2015年8月12日水曜日

安倍「安保法案」: 自衛隊内部資料

 安倍「安保法案」: 自衛隊内部資料

▼小池晃共産党議員
 今日の参議院特別委員会で暴露した自衛隊・統合幕僚監部の内部文書です。
 法案審議が始まった五月に克明な実施計画を作成。
 まるで戦前の「軍部独走」。
 戦争法案は撤回!

 国会質問ムービーはこちら。


●小池議員が提出した資料→ 「自衛隊統合幕僚監部資料」(PDF)
http://www.jcp.or.jp/web_download/data/20150810183700620.pdf


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参院安保特:成立前提で検討資料 防衛省「2月施行」
 共産党の小池晃氏は11日の参院平和安全法制特別委員会で、防衛省統合幕僚監部が安全保障関連法案成立を前提に作成したとする内部資料を提示した。
 資料は「最も早いパターン」として法案成立を8月、施行を来年2月とし、
▽米軍による南シナ海での情報収集活動への自衛隊の関与
南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)での駆けつけ警護・宿営地共同防衛の実施
 −−などを「検討事項」として記載していた。

 中谷元(げん)防衛相は「国会での審議中に法案の内容を先取りすることは控えなければならない」と事実なら不適切との認識を示したが、資料の内容についてのコメントは避けた。
 資料は、今年5月に内部向けの説明資料として作られたとみられ、法案成立後の「今後の方向性」についても記している。
 南シナ海での情報収集活動やPKOでの任務拡充などを「検討事項」として記載し、PKOに関しても来年2月から「新法制に基づく運用」が可能になると明記した。

 小池氏が資料の存在を認めるよう求めたのに対し、中谷氏は「同じ表題の資料は存在する」と述べるにとどめた。また、自衛隊を派遣中の南スーダンPKOについては、関連法の成立後に「他国軍との宿営地の共同防衛」が可能になるとの見解を示した。
 小池氏は自衛隊が法案成立に先立ち検討を始めているとして「戦前の軍部の独走(と同じ)だ。議論はできない」と批判し、紛糾。共産党以外の野党も同調し、同日の質疑は打ち切りとなった。【毎日 青木純、福岡静哉】


⇒2015年7月29日 「自衛隊は南スーダンPKOから撤退すべきである―「駆けつけ警護」と自衛隊の武力行使」 

 「自衛隊は国連PKOから撤退できない?

・・・一国が、現在の国連PKOに対し、どのような条件で、どのくらいの期間、自国の軍隊(自衛隊の法的地位は軍ではないが)を派兵するかは、その国の主体的判断如何によっている。その条件を国連PKO局が受け入れないというなら、派兵を拒否すればよいだけである。派兵した軍隊の撤退例は、イラクやアフガ ニスタンなど、過去にいくらでもある。
 この常識が、国連専門家や(国際)安全保障学を専攻する日本の学者には通じない。

 問題は、日本の場合、一度国連PKOに「派遣」された自衛隊の「派遣」延長/撤退問題が、閣議決定によって処理され、国会で審議に付されることもほとんどないことである。
 民主党は、最初に「派遣」した手前、撤退を主張せず、共産党も「派遣」(=海外派兵)は憲法違反と言うだけで、現地情勢の変化の分析を基に、撤退を政府に要求することもない。その他の政党は、政府に追随するか、無関心を決め込むだけである・・・」

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南スーダンPKO派遣延長=政府
 政府は(8月)7日の閣議で、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)への自衛隊派遣について、今月末となっている派遣期間を2016年2月末までの半年間延長することを決めた。
 国連安全保障理事会が派遣期間を延長したことに伴う措置。中谷元防衛相はこの後の記者会見で「自衛隊活動は現地から高い評価を得ている。国際社会と協力し活動を継続していく」と述べた。

 自衛隊は11年11月から国連南スーダン派遣団(UNMISS)に自衛隊を順次派遣。現在、司令部要員として4人が連絡調整に当たっているほか、施設部隊約350人が首都ジュバで道路整備などに従事している。(時事 2015/08/07)

PKO隊員、不祥事相次ぐ
【ニューヨーク=高橋里奈】 国連平和維持活動(PKO)隊員による不祥事が相次いでいる。
 今月上旬、中央アフリカでPKO隊員が2人の市民を殺害し、少女に性的暴行を加えたことが民間団体の調査で発覚した。国連は6月にPKOの行動指針をまとめたばかりだが、現場では犯罪が後を絶たない

 これまでも南スーダンやハイチなどで女性や子供を性的搾取したことが判明している。国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルによると、イスラム教徒とキリスト教徒の対立が続く中央アフリカの首都バンギで、2日未明にPKO隊員が少女を屋外に連れ出し性的暴行を加えた。3日には男性市民2人を射殺した。

 中央アフリカではPKOに参加したフランス軍兵士14人が食糧の見返りに10人の子供に性的虐待をした疑いが4月に明らかになった。国連の調査によると、2008~13年に南スーダンやコンゴなどで隊員による480件の性的搾取や虐待の疑いもある。欧米では平和維持にあたる隊員による不祥事が後を絶たないことに非難の声が高まっている。(日経)

マリでイスラム武装勢力が襲撃 7人死亡、PKO職員も犠牲か
 西アフリカのマリ中部セバレで7日、イスラム過激派とみられる武装勢力がホテルを襲撃し、軍兵士5人と容疑者2人が死亡した。AP通信などが伝えた。他に国連平和維持活動(PKO)の外国人スタッフも死亡したとみられるが、国籍は不明。武装勢力は、人質を取ってホテルに立てこもっている。

 フランス公共ラジオによると、ホテルから脱出したウクライナ人は襲撃当時、ホテルに南アフリカ人が3人、ロシア人が1人いたと話した。現場は国連職員らが利用するホテルで、治安当局は武装勢力が外国人を拉致しようとした可能性があるとみている。 マリでは3月にも首都バマコのレストランが襲撃され、フランス人やベルギー人が死亡。イスラム武装勢力「アルムラビトゥン」が犯行声明を出した。(共同)

⇒2013年1月15日 「フランスのマリへの軍事介入: ~「対テロ戦争」? それともトゥアレグ遊牧民族の民族自決と自治の圧殺?」
⇒2011年10月17日 「国連PKOのハイチからの即時撤退を求める国際署名」