2012年7月17日火曜日

言ってはいけないことを、言ってしまった中電社員

言ってはいけないことを、言ってしまった中電社員

 「原発事故で、放射能の直接的影響で亡くなった人は一人もいない。この状況は今後5年、10年でも変わらない」。
 昨日、名古屋市で開かれた、政府主催の「将来のエネルギー・環境政策に関する第3回意見聴取会」において、個人として社の見解を表明した中電社員の発言である。
 この社員は絶対に口にしてはいけないことを、テレビカメラを前にして口にした。 放射能の「直接的影響」で亡くなった人は、現に存在するし、今後5年、10年ではもっと増えるに違いないからだ。 仲井真沖縄県知事ではないが、論評するのも「口が汚れる」とは、こういうことを言うのかも知れない。

 中電社員は、「疫学的データ」が自説を証明していると断言してはばからなかった。その「疫学的データ」が何をさし、それによって何が証明されたのか、まったく不明だが、今年2月に読売電子版が発信したニュースによると、2月現在、認定された福島第一の「原子力危機」に関連する死者総数は573人になっている(日本語記事は削除された模様。"573 deaths 'related to nuclear crisis"を参照されたい)。

 中電が原発推進派であり、浜岡のどの号機も廃炉にする意思を持たないことは誰もが知っている。
 しかしそのことを正当化するために、このような暴言・妄言を吐く必要などまったくない。
 この社員は、中電は、このような発言をする/させることによって、一人の人間として、社として何を主張し、何を守ろうとしているだろうか。
 まったく意味不明としか言いようのない発言である。

 常識とか理性とか、そういうものさえ通用しない世界が、原発問題の闇の奥に広がっている。
 何か、えも言えぬような、「おぞましい」としか表現しようのない世界。
 闇よりも暗いその「世界」を、この社員の姿に、発言に垣間見たのは私だけだろうか。

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7/20
電事連会長、社員発言「問題はない」
「電力会社社員が意見聴取会で発言するということ自体には私は問題があるというふうには考えておりません」(電気事業連合会 八木誠 会長) 「電力会社の社員というだけで個人の意見表明も自粛しないといけないのは違和感を感じる」。(TBS)

がん死者130人と試算 福島原発事故で米研究者
 東京電力福島第1原発事故で放出された放射性物質により、今後50年以内に世界で130人ががんで死亡する可能性があるとする試算を米スタンフォード大のチームがまとめ、19日までに発表した。被害のほとんどが日本人という。
 チームは、大気の動きのシミュレーションと地表の汚染データなどからセシウムやヨウ素による被ばく線量を算出。米環境保護局(EPA)の計算式を基に、発がんの危険性を求めた。「事故の放射性物質による健康への悪影響はないとする意見もあるが、そうではないことが分かった。ただしチェルノブイリ事故より少ないだろう」としている。(共同)

7/18
再調査求める声続出=大飯、志賀原発の断層-専門家ら、保安院「検討」
 全国の原発敷地内や周辺に活断層があるかを議論する経済産業省原子力安全・保安院の専門家意見聴取会が17日開かれ、北陸電力志賀原発(石川県志賀町)と関西電力大飯原発(福井県おおい町)について、再調査を求める声が続出した。
 保安院は「専門家の意見として極めて重いと考える。しっかり受け止め対応方針を検討して決めたい」と再調査に前向きな姿勢を示した。近く結論を出す見通し。
 聴取会では、志賀原発1号機の原子炉建屋下を通る断層について、北陸電が「問題となるものではない」と主張し、改めて活断層の可能性を否定。これに対し、今泉俊文東北大大学院教授らが「これこそ典型的活断層。全く理解できず、あきれてものが言えない」と批判した。
 志賀原発の設置を許可した規制当局の対応も疑問視され、今泉教授が「よく審査を通ったとあきれている」と憤慨する場面もあった。

泊「軟弱な断層、考慮必要ない」 北電報告 保安院は再説明要請
 北海道電力は17日、経済産業省原子力安全・保安院に対して、泊原発1~3号機(後志管内泊村)の敷地内を走る11本の破砕帯と呼ばれる軟弱な断層について「耐震設計上考慮する断層ではない」とする説明文書を提出した。専門家からは「データが不十分だ」などと異論が出て、保安院は北電に再説明を求めた。  活断層が原発に及ぼす影響を検討する専門家会議で示された。
 泊原発の敷地内には、建設前のボーリング調査などで11本の破砕帯があると分かっている。
 国の原発耐震指針では、13万~12万年前以降に動いた活断層の真上に原子炉など、重要施設を設置できないが、北電は破砕帯の新旧や地中状態を調べた結果、新しい時代のものではなく問題ない(?)ことを確認済みだと主張した。(北海道新聞、http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/388374.html)

福島第1原発で16歳少年が作業=鹿島の下請け、労基法違反―東電
 東京電力<9501>は17日、昨年5月から6月にかけ、東京電力福島第1原発で当時16歳の少年が作業していたと明らかにした。同原発の事故後、労働基準法違反に当たる18歳未満の就労が判明したのは2人目。  東電によると、鹿島の下請け企業に少年の親族が雇用を申し入れた際、18歳と年齢を偽っていたという。(時事)

7/17
速報 17万人が参加「さようなら原発集会」おこなわれる

【飯舘あす避難区域再編】 復興へ期待と懸念 工場増設の動き 長泥地区は「古里遠のく」(7/16,福島民報)

全原発廃炉求め特別決議 東海で県母親大会
 母親の立場から命や平和について考える「第52回県母親大会」が16日、東海村船場の東海文化センターなどで開かれた。福島第1原発事故を受け、今年は脱原発や放射線の問題を中心テーマとし、シンポジウムでは「原発のない社会をどうつくるか」について議論した。全体会では東海第2原発を含む国内全ての原発の廃炉を求める特別決議を行った。
 シンポジウムでは、福島県の母親たちで組織する「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の佐藤幸子代表が「原発事故で多くのものを失って、初めて命が一番大切ということに気付かされた。子どもを守るためなら、誰とでも連携し、どんなことでもする覚悟だ」と話した。
 東海第2原発の廃炉を訴える村上達也東海村長は「日本全体で原発依存の経済構造から脱却する覚悟が必要。東海第2原発を廃炉にしても村には廃炉の技術開発や人材養成などの産業が残り、原子力センター構想も進めている」と述べた。
 茨城大の渋谷敦司教授は「住民の価値観は変わりつつある。住民アンケートを見ると、再稼働に賛成した人の多くは原発への不安を抱え悩んでおり、(反対の人と)全く対話が成り立たない状況ではない」と指摘した。大会ではほかに、テーマごとの分科会や記念講演が行われた。 (茨城新聞 http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13424538541308)

東京の反原発集会と連動 福岡市でも集会300人
 労働組合や市民団体などのメンバーでつくる平和・人権・環境福岡県フォーラム(梶原正実代表)は16日、原発ゼロの社会を目指すとして、「さようなら原発福岡県集会」を福岡市天神で開いた。約300人が参加し、原発再稼働に反対の声を上げた。 同フォーラムによると、東京で同日開かれた大規模の反原発集会と連動し、「脱原発」を求める市民の声を大きくしようと企画した。
 福島県南相馬市の元教員、竹中柳一さん(61)が福島第1原発事故後、人口減や放射能汚染に苦しむ地域社会について報告。「経済、雇用だけが地域を決める尺度ではない。一人一人が『3・11』後の原発問題に向き合ってほしい」と訴えた。(西日本新聞)

脱原発訴え瀬戸で集会 主婦ら呼び掛け
 東京都で同日開かれた「さようなら原発10万人集会」に合わせて地元の主婦らが呼び掛けたもので、「原発はいらない」と書かれた服を着たりプラカードを持った参加者百二十人が集まった。 参加者はマイクで「原発も核兵器も無くすことは可能」「原発問題に関心を持ち続けて、推進を止めなければいけない」などと、それぞれの思いを強く主張。最後に「原発反対、再稼働反対、子どもを守れ」などと声を合わせて脱原発への思いを一致させた。(中日新聞)

原発再稼働反対訴え鹿児島市で署名活動
 「さようなら原発1000万人アクション」鹿児島県実行委員会は16日、鹿児島市の天文館で署名を呼び掛けた。「福島第1原発事故の原因究明がされないうちに再稼働はあり得ない」などと全国の原発再稼働反対を訴えた。  同日東京で開かれた「さようなら原発10万人集会」に合わせた活動。約30人が参加し、チラシ1000枚を配った。(南日本新聞)

志賀原発、直下に活断層の可能性-現地再調査も
 北陸電力志賀原発1号機(石川県)の直下を走る断層が、13万~12万年前以降に動いた活断層である可能性が高いことが16日、経済産業省原子力安全・保安院の調査で分かった。国の原発耐震指針では、こうした新しい断層を原発の耐震設計上、考慮するよう定めている。
 国は活断層の真上に原子炉など重要な施設を設置してはならないとしており、活断層と確認されれば志賀原発は「立地不適格」として、運転継続が困難になる可能性もある。保安院は17日に専門家会議を開き、現地での再調査の必要性について検討する方針。 活断層の可能性が指摘されたのは敷地内で南東―北西方向に走る「S―1断層」。(北国新聞)

7/16
リトアニアで原発建設の国民投票へ 
【モスクワ共同】 リトアニア議会は16日、日立製作所が事実上受注した新原発「ビサギナス原発」について、建設の是非を問う国民投票を総選挙と同じ10月14日に行うとの野党提案を賛成多数で承認した。タス通信が伝えた。
 国民投票で原発建設が否決されても強制力はないが、総選挙で優勢とされる野党側が勝利した場合、建設計画の推進に影響が出る可能性もある。クビリウス首相は総選挙を前にした野党の「陰謀」と強く批判した。
 福島第1原発事故などを受け、世論調査では原発建設の賛否は割れている。投票推進側は、巨額の税金が投入され、住民の安全にも影響が出るため「国民の意見を聞くのは不可欠」としている。

放射線障害の怖さ訴え 被爆医療の医師講演
 原爆投下後、広島県で被爆者医療に携わった肥田舜太郎医師(95)=さいたま市=が15日、松山市道後町2丁目のひめぎんホールで講演。東京電力福島第1原発事故を踏まえ、健康被害との因果関係立証が難しい放射線障害の怖さを語り、「一番危険な毒である放射性物質を安直に金もうけに使う原発は、伊方を含めやめるべきだ」と訴えた。
 「石けんを広める県連絡会」主催。肥田さんは爆心地近くの陸軍病院に勤務し、6000人以上の被爆者を診療した。
 福島県民からだるさを訴える電話相談があると明かし、広島ではこうした症状がノイローゼと診断され、怠けていると誤解されたと説明。同じ問題の再発を懸念した。 (愛媛新聞)

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「延期でなく配備中止を」 特集・オスプレイ沖縄配備(琉球新報)