2014年6月30日月曜日

『福島と生きる』メールマガジン 第18号

『福島と生きる』メールマガジン 第18号
――息長く〈福島〉とつながり続けるために――
2014年6月29日発行(不定期刊)
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―目次―
◆イベント情報
◆活動・キャンペーン情報
◆保養情報
◆次号特別号予告
◆ニュースクリップ

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◆イベント情報 (イベント情報は変更されることもあります。必ず主催者サイトでご確認下さい)
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1.「原発いらない福島の女たち」 7・3緊急!環境省抗議行動
  7月3日(木)1 4:00集合 (東京・環境省前)
  ※環境省は福島をバカにするな! 
    石原環境大臣、即刻辞めろ! 
    除染目標値をあいまいにするな!
   私たちは愚弄されて黙っているわけにはいきません。
   大臣に申し入れをし、ダイ・インで身をもって抗議の意志を表現します。
   福島からバスで大挙してやって来ます。
  ※主催:「原発いらない福島の女たち」
  ※詳細: http://onna100nin.seesaa.net/article/399959588.html

2. 快医学入門講座・甲府
  7月20日(8日)15:00-16:30(14:30開場)
  (龍華院観音堂/甲府市上曽根町4029)
  ※快医学は、世界の伝統医学や自然医学や近代医学の病理学・生理学・解剖学のなかから「生命の快い法則性」をはっきりと体験できるものを選び出し組み合わせた、とても効果の高いものです。やり方が簡単で、ほんの少し勉強してくだされば、誰でも使いこなせるものです。

  今回は、震災後の福島での健康相談活動、まつもと留学の話しを交えながらの快医学入門講
   座です。
  ※講師:橋本俊彦(鍼灸師)
  ※参加費: 500円(福島関連の方は無料)
  ※問い合わせ:055-262-0017/a-mahoroba@eagle.ocn.ne.jp

3.地球温暖化のために原発再稼働!?  ~原子力ムラのウソをあばく
  7月31日(木)18:30~21:00(東京表参道・ウィメンズプラザ視聴覚室)
  ※原発維持が書き込まれたエネルギー基本計画。原発が動かなくても電力供
   給には支障がないことが明らかになった今、日本政府や経団連は、温暖化
   対策を原発再稼働の理由として戦略的に利用しようとしています。

  ※プログラム(予定)
   ・再稼働に利用される「地球温暖化」:  山崎久隆さん(たんぽぽ舎副代表)
   ・原発は温暖化対策の答えではない:  明日香壽川さん(東北大学教授)
   ・温暖化を防ぐためにこそ、原発はやめるべき:  平田仁子さん(気候ネットワーク)
   ・メディアの立場から  石井徹さん(朝日新聞編集委員)

  ※資料代: 500円
  ※主催・問合せ: eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)
  ※詳細: http://e-shift.org/?p=3050

4. きぼうのたねカンパニーpresents
  『福島の未来とつながり、福島の食を楽しむ会』 in大阪
  2014年8月1日(金)19:00- (大阪市西区・ワイン食堂 Vivo)
  ※参加費:一人4,000円(消費税込み)
  ※飲み放題、ビュッフェ式
  ※定員:25名 (店内貸し切りです)
  ※申し込み: きぼうのたねカンパニー株式会社 
    菅野(すげの)瑞穂  m-sugeno@kibounotane.jp
  ※ウェブサイト: http://kibounotane.jp/

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◆活動・キャンペーン情報
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●【整理】 政府による「美味しんぼ」バッシングについて
 被害者が健康の異変があっても声をあげられなくなる空気に/
 国は「子ども・被災者支援法」の誠実な実施を

 5月23日に開催された集会<緊急集会:「タブー化」していいの?被ばくと健康~「美味しんぼ」騒動を考える>実行委員の満田夏花さん(FoE Japan)による問題点の整理が「避難の権利」ブログに掲載されました。
 http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-e2bf.html

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◆保養情報
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「ほよ~ん相談会」
※各地の保養情報、受け入れ活動の情報など http://hoyou.isshin.cc/

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次号特別号予告 (7月中旬発行予定)
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谷山由子さん(日本国際ボランティアセンター・震災支援担当)インタビュー

 南相馬市で災害ラジオ局や仮設住宅の交流サロンを支援してきたJVC。
 原発災害後にラジオ局がどんな役割を果たしてきたのか、いま南相馬でどんな市民活動が起きているのかを聞きました。「南相馬で起きていることを、他の場所の人たちが知らないなんてもったいない」と語ります。

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◆ニュースクリップ
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1.東電、和解案を拒否 浪江の精神的賠償増額「公平性保てず」 
  ADR形骸化懸念  福島民報 2014年6月27日
  http://www.minpo.jp/news/detail/2014062716529

 浪江町民約1万5000人が東京電力福島第一原発事故の精神的損害賠償増額などを求めた裁判外紛争解決手続き(ADR)で、東電は原子力損害賠償紛争解決センターが提示した「一律月5万円」を増額する和解案を拒否した。26日までに町とセンターに伝えた。
 「高齢で病気の人」に限定し、月2万円を増額する。賠償額を迅速に確定するためのADRだが、東電の和解案拒否が相次いでおり、制度の形骸化も指摘されている。 (中略)

■解説
・・・
ADRは、和解案提示までの時間が民事訴訟に比べて短く、被災者の早期の生活再建につながるのがメリットとされる。しかし、和解案に法的な強制力がなく東電が一部拒否したり、受諾するかどうかの回答期限の延長を求めたりするケースが出ており、専門家からはADRの形骸化を懸念する声も上がる。

2.浪江町「言語道断」 東電がADR和解案ほぼ拒否  朝日新聞 2014年6月27日
  http://digital.asahi.com/articles/ASG6V5GYDG6VUGTB00X.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG6V5GYDG6VUGTB00X

 東京電力福島第一原発事故について、原子力損害賠償紛争解決センター(原発ADR)が示した和解案を拒んだ東電の回答に対し、浪江町は26日、強く反発した。賠償金の増額を示した和解案の受け入れを改めて求める構えだが、東電が応じる気配はない
 「言語道断だ。案を尊重、実現してもらわないと、何のために原発ADRがあるか分からない」同町の馬場有町長は、出張先の東京で憤りをあらわにした。

3.最終処分場、県外に設置を 福島・双葉町村会が要望  共同ニュース 2014年6月26日
  http://www.47news.jp/CN/201406/CN2014062601001737.html

 東京電力福島第1原発周辺8町村でつくる福島県双葉地方町村会長の渡辺利綱大熊町長らが26日、環境省を訪れ、石原伸晃環境相に対し、除染で出た廃棄物の最終処分場の福島県外への設置や、放射線量の高い帰還困難区域での本格的な除染に関する来年度予算の確保を要望した。
 石原氏は、第1原発周辺で計画している除染廃棄物の中間貯蔵施設をめぐり「最後は金目でしょ」との自身の発言について、「不快な思いをされた方にあらためておわびする」と頭を下げた。「施設の対応方針は最終的なところまでまとまりつつある。できるだけ早く示したい」と話した。

4.原発避難訓練実施へ 福島知事意向、住民参加震災後初  河北新報 2014年6月26日
  http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201406/20140626_61004.html

 福島県の佐藤雄平知事は25日、原発の過酷事故を想定した県の原子力災害広域避難計画に基づき、住民の避難訓練を行う意向を示した。福島第1原発事故後、住民が参加する初の大規模訓練となる。
 (中略)
 県は住民の避難を伴う原子力防災訓練を毎年実施していたが、原発事故後は一度も行っていない。今後、関係機関と実施に向け協議を進める。
 県は4月、福島第1、2原発で新たな原子力災害を想定した県独自の原子力災害広域避難計画を策定。両原発で同時に過酷事故が起きた際の避難対象市町村を「暫定重点区域」とし、原発30キロ圏の13市町村全域を指定した。

5.県、認定格差是正目指す 原発事故関連死 市町村の事例共有化推進
  福島民報 2014年6月26日
  http://www.minpo.jp/news/detail/2014062616507

 県は、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故に伴う避難生活などで命を落とす震災(原発事故)関連死の認定判断が市町村によってばらつきがあるため、市町村間で認定事例を共有することで格差是正を目指す。
 現行の災害弔慰金制度は自然災害を前提としている。死因と原発事故の因果関係の見極めなどで市町村間に差が出ており、遺族らに不公平感が生じている。

6.女川・東通原発再稼働の必要性強調 東北電力株主総会  河北新報 2014年6月26日
  http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201406/20140626_12027.html

 東北電力は26日、仙台市青葉区の電力ホールで株主総会を開いた。海輪誠社長ら経営陣は、昨年9月に実施した電気料金引き上げなどにより、2014年3月期連結決算が4年ぶりの黒字となった経営状況を報告。
 東日本大震災から停止が続く女川原発(宮城県女川町、石巻市)、東通原発(青森県東通村)の再稼働を目指す方針をあらためて強調した。
 (中略)
 市民団体「脱原発東北電力株主の会」からは、原発依存からの脱却や情報公開推進を求める定款変更3件の株主提案が出されたが、いずれも否決された。
  
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『福島と生きる』メールマガジン 第18号 (2014年6月29日発行)
※『福島と生きる』メールマガジンは、『福島と生きる--国際NGOと市民運動の新たな挑戦』の共同執筆者の団体や活動の関連情報を発信していきます。

発行人=中野憲志・藤岡美恵子(『福島と生きる--国際NGOと市民運動の新たな挑戦』共編者)

2014年6月29日日曜日

コロンビア/メキシコ報告会 in 東京 コロンビア内戦の現状とメキシコ・サパティスタ蜂起20周年

コロンビア/メキシコ報告会 in 東京
コロンビア内戦の現状とメキシコ・サパティスタ蜂起20周年

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 ラテンアメリカに魅了され、たびたび現地を訪れているフォトジャーナリスト柴田大輔さんは、メキシコとコロンビアなどにこの1年半ほど滞在した。

 2014年1月1日、メキシコ・チアパス州では、サパティスタ民族解放軍(EZLN)が武装蜂起20周年を迎える場に立ち会った。北米自由貿易協定(NAFTA)を「貧しい農民にとっての死刑宣告」とよび、1994年1月1日の協定発効同日の武装蜂起は、世界に大きな問題を提起した。
 「lento pero avanzo(ゆっくりと、それでも前進する)」。訪れた自治区に書かれた言葉どおり、矛盾を抱えながらも、理想は根づきゆっくりとだが、次世代へ受け継がれていた。居場所(自治)を築く取り組みが続けられている。

 50年に及ぶ内戦が続くコロンビア。現在続けられている反政府ゲリラ、コロンビア革命軍(FARC)と政府間の和平交渉中も、各地で戦闘が続く。これまで何度も紛争避難民となった先住民族アワの人々を訪ねてきた柴田さんは今回、避難民の故郷に入り、7カ月間を過ごした。
 この地は、近年、最も大きな内戦の被害を受けてきた場所の一つであり、武装勢力により約1年前まで通信機器の持ち込みが禁止されていた。取材者として初めて入った外部の人間による現地報告となる。
 ホットな現地情報を多数の写真を交えてお届けする帰国報告会にぜひご参加ください。


2014年7月4日(金) 18時30分~20時30分

【会場】 東京ウィメンズプラザ 第2会議室 (東京都渋谷区神宮前5-53-67)
      地下鉄「表参道駅」B2出口より徒歩約7分、JR渋谷駅より徒歩約12分
地図→ http://www.tokyo-womens-plaza.metro.tokyo.jp/contents/map.html

【報告】 柴田大輔(フォトジャーナリスト)
【参加費】 800円(資料代含む) ※申込不要。どなたでも参加できます。

【主催】先住民族の10年市民連絡会  日本ラテンアメリカ協力ネットワーク(RECOM)
【協賛】メキシコ先住民運動連帯関西グループ

【お問い合わせ】
先住民族の10年市民連絡会
TEL&FAX:03-5932-9515 E-mail:postmaster@indy10.sakura.ne.jp
日本ラテンアメリカ協力ネットワーク(RECOM)
E-mail:recom@jca.apc.org

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<柴田 大輔(しばた だいすけ)さん プロフィール>
1980年茨城県生まれ。
2004年にラテンアメリカを1年間旅したことをきっかけに、人々の生活を撮影し始める。
2006年よりコロンビア南部の先住民族のもとに通い続け、内戦、土地問題、自由貿易などを取材している。その他、ペルー・アマゾン蜂起、メキシコ・サパティスタ運動、エクアドルのコロンビア難民を継続取材中。

集団的自衛権: 閣議決定案

集団的自衛権: 閣議決定

 【冒頭】
 略

【1、武力攻撃に至らない侵害への対処】

 わが国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していることを考慮すれば、純然たる平時でも有事でもない事態が生じやすく、これによりさらに重大な事態が生じかねないリスクを有している武力攻撃に至らない侵害において、いかなる不法行為に対しても切れ目のない十分な対応を確保するための態勢を整備することが一層重要な課題となっている。

 さまざまな不法行為に対処するため、警察・海上保安庁等の関係機関が、それぞれの任務と権限に応じて緊密に協力して対応するとの基本方針の下、おのおのの対応能力を向上させ、連携を強化するなど各般の分野における必要な取り組みを一層強化することとする。

 離島の周辺地域等において外部から武力攻撃に至らない侵害が発生し、近傍に警察力が存在しない場合や警察機関が直ちに対応できない場合に、手続きを経ている間に被害が拡大することがないよう、早期の下令や手続きの迅速化のための方策について具体的に検討することとする。

 自衛隊と米軍が連携して切れ目のない対応をできるよう、自衛隊法第95条による武器等防護のための「武器の使用」の考え方を参考にしつつ、自衛隊と連携し てわが国の防衛に資する活動(共同訓練を含む)に現に従事している米軍部隊の武器等であれば、米国の要請または同意があることを前提に、自衛隊法第95条 によるものと同様の極めて受動的かつ限定的な必要最小限の「武器の使用」を行うことができるよう法整備をすることとする。


【2、国際社会の平和と安定への一層の貢献】

(1)いわゆる後方支援と「武力の行使との一体化」
  いわゆる後方支援と言われる支援活動それ自体は、「武力の行使」に当たらない活動である。
例えば、国際の平和および安全が脅かされ、国際社会が国際連合安 全保障理事会決議に基づいて一致団結して対応するようなときに、わが国が当該決議に基づき正当な「武力の行使」を行う他国軍隊に対してこうした支援活動を 行うことが必要な場合がある。

 わが国による支援活動については、他国の「武力の行使と一体化」することにより、憲法の下で認められない「武力の行使」を行ったとの法的評価を受けることがないよう、活動の地域を「後方地域」や「非戦闘地域」に限定する等の法律上の枠組みを設定してきた。

 安全保障環境がさらに大きく変化する中で、国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の立場から、国際社会の平和と安定のために、自衛隊が幅広い支援活動で十分に役割を果たすことができるようにすることが必要である。

  政府としては、「武力の行使との一体化」についての議論の積み重ねを踏まえつつ、こうした枠組みではなく、他国が「現に戦闘行為を行っている現場」ではな い場所で実施する補給、輸送等のわが国の支援活動については、当該他国の「武力の行使と一体化」するものではないとの認識の下、以下の考え方を基本とし て、わが国の安全の確保や国際社会の平和と安定のために活動する他国軍隊に対して必要な支援活動を実施できるよう法整備を進める。

(1)わが国の支援対象となる他国軍隊が「現に戦闘行為を行っている現場」では、支援活動は実施しない
(2)仮に、状況変化により支援活動を実施している場所が「現に戦闘行為を行っている現場」となる場合には、直ちにそこで実施している支援活動を休止・中断する。

(2)国際的な平和協力活動に伴う武器使用
  わが国は、これまで必要な法整備を行い、過去20年以上にわたり、国際的な平和協力活動を実施してきたが、「駆け付け警護」に伴う武器使用や「任務遂行の ための武器使用」については、これを「国家または国家に準ずる組織」に対して行った場合には、憲法第9条が禁ずる「武力の行使」に該当するおそれがあるこ とから、自衛官の武器使用権限はいわゆる自己保存型と武器等防護に限定してきた。

 「国家または国家に準ずる組織」が敵対するものとして登場しな いことを確保した上で、PKO等の「武力の行使」を伴わない国際的な平和協力活動における「駆け付け警護」に伴う武器使用および「任務遂行のための武器使 用」のほか、領域国の同意に基づく邦人救出等の「武力の行使」を伴わない警察的な活動ができるよう、以下の考え方を基本として、法整備を進める。

(1)PKO等では、PKO参加5原則の枠組みの下で、「当該活動が行われる地域の属する国の同意」および「紛争当事者の当該活動が行われることについて の同意」が必要とされており、受け入れ同意をしている紛争当事者以外の「国家に準ずる組織」が敵対するものとして登場することは基本的にない(???)と考えられ る。
 住民保護等の治安の維持を任務とする場合には、特に、その任務の性格上、紛争当事者の受け入れ同意が安定的に維持されていることが必要である

(2)自衛隊の部隊が、領域国政府の同意に基づき、当該領域国における邦人救出等の「武力の行使」を伴わない警察的な活動を行う場合、領域国政府の同意が及ぶ範 囲、すなわち、その領域において権力が維持されている範囲で活動することは、その範囲においては「国家に準ずる組織」は存在しない(???)ことを意味する

(3)受 け入れ同意が安定的に維持されているかや領域国政府の同意が及ぶ範囲等については、国家安全保障会議での審議等に基づき、内閣として判断する

(4)なお、 これらの活動における武器使用については、警察比例の原則に類似した厳格な比例原則が働くという内在的制約がある。


【3、憲法第9条の下で許容される自衛の措置】

(1)いかなる事態においても国民の命と平和な暮らしを守り抜くためには、これまでの憲法解釈のままでは必ずしも十分な対応ができないおそれがあることか ら、いかなる解釈が適切か検討してきた。その際、政府の憲法解釈には論理的整合性と法的安定性が求められる。
 従って、従来の政府見解における憲法第9条の 解釈の基本的な論理の枠内で、国民の命と平和な暮らしを守り抜くための論理的な帰結を導く必要がある。

(2)憲法第9条はその文言からすると、 国際関係における「武力の行使」を一切禁じているように見えるが、憲法前文で確認している「国民の平和的生存権」や第13条が「生命、自由および幸福追求 に対する国民の権利」は国政の上で最大の尊重を必要とする旨定めている趣旨を踏まえて考えると、憲法第9条が、わが国が自国の平和と安全を維持し、その存 立を全うするために必要な自衛の措置をとることを禁じているとは到底解されない

一方、この自衛の措置は、あくまで外国の武力攻撃によって国民の生命、自 由および幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫、不正の事態に対処し、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置としてはじめて容認されるも のであり、そのための必要最小限度の「武力の行使」は許容される

これが、憲法第9条の下で例外的に許容される「武力の行使」について、従来、 政府が一貫して表明してきた見解の根幹、いわば基本的な論理であり、昭和47年10月14日に参院決算委員会に対し政府から提出された資料「集団的自衛権 と憲法との関係」に明確に示されているところである。 この基本的な論理は、憲法第9条の下では今後とも維持されなければならない。

 (3)これまで政府は、この基本的な論理の下、「武力の行使」が許容されるのは、わが国に対する武力攻撃が発生した場合に限られると考えてきた。
 しかし、 冒頭で述べたように、パワーバランスの変化や技術革新の急速な進展、大量破壊兵器等の脅威等により、わが国を取り巻く安全保障環境が根本的に変容し、変化 し続けている状況を踏まえれば、今後他国に対して発生する武力攻撃であったとしても、その目的・規模・態様等によっては、わが国の存立を脅かすことも現実 に起こり得る

わが国としては、紛争が生じた場合にはこれを平和的に解決するために最大限の外交努力を尽くすとともに、これまでの憲法解釈に基づいて整備 されてきた既存の国内法令による対応や当該憲法解釈の枠内で可能な法整備等あらゆる必要な対応をとることは当然であるが、それでもなおわが国の存立を全う し、国民を守るために万全を期す必要がある。

こうした問題意識の下に、現在の安全保障環境に照らして慎重に検討した結果、わが国に対する武力攻 撃が発生した場合のみならず、

わが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これによりわが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追 求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合において、

これを排除し、わが国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないときに、必要最小 限度の実力を行使することは、従来の政府見解の基本的な論理に基づく自衛のための措置として、憲法上許容されると考えるべきであると判断するに至った。

 (4)わが国による「武力の行使」が国際法を順守して行われることは当然であるが、国際法上の根拠と憲法解釈は区別して理解する必要がある。憲法上許容さ れる上記の「武力の行使」は、国際法上は、集団的自衛権が根拠となる場合がある。
 この「武力の行使」には、他国に対する武力攻撃が発生した場合を契機とす るものが含まれるが、憲法上は、あくまでもわが国の存立を全うし、国民を守るためのやむを得ない自衛の措置としてはじめて許容されるものである。

(5)また、憲法上「武力の行使」が許容されるとしても、それが国民の命と平和な暮らしを守るためのものである以上、民主的統制の確保が求められることは 当然である。
 政府としては、わが国ではなく他国に対して武力攻撃が発生した場合に、憲法上許容される「武力の行使」を行うために自衛隊に出動を命ずるに際 しては、現行法令に規定する防衛出動に関する手続きと同様、原則として事前に国会の承認を求めることを法案に明記することとする。


【4、今後の国内法整備の進め方】
これらの活動を自衛隊が実施するに当たっては、国家安全保障会議における審議等に基づき、内閣として決定を行うこととする。こうした手続きを含め、実際の自衛隊による活動の実施には根拠となる国内法が必要となる。

あらゆる事態に切れ目のない対応を可能とする法案の作成作業を開始することとし、十分な検討を行い、準備ができ次第、国会に提出し、ご審議をいただく。



・・・
・海外防衛装備で情報網 政府方針 ジェトロ、商社にも協力要請
 「政府は27日、海外主要国の防衛装備の動向に関する情報網を整備する方針を固めた。
 従来の武器輸出三原則に代わる 「防衛装備移転三原則」が4月に閣議決定され、一定の条件を満たせば国産装備品の輸出や国際共同開発への参加が可能になったことを受け、親密国の防衛当局 などとの接点を強化し移転促進につなげる。

 情報収集力を強化するため、政府は日本貿易振興機構(ジェトロ)や商社など民間企業にも協力を求める

  政府は防衛装備移転三原則に基づき、主に欧米やアジアの同盟国や親密国などとの結束を強め、日本の安全保障体制を強化することなどを目的に、防衛装備をめ ぐる国際協力を積極的に進める方針だ。これを実現するには、各国の防衛当局との接触を深め、装備品の中期的な調達計画やニーズなどの情報を常に把握してお くための仕組み作りが不可欠と判断した。

 防衛省、経済産業省、外務省など関係省庁の間で調整した上で、早ければ2015年度予算の概算要求に関連予算を盛り込む。
 情報収集に当たっては海外各国の在外公館に配置されている防衛駐在官のほか、輸出振興の観点からジェトロや日本の商社などにも協力を求める。・・・」(SankeiBiz

2014年6月28日土曜日

「国際社会が許容する日本のプルトニウムのミニマムストック」

「国際社会が許容する日本のプルトニウムのミニマムストック」

 来る6月30日(月)、日本軍縮学会および明治学院大学国際研究所共催で、フランク・フォン・ヒッペル教授(米プリンストン大学)をお招きして、日本が保有するプルトニウムに関するワークショップを開催致します。
 3月の「核セキュリティー・サミット」で安倍総理大臣は、プルトニウムの最小化を各国に奨励すると共に、「プルトニウムの回収と利用のバランス」の考慮を確保しました。
 本会合が「バランス」についての活発な議論の場となればと期待しております。

日時: 2014年6月30日(月)15:00-17:30
場所: 白金校舎本館3F 1302教室
講師: フランク・フォン・ヒッペル教授(米プリンストン大学)
司会: 太田昌克(共同通信 編集委員)

言語:英語
共催:明治学院大学国際平和研究所(PRIME)、日本軍縮学会

申し込み:ご参加は無料ですが、事前登録をお願いしております。
ご氏名(ふりがな)・ご所属(日・英併記)を記載の上、電子メール(宛先:takubomasa@ybb.ne.jp)にて、2014年6月29日までにお申し込みください。

問い合わせ先: 田窪雅文(ウェブサイト「核情報」主宰)
E-mail:takubomasa@ybb.ne.jp
 
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MLホームページ: http://www.freeml.com/prime-info

2014年6月26日木曜日

6・28川内原発を再稼働させるな!さようなら原発☆首都大行進

6・28川内原発を再稼働させるな!さようなら原発☆首都大行進

日時:6月28日(土)13:00~14:30 集会
          14:45~デモ行進
会場: 東京・明治公園(JR「千駄ヶ谷」、地下鉄「外苑前」「国立競技場」)
   *地図 http://park.tachikawaonline.jp/park/10_meiji.htm

内容:オープニングライブ 島キクジロウ&No Nukes Rights
    主催団体あいさつ
    トーク 内橋克人(経済評論家)、澤地久枝(作家)、中山千夏(作家)
        海渡雄一(弁護士・大飯原発の裁判について)、小野有五(脱
        原発原告団全国連絡会共同代表)、野呂正和(川内原発増設反
        対鹿児島県共闘会議事務局長)、人見やよい(原発いらない福
        島の女たち)

 デモ行進:14:45出発
 コース 明治公園→青山通り→表参道→原宿駅前→代々木公園解散

 ■詳しくはこちら http://sayonara-nukes.org/

・・・
・川内原発再稼動 九電、審査書類を再提出
 九州電力は24日、再稼働を目指して原子力規制委員会の優先審査を受けている川内原発1、2号機(薩摩川内市)について、新規制基準に対応した原子炉の基本的な設計方針を定めた「原子炉設置変更許可」の補正書を再提出した。
 
規制委は補正書を精査し、新基準適合性審査の合格証の原案となる「審査書案」をまとめる。当初予定より1カ月近く遅れての提出となったことで、審査終了は8月以降にずれ込む見通しだ。 (南日本新聞

集団的自衛権行使容認の閣議決定を許さない! 今後の連続行動(東京)

集団的自衛権行使容認の閣議決定を許さない! 今後の連続行動(東京)
 
●「戦争をさせない1000人委員会」 6.26院内集会・官邸前抗議行動
  日 時 6月26日(木)17時00分から
  場 所 衆議院第一議員会館・多目的ホール(地下鉄国会議事堂前・永田町)
  講 師 半田滋さん(東京新聞論説委員)
      ※集会終了後、18時30分から、官邸前抗議行動を行います。

●閣議決定阻止! 6.27官邸前緊急行動
  日 時 6月27日(金)9時30分から
  場 所 首相官邸前(地下鉄国会議事堂前・永田町下車)

●「戦争をさせない1000人委員会」 6.30官邸前抗議行動
  日 時 6月30日(月)19時30分から
  場 所 首相官邸前(地下鉄国会議事堂前・永田町下車)

●閣議決定阻止! 7.1官邸前緊急行動
  日 時 7月1日(火)9時30分から
  場 所 首相官邸前(地下鉄国会議事堂前・永田町下車)

●「戦争をさせない1000人委員会」 7.1緊急院内集会・官邸前抗議行動
  日 時 7月1日(火)17時00分から
  場 所 衆議院第一議員会館・大会議室(地下鉄国会議事堂前・永田町)
  講 師 清水雅彦さん(日本体育大学教授・憲法学)
      ※集会終了後、18時30分から、官邸前抗議行動を行います。

●安倍政権の憲法破壊を許すな!戦争をさせない1000人委員会 7.3集会
  日 時 7月3日(木)18時30分から
  会 場 星陵会館ホール(地下鉄国会議事堂前・永田町下車)
    *地図 http://www.seiryokai.org/kaikan/map.html 
  講 師 高橋哲哉さん(東京大学大学院総合文化研究科教授)
      ※終了後移動して、官邸前での抗議行動を行います

●閣議決定阻止! 7.4官邸前緊急行動
  ※閣議決定が7月1日(火)で行われた場合は、中止します。
  日 時 7月4日(金)9時30分から
  場 所 首相官邸前(地下鉄国会議事堂前・永田町下車)

●「戦争をさせない1000人委員会」 7.31集会
  日 時 7月31日(木)18時30分から
  会 場 日比谷図書文化館ホール(地下鉄霞ヶ関・日比谷・内幸町下車)
    *地図 http://hibiyal.jp/hibiya/access.html
  講 師 浦田一郎さん(明治大学法学部教授)
      ※終了後の官邸前での抗議行動を検討します

■詳細は「戦争をさせない1000人委員会」へ http://www.anti-war.info/

・・・
・政府、1日閣議決定へ最終案=公明、30日にも意見集約-集団的自衛権
 政府は27日午前の安全保障法制整備に関する与党協議会で、集団的自衛権行使を容認する新たな憲法解釈の閣議決定最終案を提示した。公明党の山口那津男代表は最終案の骨格を受け入れる意向を表明しており、執行部は30日に意見集約したい考え。
 自民、公明両党の正式合意を経て、政府は7月1日の閣議決定を目指す。
 公明党の与党協議会メンバーは27日、「執行部が30日に一任を取り付け、7月1日に与党合意する」との日程を描いていることを明らかにした。

 最終案は前文で「わが国を取り巻く安全保障環境が根本的に変容し、重大な国家安全保障上の課題に直面している」と指摘。「同盟国である米国や友好国と連携し、抑止力を高めることが重要だ」と強調した。 
 集団的自衛権に関しては、自公両党が24日に大筋合意した閣議決定修正案を基本的に踏襲。自衛権発動の新たな3要件として、
(1)わが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、国民の生命、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること
(2)国民を守るために他に適当な手段がないこと
(3)必要最小限度の実力を行使すること-を盛り込んだ。
 また、「武力の行使は国際法上、集団的自衛権が根拠となる場合がある」と明記した。

 一方、与党で協議してきた現行の憲法解釈の枠内で対応する二つの類型についても記述。
 このうち、武力攻撃に至らない「グレーゾーン」事態への対処では、離島への武装集団の不法上陸などを念頭に、自衛隊の海上警備行動の発令手続きを迅速化するとした。
 また、国連平和維持活動(PKO)を含む国際協力では、自衛隊の多国籍軍への後方支援に関し、支援対象となる他国軍隊が「現に戦闘行為を行っている現場」では活動せず、活動場所が戦闘現場になれば活動を休止・中断すると記した。(時事 6/27)

2014年6月22日日曜日

米軍の無人機、墜落・衝突418件 

米軍の無人機、墜落・衝突418件 

米紙ワシントン・ポスト(電子版)は20日、2001年9月から昨年末にかけて、世界各地で起きた米軍無人機の墜落や衝突な どの重大事故が少なくとも418件に上ると報じた。

米軍三沢基地(青森県三沢市)にも配備された無人偵察機グローバルホークの墜落事故は5件あった。

いずれも死者は確認されていないものの、飛行中の輸送機への衝突のほか、今年4月には米ペンシルベニア州で小学校の運動場のすぐ近くに墜落する事故も起きており、同紙は無人機の安全性に警鐘を鳴らしている。情報公開請求により、陸海空軍と海兵隊の事故報告書などを収集、分析した。米中央情報局(CIA)が運用する無人機は含まれていない

418件のうち194件が被害額200万ドル(約2億円)以上の最も深刻な「クラスA」の分類。アフガニスタン、イラクの2カ国で計108件とクラスAの半数以上を占め、米国内は47件。国名が公開されていない事故が18件あった。  【ワシントン=共同】

● When drones fall from the sky Part One: War Zones (WP)

The Post’s analysis of accident records, however, shows that the military and drone manufacturers have yet to overcome some fundamental safety hurdles:

  • A limited ability to detect and avoid trouble. Cameras and high-tech sensors on a drone cannot fully replace a pilot’s eyes and ears and nose in the cockpit. Most remotely controlled planes are not equipped with radar or anti-collision systems designed to prevent midair disasters.
  • Pilot error. Despite popular perceptions, flying a drone is much trickier than playing a video game. The Air Force licenses its drone pilots and trains them constantly, but mistakes are still common, particularly during landings. In four cases over a three-year period, Air Force pilots committed errors so egregious that they were investigated for suspected dereliction of duty.
  • Persistent mechanical defects. Some common drone models were designed without backup safety features and rushed to war without the benefit of years of testing. Many accidents were triggered by basic electrical malfunctions; others were caused by bad weather. Military personnel blamed some mishaps on inexplicable problems. The crews of two doomed Predators that crashed in 2008 and 2009 told investigators that their respective planes had been “possessed” and plagued by “demons.”
  • Unreliable communications links. Drones are dependent on wireless transmissions to relay commands and navigational information, usually via satellite. Those connections can be fragile. Records show that links were disrupted or lost in more than a quarter of the worst crashes.

フィリピン最高裁へ米国との防衛協定阻止を求め提訴

フィリピン最高裁へ米国との防衛協定阻止を求め提訴
APA‐Jニュースフラッシュ
フィリピン、マニラ 
5月26日、二人の元上院議員、弁護士ら、支援者たちが、国内の基地で米軍の利用拡大を許すことになる米国との合意に合憲性があるかの判断を求め、フィリピン最高裁判所に提訴した。さらに裁判所が裁定を下すまで、合意された協定の履行差し止め処分も要請した。

先月、オバマ大統領がフィリピンを訪れる数時間前に署名された「防衛協力強化協定(The Enhanced Defense Cooperation Agreement)」は、20年以上を経て再び、米軍部隊数千人がフィリピンに一時的に拠点を置くことを可能にする。

過去数十年間にわたり、戦争やテロリズムそして今は中国の軍事力と影響力拡大に神経をとがらせるなかで、歩み寄ったり離れたりしてきた両国の
同盟関係において、この協定はより緊密な連携を内外に知らしめることになる。

元上院議員レネ・サギサッグとウィグベルト・タニャーダ(1991年に米軍基地をフィリピンから追い出すことに投票した12人の上院議員のうちの2人)と納税者10人は、大統領ベニグノ・アキノ三世の、国防相、外相、予算管理相および官房長官と、国軍参謀総長ら5人を職権乱用で訴えて、裁判所に申立書を提出した。

申立書は、有効期間10年のこの協定が、全上院議員3分の2の承認を得た条約でなければ、外国の軍事基地や部隊の駐留を認めないとする憲法の禁止事項に違反すると主張している。

憲法はまた、国会の要請がある場合、当該協定はフィリピン国民による国民投票で過半数の賛同を得なければならず、さらに締結相手国においても二国間条約としての承認が必要と明記している。

「防衛協力強化協定(EDCA)は、フィリピン国憲法違反であるのみならず、実質的にみても長期的にみても本当の利益とはならず、米国と比して我々の側は、利点も発展性もひどく曖昧なものになっている」と申立書は訴えている。

またこの合意は、 上院による同意 という憲法の必須要件を回避するために、1951年の相互防衛条約や1998年の訪問米軍の地位協定を推進する形をとった、不当なでっち上げであるとも訴える。

過去の取り決めを推進するどころか、1951年の条約に対しては1987年成立の憲法および「憲法に明記された国内政策の手段としての戦争放棄」の方が優先されるし、今回の新しい協定のもとでの米軍の駐留は「訪問」の域を超え、歯止めとしての1998年合意を無視することになると、申立書は述べている。

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出典:AP通信(2014年5月26日)
翻訳:四季(APA‐J翻訳チーム)
翻訳チェック:原田唯 監修:APA‐Jデスクチーム
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2014年6月21日土曜日

アフガンスタンの<復興>支援からみる国際社会の矛盾 -「変革の10年」に求められるもの-

日本平和学会 2014年度春季研究大会 分科会「植民地主義と平和」
 
アフガンスタンの<復興>支援からみる国際社会の矛盾
 -「変革の10年」に求められるもの-


 本報告の目的は、2001年10月の米・英軍等の武力攻撃によるアフガニスタンのターリバーン政権崩壊から現在にいたるまでの同国に対する<復興支援>や多国籍軍の駐留、およびアフガン人の日々の生活と密接なかかわりがある治安問題に着目しながら、同国の<復興>状況に対する国際社会の認識と現状との乖離、およびがそのような乖離が生まれた要因を検討することにある。
 また、同国の<復興>に対する国際社会の責任と今後の支援のありかたについて議論する。

報告者: 清末愛砂 (室蘭工業大学大学院工学研究科教員)
日時:   6月22日(日)12:30-14:30
場所:   神奈川大学横浜キャンパス
      (神奈川県横浜市神奈川区六角橋3−27−1)

2014年6月19日木曜日

7・3緊急!環境省抗議行動 - 「原発いらない福島の女たち」

【緊急/大大拡散】
7・3緊急!環境省抗議行動
「原発いらない福島の女たち」が、総力で上京し訴えます。

環境省は福島をバカにするな!
石原環境大臣、即刻辞めろ!
除染目標値をかってに変えるな!
*環境省前 7月3日(木)14時集合。
*環境大臣に申し入れ、ダイ・イン、抗議のアピール等。
  (詳細はブログなどでも順次広報します)
*主催「原発いらない福島の女たち」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
先日の「除染に関する有識者との意見交換会」では、
「これからは個人線量を問題にしていくべきだ」
「除染は考え直す時だ、復興に金を使うべき」
「放射能教育が非常に重要だ」などの意見が出され、
結局、これまでの除染での目標基準値が上げられようとしていることが分かりました。


また、石原環境大臣の中間貯蔵施設をめぐっての「金目でしょ」発言…。 
私たちは愚弄されて黙っているわけにはいきません。
大臣に申し入れをし、ダイ・インで身をもって抗議の意志を表現します。
首都圏の、そして全国の皆さまのご支援・ご参加をよろしくお願いいたします。

2014年6月18日水曜日

アンデスからのSOS - エクアドル・インタグの鉱山開発を考える 

アンデスからのSOS - エクアドル・インタグの鉱山開発を考える 

6月22日(日) 午後2時半~5時

☆ インタグ現地からのビデオメッセージ 
☆ 「アンデスの森が育てるフェアトレードコーヒー」
   日下部伸行さん(「春風」インタグフェアトレードコーヒー)
☆「開発をはね返し、森を守り続けてきたインタグの人たち」
    一井リツ子さん(RECOM日本ラテンアメリカ協力ネットワーク会員)
☆「コレア政権はなぜ開発に舵を切ったのか ? 政治・経済的背景」
    一井不二夫さん(Blog「ラテンアメリカの政治経済」主宰)      
☆討論、パネル展示、フェアトレード商品の紹介など

会場:同志社大学弘風館31番教室
https://www.doshisha.ac.jp/information/campus/access/imadegawa.html
京都市営地下鉄烏丸線「今出川」下車スグ

どなたでも参加できます(予約不要)
資料代300円

「インタグの鉱山開発を考える」実行委員会
環境・文化NGOナマケモノ倶楽部、
京都AALA(京都府アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会)、
RECOM(日本ラテンアメリカ協力ネットワーク)、
メキシコ先住民運動連帯関西グループ、
ブログ「ラテンアメリカの政治経済」、
ATTAC関西・京都、
ODA改革ネットワーク・関西ほか
問い合わせ先:06-6474-1167 喜多幡(ATTAC関西グループ)

*******************************************************
南米エクアドル・インタグ地方で、鉱山開発(銅・モリブデン)が進められようとしています。
この計画に反対する現地の人たちから緊急の支援が呼びかけられています。

エクアドル北部・コタカチ郡インタグ地方は、アンデス山脈の裾野に位置しこの地を育む「雲霧林」という森林は世界の熱帯雨林の中でも2.5%という希少な生態系であり、さらに地球上に存在する25か所の環境ホットスポットの2つを有する世界でも類まれなる生物多様性の土地です。
また、この地方はチョコ・マナビ生命地域(コロンビアからエクアドルにかけての保全地域「緑の回廊」)に属し、国が制定するコタカチ・カバヤス生態系保護区にも隣接しています。

この土地では1990年代に日本政府・JICAに委託をうけた三菱マテリアルが試掘による河川の汚染を引き起こし、2004年以降はカナダのアセンダント社の暴力的な参入をはかるなど、たび重なる開発危機に直面しましたが、現地環境保全団体DECOIN(インタグの生態系の防御と保全)を中心とした抵抗運動により乗り越えてきました。

ところが、エクアドル鉱山開発公社ENAMIとチリ銅開発公社CODELCO(世界最大級の銅の企業)が2011年に探鉱協定の継続を正式合意し、今年9月にこの地の開発工事着工が計画されていると報じられています。

今年4月10日には、開発鉱区内に位置し、多大な影響を受けるフニン村の村長ハビエル・ラミレス氏が反逆罪として逮捕され、90日間の拘留が決定しています。住民と採掘企業によるこぜりあいによる反抗的な行為という罪状のようですが、この日彼は現場にいなかったという証言もあり、この逮捕には非常に不明な点も多く、同様に反鉱山開発運動のリーダー格であるポリビオ・ペレス氏(釈放済み)も罪状なしに同日逮捕され、これらの逮捕が開発と無関係とは考えにくい状況です。

私たちはエクアドル政府に対し、住民や自然の生存の権利や、「よく生きる」を謳うエクアドル憲法の精神に基づいて、強引なやり方をやめ、現地住民との民主主義的な話し合いによって問題解決をはかるよう求めてゆきたいと考えています。

最新の情報については、下記をご参照ください。
<緊急支援のお願い> 南米エクアドル・インタグの森を巡って今、起きていることhttp://www.sloth.gr.jp/movements/ecuador_javier/
<緊急>フニン村村長ハビエル・ラミレス氏釈放への支援要請
http://www.giveone.net/cp/PG/CtrlPage.aspx?ctr=pm&pmk=10358 

2014年6月15日日曜日

『終わりなき戦争に抗う ――中東・イスラーム世界の平和を考える10章』

終わりなき戦争に抗う  ――中東・イスラーム世界の平和を考える10章
(中野憲志編 新評論)



 シリア、アフガニスタン、パレスチナ…、〈中東〉の平和は、なぜこんなにも遠いのか?
 これを考えるヒントとして、私たちはかつて中東・イスラーム研究家の板垣雄三が提起した「歴史の現在」という言葉を知っている。
 それは、現在を「目まぐるしく過去に転化しつつ未来を実現することによって、過去と未来がそこに統一される場」として捉える歴史認識のことであるが(『歴史の現在と地域学』 岩波書店)、しかしこれによって照射されるべき「可能性のカード」としての未来は、今、希望という言葉からあまりにかけ離れてみえる。
 
 パレスチナの占領(1948年〜)、人道的軍事介入(1993年のソマリア以降)、対テロ戦争(2001年〜)、そして「保護する責任」に基づく武力行使(2011年リビア、コートジボアール、2013年マリ)を終わらせようとする意思が、世界のパワー・エリートからまったく読み取れないからである。私たちはそのことに無頓着すぎはしないだろうか。
 
 おそらく、希望のカードは「歴史の現在」を招来せしめた世界史の蹉跌を乗り越えんとする人間の現在的営為によってのみ手にしうるだろう。そして歴史がそのカードを引くためには、時の政権が語るような安保戦略と一体化し、軍事によって担保される「積極的平和主義」ではなく、生きるという人間の本源的営みをより豊かにし、存在の尊厳を守ることそのものであるような言葉として平和の理念を転換し、内政・外政にわたる日本の政治の行方を変えることが求められている。
 
 イスラーム世界の平和、今や人類の四分の一近くを占めるにいたったムスリムの尊厳抜きに、いかなる平和も構想できない。国際NGOや連帯運動ばかりではない。「戦後」平和運動そのものが、現在という「さらに切迫的に特異な世界史の転換点」(板垣)に立たされている。
 (編著者:中野憲志) 

【執筆者】
・中野憲志 (先住民族・第四世界研究、外交・安保政策批判、市民社会変容論)
・平山恵 (明治学院大学教員、シリア支援団体『サダーカ』メンバー)  
・レシャード・カレッド (アフガニスタン人医師、アフガニスタン支援団体『カレーズの会』理事長)  
・イヤース・サリーム (パレスチナ・ガザ生まれ、同志社大学大学院博士課程)  
・役重善洋 (パレスチナの平和を考える会、京都大学大学院博士課程) 
・臼杵陽 (日本女子大学教員、中東・イスラーム研究)
・藤岡美恵子 (法政大学非常勤講師、国際人権論・NGO論)
・リアム・マホニー (Field View Solutions所属、紛争地における民間人保護の専門家)
・長谷部貴俊 (日本国際ボランティアセンター事務局長、前アフガニスタン現地代表)
・阿部浩己 (神奈川大学教員、国際法・国際人権法)

【目次】
序章 終わりなき戦争に抗う ………中野憲志
はじめに
一 〈終わりなき戦争〉に正当性はあるか?
二 「積極的平和主義」?――湧きおこる戦争の言説
三 「戦争と平和」の言説と蘇る『知識人の裏切り』
四 歴史観の転換――いくつもの世界、いくつもの歴史

第Ⅰ部 終わりなき戦争・占領・介入に抗う

第1章「正戦」を超える「非戦」日本の貢献――シリアから考える ………平山恵
はじめに
一 「伝えられるシリア」と「現実のシリア」
二 「正戦」を支える「大量のわれわれ」
三 闇の中の小さな光
四 「非戦」の日本社会からできること
おわりに―― 国際社会を動かすために、「非戦」の日本社会ができること

第2章 平和なアフガニスタンの国づくりのために、日本に期待されていること …… レシャード・カレッド
はじめに ――日本や欧米人のイスラーム理解
一 アフガニスタンの近現代史
二 米国の報復戦争
三 カレーズの会の発足
四 国際社会と日本国政府によるアフガニスタン情勢への対応
おわりに

第3章 市民が担うイスラーム/トルコの事例 ――社会変革と民主化におけるムスリム市民社会の役割……イヤース・サリーム
はじめに
一 イスラーム市民社会の起源と慈善活動の役割
二 民主化プロセスにおけるムスリムNGOの役割――トルコの事例から
おわりに――シリア難民危機とトルコのNGO

第4章 「中東和平」の二〇年と占領経済のネオリベラル化――イスラエルにおける排外主義の深化と新しいパレスチナ連帯の可能性………役重善洋
はじめに――「中東和平」が不可視化してきた占領の現実
一 イスラエルにおける戦争・占領経済のネオリベラル化
二 イスラエル社会の右傾化と「軍事的ネオリベラリズム」の拡散
三 新しいパレスチナ連帯の可能性
おわりに

第5章 DIALOGUE 1 アラブ・イスラーム世界の「サウラ」(反乱)をどう読むか ………臼杵陽
一 メディアと現代的オリエンタリズム
二 「西側」の関与がもたらすもの
三 武装闘争とイスラーム主義をどう考えるか
四 日本の中東政策と中東研究

第Ⅱ部 国際人権と人道的介入

第6章 戦争を止めることが人権を守ること ………藤岡美恵子
はじめに
一 「人道的」戦争?
二 「対テロ戦争」――非対称な戦争、軽視される「南」
三 「人権を守るため」の武力行使
おわりに――戦争は人権を保障しない

第7章 人権危機における武力介入 ――人権運動の対応とジレンマ ………リアム・マホニー
「はじめに」に代えて(訳者)
一 非暴力か正戦か?
二 正当性の基準
三 介入がもたらす被害と長期的影響
四 軍事介入に代わる戦略

第8章「テロとの戦い」とNGO――私たちがなすべきこと ………長谷部貴俊
はじめに
一 人道主義の限界
二 私自身の中のオリエンタリズム
三 支援と文化
おわりに ――私たちのなすべきことは?

第9章 DIALOGUE2 国際人権と人道的介入――人権は武力行使を止められるか? ………阿部浩己
一 法と人権――「人権の主流化」の中のマージナル化
二 国際法の「西洋中心主義」
三 国際人権と平和――介入論を疑い、超える
四 国際人権運動の今後――ローカルな運動とつながる

編者あとがき

書籍価格(消費税込) 2835円
ISBNコード ISBN978-4-7948-0961-2
版型 四六判並製
頁数 296ページ 

 







【参考資料】
ニューズレター『NGOと社会』
〈NGOと社会〉NL9号
2011.11.20 シンポジウム「日本の「国際協力」と人道的介入」資料

〈NGOと社会〉の会・2012年連続シンポジウム
2012イスラーム連続シンポジウム報告  【〈NGOと社会〉の会・法政大学国際文化学部共催
  イスラーム社会の変革の胎動とNGO〜 「イスラーム的価値」の社会的実践から学ぶ

・・・
・陸自と海自 760人 佐世保の街をパレード
 長崎県佐世保市の陸上自衛隊相浦駐屯地と海上自衛隊佐世保地方隊は14日、同市中心部のアーケードを約1キロにわたってパレードし、小銃を携行した隊員ら約760人が参加した。
 パレードは「新入隊員の紹介と、自衛隊の真の姿を市民に見てもらうこと」を目的に2002年、同駐屯地の創立記念行事として始まったが、11回目の今回、初めて海自と合同で実施した。

 多くの市民が沿道から拍手を送る一方で、市民団体約150人が抗議集会を開き、パレードの横で「集団的自衛権の行使容認反対」「子供に銃を見せるな」などと抗議の声を上げ続けた。
 同市の男性会社員(58)は「子供の晴れ姿を見に来た。日本のために頑張ってほしい」。
 長崎市の主婦(45)は「駐屯地内でやればいい。わざわざ銃を持って商店街を歩く意図がわからない」と話した。【毎日 梅田啓祐】

Plans for Redrawing the Middle East: The Project for a “New Middle East”

Plans for Redrawing the Middle East: The Project for a “New Middle East”

from Global Research


Note: The following map was prepared by Lieutenant-Colonel Ralph Peters. It was published in the Armed Forces Journal in June 2006, Peters is a retired colonel of the U.S. National War Academy. (Map Copyright Lieutenant-Colonel Ralph Peters 2006).
Although the map does not officially reflect Pentagon doctrine, it has been used in a training program at NATO’s Defense College for senior military officers. This map, as well as other similar maps, has most probably been used at the National War Academy as well as in military planning circles.
This map of the “New Middle East” seems to be based on several other maps, including older maps of potential boundaries in the Middle East extending back to the era of U.S. President Woodrow Wilson and World War I. This map is showcased and presented as the brainchild of retired Lieutenant-Colonel (U.S. Army) Ralph Peters, who believes the redesigned borders contained in the map will fundamentally solve the problems of the contemporary Middle East.....

・・・
US sends aircraft carrier to Persian Gulf as Obama considers air strikes in Iraq
• Defence secretary deploys three ships and missiles
• US weighs options as Iran bolsters Baghdad against Isis
Analysis: air strikes aim to 'break Isis momentum' (The Guardian)

・集団的自衛権: 安倍首相 「機雷掃海活動への参加」検討指示
 「安倍晋三首相は14日、集団的自衛権の行使を認める場合、自衛隊による戦争中の海上交通路(シーレーン)の機雷掃海活動への参加を検討すべきだとの考えを示した。
 首相は与党協議について「資源の少ない日本に海外から入る石油や食糧は死活的に重要だ。機雷掃海もしっかり視野に入れて議論してほしい」と指示。行使容認を日本周辺有事など一部に限定したい公明党に対し、対象範囲を幅広く認めるよう求めた。視察先の鳥取県境港市で、記者団の質問に答えた。

 政府は先月の与党協議会で、現行法で十分対処しきれない可能性がある15事例の一つとして、機雷掃海を挙げている。
 戦時に中東・ペルシャ湾のホルムズ海峡に敷設された機雷で、日本へのタンカーなどの航行が妨げられ、自衛隊が機雷除去に参加する活動を想定。首相は記者団に対し「日本はなすべきことをやらなければならない。正面から向き合っていく必要がある」と強調した。・・・。

 これに関連し、自民党の石破茂幹事長は14日、広島市内で記者団に対し、集団的自衛権行使に当たる8事例全ての活動について、新3要件の下で「基本的にできる(!!!と考えている」と明言。
 首相が求めた機雷掃海についても「石油の輸入が困難になれば物価や株価にも影響し、豊かな生活の維持が困難になる」と述べ、新3要件の「国民の権利が覆されるおそれ」に当(!!)との認識を示した。」(毎日


2014年6月12日木曜日

川内原発を再稼働させるな!さようなら原発☆首都大行進(6/28)

川内原発を再稼働させるな! さようなら原発☆首都大行進(6/28)

日時: 6月28日(土)13:00~14:30 集会
                      14:45~デモ行進(明治公園~表参道~原宿~代々木公園)
会場: 東京・明治公園(JR「千駄ヶ谷」、地下鉄「外苑前」「国立競技場」)
     *地図 http://park.tachikawaonline.jp/park/10_meiji.htm
内容: オープニングライブ/呼びかけ人からの訴え/川内原発現地からの報告/
    福島からの報告/大飯原発裁判の報告など

■チラシはこちら
  http://sayonara-nukes.heteml.jp/nn/wp-content/uploads/2014/06/0628さようなら原発ビラA4 
●原子力規制委員会が川内原発の審査報告書を出した当日は国会前での緊急集会
●鹿児島では6月13日に県庁前抗議行動を行います。

これらの日程については、情勢の流動化にともない変更する可能性もあります。

Human Rights Watch and U.S.Foreign Policy

Human Rights Watch and U.S.Foreign Policy

from Democracy Now!
Debate: Is Human Rights Watch Too Close to U.S. Gov’t to Criticize Its Foreign Policy?

Human Rights Watch, one of the world’s largest and most influential human rights organizations, is facing an unusual amount of public criticism.

Two Nobel Peace Prize laureates, Adolfo Pérez Esquivel and Mairead Maguire, and a group of over 100 scholars have written an open letter criticizing what they describe as a revolving door with the U.S. government that impacts HRW’s work in certain countries, including Venezuela.

The letter urges HRW to bar those who have crafted or executed U.S. foreign policy from serving as staff, advisers or board members.

 

「戦争をさせない全国署名」150万提出、大集会と国会包囲行動

「戦争をさせない全国署名」150万提出、大集会と国会包囲行動

 集団的自衛権行使容認へ、安倍内閣が政府方針を決め、閣議決定を来週にも行おうとしています。 全国各地でとりくんできた「戦争をさせない全国署名」の第一次分約150万名分を、6月12日に安倍首相と衆参両院に提出します。
 同日の夜、日比谷野外音楽堂で大集会を開き、さらに、国会周辺を取り巻いての抗議行動を行います。 なりふりかまわず戦争国家への道へと突き進もうとする安倍政権に対し反対の声をあげていきましょう。多くの方の参加を呼び掛けます。

 日時: 6月12日(木)18:30~
 会場: 東京・日比谷野外音楽堂(地下鉄「霞ヶ関駅」「日比谷駅」)
      ※地図 http://hibiya-kokaido.com/
 内容: 大江健三郎(作家)/落合恵子(作家)/香山リカ(精神科医)/鎌田慧(ルポライター)/
      菅原文太(農業生産法人代表)/樋口陽一(東北大学名誉教授・憲法学)
         連帯あいさつ・政党あいさつなど

  ※集会終了後、国会周辺へ移動し、抗議行動を行います。

 ■詳しくはこちら http://www.anti-war.info/schedule/1406022/
 ■チラシはこちら 
http://www.anti-war.info/wordpress/wp-content/uploads/2014/06/6.12flyer.pdf
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集団的自衛権行使容認の閣議決定を許すな!13日~20日に緊急国会前行動

 「集団的自衛権」行使容認に向け、今国会会期末までに憲法解釈を変更する閣議決定を行おうとする政府の動きが加速しています。「戦争をさせない1000人委員会」は、閣議決定の原案提出が検討される6月13日(金)の12時から国会前行動、首相官邸で閣議が行われる17日(火)と20日(金)は朝8時から官邸前で抗議行動を行います。

 また、6月19日(木)18:30から衆議院第1議員会館で集会を開き、その後、官邸前で抗議行動を行います。どなたも参加出来ます。 なお、情勢次第では変更がありますので、ウェブサイトなどでご確認ください。

 ●6.13 国会前緊急行動
 日時:6月13日(金)昼12:00~
 場所:衆議院第二議員会館前

 ●6.17 官邸前緊急行動
 日時:6月17日(火)朝8:00~
 場所:首相官邸前
   ※閣議は火曜・金曜の8時あるいは9時台に行われています。

 ●安倍政権は民衆の声を無視するな!6.19院内集会
 日時:6月19日(木)18:30~
 場所:衆議院第一議員会館大会議室
 講師:前泊博盛さん(沖縄国際大学教授、元琉球新報論説委員長)
 ※集会終了後(20時ころ)から官邸前で抗議行動を行う予定です。

 ●6.20 官邸前緊急行動
 日時:6月20日(金)朝8:00~
 場所:首相官邸前

 ■詳細は「戦争をさせない1000人委員会」へ http://www.anti-war.info/
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「戦争をさせない全国署名」
 「戦争をさせない1000人委員会」では、安倍首相や衆院・参院議長あての「戦争をさせない全国署名」運動をすすめています。
 第一次署名の6月12日提出後も署名を継続し、第二次集約を9月30日に行います。

問合わせ・署名送付先:「戦争をさせない1000人委員会」事務局
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-15 塚崎ビル3階(電03-3526-2920)
 ■詳しくはこちら(署名用紙をダウンロードできます)
    http://www.anti-war.info/shomei/

 

2014年6月8日日曜日

『福島と生きる』メールマガジン特別号No.6 佐藤 緑さん(シャプラニール=市民による海外協力の会 いわき事務所)インタビュー

『福島と生きる』メールマガジン 特別号No.6
――息長く〈福島〉とつながり続けるために――
2014年6月7日発行(不定期刊)
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インタビュー
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佐藤 緑さん(シャプラニール=市民による海外協力の会 いわき事務所)
――いわきでこそ生きる交流の場の重要性   ~地元の人たちが担う支援活動に向けて


<目次>
I 震災から3年 いわき市の避難者・被災者の状況
II 交流サロン「ぶらっと」の意義と他団体との協働
III 「風化」にどう対抗していくか
IV 「よそもの」としてのNGOが果たす役割


I 震災から3年 いわき市の避難者・被災者の状況

Q  いわき市は津波と地震で被災しながら、同時に多くの原発避難者を受け入れてきました。そのために、市民と避難者の間の軋轢が生じ、行政上も難しい課題を抱えています。そのいわき市で、シャプラニールは交流サロンの運営や民間借り上げ住宅入居者への支援などをこられました。
 まず、震災から3年以上が経過したいま、避難者・被災者の抱える問題はどう変化してきましたか? 現在の最大の問題は何でしょうか?

佐藤  交流サロン「ぶらっと」を立ち上げたときに比べると、精神的に落ち込む人は少なくなったと思います。行政や各町の社協からさまざまなサポートを受けて精神状態が安定し、「ぶらっと」のような交流サロンに自分の居場所を見つけたという人が多いように感じます。
 私がいわきに来た2年ほど前は、眠れないので精神安定剤を飲んでいるという話もよくききました。ただ、「つらい」と言っていた人が「ぶらっと」に来なくなった例もかなりあります。そういうときの対応には苦慮しています。電話番号を知っている場合は、電話をして様子を聞く場合もありますが、全員に対してそれができるわけではありません。そこは課題です。

 震災から3年以上が経ち、抱える問題は個別具体化しています。例えば住まいの問題一つ取り上げても、借上げ住宅にいつまでいられるか不安に思っている方、公営住宅入居について不安のある方、住宅購入を検討し迷っている方、県外に住まいを求めようかと迷っている方など、100人いれば100通りの不安があります。
 他の被災県と違い原発問題を抱える福島は、「したいけれどできない」ことが多く(住み慣れた自宅に帰りたいが帰れない、家族一緒に住みたいが住めない、など)、そのことが人々の精神的な負担を重くしていると思います。

住宅問題と交流の場の必要性

Q  仮設住宅入居者に比べ、民間借り上げ住宅に入居している避難者・被災者に対してなかなか支援が届かないという問題が指摘されてきましたが、現状はどうですか?

佐藤  やはりその問題は残っています。借り上げ住宅に入居している人たちは「仮設の入居者はたくさんの支援を受けられるが、自分たちには支援が届かない」と感じています。逆に仮設住宅の入居者の中には「借り上げ住宅はプライバシーがあってうらやましい」と思う人もいます。
 仮設住宅には集会所がありますが、各地に点在する民間の借り上げ住宅の入居者にはそういう場がない。「ぶらっと」はそういう人たちにとって交流と、支援に関する情報を得る場としての役割を果たしてきたと思います。

 同時に、「3・11被災者を支援するいわき連絡協議会(通称・みんぷく)」内でこの問題を話し合う「借り上げ住宅入居者支援部会」の立ち上げを提起して、以来、他団体と協力して支援にとりくんできました。そこで出てきたアイデアが、市内のお店をだれもが気軽に立ち寄れる交流の場として提供する「まざり~な」です。
 当初の4店舗からいまでは16店舗に増え、利用者も徐々に増えています。いわきの商店主の方々も何かしたいという思いを持っていたので、交流の場がほしいという被災者の思いと商店主の思いがうまくマッチングできました。

Q  シャプラニールの活動報告ビデオに「被災者の間でも前に進める人とそうでない人のギャップが生じている」というコメントが出てきますが、それはどういうギャップですか?

佐藤  同じ町の出身でも、たとえば家を建てたとか、いわきに住む、あるいは県外に住むと決めて住まいを確定した人と、決断したいがさまざまな理由から決断できない人がいます。同じ町出身の仲のいい人同士でも「自分は住まいを確定した」と言いづらい雰囲気があるようです。
 住まいを確定できない理由は、住みたい場所が見つからない、資金がない、高齢なのでいまさら住宅ローンを組めない、子どもの家族に迷惑をかけたくないといった家族間の問題など、さまざまです。また、仮設住宅に3年住んできてやっとコミュニティができたのに、またバラバラになりたくという声も聞こえてきます。

 住宅問題を解決するための鍵を握るのが公営住宅への入居です。いわき市の津波及び地震被災者のための災害公営住宅は3月に入居が始まり、順次入居が進んでいます。また、避難指示を受けているみなさんのためのいわき市内の復興公営住宅は、2015年3月末入居の第一期の募集がすでに始まりました(復興公営住宅整備状況)。
 住んでいた場所に帰れないことは分かっていても、それを他人に言われたくない、という複雑な思いを抱えている人がたくさんいます。そういう場面では私たちが下手な励ましをしたところで解決できないので、傾聴することしかできず、そこは悩みです。

避難者といわき市民との軋轢


Q  原発事故でいわきに避難してきた相双地区の人たちといわき市民の間で、さまざまな軋轢が起きているといわれています(注1)。シャプラニールの活動を通じて、軋轢を感じることはありますか? それに対してどう対応していますか?
注1: たとえば2013年4月26日のNHKニュース「おはよう日本」で「避難者への“いらだち” なぜ?」と題して報道された。

佐藤  避難者に対してよくない感情を抱いている人はごく少数だと思います。ただ現実は、いわき市民として避難者に対して何ができるのか分からないというのが正直なところではないでしょうか。「軋轢解消」と口で言うのは簡単ですが、実際は難しい。法制度が整ったからと言ってすぐに感情的なわだかまりが消えるわけではありません。

 私たちは、サークル活動などを通じて、避難者といわき市民が互いのコミュニケーションを密にすることで、仲間意識が生まれていることをあちこちにアピールすることを心がけています。避難者に対して誤解を持っている人がいれば、こうした交流の場で正確な情報をお伝えするようにし、具体的には避難者を受け入れている行政区としていわき市も財政支援を受けている、といった話を地道にするようにしています。

 避難している人たちは「いわき市にお世話になっている。肩身が狭い」という気持ちが強く、何かあっても我慢してしまう。できるだけそうならないようにしたいので「同じいわきという町に住む仲間だ」というメッセージを発信していきたいと思っています。この交流サロンは、誤解を持っているいわき市民に正しい情報を伝え、避難者が傷ついた経験を話せる場としても機能しています。


II 交流サロン「ぶらっと」の意義と他団体との協働

利用者が自ら運営する交流の場へ

佐藤  「ぶらっと」はいろいろな教室やイベントを開いてきましたが、「カルチャーセンター化」しないように、利用者のみなさんに自分たちでサークルとして活動してはどうかと地道に働きかけをしてきました。2013年の終わりごろから意図的に教室やイベントを減らし、サークル化への移行を促しました。

 現在、初めて利用する人の受け入れ窓口として二つの教室を残していますが、カラオケ、手芸、絵手紙、押し花、健康のサークルができています。手芸のサークルは講師が引っ越しのためにいなくなったのを契機に始まりました。
 参加者の出身もさまざまで、いわきの津波・地震の被災者もいます。まさに「ぶらっと」を象徴するようなサークルです。健康運動サークルは、現在の場所への移転(2014年4月)を機に、参加者が話し合って、いままでボランティアでやっていただいていた講師に謝礼を払えるようにしようと会費制になりました。

 こうした交流の場に出てくるのは大多数が女性で、男性が出てこないことが問題となっていますが、「ぶらっと」でも利用者の8割は女性です。そこで「ぶらっと」では将棋の日を作り、社会福祉協議会(社協)や他の交流サロンでも宣伝したところ、口コミで情報が広がり、いまではたくさんの男性が来てくれるようになりました。

交流スペース同士の協働

佐藤  「ぶらっと」はいわきで初めての交流スペースだったので、他団体や他の市町村に私たちの経験を伝え、交流サロン運営の参考にしてもらうという役割を果たせたと思います。特に富岡町の交流サロンの立ち上げでは、手芸教室や体操教室の講師紹介も含め、経験共有も行ってきました。
 交流スペース同士のネットワークもあります。交流サロンを運営している「みんぷく」加盟団体が共同で情報誌『一歩一報』(発行部数18000)を発行しています。その編集会議(月1回)が、お互いの活動について情報を交換したり、困ったことを相談し合ったりする場になっています。

 各団体は独自の情報紙(シャプラニールの場合は『ぶらっと通信』)を発行していましたが、誌面を埋めるのは結構大変な作業で、資金的な負担もあります。そこでシャプラニールが合同情報誌を提案して始まったのです。幸い、ファンも多くて毎号楽しみにしているという読者の感想が届いています。各町の広報誌に同封していただき、より多くの方にサロンを利用していただけるような工
夫もしてきました。

 来月号(6月号)からは「読者が作るページ」を設ける予定です。たとえばお店の移転や再開のお知らせ、サークルで作った自分たちの作品などを載せれば、震災後、誰がどこに住んでいる、元気にしているなどが分かる近況報告ページのような役割が果たせるのでは、と思っています。

 この合同情報誌は、いわきに住む被災者を対象に活動するNPOならではの特色をもっています。たとえば、災害公営住宅と復興公営住宅の情報を同時に載せていますが、行政の広報紙にはその二つが同時に載ることはありません。災害公営住宅はいわき市の住宅で津波被災者向け、復興公営住宅は福島県の事業で原発避難者向けのものだからです。
 原発被災者に注目が集まりがちですが、私たちNPOはいわきの津波・地震の被災者も含めて、「同じいわきに住む人たち」という視点で支援することを大切にしています。

いわきと他の地域をつなぐ

Q  シャプラニールは「ぶらっと」の運営の他に、いわき訪問ツアーを実施していますが、これまでどんな成果がありましたか?

佐藤  「みんなでいわき!」という訪問ツアーを年2回(3月と夏)実施していますが、毎回定員に達し、リピーターもいらっしゃいます。参加者の年齢層もさまざまです。ときにはボランティア活動にも参加しながら、いわきの現状を知るという趣旨で行っています。前回、2014年3月のツアーでは富岡町を訪問しました。勝手に訪問するのではなく、地元の人たちとのつながりを大事にしたいので、広域自治会の人に案内をお願いして、その人の言葉で語っていただきました。

 
 参加者は「防護服を着ないといけないのでは」というイメージを持っていたようですが、実際はそうではないことを知って報道と現実のギャップを感じたりしたようです。
 実際に自分で訪ねると、それまでは「浜通り」というぼんやりとしたイメージだったものが、四ッ倉、久ノ浜といった具体的な場所として記憶されるようになり、一種の「当事者意識」のようなものが生まれます。すると、その後の報道にも継続して関心をもってもらえるのではないかと思います。自分の感想を周辺の人たちに話してくださいとお願いしています。

 また、いわきでの活動の報告会をこれまでに数回開催しています。前回、1月に東京で開催した報告会では現地採用のスタッフの報告に加え、いわきに避難されている方にもお話をしていただきました。

地元の人たちが中心となる活動へ向けて

Q  「ぶらっと」の運営をはじめ、多くの成果が上がっているようですが、逆に難しい点、困っている点はどんなことでしょうか?

佐藤  災害公営住宅・復興公営住宅に関するサポートはまさにこれからの課題ですが、なんとか地元住民と入居されるみなさんのコミュニティ形成が進み、誰もが不安なく生活再建できるように全力で取り組んでいるところです。 

 苦労しているのは、人手不足で個別訪問が十分にできていないことです。一人暮らしの高齢者、障がい者、一人親、男性の一人暮らしの約200世帯を「要注意世帯」として個別訪問の対象にしています。「ぶらっと」のような交流スペースではなかなか自分の話をできないという人もいますので、私たちの訪問を楽しみにして下さって、話が止まらない人もいます。二人一組で訪問するので
すが、少ないスタッフで「ぶらっと」の運営もしながら個別訪問を継続することはとても難しい状況です。

  
 今後は、私たちの訪問で得た情報を社協に提供して引き継ぎ、「ぶらっと」の運営や公営住宅関連のサポートに重点を置いていきたいと考えています。同時に、スタッフが個別訪問や他団体との会議や「まざり~な」の活動で「ぶらっと」を空けるときに、利用者のみなさんに留守番をしていただく、つまり、スタッフがいなくても「ぶらっと」が運営できるという体制を作りたいと考えています。

 
Q  今後、シャプラニールとしてはしばらく支援活動を続けていく計画ですか?

佐藤  当初は3年間をめどに考えていましたが、まだ再建・復興の途上にあることは明らかなので、活動を継続することにしました。
 一番大切なのは、「ぶらっと」を利用されているみなさんに、“自分たちの交流スペース”として関わってもらうことだと思います。情報紙の発送作業も、手伝いを呼びかけたらすぐに人が集まりました。
 この4月に「ぶらっと」を移転するときも、サークルや教室に参加されてきたみなさんから「「ぶらっと」の運営にもお金がかかるだろうから、自分たちでバザーでもして資金を集めようか」という声が出ました。引っ越しの際の掃除や片づけも買って出てくれました。利用者のみなさんが移転をきっかけに、「ぶらっと」は自分たちの居場所だと再確認できたのではないかと思います。私たちもそうした自発的な動きを見ることができて嬉しかったです。

 外部者としてのシャプラニールはいずれいわきを去ります。だから地元の人たちが中心となった活動を作っていかなくてはなりません。「まざり~な」や「みんぷく」の「借り上げ住宅入居者支援部会」はそういう活動として位置付けています。


III 「風化」にどう対抗していくか

Q  原発事故と震災のインパクトが「風化」していると、かなり早い段階から指摘されてきました。佐藤さん自身はどの程度「風化」が進んでいると感じていますか?

佐藤  私は東京といわきを行ったり来たりしていますが、かなり「風化」が進んでいると実感します。今年の3・11の前も、テレビで一斉に3・11関連の報道が行われましたが、「ぶらっと」の利用者は「これ、あと何回続くんだろうね」という冷めた目で見ています。3月のこの時期だけ集中的に報道されるけれど、私たちにとっては毎日のことなのだ、と。

 3月に入るとテレビは見ないという人もいます。見たくない映像も流れるし、「大変ですね」と特別な目で見られるのも嫌だと言います。それに対して私は、福島県以外の人たちが忘れないためにそういう報道も必要だから、3・11前後はテレビは見ないで「ぶらっと」においでよ、と話しました。

 一方で、公営住宅の建設も進んでいるけど、それは報道されません。オリンピックで世間は盛り上がっているけれど、ただでさえ建設業の人手不足で福島では問題が起きているのに、オリンピック関係の建設に人が流れていってしまう、といった心配の声も上がっています。

 東京の人たちは、あの日自分たちが帰宅困難になったことさえ忘れているように見えますが、いわきにいる被災者・避難者はいまもなお避難中なんです。終わったことのようにされてしまうことに、みなさん心を痛めて、それがやり場のない思いやストレスにつながっていると感じます。だからこそ、私たちはいわきの状況を外に伝えていかなければ、と思います。

Q  風化させないためには何が必要だと思いますか?

佐藤  シャプラニールとしてはいわき訪問ツアーを継続したいと思いますし、いろいろな機会を作って人に伝えていく活動が重要だと思います。映像の活動報告を作ったのもそのためです。シャプラニールが活動しているバングラデシュでも、原発事故が起きるとこういう事態になる、ということを伝えていきたいです。

 いわき訪問ツアー参加者が集まって経験をふり返る場も作りたいです。今度シャプラニールが行う「海外協力のつどい」というイベントでも、いわきのことを考える場を設けます。私が駐在員として活動を報告するだけでなく、相双地区の方のお話を直接聞ける場も必要だと思います。実際に避難されている人と会って話すことで、その後も双葉町や大熊町のニュースを身近に感じてもら
えますから。
 6月以降、私は東京の事務所に移り、広報および震災対応タスクフォースを担当します。引き続きいわきの活動に関わりながら、外への発信活動もしていきたいと思います。


IV 「よそもの」としてのNGOが果たす役割


Q  佐藤さん個人としてこの3年間で一番苦労したことは何ですか?

佐藤  私自身、会津の出身なので分かるのですが、活動をオープンに一緒にやることに躊躇するような県民性があるんです。「一緒にやりましょう」と呼びかけてもなかなか首を縦に振ってくれない(笑)。多分、県外から来られた人たちはその点でやりづらさを感じたのではないでしょうか。

 いわき市は非常に広いので物理的にも大変です。沿岸部、いわき市中心部、山間部で、考え方も震災に対する思いも異なるので、なかなか「オールいわき」になりづらい。いわき市内の被災というと津波被害ばかりに注目が集まりますが、実は中心部の市街地で家が地震の被害を受けたにもかかわらず罹災証明がもらえなかった、といったケースもあります。3・11後の4月11日にいわきを襲った地震による被害もあります。いわき自体も、さまざまに異なる被災を抱えてきたのです。だからこそ、「ぶらっと」のような場が役に立てば嬉しいです。

Q  逆にこの仕事をやっていて一番良かったことは何ですか?

佐藤  「みんぷく」に集まっている団体はもともと本来事業をもっていて、その上に被災者支援活動を始めたので、本当に大変だったろうと思います。その中でシャプラニールも一緒に活動させてもらえて、協働の活動を提案することができてよかったと思います。シャプラニールをともに活動する仲間として見てもらえるようになったことが嬉しいですね。

 実は今年3月、福島県社会福祉協議会から感謝状をいただきました。「ぶらっと」は知っているけど、シャプラニールの名前は知らないという人が多い中で(笑)いわき市の社協さんの推薦でこうして活動が認められたことは、私たちの活動が市民権を得たということですから嬉しいです。

Q  前任者の小松さんは『福島と生きる』の中で、外部から支援に入った団体として勝手に動くことは難しく、行政との信頼関係づくりに労力を必要とし、最初の数カ月は人生で一番胃の痛くなるような思いをした、と書いています。

佐藤  そうした地ならしを経たうえで、ようやくここまで地元の団体との関係を築くことができました。シャプラニールは国際協力NGOですが、日本の各地にシャプラニール連絡会を作っています。
 その一つ、シャプラニールいわき連絡会の吉田さんのネットワークに助けられました。さまざまな地域活動をしてこられた方なので、シャプラニールの名前は知らなくても、「吉田さんのところね」とすぐ認知してもらえました。それは、シャプラニールが全国に地域連絡会をもち、熱心に国際協力やシャプラニールを支持してくださるみなさんに支えられていることが大きいと思います。

 「みんぷく」では、私は「うるさい存在」と見られているんですよ(笑)。地元のNPOのスタッフのみなさんは、これまで行政や社協が同席する場では発言しにくいと感じていたようですが、私が遠慮なく発言するのを見て(笑)、「発言していいんだ」と思うようになったと言われました。それはシャプラニールという「よそもの」だからこそできたことだと思います。私たちはそういう役割を果たそうと意
識してきました。

 また、私自身がたまたま会津出身で、いわき出身でも相双地区出身でもない、かといってまったくの部外者ではなく同じ福島県人なので、利用者のみなさんも、なんとなく話がしやすいという側面もあったのではないかと思います。そういう意味で完全な「よそもの」でもない、という点もよかったのかもしれません。

 4年目の活動に入っていますが、時間の経過がそのまま自然と復興につながるわけではありません。被災されたみなさんの、それぞれの状況や思いにきちんと向き合い、丁寧に対話を重ねることで、今必要なことを「みんぷく」と一緒に着実に進めていけるように、いわきのチーム一丸となって取り組んでいきたいと思っています。


(2014年5月16日のインタビューをもとに構成。 インタビュアー/文責:『福島と生きるメールマガジン』)

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『福島と生きる』メールマガジン 特別号No.6 (2014年6月7日発行)
※『福島と生きる』メールマガジンは、『福島と生きる--国際NGOと市民運動の新たな挑戦』の共同執筆者の団体や活動の関連情報を発信していきます。

発行人=中野憲志・藤岡美恵子(『福島と生きる--国際NGOと市民運動の新たな挑戦』共編者)

2014年6月7日土曜日

マーシャル諸島共和国、国際法違反で核武装国を告訴

マーシャル諸島共和国、国際法違反で核武装国を告訴
APA‐Jニュースフラッシュ

 
 マーシャル諸島共和国は、アメリカ合衆国および他の8ヶ国の核兵器保有国が核軍縮交渉の義務を怠っているとして訴訟をおこした。同国は、1968年核不拡散条約(NPT)に定められた核軍縮交渉を行うことをこれら9か国が怠っているのは「あきらかな国際法侵犯」であると訴えている。

 この訴訟はノーベル賞を受賞した南アフリカのデズモンド・ツツ司教の支援を受けていると、核時代平和財団(Nuclear Age Peace Foundation=NAPF)は発表している。NAPFの声明は、「これらの核兵器保有国が重要な約束を果たさず、法を尊重しないことで、世界はますます危険な場所になっている」とのツツ司教の言葉を引用し、ツツ司教がさらにこう語ったと、伝えている。
  「これらの国の指導者が、なぜ約束を破り続け、自国の市民と世界に、身の毛もよだつ惨害のリスクを負わせているのか、と問わねばならない。それは、私達の時代の最も根本的な道徳と法の問題の一つである」。

 核時代平和財団は、合衆国に本部を置く無党派の権利擁護団体で、マーシャル諸島共和国と連携し、同国に無償で法律面でのサービスを提供している団体である。
 1940年代および50年代、マーシャル諸島は、アメリカ合衆国の大規模な核実験場とされ。第二次世界大戦後およそ70発の核爆弾がここで実験された。
 マーシャル諸島共和国は、アメリカ合衆国を相手どった訴状をサンフランシスコの連邦地裁に、その他の九通の訴状はハーグにある国際司法裁判所に提出した。

 31の環礁からなるマーシャル諸島は1944年連合軍に占領され、1947年にアメリカ合衆国の管理下に置かれた。1946年から1958年まで、アメリカは水素爆弾と原子爆弾の実験をここで繰り返し行った。1954年3月1日の実験はブラボーというコード名で呼ばれる最大の水爆実験であった。それは、ビキニ環礁における15メガトンの水爆実験であったが、その爆発の熱い火の玉に続いて、3万2000メートルの高さまでキノコ雲が吹き上がり、放射性降下物が広範囲にまき散らされた。

 マーシャル諸島政府は、その爆発の威力はヒロシマ原爆の一千倍以上であったと指摘している。訴訟文によれば、NPTの第6条は関係国が「誠意をもって」核軍縮を交渉することを要求している。当初より核兵器保有国であった5か国、アメリカ合衆国、ロシア、イギリス、フランス、中国はNPT締結国であるが、イスラエル、インド、パキスタン、北朝鮮も、慣習国際法の下、核軍縮条項の
拘束を受けている、と声明は述べている。

 合衆国に対する訴状のコピーによれば、この訴訟はマーシャル諸島─1986年マーシャル諸島共和国になった─が核実験への補償をアメリカ合衆国に求めるものではない。合衆国とマーシャル諸島の間に結ばれた協定によって、核賠償請求裁定委員会(Nuclear Claims Tribunal)が設置され、 核実験による被害者の損害を判定し、補償することになっている。しかし、この委員会に、損害を十分に補償する資金があったためしはないのである。

 合衆国への訴訟文には、アメリカ合衆国が、「判決日から一年以内に、その義務を果たすために必要なあらゆる方策をとるべきであり、その方策には、すべての意味における核軍縮を実施するための交渉を要求し、実現することも含まれるべきである」と述べている。
 「わが国の国民は、これらの兵器による破滅的かつ修復しがたい損害を受けてきた。私たちは、この地上で、わたしたち以外の誰も、二度とこのような残虐行為を経験しないように、闘うことを誓う」と訴訟文は述べている。

 訴訟文には、マーシャル諸島共和国外務大臣トニーデ・プラム氏の次のことばが引用されている。「核兵器が存在し続けていることが、そしてこの世界にそれが恐るべきリスクを突き付けていることが、私たちすべてを脅かしている」。

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出典:ラジオ・オーストラリア(2014年4月25日)
翻訳:加藤摂(APA‐J翻訳チーム)
翻訳チェック:HSナオコ 監修:APA‐Jデスクチーム
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「オリンピックのために使ってはならない外国人技能実習制度」(6/22@東京)

オリンピックのために使ってはならない外国人技能実習制度」(6/22@東京)

 国際貢献を旗印に行われている外国人技能実習制度。
 その実態は過酷労働、賃金不払い、パスポート取り上げ、性暴力など人権侵害が甚だしく、人身 売買や強制労働の温床ではないかと国内外から批判されています。
 そんな中、2020年の東京オリンピックや東日本大震災被災地の復興加速を名目に「緊急措置」としてこの制度が使われようとしています。

 この緊急集会では、外国人技能実習生の声を聞き、現場で何が起きているのかを知り、緊急措置を許せば私たちの社会がどういう方向に進んでいくのか、この課題と私たちはどうつながっているのかを考えます。
 集会の最後には、外国人技能実習制度を使わずに、労働者としての権利を確実に担保する対策を講じるよう政府に求める要請書を採択します。★緊急集会と要請書への賛同を広く呼びかけます。

■日時:6月22日(日)13:00~16:00
■場所:明治大学駿河台キャンパス
http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html
 ・御茶ノ水駅   下車徒歩3分(JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線)
 ・新御茶ノ水駅  下車徒歩5分(東京メトロ千代田線)
 ・門線/神保町駅 下車徒歩5分(都営地下鉄三田線・新宿線、東京メトロ半蔵)  
■資料代:500円

呼びかけ文・政府要請書は下記リンクからご確認ください。
http://imadr.net/ug0622/

賛同申込書は以下の通りです。
集会及び要請書に賛同してくださる方は以下にご記入の上、ご返信ください。
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賛同申込書  (Fax: 03-6280-3102  Email: event@imadr.org)事務局宛
■ 6/22の緊急集会と上記要請書に賛同します。  団体 又は 個人  
■申込み口数 1口1000円:   口
 団体はできれば3口以上お願いします。実習生の当日参加交通費にあてます。
■振込先:郵便振替口座名:移住労働者と連帯する全国ネットワーク
  番号:00170-4-396823
*振込用紙通信欄に、必ず「技能実習生シンポ」とお書きください。
■当日のプログラム及び要請書へのお名前の掲載  可 又は 不可 
■団体名・お名前:                     
■連絡先:              

2014年6月5日木曜日

【STOP再稼働! テント1000日! 6.8集会】

【STOP再稼働! テント1000日! 6.8集会】
 http://ameblo.jp/tent-ouendan/entry-11869885954.html

 と き 6月8日(日) 14:00~16:30
 ところ 明治大学リバティホール
 共 催 経産省前テントひろば/テント応援団/現代史研究会
 資料代 1,000円

 司会 木内 みどり
 ~発言者~
 ○淵上太郎(経産省前テントひろば)
 ○中嶌 哲演(大飯原発運転差止訴訟原告団長・テント応援団呼びかけ人)
 ○河合 弘之(脱原発テントといのちを守る裁判・弁護団団長)
 ○ミサオ・レッドウルフ(首都圏反原発連合、テント応援団呼びかけ人)
 ○武藤 類子(原発いらない福島の女たち)
 講談 神田 香織 新作「福島の祈り~ある母子避難の声」
                              (敬称略)
 チラシは次のリンクをクリック
 https://dl.dropboxusercontent.com/u/13790112/6.8_meeting_new.pdf

辺境の故郷 紛争の中で生きるコロンビア・アワ民族と武装蜂起20周年を迎えたメキシコ・サパティスタ

柴田大輔さん(フォトジャーナリスト)を囲んで
辺境の故郷 紛争の中で生きるコロンビア・アワ民族と
 武装蜂起20周年を迎えたメキシコ・サパティスタ

 2006年のコロンビア先住民族との出会いから今日まで、住民と生活をともにしながら情報を発信し続けるフォトジャーナリストの柴田大輔さん。
 今回は、コロンビア・メキシコのお話を豊富な写真紹介をまじえながらしていただきます。
 ぜひお見逃しなく。なお終了後にかぜのねで交流会も予定してます。

□ 2014年6月28日(土曜)
□ 京都・かぜのね 多目的スペース
 京都市左京区田中下柳町7-2
 京阪「出町柳駅」出口⑥より徒歩1分 TEL 075-721-4522
http://www.kazenone.org
□ 14:15 開場 14:30 開始 (17:30終了予定)
□ 参加費 700円
□ 主催 日本ラテンアメリカ協力ネットワーク(レコム)
    メキシコ先住民運動連帯関西グループ
(問合せ DQM06014@nifty.com)

【柴田大輔さんからの便り】
 内戦が50年を迎えるコロンビア。続けられる反政府ゲリラFARC・政府間の和平交渉に注目が集まる。昨年11月にFARCが政治参加することで合意が出た。
 紛争は終わるのか。最も紛争の影響を受けている地域の1つナリーニョ県。その中でも近年、多くの犠牲者を出し続けてきたのがアワ民族だ。

 私は7年前に隣国エクアドルで紛争避難民となったアワの人々と出会った。以来、彼らの故郷マグイを見たいと思いながら、これまで治安状況のために入ることができなかった。今回2013年2月、様々な偶然が重なり、マグイを訪ねることができた。
 都合7ヶ月あまりを住民の方々と生活を共にし、終わりを見ない紛争を目の当たりにする。渦中で生きる人々は、何を思い日々を過ごしているのか。この地域は約1年前まで、武装グループによって厳しく通信機器の持ち込みが禁止されており、取材者が入ったのは私が初めて。これまでどのメディアも伝えることがなかった地域のことをお話します。

 また、後半は、武装蜂起から20周年を迎えたメキシコ・サパティスタ民族解放軍についてお話します。2012年の「沈黙の行進」、訪ねた3つの支持基盤集落、サパティスタ学校、その場に身をおくことで感じたことを写真とともに振り返りたいと思います。
 コロンビアとメキシコの「辺境」で生きる先住民族の故郷を巡る物語です。

【柴田大輔さん プロフィール】
フォトジャーナリスト。1980年茨城県生まれ。
中南米を旅し、2006年よりコロンビア南部に暮らす先住民族の取材を始める。
現在は、コロンビア、エクアドル、ペルーなどで、先住民族や難民となった人々の日常・社会活動を取材し続ける。

□ チラシ B5サイズ 活用配布歓迎!
http://homepage2.nifty.com/Zapatista-Kansai/zap20140628001b5.pdf
http://homepage2.nifty.com/Zapatista-Kansai/zap20140628002b5.pdf

2014年6月1日日曜日

『福島と生きる』メールマガジン 第17号

『福島と生きる』メールマガジン第17号
――息長く〈福島〉とつながり続けるために――

2014年5月31日発行(不定期刊)
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―目次―
◆イベント情報
◆活動・キャンペーン情報
◆保養情報
◆次号特別号予告
◆ニュースクリップ

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◆イベント情報
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(イベント情報は変更されることもあります。必ず主催者サイトでご確認下さい)

1.写真とことば、記憶の種 福島-東京 展
  5月23日(金)-6月8日(日)11:00-19:00
  (東京都世田谷区・生活工房ワークショップB/生活工房ギャラリー)
  ※福島にくらす、又はくらした1人1人が日々の中で撮影した写真。それらをもとに記憶を語り、そのことばを様々な人が聞き取り、詩ができました。写真とともにそれらの詩を展示します。あわせて、写真家による「写真とことば」をテーマにした作品の展示や、関連のシンポジウムなども行います。
  ※[写真出品](福島から)安斎徹/佐川美佳子/岡本易 ほか 
         (写真家)新井卓/村越としや/高橋宗正/鷲尾和彦/
         Thomas Neumannほか
  ※写真展のほかワークショップ、トークセッション、シンポジウムなど
  ※詳細: http://www.setagaya-ldc.net/program/248/

2.福島の大地に希望の種を―原発50キロ圏で有機農業しながら都市との交流を続ける若い女性の思い
  6月7日(土)15:00~17:00(予定)(東京下北沢・ふくしまオルガン堂)
  ※菅野瑞穂(きぼうのたねカンパニー)さんのお話。
  ※PARC自由学校 連続講座「ふくしま発 内発的復興 ―「食べる・食べない」  「とどまる・移住する」を超えて」(6月ー10月、全5回、定員18人)の第1回
  ※詳細: http://act.parc-jp.org/s/fs/2014-05.html

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◆活動・キャンペーン情報
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●「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」ら4団体が福島県に抗議 ――漫画「美味しんぼ」への福島県の対応について

 「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」など4団体が、漫画「美味しんぼ」への福島県の対応について5月15日付けで抗議文を提出しました。 以下、抜粋。

 「この「灰色の評価」(引用者注:健康への被曝の影響があるともないとも断定できないこと)をめぐって、福島県の見解と異なるというだけで、これらの見解を根拠のない噂=風評と決めつけ、「本県への風評被害を助長するものとして断固容認できず」と非難しています。
 それは前述した「権威の座にある人たちの気に食わない意見を発表する自由」を保障しないことにほかならず、表現の自由に対する重大な侵害です。

 のみならず、双葉町の前町長や福島大学の准教授の見解は彼らの個人的な見解にとどまらず、世界で最も過酷な「福島の現実」と向き合おうとしている多くの人たちにとって注目し共感せずにおれない重要な見解です。福島県の非難は、こうした人々の声を上げる自由をも抑圧するものであり、民主主義社会の基盤である自由な発言と討論の広場を奪う結果になっているという由々しき事態を深く自覚すべきです。」

 抗議文は「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」のウェブサイトからダウンロードできます → http://kodomofukushima.net/

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◆保養情報
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「ほよ~ん相談会」
※各地の保養情報、受け入れ活動の情報など
http://hoyou.isshin.cc/

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◆次号特別号予告(6月上旬発行予定)
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佐藤 緑さん(シャプラニール=市民による海外協力の会 いわき事務所)インタビュー ――いわきでこそ生きる交流の場の重要性~地元の人たちが担う支援活動に向けて(仮)

I 震災から3年 いわき市の避難者・被災者の状況
II 交流サロン「ぶらっと」の意義と他団体との協働
III 「風化」にどう対抗していくか
IV 「よそもの」としてのNGOが果たす役割

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◆ニュースクリップ
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1.原発事故:福島の現状報告…「美味しんぼ」登場の荒木田氏
  毎日新聞 2014年5月29日
  http://mainichi.jp/select/news/20140530k0000m040014000c.html
  鼻血と被ばくに関する表現が話題を呼んでいる漫画誌の連載「美味(おい)しんぼ」にも実名で登場した、福島大の荒木田岳(たける)・准教授(44)=行政学=が28日、金沢市内で講演し、東京電力福島第1原発事故から3年余りが過ぎた福島の現状について報告した。
 荒木田氏は、原発事故による住民への影響を明確に説明しない国や福島県の姿勢を批判、「人々が被ばくし続けている現状を人権問題としてとらえ、改善しないといけない」と訴えた。  (中略)

 被ばくに対する福島の県民世論については「住民も本当は不安で仕方ないが、『風評被害を招く』として、国に対する懐疑論は表に出てこない。復興ムードが多様な考えを抑圧している」と指摘。「言えない苦しさを推し量って、被災者や自主避難者を支援してほしい」と呼び掛けた。 (後略)

2.県外最終処分を法に明記 中間貯蔵廃棄物 環境相が大熊、双葉町長に言明  福島民報 2014年5月28日
  http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2014/05/post_10075.html
  東京電力福島第一原発事故で発生した除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設をめぐり、石原伸晃環境相は27日、郡山市で大熊町の渡辺利綱町長、双葉町の伊沢史朗町長と会談し、廃棄物の30年以内の県外最終処分を法律に明記すると初めて伝えた。
 施設を管理・運営する国の特殊会社の関連法を改正し、施設整備から最終処分まで政府が責任を持つとの内容も盛り込む。(中略)

 会談で石原環境相は、地元の求める中間貯蔵施設用地の賃貸借と地域振興策について明確な回答を避けた。
 石原環境相は用地の補償について「将来使えるようになる土地」とした上で、適正な金額を支払うと説明。土地売却後も住民票を残せるよう政府内で調整していると明らかにした。しかし、地元住民が求める用地の賃借については「検討する」との回答にとどめた。(後略)

3.福島原発事故の聞き取り調書、同意得られれば公開へ
  TBS 2014年5月26日
  http://news.tbs.co.jp/20140526/newseye/tbs_newseye2210282.html
  
  政府が東京電力・福島第一原発の事故をめぐる関係者への聞き取り調書を、条件付きで公開する方針を固めました。  (中略)
  ただ、事故当時の対応を指揮した東京電力・福島第一原発の吉田昌郎・元所長から聞き取った調書は本人の意向をふまえて公開しない考えです。

4.子どもの甲状腺エコー検査 県内自治体初助成へ
      東京新聞 2014年5月24日
  http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20140524/CK2014052402000149.html?ref=rank
 松戸市は六月から、子どもの甲状腺エコー検査の費用助成を始める。東京電力福島第一原発事故のヨウ素などによる放射線被ばくで、健康への影響を心配する住民の不安軽減が目的。 助成は県内自治体で初めて。
 原発事故の影響で、松戸を含む県北西部の九市は除染の汚染状況重点調査地域に指定されている。柏、我孫子両市は助成について「松戸の動向を注視したい」、流山市は「特に予定はない」としている。(後略)

5.ひたち海浜公園で基準値超の放射線 3カ所で利用制限
  東京新聞 2014年5月24日
    http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20140524/CK2014052402000155.html
 国土交通省関東地方整備局は二十三日、ひたちなか市の国営ひたち海浜公園内の三カ所で基準値(一時間当たり〇・二三マイクロシーベルト)を超える放射線を観測し、周辺の計約一万二千平方メートルの立ち入りを制限したと発表した。(中略)
 同公園は毎月、園内三十七カ所の空間放射線量を計測しており、今月も全地点で基準値を下回ったと発表した。園内の線量の高さが雑誌に報じられたことから、記事に従い、普段は計測していない場所を二十三日に測ったところ、基準値を超える地点を見つけた。


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『福島と生きる』メールマガジン 第17号(2014年5月31日発行)
※『福島と生きる』メールマガジンは、『福島と生きる--国際NGOと市民運動の新たな挑戦』の共同執筆者の団体や活動の関連情報を発信していきます。
発行人=中野憲志・藤岡美恵子
(『福島と生きる--国際NGOと市民運動の新たな挑戦』共編者)

・・・
・中間貯蔵、初の住民説明会 「農業できない」「分断」
 東京電力福島第1原発事故による除染で出た汚染土壌などを保管する中間貯蔵施設について、国による初の住民説明会が31日、福島県いわき市と茨城県日立市で開かれ、施設への不安や、最終処分に対する賛否の意見が出た。

 説明会は第1原発があり施設の候補地とされる福島県双葉、大熊両町の住民と、候補地に土地や建物を持つ人が対象で、6月15日まで福島県内外で計16回開催。福島県や2町は住民の意見を踏まえて国と協議し、受け入れの是非を判断する。
 約540人が参加したいわき市の会場では「風評被害が起き、農業ができなくなる」「町が分断されてしまう」と懸念する声が出た。(共同)
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■緊急集会
「川内原発の再稼働を考える――鹿児島だけの問題ではない」
<日 時>
2014年6月1日(日)午後2時~4時
<会 場>
熊本県水俣市公民館2階第一研修室
(水俣市浜町2-10-26)

<出席者>
【脱原発をめざす首長会議】
 上原公子(元東京都国立市長、脱原発をめざす首長会議事務局長)
 佐藤和雄(元東京都小金井市長、脱原発をめざす首長会議事務局次長)
 井戸川克隆(前福島県双葉町長)

 【原子力市民委員会】
 吉岡斉(九州大学大学院教授、元政府原発事故調査委員会委員、原子力市民委員会座長代理)
 荒木田岳(福島大学行政政策学類准教授)
 満田夏花(国際環境NGO FoE Japan 理事)

<参加費>
500円
<問い合わせ>
「脱原発をめざす首長会議」事務局
TEL:03-6851-9791
FAX:03-3363-7562
E-mail:mayors@npfree.jp

■川内原発再稼働についての自主的公聴会
<日 時>
2014年5月31日(土)午後1時30分~4時30分
<会 場>
川内まごころ文学館多目的映像ホール (薩摩川内市中郷町2-2-6)

<出席者>
 吉岡斉(九州大学大学院教授、元政府原発事故調査委員会委員、原子力市民委員会座長代理)
 荒木田岳(福島大学行政政策学類准教授)
 満田夏花(国際環境NGO FoE Japan 理事)
 滝田紘一(元原子力技術者、元原子力安全委員会事務局技術参与)

<参加費>
500円
<問い合わせ先>
 原子力市民委員会事務局
TEL:03-3358-7064
E-mail:email@ccnejapan.com

・・・
◆報道ステーション(5月30日)
「原発審査に火山学者が異論」概要まとめ
 杉原浩司です。ご覧になった方も多いかと思いますが、昨夜のテレビ朝日 「報道ステーション」の火山リスク特集、とても気合いの入ったものでした。コメントも「オールスター」キャストという感じ。今後の取り組みにも活用できる内容だと思います。以下、ツイートをもとにした概要まとめです。ご参考までに。[転送・転載歓迎/重複失礼]

・鹿児島市吉野町、眼前に桜島。井村隆介・鹿児島大准教授が案内。
 錦江湾 の海底は直系20kmの巨大な窪地。カルデラ噴火の跡。「火砕流は数百度、 完全に想像を超える噴火が起こる」。姶良(あいら)カルデラは今も活動中。
・井村隆介さんが案内して川内原発から2.8km地点へ。
 「シラス」と呼ばれ る、固いがさらさらした白っぽい土が火砕流の跡。3万年前に姶良カルデ ラから出た。九州電力は当初、「火砕流の痕跡は川内原発にはない」とし ていたが、3月19日、火砕流が原発に及ぶ可能性を認めた。

・規制委の火山影響評価ガイドでは「(運用期間中の原発に)火砕流到達の 可能性がある場合、"立地不適"」とされている。
 九電が原発敷地内に火砕 流が及ぶ可能性を認めた以上、立地不適となると思われたが「運用期間中 に噴火する可能性は低い」との九電の主張を規制委が追認してしまった。
 井村隆介さんは「新規制基準では、地震の影響は十数万年レベルで検証し ているのに、火山では数万年レベルのことすら考慮されていないのはおかしい」と。

・報道ステーションによる火山学者へのアンケート結果(34人が回答)。
 「川内原発の運転に影響がない、とした規制委の判断は妥当か?」→ Yes :5人、No:21人、その他:8人。
 「巨大カルデラの噴火の前兆を捉えるこ とは可能か?」→ Yes:9人、No:17人、その他:8人。

・石原和弘・日本火山学会原子力問題対応委員長
 「(規制委が)非常に楽天 的なのに驚いた。50年100年先にどんな状況になるか見当がつかない。火 山の場合、噴火により前兆やプロセス、噴火様式が変わる。海底にあるカ ルデラ火山の観測はほとんどなされていない」。
・藤井敏嗣・火山噴火予知連絡会会長
 「稼働期間内に噴火があるかどうかの 判断すら難しいのに、それがいかにもできるように書いてあるのがまずおかしい。今(火山噴火の)中長期の予知はできない。噴火は規則正しく起 きるのではない。過去を調べて統計的に噴火を予測する手法は確立してい ない」。

・テレビ朝日の記者が会見で質問。
 「藤井火山噴火予知連会長は『姶良カル デラが運用期間中に破局的噴火を起こさないと断言できない。モニタリン グでは破局的噴火かどうか兆候は判断できない』と答えているが?」。
 田 中俊一規制委員長
 「最近の研究ではカルデラ噴火の場合、数十年前頃から マグマが大量に蓄積する。当然、地殻変動とかが検知できる」。
・規制委による火山影響評価ガイド作成の際に意見を聞かれた中田節也・東大地震研教授
「大きな噴火でも予兆が出ることは間違いないが、数年前にわかるかと言われるとまず"不可能"だろう。モニタリングさえすれば何で も分かるという感じでガイドがまとめられたのは不本意」。 
 記者の質問に田中委員長は「現時点で火山影響評価ガイドを見直す考えは ない」としたが、規制委は巨大カルデラ噴火に関して新たな基準作成のた めの調査を開始している。しかし、姶良カルデラは過去のデータが少ない などの理由で調査の対象外!

・・・
・川内原発: 原子力市民委が公聴会 再稼働反対の声相次ぐ
 脱原発実現に向け政策提言するシンクタンク「原子力市民委員会」が31日、九州電力川内原発が立地する鹿児島県薩摩川内市で、市民からの意見を聞く公聴会を実施した。同原発の再稼働に向けて原子力規制委員会が優先的に審査を進めているが、参加者から反対する意見が相次いだ。
 この日は、市民委員会から福島第1原発事故の政府事故調委員だった吉岡斉・九州大大学院教授ら4人が出席し、県内外から集まった100人を超える市民と意見交換した。

 吉岡教授は「(規制委の)新規制基準は不十分な点が多い。避難計画を審査せずに無責任」などと批判。会場からは「行政側は規制基準をクリアすれば安全とはき違えている」「川内原発の基準地震動の決め方は問題」などと批判の声が出た。
 同会は意見をまとめて原子力規制庁に提出する予定。同会は昨年4月に設立。これまで全国各地で市民との意見交換会を重ね、今年4月に原発ゼロを目指す市民版の政策大綱を発表した。【毎日 宝満志郎】

・東通原発再稼働16年3月目標 東北電、地元に延期説明
 東北電力の安倍宣昭、井上茂両副社長は30日、それぞれ青森県庁と同県東通村を訪れ、2015年7月としていた東通原発の再稼働時期を16年3月に先送りすることを伝えた。
 同時に再稼働の前提となる原子力規制委員会への安全審査申請に向け、事前了解願を提出した。了解を得られ次第、速やかに申請する。

 県庁で佐々木郁夫副知事と会談した安倍副社長は、新規制基準に対応した安全対策や、想定される最大規模の地震の揺れの強さ(基準地震動)を450ガルから600ガルに見直した経緯を説明した上で、「耐震工事の量と工程を精査した結果、再稼働時期を延期した」と報告した。
 佐々木副知事は「国の基準クリアに満足することなく、責任を持って安全、安心対策に力を傾注してほしい」と述べた。

 東通村では、井上副社長が越善靖夫村長に概要を説明した。越善村長は「地元との信頼関係を損なわないよう努力してほしい。一日も早い再稼働を期待する」と語った。
 東北電は阿部広悦県議会議長、小笠原清春村議会議長とも面会した。
 事前了解は安全審査申請など施設の変更をする場合、地元自治体と事業者が結ぶ安全協定に基づいて行う。県と村は安全対策の内容を確認した上で了解する方針。 規制委は現在、東通原発の敷地内断層が活断層かどうかを判断する評価会合を続けている。(河北新報