2012年2月9日木曜日

福島はどこへゆくのか?

福島はどこへゆくのか?

 福島県の「環境創造戦略拠点基本構想検討委員会」の初会合が昨日開かれた。
 委員会の会長に、日本原子力学会会長の東大大学院教授田中知氏が選出された。そして「国際原子力機関(IAEA)など国内外の高度な研究機関」の誘致もこれから本格的に始まるようだ。

 これで良いのだろうか? 「原発のない社会」をめざす福島の未来のビジョンを検討する委員会の会長の座に、原子力学会会長は適任だろうか。また、原発推進国際機関IAEAの誘致(形式的には「県の意向」を受けたものとされているが、明らかに霞が関主導の計画である)は、あくまでも「除染」技術の研究開発が主目的だと当初から言われているが、これがはたして福島の未来にふさわしいのだろうか。

  「脱原発宣言」を発し、福島第一・第二の全号機の廃炉を東電に求めた福島県は、どこに向かうのか?

「批評する工房のパレット」内関連ページ
「3・11福島大集会の〈アジェンダ〉を考える
「「再生可能エネルギーの一大拠点化」、そのための企業・研究機関誘致についても、どのような再生可能エネルギー、企業、研究機関なのか、が問われねばならないだろう。少なくとも、現在構想され、進められているものは国と自治体の官僚機構主導のものであって、「草の根」のイニシアティブの根をはぐくむようなそれでないことは確認しておく必要があるのではないか。 県と自治体のホームページを見れば明らかなように、「復興計画」はそれぞれ何回かのヒアリングを経ながらも、「市民の声」を反映しているとは言えないのである・・・」
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農地や海の浄化に研究施設
 県は、東京電力福島第一原発事故による放射性物質で汚染された環境の回復に向けた環境創造戦略拠点の中核施設として、農地や海域の浄化などを研究する「県農林水産再生研究センター(仮称)」を県内に設ける。整備が決まっている「県環境創造センター(仮称)」とともに、国内外の関連機関を誘致し、拠点づくりを進める。県は拠点整備の基本方針や機能、立地を盛り込んだ基本構想を8月までに策定する。
 8日に福島市で開かれた環境創造戦略拠点基本構想検討委員会の初会合で県が示した。拠点づくりは県復興計画に位置付けている。
 県農林水産再生研究センターは「農林水産地の再生と安全・安心な農林水産物の生産」を基本方針とし、農地や森林の除染技術の研究・開発、農林水産物の放射性物質対策に取り組み、営農や漁業の再開につなげる。農地の場合、土壌を改良し、安全なコメ生産を目指す。
 生活環境の除染などに関する県環境創造センターの概要も示された。基本方針には「環境回復から環境共生・創造の実現」を掲げ、環境放射線モニタリング機能の強化、生活環境にかかわる除染技術の研究・開発、放射性物質対策などを担う。両センターとも国内外に情報を発信し、人材を育成する。

 拠点は国際原子力機関(IAEA)など国内外の高度な研究機関の参加を視野に入れ、細野豪志環境相兼原発事故担当相が示した国による除染関連の拠点整備とも連携する。
 国は平成23年度第三次補正予算で、県環境創造センターの整備・研究費として80億円、農林水産関連の研究拠点調査費として1億円を予算化。県原子力災害等復興基金に交付する。
 委員会は国と県、専門機関の関係者で構成する。環境回復部会、農林水産再生研究部会を設け、それぞれ県環境創造センター、県農林水産再生研究センターについて協議する。委員会と部会を月一回開き、7月までに基本構想の内容をまとめ、県に提言する。県は24年度中に設計に着手、早ければ26年度の開設を目指す。
 初会合では会長に田中知日本原子力学会長、副会長に蔦谷栄一農林中金総合研究所特別理事を選んだ。環境回復部会長に渡辺明福島大理事・副学長、農林水産再生研究部会長に蔦谷氏を選出した。

【環境創造戦略拠点の中核施設】
▼県農林水産再生研究センター(仮称)
・汚染された県土と海域を浄化し、農林水産業の復興を目指す。農地や森林の除染技術の研究・開発、農林水産物の放射性物質対策、実証試験などに取り組む。
▼県環境創造センター(仮称)
・放射能に汚染された生活環境を回復し、安心して暮らせる地域を創造する。環境放射線モニタリングの強化、除染技術の研究・開発、除染や放射線に関する情報発信に取り組む。
※両センターを核に国内外から研究・開発機関を集積し、研究拠点として整備する。(福島民報)
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福島第2、震災後初公開 1、2、4号機の復旧作業続く
 東京電力は8日、東日本大震災により停止中の福島第2原発(福島県富岡、楢葉町)を、震災後初めて公開した。同日の県の立ち入り調査に合わせて行った。1~4号機のうち3号機を除く3基が津波で原子炉冷却機能を一時失い、現在も復旧作業が続いている。 県の古市正二生活環境部次長らが、原子炉建屋への浸水抑止を目的に震災後に設けられた高さ4メートルの仮設堤防や、高温の原子炉冷却水を冷ます設備を視察した。
 津波は海抜15メートルの高さで、海抜12メートルの原子炉建屋とタービン建屋に押し寄せた。建屋は鉄筋コンクリートで大きな被害はなく、被災設備も大半が撤去済みだったが、熱交換器建屋にはたわんだシャッターが残り、津波の威力をうかがわせた。
 震災当時は4基とも運転中で、津波を受けて自動停止。震災4日後の昨年3月15日に冷温停止し、放射能漏れはなかった。ただ、海水ポンプが波にのまれて1、2、4号機の冷却機能が一時喪失し、原子炉格納容器の底部が高温状態になった。 古市次長は視察後、「津波や電源喪失への備えはなされている」と語った。原発の増田尚宏所長は「冷却機能の喪失で心配を掛けた。次の津波が来ても確実に冷温停止できるよう務める」と述べた。
 東電は1月、同原発の復旧計画を国に提出した。県は福島第1原発(双葉、大熊町)の1~6号機を含む県内10基全ての廃炉を求めている。(河北新報)

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規制先から報酬 保安院関連の12委員
 経済産業省原子力安全・保安院は9日、保安院の審議会などの委員の中に、規制を受ける企業や組織からお金を受け取って活動し、公正性を疑われる可能性がある委員が12人いたと発表した。保安院は「活動内容と、審議する議題には関連が無いことを確認したので問題ない」としている。
 こうした例は「利益相反」と呼ばれる。現在、原子力安全に関わる審議会などに委員256人がいるが、過去3年間に原子力関連企業などの依頼で12人が無報酬で、12人が報酬を受けて講演や研究をした、と就任前に自己申告した。
 保安院は2009年、「中立性を確保するため」、自己申告制度をつくったが、申告をもとに就任を断った例はない。「問題ない」と判断した委員の詳しい情報も公表していない。(朝日)

【注目記事】
琵琶湖底で異変! 京都、福井の原発銀座を大地震が襲う?
http://d.hatena.ne.jp/byebyegenpatsukyoto/20120209/1328759186
琵琶湖の湖底で不気味な現象が発生している。7日の現代ビジネスが報じた。滋賀県琵琶湖環境科学研究センターによると、北部の湖底で昨年末から気泡や温水の噴出がかつてない規模で活発化しているという。
■気泡、熱水の噴出の原因は地殻変動
 この現象を観察したのは、同センターが湖内の調査に使用している探査ロボット「淡探」。湖底から泥を噴き上げる現象が、北部湖底の広範囲で見られている。20年以上にわたって琵琶湖を観察してきた研究員も、始めて見る現象と語る。昨年来の地殻変動により、湖底の断層に小さな亀裂が入り、湖水がマグマに触れることで沸騰しているのでは、との見方もある。
■大地震で北上してきた琵琶湖
 日本列島には、新潟から神戸まで伸びる線上のひずみがある。これまで何度も大きな地震を発生させており、阪神・淡路大震災や新潟県中越地震も、この線上を震源とする。琵琶湖はもともと三重県伊賀上野近辺にあった。大地震のたびに崩壊した湖岸を飲み込んで北上。現在の位置にたどり着いた。
 最近のものでは、1662年(寛文2年)、京都、滋賀県、福井県南西部に甚大な被害をもたらした寛文地震が知られる。この地震により滋賀県で580人、京都で200人あまりが死亡。京都では御所の壁や二条城の石垣が被害を受け、五条大橋が落橋した。
■原発銀座にも大被害
 寛文地震では、現在14基の原子力発電所が並ぶ福井県南西部も大きな被害を受けた。美浜町の海岸が7kmにわたって約3mも隆起したことがわかっている。この一帯には、プルトニウムを燃料とする高速増殖炉「もんじゅ」などもあり、福島第1原発のような事故が発生すれば、さらに激甚な放射能被害が生じる可能性が高い。京都では、昨年1月から劇的に地震が減少した、という報告もある。
 大地震発生の前には、スロースリップ現象が発生することが多い。これにより一時的に小さな引っかかりが解消されるため、小規模の地震は激減する。残念ながら、地震について警戒すべきは東日本、東南海などだけではない。日本中が地震とそれによる原発被害について、備えを持つべき、と言えるようだ。

【週刊現代】
これは何の予兆なのか 琵琶湖・富士山・桜島に不気味な異変が起きている

米、34年ぶり原発建設を認可=スリーマイル島事故後初
【ワシントン時事】 米原子力規制委員会(NRC)は9日、東芝子会社が開発した原子炉を採用した米南部ジョージア州の原子炉建設計画を認可した。建設認可は1978年以来、約34年ぶり。79年のスリーマイル島原発事故以降、凍結してきた原発の新規建設の再開に踏み切った形だ。原発輸出の拡大を目指す日本勢にとり、大きな弾みとなる。
 一方、東京電力福島第1原発事故を受けて、世界的に原発見直し機運が高まる中、エネルギー自給の強化を重視した米国の今回の選択は、脱原発の議論に一石を投じそうだ。
 今回、建設が認可されたのは米電力大手サザンによるジョージア州での原子炉新設計画。東芝子会社の米ウェスチングハウス(WH)が開発した新型の加圧水型原子炉(PWR)「AP1000」2基が採用されており、NRCは同原子炉の設計については既に昨年末に認可していた。NRCは9日、運転も併せて認可しており、2016年にも稼働開始の見通し。