは
http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/c_about/
・遺伝子組み換え生物等の第一種使用等による生物多様性影響評価実施要綱(PDF)
http://www.bch.biodic.go.jp/download/law/domestic_regulations/assessment_guidance.pdf


 

2014年2月11日火曜日

武器輸出大国への道 ---「防衛装備移転3原則」?

武器輸出大国への道 ---「防衛装備移転3原則」?

 安倍内閣は、3月11日、首相官邸で国家安全保障会議(日本版NSC)の4大臣会合を茂木経産相を交えて開き、武器輸出三原則に代わる「防衛装備移転三原則」の原案を決定した。
 自民、公明両党は、政府原案について12日からプロジェクトチームで協議に入り、28日の閣議決定を目指す、とされている。

3/19
・武器輸出 NSC判断 決定過程見えぬ懸念
 政府は十八日、武器や関連技術の海外提供を抑制してきた武器輸出三原則を見直し、輸出を容認する新原則の審査手続き案を自民、公明両党の会合に示した。
 重要案件は日本版「国家安全保障会議(NSC)」が輸出を認めるかどうか判断する。

 NSCの会合は非公開で議事録が作成されず、公式に記者団に内容を説明する場も設けられないため、政策決定過程が不透明になると指摘されている。
 これまで例外的に輸出を認める場合は官房長官談話を出して情報を公開してきた対応と比べ、情報公開が後退することが懸念される。
 重要案件について、政府側は
(1)完成品の輸出
(2)日本からの武器輸出の事例がない国への輸出-などを想定していると説明。NSCの事務局である国家安全保障局で協議し、最終的にはNSCの閣僚会合で決めるとした。
 重要案件を除く一般案件は経済産業省や外務省、防衛省など関係省庁の官僚が判定する。

 政府側は会合で「NSCで決定したら、適切に公表する」と説明した。与党側は「情報公開の基準を明確にすべきだ」「NSCに上がらない案件の公表の検討も必要」などと要請。審査手続きの透明性確保を求める意見が相次いだ。
 新原則は、国際的な平和貢献の推進や日本の安全保障に役立つかどうかを基準に輸出の可否を決める。石油の輸入航路を守るため、シーレーン(海上交通路)の沿岸国で、日本と安全保障の協力がある国には、新たに、警戒監視、掃海などのための装備や艦船を輸出できるようにする。(東京)

3/12
・武器三原則:月内見直しへ…公明大筋了承 紛争国輸出禁止
 「政府は12日、武器輸出を事実上禁じてきた「武器輸出三原則」に代わる新たな輸出管理原則の原案「防衛装備移転三原則」を自民・公明両党の安全保障プロジェクトチーム(PT)に提示した。
 国際紛争当事国への輸出を禁じたうえで、紛争国について「平和および安全を維持・回復するため国連安保理が取っている措置の対象国」(???)と定義した。
 公明党もおおむね了承し、政府が目指す3月中に閣議決定される見通しが強まった。

 武器輸出三原則は1967年に佐藤内閣が「共産圏」などへの輸出を禁じ、76年に三木内閣が全面禁輸に踏み切った。新原則が適用されれば一定の要件を満たせば輸出可能となり、武器輸出は従来の「原則禁止」から大きく転換されることになる。

 政府は自公PTで、新原則を
(1)国際的な平和および安全の維持を妨げることが明らかな場合は移転しない
(2)移転を認め得る場合を限定し厳格審査する
(3)目的外使用および第三国移転は適正管理が確保される場合に限定−−とする方針を説明。
 このうち(1)に関して「紛争国への移転」も禁止すると明記し、安倍晋三首相も同日の参院予算委員会で、共産党の井上哲士氏に「万が一にも国際紛争当事国に武器が渡ることがないよう厳格に審査する」と答弁した。(→不可能である。)

 原案が定めた紛争国の定義については、PTで「国連安保理の措置とは具体的に何を指すのか」などと明確化を求める指摘が相次ぎ、政府が再調整することになった。
 ただ、武器輸出は限定的にすべきだとの立場の公明党も、新原則の概要については「個別に判断し許可するのであれば歯止めはかかる」(上田勇衆院議員)(???)と評価しており、ほぼ原案通りに閣議決定される可能性が高い。
 一方、首相は井上氏への答弁で、政府が現行の三原則の例外を認めて武器を輸出してきたことに触れ、「新原則はこれまで積み重ねてきた例外化の実例を整理するもの」としたうえで、「ロシアのように平和条約がない国に輸出することは考えられない」と語った。(毎日 青木純)

3/10
・シーレーンにも武器輸出、「安保に直結」条件に
 「武器輸出3原則」に代わる新原則として政府・与党が検討中の「防衛装備移転3原則」案の全容が、分かった。  日本の安全保障につながる場合などにだけ、厳しい審査を前提に輸出を認めることが柱だ。
 11日の国家安全保障会議(日本版NSC)4大臣会合に示し、与党の協議を経て3月下旬に閣議決定する。政府は新原則で、防衛装備を通じた国際連携強化を目指す。

  新原則案は第一に、国際的な平和、安全の維持を妨げることが明らかな場合は輸出しないとの基本を掲げた。その上で、第二に平和貢献・国際協力の積極推進と、日本の安全保障につながる場合は輸出を認めるとした。
  日本の安全保障につながる場合としては「国際共同開発・生産の実施」や「安全保障・防衛協力の強化」を挙げた。石油輸入ルートを守るためのシーレーン(海上交通路)沿岸国への輸出や米軍戦闘機の補修業務などが新たに認められる。

  第三に、装備品の第三国移転は事前同意なしでは原則認めないことも打ち出した。北朝鮮や中国などに輸出されないよう歯止めをかけるものだ。輸出を認める場合は理由などを公表、透明性をはかることも盛り込んだ。現行の3原則は、事実上全ての武器(防衛装備)や技術を禁輸した上で必要に応じ例外を認めてきたが、例外は21件に及んでいた。(読売)

3/7
・武器禁輸先を明確に 政府・与党、新原則で「紛争国」定義 
 政府・与党は6日、武器輸出三原則に代わる新たな原則に、当初案で削除した「紛争当事国への輸出禁止」の項目を復活させる方針を固めた。禁輸政策の全面見直しを懸念する公明党などに配慮し、紛争国への禁輸を原則維持する。ただ、国際共同開発を念頭に輸出先を広げたいとの思惑もあり、新原則の実効性がカギを握りそうだ。

 現在の武器輸出三原則は、「共産圏諸国」や「国連決議で武器輸出が禁止されている国」「国際紛争の当事国か、その恐れのある国」には武器輸出を認めていない。これ以外の国も輸出を「慎む」としている。 新原則では、輸出対象の国や地域は国家安全保障会議や、貿易管理を所管する経済産業省が厳格に審査し、判断する。ただ、国連による制裁対象国や紛争の原因を引き起こした国は禁輸の対象とする。

 政府は当初、国際的な平和や安全の維持を妨げることが明らかな場合は輸出しないとし、従来の三原則で明記されていた「紛争当事国への輸出禁止」などの項目をいったん削除した。
 ただ、自民党内の一部や公明党が「紛争国への輸出もあり得るとの印象を与える」と懸念を示したため、修正案では「紛争当事国」への禁輸を残すことにした。
 同時に、禁輸の対象に一定の歯止めをかけるため、新原則に「紛争国」の定義を盛りこむ方針だ。海外に派兵している米国や英国に加え、昨年3月に三原則の例外として、戦闘機部品の輸出を認めたイスラエルが紛争国とみなされる可能性があるためだ。

 紛争国の念頭にあるのは、国連の安全保障理事会が非難決議を提出したり、他国に武力侵攻したりする国。米英両国や、周辺国と緊張関係にあるイスラエルについては「他国と紛争状態にはない」(?!)(政府関係者)と解釈することで、輸出できるようにする。
 紛争国の定義などは12日からの与党協議で詰める。武器輸出三原則に代わる新原則の名称や、装備品を輸出するかどうかを判断するプロセスの透明化も議論する見通し。
 これまでの政府・与党内の調整で、新原則では「武器」を「防衛装備」に、「輸出」を「移転」にそれぞれ変更する方向で一致している。(日経)

3/4
・武器技術移転で審査結果公表検討 首相、新原則作りで
 安倍晋三首相は4日午前の参院予算委員会で、政府の武器輸出三原則に代わる新原則作りに関連して、武器や関連技術の移転を認めるかどうかの審査結果の公表を検討する考えを示した。「十分な説明責任を果たすため、決定内容の明確化、透明化を確保するために与党とも相談し、適切に検討する」と強調した。

 現在の三原則は武器輸出を原則として禁止し、官房長官談話などで例外を認めてきた。
 新たな原則は禁止から一定の管理のもとで輸出を認める方針に転換する。
 管理方法では国家安全保障会議(日本版NSC)などで厳格に審査する方向だ。首相は新原則に移行した際に「個別に例外措置を講じてきた時よりも透明性に欠けることがあってはならない」と強調した。公明党の西田実仁氏への答弁。・・・」(日経)
 ↓
 審査「結果」の公表だけでは、話にならない。
 たとえば、原子力規制委員会が、原発の「安全審査」の「結果」だけを公表するとしたらどうだろう。そのことを考えれば明らかなように、「審査」に入る前の「申請」段階にはじまる、審査過程の公表が不可欠である。
 つまり、武器輸出が「無制限」に行われることのみならず、「日本版NSC」の意思決定プロセスの「透明化」と、その組織的暴走を防止する「明確な歯止めや基準」が必要なのである。
 これが〈デモクラシー〉のイロハではないか。 公明党執行部は、こんな答弁を引き出すことによって、武器輸出大国への道の加担者になり下がるのだろうか?

3/3
・武器輸出、明確な基準を=山口公明代表
 公明党の山口那津男代表は3日の政府・与党連絡会議で、政府が月内の閣議決定を目指す、武器輸出三原則に代わる新原則に関し、「三原則が果たしてきた役割を評価した上で、輸出が無制限に拡大しないよう明確な歯止めや基準をつくってほしい」と求めた。
 また、「実際の審査体制や(武器輸出)決定過程の透明化など、安全保障に資する判断、理由を(国内外に)説明できる仕組みも検討してほしい」と要請した。(時事)

2/23
・武器輸出シーレーン沿岸国にも
・「政府は、いわゆる「武器輸出三原則」に代わる新たな原則について、新たにシーレーン=海上交通路の安全確保につながる装備品のシーレーンの沿岸国などへの輸出を認める方向で調整を進めている」。
・「新たな武器輸出管理三原則」と名付ける方向で策定作業を進めている。
・「政府は、厳格な審査と適正な管理のもとで輸出を認めるなどとする案を検討していて、武器の国際共同開発や国際協力など、これまで個別に官房長官談話を出すなどして例外として輸出を認めてきたケースについて、輸出を可能とする方針。政府は装備品として、

1 国産のUS2救難飛行艇を武器にあたる敵と味方を識別する装置などを取り外さずに輸出したり、
2、機雷の処理を行う掃海艇や海賊対策に活用できる特殊なサーチライトなどを輸出したりすることを想定」
・「こうした案を基に政府・与党内で協議し、新たな原則を閣議決定したいとしている」。(NHK)

2/22
・武器輸出三原則:「紛争国に輸出」除外せず 政府原案
 防衛装備品の輸出を事実上禁じている「武器輸出三原則」に代わる政府の新たな「武器輸出管理三原則」の概要が21日、分かった。
 現行の三原則の一つである「国際紛争の当事国またはそのおそれのある国」への輸出を認めないという項目を削除。
 紛争当事国であっても政府の国家安全保障会議(NSC)が可能と判断すれば輸出できるようにする。近く与党内での調整を開始し、3月にも閣議決定する方針だ。

 新たな三原則は
(1)国際的な平和・安全の維持を妨げることが明らかな場合は輸出しない
(2)輸出を認め得る場合を限定し、厳格審査
(3)目的外使用・第三国移転について、適正管理が確保される場合に限定−−の三つで構成。
 経済産業省が最終的に許可・不許可を判断する仕組みで、慎重な判断が求められる案件はNSCで審議する。現行制度が全面的に輸出を禁止し、案件に応じ例外を設け対応したのに対し、一定要件を満たせば輸出できるよう改める。

 「平和・安全を妨げる場合には輸出しない」との原則は、化学兵器禁止条約など日本が締結している条約などに違反するケースや、北朝鮮の核開発に関する決議など国連安保理決議に違反する案件を想定。
 一方、現行三原則の「紛争当事国」の規定は、イスラエルなど周辺国への武力攻撃の可能性が指摘される国への輸出に支障が出かねないとして削除し、代わりにNSCで輸出の可否の検討を行う。
 「輸出を認め得る場合」は、
▽平和貢献・国際協力に資する
▽安全保障面での協力関係にある国との共同開発・生産
▽自衛隊の活動・邦人保護に不可欠−−などを条件とする。
 従来は禁じられていた国際機関への防衛装備品輸出も容認し、国連への化学防護服の提供などが可能になる。

 また、「適正管理が確保される場合」は、輸出先による目的外使用や第三国への移転について、日本政府の事前同意を相手国政府に義務付ける方向で検討している。戦闘機などの国際共同生産で、各国が製造した部品を複数国で融通しあうような国際的な部品管理システムへの参加も、関係国に一定の管理体制があると認められれば容認する。

 安倍政権は世界平和と安定のため積極的な役割を果たす「積極的平和主義」を掲げる。
 安倍晋三首相は20日の衆院予算委員会で「武器移転を認める場合を限定し、認め得る場合でも、移転先の適切性や安全保障上の懸念を厳格に審査する。目的外使用や第三国移転も適正に管理する」と強調した。

 現行の三原則を巡っては、武器の国際共同開発への参加に支障が生じたり、国内防衛関連産業の振興を妨げたりしているなどの指摘が出ていた。
 政府は昨年12月に策定した国家安全保障戦略で「新たな安全保障環境に適合する明確な原則を定める」と明記。公明党にも配慮し、引き続き装備品全体を管理対象とする方向となった。【毎日 青木純】
==============
 

◇新たな三原則(案)
・国際的な平和及び安全の維持を妨げることが明らかな場合は輸出しない
・輸出を認め得る場合を限定し、厳格審査
・目的外使用及び第三国移転について適正管理が確保される場合に限定
==============
 ■ことば ◇武器輸出三原則
 東西冷戦を受けて1967年、当時の佐藤内閣が
(1)共産圏(2)国連決議による武器禁輸国(3)国際紛争の当事国やそのおそれのある国−−へ
の武器輸出を禁じると表明。
 76年に三木内閣がその他の国にも輸出を「慎む」として全面禁輸へ拡大した。
 83年に米国向けの武器技術供与を例外扱いとしたのを皮切りに、官房長官談話を発表し例外を設けてきた。
 野田内閣は2011年、例外化する際の統一基準を決定し、日本の安全保障に資するなどの条件を満たせば、武器の国際共同開発・生産を認める抜本緩和を行った。

・自衛隊装備の展示会 ASEAN向け、那覇で18日
 防衛省は18日、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の防衛当局者が沖縄県宜野湾市に集まる国際会議にあわせ、那覇基地で自衛隊装備品の展示会を開く。
 災害時に現地状況を調べるロボットや地雷探知機など、銃弾のような武器ではない装備品を「国際貢献を目的にした装備品」と位置づけて売り込む。

 武器輸出三原則の緩和により、国際貢献と国際共同開発の目的であれば輸出が可能になっている。海外で国連平和維持活動(PKO)にあたった自衛隊が道路工事などに使った重機を現地政府に譲渡した例は過去にもある。装備品の使い方を各国に教える能力構築支援事業も広げ、ASEAN各国と安全保障面での結びつきを深めたい考え。(日経)

・国際機関へ武器輸出解禁を検討 輸出三原則見直し案
 政府が、事実上の禁輸政策だった武器輸出三原則の見直し策として、国際紛争で中立的な立場を取る(???)国際機関への防衛装備品の輸出を解禁する案を検討していることが10日分かった。
 防衛装備品を輸出相手国から第三国に移転する際に求めていた日本の事前同意の手続きに例外規定も設ける考えだ。

 武器輸出に関する新たな指針に盛り込むため、近く自民、公明両党の安全保障プロジェクトチームに提示し、3月の閣議決定を目指す。政府関係者が明らかにした。 安倍政権は武器輸出が同盟・友好国との安全保障関係強化に役立つとして積極姿勢を取っている。新たな歯止めの議論が同時に求められそうだ。(共同)

・インド、日本の救難飛行艇購入でほぼ合意 総額16億ドル超も=当局者
[ニューデリー (1月)28日 ロイター] - 純国産で水陸両用の海上自衛隊救難飛行艇「US2」について、インドは購入する方向でおおむね合意しており、総額は16億ドルを超える可能性がある。複数のインド当局者が28日、明らかにした。

 一機当たりの価格は1億1000万ドルで、最低でも15機購入する公算が大きいとしている。共同生産など詳細については、3月に開かれる合同作業部会で詰めるという。インドのある軍関係者は「当該案件は両国の戦略事項に基づくもので、これまでに政府首脳レベルで明確となっている」と述べた。US2は新明和工業 が製造している。

・インドへの救難飛行艇輸出で防衛産業再整備
 安倍首相、作業部会継続確認の背景
 安倍晋三首相がインドのシン首相との間で、日本の救難飛行艇US-2の輸出に向けた作業部会の継続を確認した背景には、中小企業が多い日本の防衛産業を再整備する狙いがある。

 防衛省は昨年12月に決定した平成26年度から5年間の「中期防衛力整備計画(中期防)」を受け、国内の防衛生産・技術基盤の強化に向けた戦略ビジョンを3月にも取りまとめるが、海外展開で防衛装備品の製造数を増やし、大量生産によるコスト削減や安定収益確保を見込んでいる。

 防衛装備品の製造に携わる国内企業は、戦闘機約1200社、戦車約1300社、護衛艦約2500社とされるが、中小企業がほとんどだ。自衛隊の装備品調達の変動によって経営が大きく左右され、防衛生産・技術基盤そのものの崩壊を招きかねない。戦闘機では23年9月に納入されたF2戦闘機を最後に国内生産が途絶えている。戦闘機は昭和58年から平成4年までの10年間は年度平均で21機だったが、15年から10年間はわずか3機にとどまる。

 政府がUS-2の対印輸出を進めているのも、製造数を増やせれば、コストを縮減し、自衛隊の調達費を低減させられるからだ。(→本末転倒?)
 政府は昨年12月に策定した国家安全保障戦略で、武器輸出三原則に関し「武器などの海外移転に関し、新たな安全保障環境に適合する明確な原則を定める」と明記した。戦闘機など主力装備は共同開発・生産が国際的な潮流となりつつあり、日本もルールを確保した上での参加を迫られている(???)。(産経 ニューデリー 峯匡孝)

・「日本版DARPA」設立で大学の根強い誤解を正す 防衛装備は人助けに必要(???) (zakzak)

・F35ミサイル共同開発へ=武器三原則緩和受け—日英
 防衛省は英国との間で新型戦闘機F35用のミサイルを共同開発する方向で検討に入った。
 政府が2011年に武器輸出三原則を緩和したことを受けた措置で、13年6月に合意した化学防護服の開発に次ぐ協力となる。複雑化する安全保障環境をにらみ、米国の同盟国である英国とも一段の関係強化を図るのが狙いだ。

 日本は航空自衛隊の次期主力戦闘機に、米英など9カ国が共同開発した新型ステルス機のF35を決定。英国も空軍と海軍にF35の導入を予定している。レーダーに捕捉されにくいF35は機体内にミサイルを格納する構造のため、採用国は新型ミサイルの開発動向に関心を持っている。
 英側はF35用の新型空対空ミサイルを他国と共同開発したい考えで、ミサイルに搭載する制御コンピューターの技術に優れる日本に協力を要請。日本も防衛技術の海外展開につながると判断した。 (時事 1/25)
・・・

● ドイツ社民を「他山の石」に?

・ドイツ: 武器輸出決定で社民党に批判 サウジに巡視艇など
 【ベルリン篠田航一】ドイツのメルケル政権が1月、人権弾圧が指摘されるサウジアラビアに対し巡視艇や国境警備艇など約100隻を輸出する方針を決定し、連立政権を支える中道左派の社会民主党が批判を浴びている。
 社民党は昨年9月の連邦議会選(総選挙)までは「人権弾圧国家への武器輸出に歯止めをかける」(シュタインブリュック前財務相)方針だったが、昨年12月にメルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟と「大連立」を組んで以来、結局は輸出を黙認しているからだ。ドイツは現在、米露に次ぐ世界第3位の武器輸出大国で、紛争拡大に手を貸しているとの批判もある。

 AP通信によると、サウジアラビアは2日、国家や社会を弱体化させるあらゆる行為をテロとして処罰可能な法律を導入。人権活動家は民主化要求も規制対象と批判している。
 独誌シュピーゲルによると、ドイツ政府は1月、巡視艇などのサウジへの輸出を決定。総額14億ユーロ(約1900億円)の「商談」になる見通しで、第3次メルケル政権発足後、初の大規模な武器・防衛装備品の輸出となる。社民党のガブリエル副首相兼経済エネルギー相は「巡視艇は他国を脅かすものではない」と弁明している。

 ドイツでは人権弾圧国家や紛争地への武器輸出が禁じられており、北朝鮮やシリアなど約20カ国が規制対象だ。サウジへの輸出は許可されているが、野党からは「サウジのような専制国家への武器輸出は、戦争につながりかねない。(総選挙で輸出反対を唱えた)ガブリエル氏の信用にかかわる問題だ」(左派党のキッピング党首)との批判が根強い。
 2011年の中東民主化運動「アラブの春」の際も、サウジは民主化デモを鎮圧したバーレーン政府を支援したため、ドイツでは「民主化を弾圧する側への武器輸出は問題」との声が高まっていた。
 ドイツ経済エネルギー省によると、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)加盟国のような同盟国以外の「第三国地域」向けに許可された12年の武器輸出総額は26億ユーロ(約3500億円)で、02年の3倍以上に増えている。(毎日)

● 「限定的な」容認?

・集団的自衛権: 限定的な容認 首相が見解
 安倍晋三首相は10日の衆院予算委員会で、集団的自衛権の行使容認のための憲法解釈変更について「全体的に(行使を)認めるということはない」と述べ、憲法解釈を変える場合でも、限定的な行使容認にとどめる考えを示した。民主党の岡田克也氏への答弁。

 岡田氏は「憲法解釈ですべての集団的自衛権を認め、あとは法律で(行使の可否を縛る)ということになれば、この国が変わってしまう」とただした。首相は「個別的自衛権にも9条の制約がある。常識的には集団的自衛権でそれが外れることはない」と述べ、戦力不保持などを定めた憲法9条の枠内での行使容認(???)になるとの見通しを示した。

 首相はまた、集団的自衛権の行使を検討すべき例として、「北朝鮮が米国を攻撃したとする(???)。国際社会で経済制裁を行う時に北朝鮮に向かって武器弾薬が運ばれているのに(???)、その輸送を阻止しなくていいのか」と述べ、北朝鮮に向かう船舶への検査などの必要性を挙げた。そのうえで「これは日本と関係ない事態ではない。日本に波及するかもしれない事態だ」と強調した。(毎日 青木純)
 ↓
 「北朝鮮に向かう船舶への検査」が、「集団的自衛権」の「限定的な」行使と、どのような関係があるのか?  「国際社会」は、現行法で十分に対応できる。
 また、万が一に「北朝鮮」が米国を攻撃したとして、米国が反撃しないわけはない。日本が軍事的に出る幕はない。むしろ日本は、戦争状態へと回帰した米朝関係の改善をめざし、「武力によらざる紛争の解決」に向け、停戦→和平に向けたイニシアティブをとるべきだろう。

 仮定そのものが、超リアルな「ありえないこと」を前提しているのだが、それにしも非常に難解な答弁である。日本を、朝鮮半島を、北東アジアをどこに持っていこうとしているのか、いったい何がしたいのか、理解に苦しむとしかいいようがない。

・24日から米韓合同軍事演習 北朝鮮の対応焦点 
 米韓連合軍司令部は10日、米韓合同軍事演習「キー・リゾルブ」と「フォール・イーグル」を24日から開始すると発表した。演習の中止を求めている北朝鮮はすでに、米韓に揺さぶりをかけており、20日から予定されている南北離散家族再会の延期に北朝鮮が踏み切るかが焦点だ。
 「キー・リゾルブ」は3月6日まで、「フォール・イーグル」は4月18日まで実施される。韓国国防省によると、北朝鮮側には日程と、演習が防御的な性格の定例的なものであるとの立場を9日に伝えた。
 北朝鮮は演習の中止を繰り返し求めており、5日に合意した南北離散家族の再会についても、演習などを批判して履行の再考をちらつかせている。離散家族再会の日程と演習の日程が一部重なることもあり、北朝鮮が今後、これを利用してさらなる揺さぶりをかけてくる可能性がある。(朝日)

・在日米軍の性犯罪、3分の2が収監せず 除隊や降格どまり AP報道
 AP通信は10日までに、2005年から13年前半にかけて在日米軍が性犯罪で処分した米兵の中で、処分の詳細が分かった244人のうち、3分の2近くは収監されず、除隊や降格、罰金などの処分にとどまっていたことが分かったと報じた。 懲戒の書簡を渡すだけだったケースも30件以上に上った。

 在日米軍の性犯罪に対する処分の甘さを告発する報道。情報公開請求で入手した米軍資料に基づいているという。
 同じ期間に在日米軍のうち海軍と海兵隊では性犯罪の容疑は473件あったが、このうち軍事法廷で審理されたのは116件にとどまった。 国防総省当局者は性犯罪を軍事法廷で扱うよう努めていると説明しているが、APは「日本では反映されていない」と批判した。(共同)
 ↓
「・・・日米地位協定については「環境など足りない部分はあるが、罪を犯した米軍人・軍属の処分情報を被害者や家族に開示するなどの改善もしている。そこは外務省やマスコミがもっと国民に向けて発信すべきだ」と述べた。・・・」(島尻安伊子参院議員)

・・・
・東電、昨夏把握も公表せず=500万ベクレル
-福島第1の高濃度汚染地下水・規制委
 東京電力福島第1原発で昨年7月に採取された地下水から1リットル当たり500万ベクレルのストロンチウム90が検出された問題で、東電がこの数値を同月中に把握していたことが10日、原子力規制委員会への取材で分かった。

 東電はこの値を今月まで公表していなかった。規制委へ報告した際にも、判明したのは最近と説明したが、その後把握した時期を訂正したという。
 東電の説明が変遷したことで、同原発の汚染水濃度に関する不信感がさらに高まるのは必至。規制委は近く、東電から改めて詳しい説明を求める。(時事、2/10)

⇒2014年2月7日 福島第一観測井戸 再計測で500万ベクレル検出

2014年2月10日月曜日

福島: 損害賠償紛争問題

福島: 損賠賠償紛争問題

2/23
・福島第1原発事故:東電が独自賠償基準 転居時に打ち切り
 「福島第1原発事故の被災者に対し、東京電力が立ち入り制限区域から転居した時点で賠償を打ち切る独自の基準を作成していることが、毎日新聞が入手した内部文書で分かった。
 国の原子力損害賠償紛争審査会(原賠審)が定めた指針では、転居後も賠償を継続し「立ち入り制限の解除から約1年後」まで支払うとしており、基準はこれに反する。
 東電は一般には公表していないこの基準を経済産業省資源エネルギー庁に提出。エネ庁は内容を容認しており、不当な賠償額の減額に「お墨付き」を与えている実態が明らかになった。【毎日 高島博之、神足俊輔】

 指針に反する基準の作成が発覚したのは初めて。毎日新聞の報道で、東電は少なくとも15人の社員に対し、いったん支払った賠償金を返還請求している実態が明らかになっているが、この基準を適用したためとみられる。
 内部文書は2012年12月作成の「本賠償の終期の考え方」。A4判3枚で、事故前の居住形態を(1)持ち家(2)借家(3)実家に同居−−で3分類し、それぞれの精神的損害に対する賠償(1人当たり月10万円)の終了時期を示している。(1)の場合は国の指針通りだが、(2)と(3)は、転居した時点ですぐに賠償を打ち切る独自の基準になっている。

 エネ庁原子力損害対応室によると、東電は13年1月、この文書を同室に持参し内容を説明した。同室は毎日新聞の取材に「(基準は)避難生活を余儀なくされた期間の考え方を整理したもので、内容に納得している」と話す。
 一方、原賠審の委員の一人は「文書の存在は知らないし、東電から説明も受けていない。賠償を避難指示の解除前に打ち切ることや、居住形態で被災者を区別することは指針に反する」と批判した。
 東電はこれまで一般の被災者に関しては、社員に対するような賠償金の返還請求はしていない。しかし関係者によると、東電はエネ庁に対し「基準は社員だけを対象にしたものではない」と説明しているという。原賠審を所管する文部科学省原子力損害賠償対策室は「一般の被災者も(社員同様)後になってから返還を求められると、大変な騒ぎになる」と懸念を示した。・・・。」
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・被ばく不安賠償へ 伊達と飯舘・長泥 東電
 伊達市の住民約1000人と飯舘村長泥地区の住民約180人がそれぞれ東京電力に損害賠償を求めた裁判外紛争解決手続き(ADR)で、東電は原子力損害賠償紛争解決センターが示した被ばくによる不安への慰謝料を含む賠償金を支払う和解案を受諾した。7日、両地区住民の弁護団が明らかにした。いずれも今後、正式に和解手続きを始める。

 弁護団によると、ADRの集団申し立てで、東電が被ばく不安への慰謝料を支払うのは初めてという。伊達側の弁護団によると、東電は回答書で科学的見地から低線量被ばくの健康被害は認められないとして、不安感に対する賠償は本来、受諾することができないとした。
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(「低線量」被ばくの「健康被害」を東電に認めさせることが、今後も重要な焦点の一つとなる)

 しかし、伊達の場合、申立人の住居が特定避難勧奨地点に指定された世帯と極めて近接している点を特殊事情と認め、例外的に賠償するとした。
 

 伊達市でADRを申し立てたのは、同市霊山町小国地区などの330世帯、約1008人。
 センターは昨年12月、1人当たり月額7万円として、平成23年6月末から25年3月末までの計約150万円の支払いを東電に求めた。
 一方、帰還困難区域に指定された飯舘村長泥地区は申し立てから1年半が経過していることを踏まえ、迅速に解決する必要があるとした。 センターは、被ばく不安への慰謝料として、1人当たり50万円(子どもと妊婦は100万円)を提示。
 東電は今年1月、一部世帯に拒否する書面を出して、センターが再回答を求めていた。
 東電は回答書で今回の賠償金について「解決金的性格を有する」としている。(福島放送 2/8)
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 「低線量」被ばくの「健康被害」を東電に認めさせることが、今後も重要な焦点の一つとなるだろう。
 「特定避難勧奨地点」に「極めて近接」していない地域に住む人々の、「低線量被ばく」は誰が補償を保証するのか? 東電か、それとも国か?
 「審査会」は、この問題をめぐり、新たな指針を策定することが求められている。

・賠償迅速に 福島県など東電に要求書
・東京電力福島第一原子力発電所の事故の賠償を迅速に行うべきだとして、6日、福島県や県内の市町村の関係者が東京電力を訪れ、廣瀬社長に対し、事故の責任を最後まで果たすよう求める要求書を手渡した。
・東京電力を訪れたのは、「福島県原子力損害対策協議会」で、福島県の村田文雄副知事のほか、県内の市町村や、農林水産業、商工業団体などの代表者ら。
 村田副知事らは、東京電力の廣瀬社長と会い、この中で、去年12月、国の原子力損害賠償紛争審査会の新たな指針がまとまったことを受け、「賠償を的確かつ、迅速に行い、事故の責任を最後まで果たすよう求める」などとした要求書を手渡した。

・そのうえで、村田副知事は避難指示区域内で働いていた人たちなどに対し、給与収入に相当する金額を賠償する「就労不能損害」について、今月までとされている期間の延長などを求めた。
 これに対して、廣瀬社長は「就労不能損害については要望を踏まえて、来月以降の支払いのあり方について近日中に示したい」と述べ、延長に前向きな方針を示しました。村田副知事はこれを評価する考えを示しましたが、大半の回答はこれまでと変わらないとして誠意を持って対応するよう東京電力に改めて強く求めた。
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東電 十分な対応できていない
 要求書を受け取った東京電力の廣瀬社長は、記者団に対し、「去年、賠償に関する新たな指針が出た事を受けて、われわれとしてスピード感を持ってやらないといけないが、まだまだたくさんの項目で、十分でない、スピード感が遅いといった要望が出たと受けとめていて、十分な対応ができていないと改めて感じている。これからもしっかりとやっていきたい」と述べた。(NHK)


【参考資料】
●原子力損害賠償紛争審査会(第39回) 議事録 (2013/12/26)
・「本審査会の指針において示されなかったものが直ちに賠償の対象とならないというものではなく、個別具体的な事情に応じて相当因果関係のある損害と認められるものは、指針で示されていないものも賠償の対象となる」

・「また、本指針で示す損害額の算定方法が他の合理的な算定方法の採用を排除するものではない」

・「個別のところだけに書くと、反対解釈も生まれるということを踏まえまして、基本的考え方の本体の方に明記をした」

・「本件事故による被害は極めて広範かつ多様であり、被害者一人一人の損害が賠償されたとしても、被災地における生活環境、産業・雇用等の復旧・復興がなければ、被害者の生活再建を図ることは困難である」

・「本審査会としても、東京電力株式会社の誠実な対応による迅速、公平かつ適正な賠償の実施に加え、被害者が帰還した地域や移住先における生活や事業の再建に向け、就業機会の増加や就労支援、農林漁業を含む事業の再開や転業等のための支援、被災地における医療、福祉サービス等の充実など、政府等による復興施策等が着実に実施されることを求める」

・避難費用及び精神的損害
1 帰還困難区域又は大熊町若しくは双葉町の居住制限区域若しくは避難指示解除準備区域
 「第二次追補で帰還困難区域について示した一人600万円に一人、ここは委員の皆様のところには手書きで「1,000万円」と書いてありますが、を加算し、右600万円を月額に換算した場合の将来分の合計額を控除した金額を目安とする
 具体的には、第3期の始期が平成24年6月の場合は、加算額から将来分を控除した後の額は700万円とする。
 1以外の地域については、引き続き一人月額10万円を目安とする」

2  住居に係る損害の賠償を受ける者の避難費用  具体的には生活費増加費用及び宿泊費
 「賠償の対象となる期間は、特段の事情がない限り、住居確保に係る損害の賠償を受けることが可能になった後、他所で住居を取得又は賃借し、転居する時期までとする。
 ただし、合理的な時期までに他所で住居を取得又は賃借し、転居しない者については、合理的な時期までとする。(今までは単に「転居が可能になる時期」と書いてございましたが、意味を明確化するため、ただし書として追加)」

3 相当期間
 「中間指針において避難費用及び精神的損害が特段の事情がある場合を除き賠償の対象とはならないとしている「避難指示等の解除等から相当期間経過後」の「相当期間」は、避難指示区域については、1年間を当面の目安とし、個別の事情も踏まえ柔軟に判断するものとする」(田口原子力損害賠償対策室室長代理)

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・【東京都知事選】 「脱原発」に思い複雑 東京で暮らす福島県民
 「東京都知事選(9日投開票)を、東京電力福島第1原発事故のため福島から東京へ避難した人たちが見つめている。「脱原発は当然」「投票はできないけれど…」。それぞれの避難生活が重なり合い、複雑な思いが交錯する。
 「避難者にとって『脱原発』は当たり前。本当に当事者の苦しみ、悲しみに向き合ってくれているのか」
  福島市から自主避難し、東京都武蔵野市の都営住宅で暮らす主婦 (31)は、脱原発の議論が争点になることに「いまさら」という違和感が拭えない。「うわべだけのファッションになっているような気もする」という。

 「避難者は置いてきぼり。生活再建など次のステップを話し合ってほしいのに」と冷めた目で見る。・・・。
  知らない土地での出産、子育て。この3年近く不安な思いで生活してきた。
 「原発が原因で避難しているのに」と東電に電気代を払うのも悔しかった。「都知事には、避難者や女性、子どもなど弱者に目を向ける人を選びたい」。そんな思いで1月下旬、期日前投票で一票を投じた。・・・」 (共同)