「危機」と「挑発」の演出合戦 ~「朝鮮有事」キャンペーンの下で進行する北東アジアの核軍事化
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の年間最大の祝日とされている「太陽節」。 北朝鮮から伝えられる映像は、「祝賀ムード」一色だ。ミサイル発射に関する報道もないという。
これが、米国や日本にすぐにでも(核)弾道ミサイルを発射するかのように「報道」されてきた戦争前夜的国家の姿だろうか?
一方、米国や日本、さらには韓国はどうか。
すべては北朝鮮の側に一方的な非があることを前提にし、それを疑いもしない北朝鮮の「挑発」と朝鮮半島の「危機」が煽られ、その扇動に便乗した「報道」がなされてきた。しかし、どの国をとっても、今にも他国からミサイル攻撃を受け、侵略される「危機前夜」にあるとは、とても思えない。
「北朝鮮の挑発」よりも、福島第一「事故」の未収束、放射能汚染水の流出、そして放射能汚染のほうが、日本にとってはよほど深刻な「危機」のように感じているのは私だけだろうか? 私たちは「事故」を収束できない「東電の挑発」を、この二年余り受け続けてきたのである。
事実、「太陽節」を前後し、「ミサイル発射はない」「発射は延期」などといった「報道」が目立ち始めた。
そろそろ私たちは、3月以降の「北朝鮮の挑発」と「朝鮮半島の危機」キャンペーンの下で進行してきた朝鮮半島―北東アジア全域の核軍事化の進展に目を向けた方がよさそうである。
「批評する工房のパレット」内の関連ページ
⇒「核保有国のダブル・スタンダード 」
⇒「朝鮮戦争終結=南北・米中平和条約締結=在韓・在日米軍撤退=北東アジアの〈平和〉 」
・・・
・日米連携で北朝鮮に自制要求 首相、米国務長官と会談
安倍晋三首相は15日午前、来日中のケリー米国務長官と官邸で会談し、弾道ミサイル発射の動きを見せる北朝鮮について、挑発的な行動を繰り返さないよう日米で緊密に連携を取り、自制を促していくことを確認した。
首相は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の県内移設を進める考えを強調。ケリー氏は「真剣に努力している」と日本側の姿勢を評価した。
首相は北朝鮮について「極めて挑発的な言動を繰り返し、緊張を高めていることは容認できない。国際社会が冷静かつ断固とした対応を取ることで、挑発行為は利益にならないと理解させることが必要だ」と指摘。(共同)
・日・NATO、初の「政治宣言」=安倍首相と事務総長が署名
安倍晋三首相は15日、北大西洋条約機構(NATO)のラスムセン事務総長と首相官邸で会談した。首相とラスムセン氏は、挑発行為を続ける北朝鮮や海洋進出を強める中国を念頭に、日本とNATOの安全保障協力を強化することで合意。そのための具体的な方策や課題を盛り込んだ初の「共同政治宣言」に署名した。
首相は会談の冒頭、ラスムセン氏の訪日について「北朝鮮の状況が大変緊張している中、極めて意義がある」と強調。ラスムセン氏は署名後の共同記者発表で「北朝鮮の挑発的言動を強く非難する。あらゆる措置を講じ、平和的に解決することを希望する」と語った。 (時事)
・米比机上演習に中国初参加 海洋での事故、災害想定
米国とフィリピン両軍の定期合同演習「バリカタン」(5~17日)の一環として15日に実施された海洋での事故や災害を想定した机上演習に中国が初めて参加した。机上演習はマニラ首都圏のフィリピン国軍本部で開かれ、中国のほか、オーストラリアや韓国、日本の自衛隊など計11カ国が加わった。
南シナ海でフィリピンなどと対立を深める中国には、米国や周辺国との信頼醸成の思惑があるとみられる。 米フィリピン両軍によると、中国は直前に出席の意向を伝えてきた。両軍は中国を招待していたが、5日の開会日までには返答がなかった。(マニラ共同)
・・・
・「原子力市民委員会」が発足 脱原発へ政策提言
脱原発社会の実現を目指し政策提言をする市民団体「原子力市民委員会」が15日、東京都内で発足し、初会合を開いた。脱原発へ向けた原子力政策改革の具体的な方法を提言し、必要な調査研究を行う方針。
座長代理の吉岡斉九州大副学長は設立の記者会見で「国の原子力委員会に代わり、原子力政策をつくる意気込みでやりたい」と表明。
事務局となるNPO法人高木仁三郎市民科学基金代表理事の河合弘之弁護士は「国民が福島第1原発事故の悲惨さを忘れつつある今こそ、市民の英知を結集して脱原発政策をつくり出したい」と強調した。(共同)
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の年間最大の祝日とされている「太陽節」。 北朝鮮から伝えられる映像は、「祝賀ムード」一色だ。ミサイル発射に関する報道もないという。
これが、米国や日本にすぐにでも(核)弾道ミサイルを発射するかのように「報道」されてきた戦争前夜的国家の姿だろうか?
一方、米国や日本、さらには韓国はどうか。
すべては北朝鮮の側に一方的な非があることを前提にし、それを疑いもしない北朝鮮の「挑発」と朝鮮半島の「危機」が煽られ、その扇動に便乗した「報道」がなされてきた。しかし、どの国をとっても、今にも他国からミサイル攻撃を受け、侵略される「危機前夜」にあるとは、とても思えない。
「北朝鮮の挑発」よりも、福島第一「事故」の未収束、放射能汚染水の流出、そして放射能汚染のほうが、日本にとってはよほど深刻な「危機」のように感じているのは私だけだろうか? 私たちは「事故」を収束できない「東電の挑発」を、この二年余り受け続けてきたのである。
事実、「太陽節」を前後し、「ミサイル発射はない」「発射は延期」などといった「報道」が目立ち始めた。
そろそろ私たちは、3月以降の「北朝鮮の挑発」と「朝鮮半島の危機」キャンペーンの下で進行してきた朝鮮半島―北東アジア全域の核軍事化の進展に目を向けた方がよさそうである。
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・日米連携で北朝鮮に自制要求 首相、米国務長官と会談
安倍晋三首相は15日午前、来日中のケリー米国務長官と官邸で会談し、弾道ミサイル発射の動きを見せる北朝鮮について、挑発的な行動を繰り返さないよう日米で緊密に連携を取り、自制を促していくことを確認した。
首相は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の県内移設を進める考えを強調。ケリー氏は「真剣に努力している」と日本側の姿勢を評価した。
首相は北朝鮮について「極めて挑発的な言動を繰り返し、緊張を高めていることは容認できない。国際社会が冷静かつ断固とした対応を取ることで、挑発行為は利益にならないと理解させることが必要だ」と指摘。(共同)
・日・NATO、初の「政治宣言」=安倍首相と事務総長が署名
安倍晋三首相は15日、北大西洋条約機構(NATO)のラスムセン事務総長と首相官邸で会談した。首相とラスムセン氏は、挑発行為を続ける北朝鮮や海洋進出を強める中国を念頭に、日本とNATOの安全保障協力を強化することで合意。そのための具体的な方策や課題を盛り込んだ初の「共同政治宣言」に署名した。
首相は会談の冒頭、ラスムセン氏の訪日について「北朝鮮の状況が大変緊張している中、極めて意義がある」と強調。ラスムセン氏は署名後の共同記者発表で「北朝鮮の挑発的言動を強く非難する。あらゆる措置を講じ、平和的に解決することを希望する」と語った。 (時事)
・米比机上演習に中国初参加 海洋での事故、災害想定
米国とフィリピン両軍の定期合同演習「バリカタン」(5~17日)の一環として15日に実施された海洋での事故や災害を想定した机上演習に中国が初めて参加した。机上演習はマニラ首都圏のフィリピン国軍本部で開かれ、中国のほか、オーストラリアや韓国、日本の自衛隊など計11カ国が加わった。
南シナ海でフィリピンなどと対立を深める中国には、米国や周辺国との信頼醸成の思惑があるとみられる。 米フィリピン両軍によると、中国は直前に出席の意向を伝えてきた。両軍は中国を招待していたが、5日の開会日までには返答がなかった。(マニラ共同)
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・「原子力市民委員会」が発足 脱原発へ政策提言
脱原発社会の実現を目指し政策提言をする市民団体「原子力市民委員会」が15日、東京都内で発足し、初会合を開いた。脱原発へ向けた原子力政策改革の具体的な方法を提言し、必要な調査研究を行う方針。
座長代理の吉岡斉九州大副学長は設立の記者会見で「国の原子力委員会に代わり、原子力政策をつくる意気込みでやりたい」と表明。
事務局となるNPO法人高木仁三郎市民科学基金代表理事の河合弘之弁護士は「国民が福島第1原発事故の悲惨さを忘れつつある今こそ、市民の英知を結集して脱原発政策をつくり出したい」と強調した。(共同)