2014年4月10日木曜日

お遍路休憩所の朝鮮人・外国人排斥貼り紙問題

お遍路休憩所の朝鮮人・外国人排斥貼り紙問題


お遍路休憩所に外国人排除の紙 徳島県吉野川市と阿波市
 「差別許されない」と霊場会

  (徳島県吉野川市の四国遍路の休憩所に貼られていた紙=9日午前  (共同))

 徳島県吉野川市と阿波市の四国遍路の巡礼者が利用する休憩所2カ所で、「『大切な遍路道』を朝鮮人の手から守りましょう」と印字し、外国人排除を訴える紙が貼られていたことが9日、住民らへの取材で分かった。
 貼り紙は「日本の遍路道を守ろう会」の名で、「最近、礼儀しらずな朝鮮人達が、気持ち悪いシールを、四国中に貼り回っています。『日本の遍路道』を守る為、見つけ次第、はがしましょう」と記載されていた。

  札所の寺院で組織する四国八十八ケ所霊場会は「差別は許されない。ほかにも貼っているようであれば、やめさせていきたい」と批判した。
 霊場会は昨年12月、お遍路の魅力を伝える「 先達 (せんだつ) 」に外国人女性として初めて韓国人の 崔象喜 (チェ・サンヒ) さん(38)を公認。崔さんは外国人が迷わないようステッカーを貼る活動をしており、貼り紙はこうした行為を踏まえて中傷しているとみられる。
 これまでもステッカーがはがされることはあったが、貼り紙はなかったとみられ、崔さんは「巡礼者のためにと思ってやってきたことで、非難されるとは思っていなかった。本当に悲しいです」とコメントした。

 吉野川市で9日朝、休憩所で貼り紙が見つかり、遍路道の道標などを管理している住民ボランティアの 岡田晋 (おかだ・すすむ) さん(59)がほかの休憩所にも貼り紙がないか確認すると、隣の阿波市にある2階建て休憩所でも1階と2階に1カ所ずつ貼り紙があるのを見つけた。
 岡田さんは「空海は中国大陸とのつながりがあった国際人で、貼り紙は空海を 冒瀆 (ぼうとく) している。見つければ、はがす」と話している。(共同)

・遍路道を朝鮮人から守りましょう…四国に貼り紙  
 四国八十八か所霊場を回る巡礼者向けの休憩所やバス停など四国各県の計15か所に、「『大切な遍路道』を朝鮮人の手から守りましょう」などと書かれた紙が貼り出されていたことがわかった。  徳島、香川両県警が軽犯罪法違反(はり札)の疑いで調べている。
 貼られていたのは、少なくとも徳島県9か所、愛媛県4か所、香川県2か所。
 3月以降に休憩所の壁やベンチなどで見つかり、「最近、礼儀しらずな朝鮮人達が、気持ち悪いシールを、四国中に貼り回っています」「日本の遍路道を守ろう会」などと書かれていた。いずれも管理者らが撤去した。

 四国霊場では近年、外国人の巡礼者が増えており、昨年12月、4度の結願けちがんを果たした韓国人女性(38)がガイド役の「公認先達」に認定された。女性は日本語とハングルで「お遍路さんを応援します」と記したステッカー4000枚以上を遍路道沿いで許可を得た民家や店に貼り続けている。
 撤去された貼り紙は、この活動を中傷することが目的とみられる。女性は取材に対し、「海を越えた交流が広がってきたのに残念で悲しい」と話している。(読売

・愛媛県でも外国人排除の紙 遍路休憩所、3県12カ所
 四国遍路の休憩所に「『大切な遍路道』を朝鮮人の手から守りましょう」と印字した紙が相次いで貼られた問題で、新たに愛媛県四国中央市と香川県観音寺市、徳島県内の休憩所でも、同様の紙が見つかったことが10日、徳島県の調査などで分かった。

 外国人排除を主張する貼り紙があった休憩所は徳島、香川、愛媛3県の12カ所。
 四国中央市の三角寺では、3月に休憩所と石段に1枚ずつ貼られているのが見つかった。住職の男性(46)は「不快に思った。外国人でお遍路に来る人も多いので、やめてほしい」と話し、紙は発見後すぐにはがしたという。(共同)

・外国人差別の貼り紙、おもてなしの心泣く 徳島の遍路道
「・・・ 「『大切な遍路道』を朝鮮人の手から守りましょう」などと中傷する内容に、開創1200年を盛り上げようと、外国人遍路の受け入れにも取り組んできた人々の間からは、憤りと落胆の声があがった。
 貼り紙は徳島県鳴門市大麻町にある1番札所霊山寺でも9日、見つかった。駐車場にある休憩所の壁に2枚貼られており、寺側がすぐにはがした。寺の関係者は
 「国と国の関係がぎくしゃくしていようとも、仏教の寺としては北朝鮮も韓国も大切な国。寺としては困る。貼った人の心に忍び込んだ思いは、離れた立場で見つめたい」と戸惑った様子で話した。

 バイクで四国霊場を巡る途中で同寺に立ち寄り、貼り紙を目の当たりにした名古屋市の男性(63)は「愛媛県西条市でも3日ほど前に見かけた」という。「見苦しく、嫌な気分になる。八十八カ所はみんなのいやしの場であり、遍路道は開かれた文化の道だ。こんな貼り紙はそぐわない。もっと広い心を持ちたい」

 徳島市新町橋2丁目の阿波おどり会館前の2棟の遍路小屋にも貼られていた。椅子に2枚ずつ計4枚。管理する市観光協会の職員は「全く気づかなかった。公共の場所で、こうした行為はやめてほしい」。
 夫婦でお遍路をしている松山市の主婦(62)は、2日前に吉野川市川島町の休憩所で同様の貼り紙を見たという。 「遍路道は誰でも歩ける道なのに。日本人として恥ずかしい」。夫(67)も「貼った人は1200年も続いている遍路道をわかっていない。本当に遍路道を守ろうという気があるならそんなことはしないはず」とあきれた表情で話した。・・・」(朝日

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お遍路排外「心痛む」 
 案内活動中傷? 「先達」の韓国女性
 それでも日本人を愛しているんです-。
 四国遍路の休憩所に「『大切な遍路道』を朝鮮人の手から守りましょう」と印字した外国人排除の紙が貼られた問題で、中傷の対象とみられる道案内のステッカーを貼っているソウル市在住の韓国人崔象喜(チェサンヒ)さん(38)は十日夜、共同通信の電話取材に答えた。

 崔さんによると、貼り紙の問題は韓国でも報道されている。
 崔さんは「日本を悪く言われると心が痛みます」と話す。
 崔さんはお遍路の魅力に取り付かれ、全札所への巡礼を四回達成。
 昨年十二月に外国人女性として初めてお遍路の魅力を伝える「先達」に公認された。
 「韓国人もお遍路をすれば、日本の印象が変わる」とお遍路を韓国人に紹介し、外国人が迷わないよう、矢印で道順を示すステッカーを貼る活動をしている。

 ところが今回の貼り紙問題を受け「そもそもステッカーは余計なことだったのだろうか。たくさんの人に心配、迷惑をかけてしまい本当に申し訳ない」と自分を責める。しかし
 「日本と韓国は仲良くなってほしい」という願いは捨てられない。崔さんは「日本人を愛しているんです。日本で受けたお接待の感動を忘れることはできません」と言葉に力を込めた。(東京

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お遍路の韓国語シールはがせ! に遍路寺住職が意見
「・・・   だが、韓国語のシールを貼った韓国人女性は各所の許可を取った上で貼っている。ネット上ではそもそも「日本の遍路道を守ろう会」こそ許可を取ったのか? との疑問の声も出ている。
 また、「へんろみち保存協会」は、『四国遍路ひとり歩き同行二人』という書籍の韓国語版も出している。要するに、韓国人のニーズがあると判断しているのだ。

  なお、遍路の道中の電柱や標識にはルートを示すシールは多数貼られている。
 「日本の遍路道を守ろう会」は、日本語や英語のシールに対しては「はがしましょう」とは書かぬ一方、韓国語のシールははがすよう呼びかけるダブルスタンダードも存在するのだ。
  そして、四国遍路の寺の住職である白川密成氏はツイッターで「四国遍路の寺の住職として、すべての国のお遍路さんを心から歓迎することをここに記します」とツイートしている。(アメーバ
白川密成-Twitter