2014年4月16日水曜日

市民科学談話会「原発避難と生活再建を考える」(4/21)

市民科学談話会「原発避難と生活再建を考える」(4/21)

話題提供者:
山下祐介さん(首都大学東京准教授:専攻は都市社会学、地域社会学、環境社会学)
市村高志さん(「NPO法人とみおか子ども未来ネットワーク」理事長)

 福島第一原子力発電所の大事故から3年が経過しました。10万人を超える多くの人々が避難を強いられるなかで、3年という時間によって、県内と県外、家族、地域社会の間に生まれた分断や軋轢が複雑な様相を示すに至っています。
 政府がすすめている「帰還政策」がほんとうに人々のためになるのか、被災地の再生につながるのか、そうでないなら、その原因は何か、打開策はあるのか......私たちは今一度、この原発事故が何をもたらしているのかを根底から考えてみることが必要だと思われます。
 この度の市民科学談話会では、『人間なき復興 原発避難と国民の「不理解」をめぐって』(明石書店2013年11月)を共著で書かれた三人のうちのお二人をお招きして、参加者とともに忌憚なく議論したいと思います。ふるってご参加ください。
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4月21日(月)18時半~21時 (18時開場)
文京区立千駄木交流館 和室A
 文京区千駄木三丁目42番20号  電話:03-3821-6695
 (千代田線千駄木駅2番出口より徒歩2分)
●軽い飲食をとりながらの会合ですので500円をご負担ください。
●定員20名で参加予約が必要です。メールもしくは電話で市民科学研究室にご連絡を。
 renraku@shiminkagaku.org  電話:03-5834-8328
●主催:NPO法人市民科学研究室「低線量被曝研究会」

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被曝線量、長期目標超す 職業別推計 帰還影響も 
 川内村・農業は年3ミリシーベルト
 内閣府原子力被災者生活支援チームは18日、福島の原発事故に伴う避難住民の帰還に向け、福島県内の3自治体で調べた職業別の個人被曝(ひばく)線量(推計)の最終調査結果を発表した。
 国直轄除染の完了を受けて政府が避難指示解除を目指し今月下旬から長期宿泊を認める川内村の農業の場合、年間の推計被曝線量が3ミリシーベルトとなった。
 国が住民帰還の目安とする年20ミリシーベルトを下回ったが、除染の長期目標に掲げる年1ミリシーベルトを超えており、政府が進める帰還政策にも影響を与える可能性がある。

 調査は放射線医学総合研究所と日本原子力研究開発機構が昨年8~9月に実施、川内村と田村市都路地区、飯舘村の計44カ所の屋内外で空間線量と個人線量を計測した。
 その結果、空間線量の7割が個人線量になる傾向を確認。政府は従来、実際の被曝線量を空間線量の数分の1程度とみていたが、高かった。体の小さい子供の場合、さらに高い割合が予想されるという。

 また、農業や林業、教職員、高齢者(無職)と職業ごとの生活パターンに合わせた被曝量を推計。森林での作業時間が長い林業が最も高く、1日に避難指示が解除された都路地区では2・3ミリシーベルト、居住制限区域の飯舘村は17ミリシーベルトだった。
 今回の調査をめぐっては、放医研などが昨年10月に中間報告書を作成したにもかかわらず支援チームは公表せず、最終調査結果も都路地区の避難指示解除後の発表となり、地元から批判の声が出ている。
 経済産業省で会見した支援チーム担当者は「避難指示解除に間に合えば良かったが、推計に時間がかかった。住民に不安な思いをさせて残念だ」(??)と釈明した。(産経
・政府、線量調査を半年間公表せず 福島の避難指示区域
 東京電力福島第1原発事故に伴う避難住民の帰還に向け、個人被ばく線量の実態を調べている内閣府原子力被災者生活支援チームが昨年10月に作成された中間報告書を半年間にわたり公表していなかったことが16日、分かった。

 国の直轄除染が終了した福島県田村市都路地区は4月1日、国による避難指示区域で初めて避難指示が解除されたが、調査内容は解除前に住民や地元自治体に伝えられておらず、政府への不信感を一層高めそうだ。
 住民帰還の前提となる除染が終わった後も、国が長期目標に掲げる年間追加被ばく線量1ミリシーベルトを上回る地点が多く残っており、住民には不安の声が出ている。(共同)

・外務省メール:被ばく情報、矮小示唆し要求 福島自治体に
 東京電力福島第1原発事故による住民の被ばくと健康影響を巡り、外務省が先月中旬、「報告書を作成中のIAEA(国際原子力機関)から要請された」として、福島県の自治体にメールで内部被ばくなどの測定データ提出を求めていたことが分かった。
 メールは、他の国際機関より被ばくを小さく評価されるとの見通しを示しており、受け取った自治体の約半数が「健康影響を矮小(わいしょう)化されかねない」「個人情報をメールで求めるのは非常識」などと提出を断り、波紋が広がっている。【日野行介、奥山智己】

 メールは3月17日、外務省国際原子力協力室の担当者から、内部被ばくを測定するホールボディーカウンター(WBC)を独自に病院などに設置している福島市など18市町村に、福島県と浪江町を加えた20自治体へ送られた。
 メールは「IAEAが原発事故の報告書を作成中だ」として、WBCや個人線量計などで測定した住民の被ばくに関するデータを要求。同24日までに返答を求めていた。
 毎日新聞が8、9日、20自治体に問い合わせたところ、10自治体が提出を断ったか断る方針と回答。理由については「慎重に取り扱うべき被ばくデータをメール一本で求めるのは非常識だ」「急過ぎてデータを整理できない」との声が多かった。

 また原子力推進機関のIAEAが「他の報告書よりも被ばく量の現実の値が小さいことを検証しようとしている」というメールの文面から健康影響の矮小化を疑い、「都合良く使われれば住民の不信感を招きかねない」との反発が複数あった。
 一方、8自治体が個人名などを削除したり、公表済みの範囲に限定したりして提出したが、その中にも「矮小化の意図は感じたが、どんな報告書を出すのか見たい」といった意見があった。

 今回の事故による被ばくと健康影響を巡っては、世界保健機関(WHO)や原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)が報告書を公表。
 「最も影響を受けた地域で、最初の1年で12〜25ミリシーベルトと推計。がん発生増加が確認される可能性は小さいが、一部でリスクが増加する」(WHO)、「福島県の大人の生涯被ばく量は10ミリシーベルト以下と予測。
 がんや出生児異常の増加は予想されない。小児甲状腺がんのリスクが増える可能性はあり得る」(UNSCEAR)と結論付けている。(毎日 4/13)