2014年4月27日日曜日

『福島と生きる』メールマガジン 第16号

『福島と生きる』メールマガジン 第16号
――息長く〈福島〉とつながり続けるために――
2014年4月26日発行(不定期刊)
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―目次―
◆イベント情報
◆ふくしま地球市民発伝所(福伝)設立
◆活動・キャンペーン情報
◆保養情報
◆ニュースクリップ

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◆イベント情報
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(イベント情報は変更されることもあります。必ず主催者サイトでご確認下さい)

1.映画上映会 「むすんでひらく へっついの家 ー保養がつなぐ大家族ー」
  4月28日(月)18時半開場、19時上映(福島県郡山市・郡山教組会館)
  ※2013年夏の「佐渡どろんこツアー」の34日間の記録映画。

 避難が権利として認められていない中、保養の重要性が注目されています。この記録映画は、送り出す福島側のスタッフと受け入れる佐渡スタッフとの葛藤を描いたものですが、現場での葛藤や対立を克服していく姿を通して、「福島のいま」や「被災者の思い」、「保養の基本とは何か」などを描いているドキュメンタリー映画となっています。
 終了後、お話会と詩の朗読。
 ※問合せ:080-5227-2110(関)、070-5018-7478(黒田)

2.川内原発の再稼働審査・汚染水問題に関する政府交渉
  4月30日(水)集会13:30-15:00、交渉15:00-16:30
  (東京・参議院会館101)
  ※川内原発の再稼働審査における火山の影響評価について
   川内原発の原子力防災・避難計画について
   福島第一原発の汚染水問題・川内原発の汚染水対策について

  ※主催: 反原発かごしまネット/グリーン・アクション/美浜・大飯・
高浜原発に反対する大阪の会/福島老朽原発を考える会/FoE Japan/原子力規制を監視する市民の会
  ※問い合わせ先 090-8116-7155(阪上)

3.写真とことば、記憶の種 福島-東京 展
  5月23日(金)-6月8日(日)11:00-19:00
  (東京都世田谷区・生活工房ワークショップB/生活工房ギャラリー)
  ※福島にくらす、又はくらした1人1人が日々の中で撮影した写真。
 それらをもとに記憶を語り、そのことばを様々な人が聞き取り、詩ができました。写真とともにそれらの詩を展示します。
 あわせて、写真家による「写真とことば」をテーマにした作品の展示や、関連のシンポジウムなども行います。

  ※[写真出品](福島から)安斎徹/佐川美佳子/岡本易 ほか 
         (写真家)新井卓/村越としや/高橋宗正/鷲尾和彦/
         Thomas Neumannほか
  ※写真展のほかワークショップ、トークセッション、シンポジウムなど
  ※詳細: http://www.setagaya-ldc.net/program/248/

4.1day田植え体験2014―未来につなぐ米作り―
  5月24日(土)10:00-16:30(福島県二本松市太田字布沢 菅野家の田んぼ)
  ※原発事故から4年目。米作りの現場を知る。
   棚田の風景を見ながら、有機米の田植えを体験。
   田植えを通して人と自然がつながる交流会。
  ※参加費: 田植え体験(昼食付き、保険代):
   一般 3,000円/学生 2,000円 /小学生以下 500円
  夕食交流会:一般 2,000円/学生 2,000円/小学生以下 1,000円
  ※主催: きぼうのたねカンパニー
  ※詳細・申し込み: http://kibounotane.jp/workshops/20140524.html

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◆ふくしま地球市民発伝所(福伝)設立
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 国際協力NGOセンター(JANIC)福島事務所の活動が3月末をもって終了し、福島事務所のスタッフがその活動を引き継ぐ形で、新たに「ふくしま地球市民発伝所」(略称:福伝 英語名称:Fukushima Beacon for Global Citizens Network(NPO法人申請中))としての活動を開始しました。
 福伝は福島から海外への情報発信、福島の市民団体への中間支援、2015年の国連防災世界会議に向けた活動などを継続していきます。
※福伝のウェブサイトはこちら→http://fukushimabeacon.net/

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◆活動・キャンペーン情報
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●「エネルギー基本計画案」に対するFoE Japanの声明
 「FoE Japan は、最悪の原発事故を経験しその被害がいまだ続いている当事国である日本で、事故がまるでなかったかのようなエネルギー計画が決定されたことに強く遺憾の意を表します。
 とりわけ、策定プロセスの中で二重三重にも民意が無視され、民意の反映がないがしろにされてきたことに大きな危惧を表明します」
 声明文はこちら→http://www.foejapan.org/energy/news/140411.html

●JANIC福島事務所の活動報告書
 2014年3月末で活動を終えた国際協力NGOセンター(JANIC)福島事務所の活動報告書『放射能と闘う人々と共に JANIC福島事務所活動の記録2011-2014』が刊行されました。ダウンロードはこちらから→http://www.janic.org/mt/pdf/fukushima_report.pdf

●『はかる、知る、くらす』
JANIC・ADRA Japan・こどもみらい測定所の3団体の協働により作成された冊子、『はかる、知る、くらす』が完成しました。
 「原発事故から3年がたった今、どのようなことを、どのように気をつけて暮らして行けばいいのかを、専門家の先生がたにお話を伺い、市民として放射能測定に関わってきたメンバーの知識も取り入れてまとめた本です」
注文はこちらから→http://kodomira.com/HSK.html

●日本国際ボランティアセンター(JVC)の「現地ブログ from 東日本大震災被災地:南相馬日記」に南相馬市の除染をめぐる現地事情が紹介されています。
 「南相馬で小耳にはさんだ除染にまつわる話 - 南相馬通信①」はこちら 

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◆保養情報
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「ほよ~ん相談会」
※各地の保養情報、受け入れ活動の情報など
http://hoyou.isshin.cc/

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◆ニュースクリップ
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1.福島汚染土:中間貯蔵施設で交付金 副環境相示す
  毎日新聞 2014年4月25日
  http://mainichi.jp/select/news/m20140426k0000m040095000c.html

  東京電力福島第1原発事故の除染で出た汚染土などを保管する中間貯蔵施設について、井上信治・副環境相 は25日、建設候補地の福島県大熊、双葉両町長と県庁で会談し、施設受け入れに伴う交付金の新設を示した。副環境相は両町での住民説明会開催を求め、両町長は「町議会の了承を得る」という条件付きで開催を受け入れた。
  (以下略)

2.苦渋 被ばく自力検査 福島県外は国費対象外
  東京新聞 2014年4月22日
  http://www.tokyo-p.co.jp/article/national/news/CK2014042202000124.html?utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter

  東京電力福島第一原発事故を受け、福島県以外の地域で、住民団体が被ばく検査を自主的に実施したり、自治体が支援したりする動きが広がっている。背景には、首都圏などでも局所的に空間放射線量が高い地域があるのに、福島県のように国費で被ばく検査する制度がないので自助努力せざるを得ないという、苦渋の現実がある。

  首都圏の母親や常総生協(茨城県守谷市)が、昨年九月「関東子ども健康調査支援基金」を設立。三百万円を出し合ってエコー検査機を購入し、茨城、千葉両県の公民館などで毎月、子どもの甲状腺検査を続けている。医師三人がボランティアで活動を支える。

  国は昨年十月に閣議決定した子ども・被災者支援法の基本方針で、福島県外での健康調査実施を明記しなかった。「県外でも実施すべきだ」という意見が寄せられたが、国は昨年二月の世界保健機関(WHO)の報告で、放射線による健康影響の「増加が認められる見込みはない」としたことを根拠に応じなかった。 (以下略)

3.  福島第1原発事故:行き場失う障害者 13通所施設休廃止
  毎日新聞 2014年4月17日
  http://mainichi.jp/select/news/20140417k0000e040236000c.html

  福島第1原発事故によって、30キロ圏内にある福島県相双地区の10市町村で障害者・障害児の就労や活動の場を提供していた通所施設28カ所のうち、半数近くの13カ所が休廃止されていることが毎日新聞の取材でわかった。避難先で再開した施設も、人材が不足している。居場所を失った障害者や保護者は避難生活の中で疲弊しており、専門家からは行政による積極的なかかわりを求める声が上がっている。  (中略)

  「障害児を見守ってきた仕組みが崩れ、家族だけで抱え込むケースが増えている」。いわき市で活動する相談支援専門員の古市貴之さん(37)は話す。放課後デイサービスが使えず仮設住宅で孤立し両親とも精神科に通ったり、発達障害のある子供の進学の相談先に苦労したりする。古市さんによると、同市への避難者約2万4000人中、障害者手帳所持者は約1000人いるとみられるが、住まいが分散しフォローしきれていないという。 (以下略)

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『福島と生きる』メールマガジン 第16号(2014年4月26日発行)
※『福島と生きる』メールマガジンは、『福島と生きる--国際NGOと市民運動の新たな挑戦』の共同執筆者の団体や活動の関連情報を発信していきます。
発行人=中野憲志・藤岡美恵子(『福島と生きる--国際NGOと市民運動の新たな挑戦』共編者)

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・川内原発再稼働に反対 脱原発をめざす首長会議が決議
 火山リスクを問題視
 鹿児島、佐賀など39都道府県の現職の市町村長やOBなどでつくる「脱原発をめざす首長会議」(94人)は26日、神奈川県小田原市で総会を開き、原子力規制委員会が優先的に審査を進めている九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働反対や避難計画の問題点などを訴える決議を採択した。

 再稼働に反対する川内原発については、巨大噴火の被害を受ける恐れがあると指摘。
 東京電力福島第1原発の事故を受けた原発の新規制基準も、溶けた核燃料を受け止める設備(コアキャッチャー)を義務付けておらず、「世界一厳しい基準ではない」と批判した。
 事故時の避難計画に対しては、「避難者の受け入れ計画がセットでなければ、円滑な避難ができない」と主張。
 総会に参加した福島県双葉町の井戸川克隆前町長は、長期化する避難生活を紹介して「私たちの悲惨な経験が何も生かされていない」と訴えた。

 九州から加盟する9市町村長は欠席したが、玄海原発がある佐賀県玄海町民の避難先となっている同県小城市の江里口秀次市長は、取材に対し「避難が長期化した際の受け入れ態勢を市町村に求められても不可能。原発を再稼働させるのなら、国は住民の避難にも責任を持つべきだ」と話した。(西日本新聞