2015年6月29日月曜日

言論の弾圧を許すな!怒りの緊急集会

言論の弾圧を許すな!怒りの緊急集会
~自民党若手議員らの言論弾圧発言に関する緊急院内集会

日 時: 6月30日(火)18時~19時半
場 所: 参議院議員会館 講堂
発 言: 永田浩三さん(武蔵大学教授)
      新崎盛吾さん(新聞労連委員長)
      樋口聡さん(出版労連中央執行委員)
             岩崎貞明さん(民放労連書記次長)

報 告:島洋子さん(琉球新報東京支社報道部長)
     宮城栄作さん(沖縄タイムス東京支社報道部長) ほか

呼びかけ人:近藤昭一(民主)、赤嶺政賢(共産)、小池晃(共産)、福島みずほ(社民)、玉城デニー(生活)、山田太郎(元気)、糸数慶子(無所属)ほか


・・・
・自民・大西氏が再び報道批判 「誤った報道に広告自粛」
 自民党の大西英男衆院議員(東京16区)は30日、「誤った報道をするマスコミに対して広告は自粛すべきだと個人的に思う」などと国会内で記者団に述べ、安全保障関連法案に批判的なマスコミ報道へ再び圧力をかけた。

 党内若手議員らの勉強会で25日に同様の発言をし、党執行部から厳重注意処分を受けたものの「問題があったとは思えない」との認識を示した。
 野党側は強く反発。与党内でも批判の声が出ている。
 大西氏は、安保法案が徴兵制につながる恐れを指摘する報道に関し「徴兵制は全く関係ない。そう報道している一部マスコミがある。懲らしめないといけない」と強調した。(共同)

・地方・ブロック紙反発 緊急声明、社説速報も 自民報道圧力
 自民党若手議員による勉強会での沖縄2紙を「つぶす」発言や報道機関に対する規制と受け止められる意見があった問題で、27日付から28日付の地方紙やブロック紙31紙中18紙(琉球新報調べ)が社説でこれを批判した。緊急声明や社説を速報で報じる新聞社もあり、言論の自由の圧力に反発する新聞社の動きが広がっている。

 山形新聞は28日付1面で「言論封殺の暴挙許すな」との見出しで、寒河江(さがえ)浩二主筆・社長名の緊急声明を掲載した。
 緊急声明では圧力をかけ言論を封じる動きを「誠に遺憾であり、残念なこと」とし、沖縄2紙だけの問題ではなく「言論の自由、報道の自由、そして新聞の独立という民主主義の根幹にかかわる問題」と指摘し「(山形)県民にその是非を問いたい」と訴えた。山形新聞社によると、「緊急声明」の掲載は、少なくても1989年(平成元年)以降はないという。
 琉球新報社の取材に対し、山形新聞社常務取締役の深山洋編集局長は「今後も言論の自由や報道の自由が脅かされるような事態があれば、今回同様に対応していきたい」と文書で答えた。

 神奈川新聞社は26日午後5時半すぎ、27日付朝刊の社説を「速報社説」としてネットで公開した。同社によると、異例な対応。「速報社説」では百田氏発言を「沖縄を捨て石にした差別意識がなお息づくのをみることができる。自らはこらしめ、つぶす側に立っているというおごりが生んだ発言」などと批判。執筆した石橋学報道部次長兼論説委員は、速報の理由を「普通ではないことが起こっているということを示すため」と説明し「報道に携わる機関として抗議の声を上げなければならない」と話した。

 京都新聞や山陽新聞は沖縄2紙の編集局長のコメントを社説に盛り込んだ。
 京都新聞は2紙が名護市辺野古の新基地建設などに批判的な報道をしていることに「政府・与党は苦々しく思っているのだろう」と指摘。その上で「だが、両紙の主張は県知事選や衆院選などで示された民意に沿っている。そんな地元の声と真剣に向き合おうとせず、政権に批判的な世論を生んだ責任を報道機関に転嫁しようとする考えは筋違いだ」とした。

 茨城新聞や山陰中央新報など複数紙も沖縄2紙は選挙で示された民意を踏まえて報道していると訴えた。
 南日本新聞など複数の新聞社からは、若手議員から言論の自由を軽視するような発言があったのは「自民1強」のおごりの体質が根底にあると指摘した。
 信濃毎日新聞では「民意より自身の信条や国家観を重視する首相の政治姿勢がこの状況を招いてはいないか」と不信感をあらわにした。【琉球新報電子版

・「沖縄の歴史に無理解」 宜野湾市議会が百田氏発言に抗議決議
【宜野湾】 宜野湾市議会(大城政利議長)は29日午後の6月定例会最終本会議で、自民党若手議員の勉強会で作家の百田尚樹氏が「普天間基地は田んぼの中にあり、周りには何もなかった」などと述べたことに対する抗議決議を全会一致で可決した。

 決議は百田氏の発言について沖縄の歴史への無理解に起因するものと指摘。
 「軍用地主が大金持ち」との発言に対して「県内外の人々に誤解を与えかねない。先祖伝来の土地を強制的に接収された地主の尊厳を傷つける発言であり、容認できない」とし、発言の撤回と謝罪を強く求めている。【琉球新報電子版】

2015年6月27日土曜日

百田発言と沖縄差別 ~発言は「飲み屋でしゃべっているようなもの」?

7/11

百田氏再び持論 「沖縄の偏向メディア支配許せない」
 自民党の勉強会で「沖縄2紙をつぶさないといけない」などと発言した作家の百田尚樹氏が、雑誌の取材に応じ、あらためて米軍普天間飛行場の成り立ちや地権者に対する持論を説明した上で「沖縄の偏向メディアによる支配が許せない」などと述べた。9日付のインターネットのニュースサイト「日刊SPA!」に掲載されている。

 沖縄2紙について
 「つぶれてほしいと思っているのは事実。
 そもそも2紙は極めて偏向した『アジビラ』のような記事ばかり掲載し、両論併記の原則をあまりにないがしろにしている」と批判。
 「反基地、反安保という自らの政治的メッセージばかりを沖縄の人に押し付け、中国べったりの左翼機関紙」などと主張している。

 また、米軍普天間飛行場の地権者は「年収何千万円で東京の超高級マンションに住んでいる人がゴロゴロいるというのが現実」。
 辺野古の新基地建設については「辺野古以外の土地ではさんざん埋め立て工事をやっているのに、ジュゴンがいなくなるという主張はこじつけのように感じる」などと持論を展開している。(沖縄タイムス)

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百田発言と沖縄差別 ~発言は「飲み屋でしゃべっているようなもの」?

百田尚樹氏: 発言は「飲み屋でしゃべっているようなもの」(毎日)
・「報道陣が出た後の公開されていない内輪の席での会話を報道された。テレビやラジオの発言なら言い訳は通用しないが、飲み屋でしゃべっているようなもの。飲み屋では何でも言う。『あいつ殺したろうか』って、これ殺人未遂(になるのか)」
・「沖縄の新聞は大嫌い。これは本音」
・「沖縄の話は冗談で軽口」
・「ニュアンスを考慮せず大騒ぎするのは卑劣」
・「野党が僕の発言をうまく利用している。汚い」
・「本当につぶれてほしいと思っているのは、朝日新聞と毎日新聞と東京新聞」「嫌いだから」

百田氏発言、自民認める 首相「勝手におわびできない」
【東京】 作家の百田尚樹氏が安倍晋三首相に近い自民党若手国会議員の会合で「沖縄の2紙はつぶさないといけない」などと述べた問題で、衆院平和安全法制特別委員会の浜田靖一委員長(自民)は26日の同委員会で「発言はあった」と述べ、百田氏や議員の一連の発言を認めた。
 安倍首相は同委員会で「発言した方に成り代わって勝手におわびすることはできない」と述べ、謝罪はなかった。

 一方、発言は同日の安全保障法案を審議する衆院特別委員会に波及、野党は「自民党のおごりの結果だ」(岡田克也民主党代表)と抗議を拡大させている。
 百田氏は25日の会合で
(1)住民が商売目的で普天間飛行場の周囲に住み始めた
(2)沖縄2紙はつぶさないといけない
(3)女性への暴行は米兵よりも沖縄(県民)の方が多い-などと発言した。

 26日の委員会前の理事会で民主、維新、共産は「マスコミへの圧力だ」などと抗議。与党筆頭理事の江渡聡徳前防衛相(自民)は「申し訳ない。担当議員に厳重注意する」と謝った。
 委員会で寺田学氏(民主)が「沖縄への侮辱だ」と批判し、安倍首相へ発言内容の確認を求めたが、首相は「私が政府として示す立場にない。党の正式会合ではない」と否定。謝罪についても「事実なら大変遺憾だが、言論の自由は民主主義の根幹で当然尊重されるべきだ」としただけで明確な謝罪はなかった。

 辻元清美氏(民主)が金銭目当てで普天間飛行場の周囲に住民が住み始めたという百田発言を首相にただしたが「民間人の発言を間違っているという立場にない」と述べた。
 会合に出席した加藤勝信官房副長官は委員会で「ミリオンセラーを多く出している方の話を伺いたかった。ご意見は拝聴に値すると思った」と述べ、発言内容を一定評価する姿勢を示した。

 出席した井上貴博衆院議員(福岡1区)は「私の発言が誤解を招いたとすれば申し訳なく思っている」と陳謝するコメントを出した。出席者によると、井上氏は、別の議員が「マスコミを懲らしめるには広告料収入をなくせばいい」と言及したのを受け、同調する発言をしていた。
 百田氏は自身が「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」などと述べたことについて、沖縄タイムスの電話取材に「オフレコに近い発言で冗談として言った」と述べた。
 勉強会は党青年局長の木原稔衆院議員が主催し、憲法改正を目指す「文化芸術懇話会」。若手議員約40人が参加した。(沖縄タイムス)


「百田氏発言は憲法違反」 沖縄選出議員ら抗議
 安倍晋三首相に近い自民党若手議員の勉強会で、沖縄の有力二紙をはじめとする報道機関に圧力をかけるような発言が出た問題をめぐり、沖縄選出の野党国会議員ら五人は二十七日、勉強会の講師を務めた作家の百田(ひゃくた)尚樹氏に「憲法二一条の報道・表現の自由に反し、断じて看過できない」と抗議する声明を発表した。

 社民党の照屋寛徳(てるやかんとく)衆院議員は記者会見で「表現、報道の自由は民主社会の根幹にかかわる。憲法の破壊につながる暴言だ」と批判。百田氏の小説「永遠の0」を引用して「百田氏の戦後史に関する知識は、永遠のゼロだ」と述べた。

 声明はマスメディアが権力に批判的なスタンスであるのは健全とし、二紙が基地問題を大きく扱うのは「沖縄が国策の犠牲を強いられ続け、問題が解消していないからだ」と強調。県民世論の代弁者として政府を追及しているだけだと指摘した。声明は百田氏と、勉強会に参加した全国会議員に送付する。

 声明を出したのは、ほかに赤嶺政賢(あかみねせいけん)(共産)、玉城(たまき)デニー(生活)、仲里利信(なかさととしのぶ)(無所属)の各衆院議員と、糸数(いとかず)慶子参院議員(同)。いずれも昨年十一月の知事選で翁長雄志(おながたけし)知事を支持した。自民党の国会議員には呼び掛けなかった。

◆抗議声明のポイント

▼民主主義社会では、マスメディアが権力に対して批判的なスタンスであるのは健全。報道機関を「つぶす」と述べるのは報道・表現の自由に反し、断じて看過できない。
▼地元二紙が基地問題を大きく扱うのは戦後七十年、沖縄が国策の犠牲を強いられ続け、問題が解消していないからだ。
▼百田氏の数々の発言は著しい事実誤認に基づき、沖縄に対する不見識の甚だしさを物語っている。
▼「暴言」「妄言」と厳しく指弾せざるを得ず、発言の撤回と二紙への速やかな謝罪の意思を示すよう強く求める。(東京新聞)


百田氏発言をめぐる沖縄2新聞社の共同抗議声明

 百田尚樹氏の「沖縄の2つの新聞はつぶさないといけない」という発言は、政権の意に沿わない報道は許さないという“言論弾圧”の発想そのものであり、民主主義の根幹である表現の自由、報道の自由を否定する暴論にほかならない。 
 百田氏の発言は自由だが、政権与党である自民党の国会議員が党本部で開いた会合の席上であり、むしろ出席した議員側が沖縄の地元紙への批判を展開し、百田氏の発言を引き出している。その経緯も含め、看過できるものではない。

 さらに「(米軍普天間飛行場は)もともと田んぼの中にあった。基地の周りに行けば商売になるということで人が住みだした」とも述べた。戦前の宜野湾村役場は現在の滑走路近くにあり、琉球王国以来、地域の中心地だった。沖縄の基地問題をめぐる最たる誤解が自民党内で振りまかれたことは重大だ。その訂正も求めたい。

 戦後、沖縄の新聞は戦争に加担した新聞人の反省から出発した。戦争につながるような報道は二度としないという考えが、報道姿勢のベースにある。
 政府に批判的な報道は、権力監視の役割を担うメディアにとって当然であり、批判的な報道ができる社会こそが健全だと考える。にもかかわらず、批判的だからつぶすべきだ―という短絡的な発想は極めて危険であり、沖縄の2つの新聞に限らず、いずれ全国のマスコミに向けられる恐れのある危険きわまりないものだと思う。沖縄タイムス・琉球新報は、今後も言論の自由、表現の自由を弾圧するかのような動きには断固として反対する。

2015年6月26日

沖縄タイムス編集局長・武富和彦、
琉球新報編集局長・潮平芳和

⇒「百田氏発言「普天間飛行場、元は田んぼ」「地主年収、何千万円」を検証する」(沖縄タイムス)


・「マスコミ懲らしめるには…」文化芸術懇話会の主な意見
 25日に開かれた自民党文化芸術懇話会で出た主な意見は次の通り。

●大西英男衆院議員(東京16区、当選2回)
 「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番。政治家には言えないことで、安倍晋三首相も言えないことだが、不買運動じゃないが、日本を過つ企業に広告料を支払うなんてとんでもないと、経団連などに働きかけしてほしい」

●井上貴博衆院議員(福岡1区、当選2回)
 「福岡の青年会議所理事長の時、マスコミをたたいたことがある。日本全体でやらなきゃいけないことだが、スポンサーにならないことが一番(マスコミは)こたえることが分かった」

●長尾敬衆院議員(比例近畿ブロック、当選2回)
 「沖縄の特殊なメディア構造をつくったのは戦後保守の堕落だ。先生なら沖縄のゆがんだ世論を正しい方向に持っていくために、どのようなアクションを起こすか。左翼勢力に完全に乗っ取られている」

●百田尚樹氏
 「本当に沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん。沖縄県人がどう目を覚ますか。あってはいけないことだが、沖縄のどっかの島でも中国にとられてしまえば目を覚ますはずだ」
 「もともと普天間基地は田んぼの中にあった。周りに何もない。基地の周りが商売になるということで、みんな住みだし、今や街の真ん中に基地がある。騒音がうるさいのは分かるが、そこを選んで住んだのは誰やと言いたくなる。基地の地主たちは大金持ちなんですよ。彼らはもし基地が出て行ったりしたら、えらいことになる。出て行きましょうかと言うと『出て行くな、置いとけ』。何がしたいのか」

 「沖縄の米兵が犯したレイプ犯罪よりも、沖縄県全体で沖縄人自身が起こしたレイプ犯罪の方が、はるかに率が高い」
 「政治家というのは、理念、信念、大事ですが、言葉が大事だ。戦争と愛については何をしても許されるという言葉があるが、政治家もある程度『負』の部分はネグったらいい。いかに心に届くか。その目的のためには多少……もちろんウソはダメですが」(朝日新聞デジタル)

・・・
・辺野古沖、3カ所でボーリング調査 市民ら80人抗議
 【辺野古問題取材班】 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古での新基地建設問題で、27日午前、前日に移動したスパット台船1基で掘削作業が確認された。
 午前11時現在、台船2基と大型クレーン船1基の計3カ所で海底掘削(ボーリング)調査を行っている。移設に反対する市民らは海上と陸上で抗議の声を上げた。
 海上で抗議する市民は船1隻をだし、海上作業の中止を訴えた。

 名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前の座り込みテントにはこの日午前5時すぎから、市民が集まり、海上工事の関係車両の出入りを監視した。参加している市民によると午前7時ごろ、工事車両25台がシュワブ内に入った。
 午前11時現在、県内各地から来た約80人が座り込んでいる。
 うるま市具志川九条の会の仲宗根勇共同代表(74)は「安全保障関連法案は違憲クーデターだ。今は歴史の転換点にいるという自覚を持って、沖縄から日本のあり方を問おう」と訴えた。【琉球新報電子版

・辺野古サンゴ破壊調査 防衛局、回答先延ばし
 名護市辺野古の新基地建設作業に伴うサンゴ破壊の実態を把握するため、県が米軍キャンプ・シュワブ沖の臨時制限区域での調査に向け、2月に同様の調査を実施した沖縄防衛局に当時の申請資料の提供を求めていた件で、防衛局は回答期限の25日に発送した文書で「準備ができ次第回答する」と答えた。県幹部は「重要な部分の回答がなかったのは残念だ」と不満を示し、早期回答を求めた。

 県は防衛局が建設作業に伴い海中に投入したコンクリートブロックが、県の岩礁破砕許可区域外でサンゴ礁を破壊した可能性が高いとして、米軍に立ち入り調査の許可を求めている。
 一般的に立ち入り調査申請手続きは2週間程度で処理される。だが県は申請から4カ月以上米軍の許可が出ていない理由を把握するため、2月に同様の調査が認められた防衛局と県の申請内容を比較する方針。【琉球新報電子版

・辺野古移設へ法廷闘争も=防衛省、沖縄に対抗策
 「防衛省が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を着実に進めるため、これを阻止しようとする沖縄県との法廷闘争も視野に入れた対抗策の検討に入った。同省幹部が27日、明らかにした。移設のための県の埋め立て承認を翁長雄志知事が取り消す事態を想定している。・・・・・・。
 
 こうした事態を見据え、防衛省は法的措置も含めた対抗策を検討するため、省内に西正典事務次官をトップとする約30人体制の移設推進グループを新設した。複数の部局に分散する担当者を一元化し、作業を迅速に進めたい考えだ。
 埋め立て工事について、中谷元防衛相は今夏にも着手する意向を繰り返し表明している。政府関係者は「移設を進めるために裁判も含むあらゆる事態に対応できる検討を行う」と説明する一方、「丸く収めるよう知恵も出さなくてはならない」との本音も漏らした。」(時事

2015年6月26日金曜日

法律家は安保法制を許さない 6・29院内集会

改憲問題対策法律家6団体連絡会主催
法律家は安保法制を許さない 6・29院内集会


 6月4日の衆議院憲法審査会では、与党側推薦を含む参考人3名全員が、「安保法制は違憲」と断言しました。200名を超す憲法研究者の法案の即時廃案を求める声明、ノーベル賞受賞者益川敏英京都大学名誉教授らが呼びかけ人とする5000名以上の研究者・学識経験者の法案反対の声明が発表され、高知市で15日に行われた衆議院憲法審査会の地方公聴会では6人中5人が違憲・反対を述べ、6月14日の国会周辺は「9条壊すな!」「戦争させない」のカードを持った25000人の人で埋まりました。
 「安保法制は憲法違反であり、廃案に!」という声が日増しに高まり、全国へと広がっています。

 一方、政府与党側は、ここにきて再び砂川最高裁判決と1972年の政府見解を持ち出して法案の合憲性を説明しようとしていますが、今やその矛盾は明らかといえます。
 憲法9条の平和主義を国民の多数はこれまで支持しており、現時点の世論調査でも集団的自衛権の行使容認を含む戦争法案に反対する意見が多数を占めています。

 圧倒的多数の憲法研究者が「違憲」と断じ、多数の国民が反対する「戦争法案」を、安倍政権が、議会内多数に任せて強行採決により成立させることは、立憲主義・民主主義の破壊行為ともいえる暴挙であり、なんとしても阻止しなくてはなりません。

 法律専門家、市民、国会議員らは、それぞれこの「戦争法案」の違憲性を明らかにするために多面的な活動を行っています。それらの情報を交換し、政府の主張する合憲性の根拠を徹底的に批判して、戦争法案の違憲性が疑いの余地のないものであることを明らかにするために、下記のとおり院内集会を開催いたします。多数のご参加をお待ちしております。

日時:6月29日(月)午後6時30分~午後8時
場所:参議院議員会館一階 101

プログラム(予定)
法律家6団体連絡会からの報告
・憲法研究者の声明の報告・研究者・研究団体共同アピールの報告
・安全保障関連法案に反対する学者の会からの連帯挨拶
・日弁連からの連帯挨拶
・国会議員の報告・市民からの発言など
 入場は無料です。参議院議員会館入り口で6時より入館証を配布します。
 
主催; 改憲問題対策法律家6団体連絡会
   社会文化法律センター 
   自由法曹団 
   青年法律家協会弁護士学者合同部会     
   日本国際法律家協会 
   日本反核法律家協会 
   日本民主法律家協会
お問い合わせ先;
 日本民主法律家協会 
 電話03-5367-5430 FAX 03-5367-5431

2015年6月23日火曜日

沖縄慰霊の日 2015

沖縄慰霊の日 2015

沖縄慰霊の日 翁長雄志知事が平和宣言 辺野古中止求める
 戦後70年を迎えた「慰霊の日」の23日、沖縄県内は20万人超の戦没者を追悼する鎮魂の祈りに包まれた。糸満市摩文仁の平和祈念公園内の「平和の礎(いしじ)」や、糸満市米須の「魂魄(こんぱく)の塔」には、早朝から多くの戦争体験者や遺族が訪れた。激しい戦場の記憶や亡き家族の思い出を呼び覚まして目を潤ます高齢者ら。子や孫らは花束を供え、手を合わせた。

 平和祈念公園では午前11時50分から沖縄全戦没者追悼式(主催・県、県議会)が執り行われた。安倍晋三首相や衆参両院議長、外務・防衛・厚労・沖縄担当の4閣僚が参列。キャロライン・ケネディ駐日米大使も昨年に続いて出席した。正午の時報に合わせて戦没者に黙とうをささげた。

 不戦を誓った戦後70年の日本の歩みを覆すように国会では安全保障関連法案が審議され、戦争につながると危機感を抱く県民は少なくない。平和国家が岐路に立たされる政治状況の中、住民を巻き込んだ地上戦である沖縄戦の実相を風化させずに継承したいとする体験者の思いは切実だ。

 一方で、今なお県内には米軍専用施設の73・8%が集中し、過重な基地負担は県民生活や振興開発に影響を及ぼしている。
 米軍普天間飛行場の移設問題では、知事選など昨年の選挙で相次いで示された民意を無視する形で、政府は名護市辺野古移設を強行する姿勢を崩していない。翁長雄志知事は就任後初の平和宣言で、移設作業の中止を決断するよう政府に求めた
 沖縄戦では住民、日米軍人ら20万人超が亡くなった。「平和の礎」は今年新たに87人(県内33人、県外54人)が加わり、刻銘総数は24万1336人となった。(沖縄タイムス

命の足跡をたどる「沖縄戦デジタルアーカイブ

戦後70年 沖縄全戦没者追悼式(録画) (琉球新報)


・・・
翁長知事の平和宣言(全文)】(琉球新報)

 70年目の6月23日を迎えました。
 私たちの郷土沖縄では、かつて、史上稀(まれ)に見る熾烈(しれつ)な地上戦が行われました。20万人余りの尊い命が犠牲となり、家族や友人など愛する人々を失った悲しみを、私たちは永遠に忘れることができません。
 それは、私たち沖縄県民が、その目や耳、肌に戦(いくさ)のもたらす悲惨さを鮮明に記憶しているからであり、戦争の犠牲になられた方々の安らかであることを心から願い、恒久平和を切望しているからです。

 戦後、私たちは、この思いを忘れることなく、復興と発展の道を力強く歩んでまいりました。
 しかしながら、国土面積の0・6パーセントにすぎない本県に、日米安全保障体制を担う米軍専用施設の73・8パーセントが集中し、依然として過重な基地負担が県民生活や本県の振興開発に様々な影響を与え続けています。米軍再編に基づく普天間飛行場の辺野古への移設をはじめ、嘉手納飛行場より南の米軍基地の整理縮小がなされても、専用施設面積の全国に占める割合はわずか0・7パーセントしか縮小されず、返還時期も含め、基地負担の軽減とはほど遠いものであります。

 沖縄の米軍基地問題は、我が国の安全保障の問題であり、国民全体で負担すべき重要な課題であります。
 特に、普天間飛行場の辺野古移設については、昨年の選挙で反対の民意が示されており、辺野古に新基地を建設することは困難であります。
 そもそも、私たち県民の思いとは全く別に、強制接収された世界一危険といわれる普天間飛行場の固定化は許されず、「その危険性除去のため辺野古に移設する」、「嫌なら沖縄が代替案を出しなさい」との考えは、到底県民には許容できるものではありません。
 国民の自由、平等、人権、民主主義が等しく保障されずして、平和の礎(いしずえ)を築くことはできないのです。

 政府においては、固定観念に縛られず、普天間基地を辺野古へ移設する作業の中止を決断され、沖縄の基地負担を軽減する政策を再度見直されることを強く求めます。
 一方、私たちを取り巻く世界情勢は、地域紛争やテロ、差別や貧困がもととなり、多くの人が命を落としたり、人間としての尊厳が蹂躙(じゅうりん)されるなど悲劇が今なお繰り返されています。
 このような現実にしっかりと向き合い、平和を脅かす様々な問題を解決するには、一人一人が積極的に平和を求める強い意志を持つことが重要であります。

 戦後70年を迎え、アジアの国々をつなぐ架け橋として活躍した先人達の「万国津梁」の精神を胸に刻み、これからも私たちは、アジア・太平洋地域の発展と、平和の実現に向けて努力してまいります。
 未来を担う子や孫のために、誇りある豊かさを創りあげ、時を超えて、いつまでも子ども達の笑顔が絶えない豊かな沖縄を目指します。
 慰霊の日に当たり、戦没者のみ霊(たま)に心から哀悼の誠を捧(ささ)げるとともに、沖縄が恒久平和の発信地として輝かしい未来の構築に向けて、全力で取り組んでいく決意をここに宣言します。

 2015年6月23日
 沖縄県知事 翁長雄志

「戦争法案」を葬ろう 6・24集会 ~安保法制を廃案にするために、さらに声を、行動を

立憲フォーラム・戦争をさせない1000人委員会共催
「戦争法案」を葬ろう 6・24集会
~安保法制を廃案にするために、さらに声を、行動を


半田滋(『東京』新聞論説・編集委員)、小澤隆一(憲法学者)など

政府・与党は何がなんでも今国会で「戦争法案」を可決・成立させようと昨22日、これまでになかった戦後最長の95日もの延長を決めました。9月27日まで「戦争法案」を巡る攻防が続くことになります。

しかし、「集団的自衛権は憲法違反」という声は国会内でもいよいよ高まっています。
昨日の衆議院安保特別委員会で、二人の元内閣法制局長官から意見を聞きました。
宮崎礼壹元内閣法制局長官(2006~2010)は「確立した憲法解釈を政府自身が覆すのは、法的安定性を自ら破壊するもの」と強く批判、阪田雅裕元内閣法制局長官(2004~2006)も、安倍内閣が海外派兵の対象としてあげているホルムズ海峡の機雷除去は「限定的でも何でもない」と指摘、「歯止めをなくして、日本が戦争をするかどうかを政府の裁量や判断に委ねていいと考えている国民は誰もいない」としました。

事実、国民のこの法案に対する理解と批判は高まっています。
20日と21日に行った『朝日』の世論調査では、先に「憲法違反」とした三人の憲法学者の主張を支持するは50%、「憲法に違反していない」とする安倍政権の主張を支持するは17%にとどまり、「戦争法案」反対は53%にのぼります。
そして、内閣支持率は1ヶ月前から6%ダウンして39%に、不支持率は5%アップして37%と支持・不支持が拮抗する事態となっています。
「戦争法案」を葬るために、さらに声を、行動を。24日の集会と国会包囲行動にご参加ください。

日時:6月24日(水)午後5時~
場所:星陵会館ホール(議員会館うら)
入場は無料。お問い合わせは江崎孝参院事務所(03-6550-0511、参‐511)
午後6時30分からは衆議院第二議員会館前で抗議行動を行います
次回は7月2日(木)午後5時~ 参議院議員会館1階 講堂

2015年6月18日木曜日

6.20日韓つながり直しキャンペーン2015 ~日韓条約50年  過去清算でつながろう!

 6.20日韓つながり直しキャンペーン2015
日韓条約50年  過去清算でつながろう!

 日時: 2015年6月20日(土)10:30~20:30 *開場10:00
 会場: 在日本韓国YMCA スペースY+国際会議場
 会場地図: http://www.ymcajapan.org/ayc/jp/map1.htm
 参加費: 集会1000円、コンサート2000円、通しで2500円
 詳細は⇒ http://nikkan2015.net/

1965年、日韓国交正常化から50年。50年前、アジアは冷戦下にありました。
朝鮮半島は休戦状態に入って12 年、ベトナムは戦争のさなかにありました。
米国はソ連・中国に対抗し、アジアにおいて反共体制を固めるために躍起となっていました。
そんな中で、日韓基本条約・請求権協定等は結ばれました。
米国、日本、韓国のそれぞれの事情 ・思惑から、「安保」と「経済」が優先された条約となりました。植民地支配の被害者の要求は封印されました。日本は植民地主義清算の機会を先送りしました。

 しかし今、冷戦は終わり、韓国は民主化し、被害者は声をあげはじめました。
日本も植民地主義清算の課題に向き合う時です。いつまでも過去をごまかすのは不誠実です。「過去の総括が和解の前提」(メルケル首相)なのです。
過去清算でつながろう!市民主導で日韓・日朝、東アジアの未来を切り開いていきましょう。
日韓つながり直しキャンペーン2015、6月20日の集会・コンサートにご参加をお願いいたします。

 プログラム━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆第1部:集会◆◆◆
 10:30
 ●開会あいさつ
 ●植民地被害者の証言:映像上映『私を記憶せよ』(韓国実行委員会が作成中、35分予定)

 ●特別報告
 ①朝鮮学校無償化排除に反対する
 「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会
 ②朝鮮人強制連行の記憶は消せない
 群馬・「記憶 反省 そして友好」の追悼碑を守る会
 11:45-12:45 昼食休憩:
*昼食は各自ご用意ください。

 12:45
 ●日韓闘争の証言:映像上映『1965年―あの時代、あの闘い…』 (日本実行委員会が作成中、35分予定)
 13:20
 ●シンポジウム: 検証! 日韓条約・請求権協定―「1965年体制」はもう終わりだ!
 パネリスト:
 太田修(同志社大学教授)
 金昌禄(韓国・慶北大学教授)
 阿部浩己(神奈川大学教授)
 五味洋治(東京新聞編集委員)
 金丞垠(民族問題研究所研究員)
 進行:庵逧由香(立命館大学教授)

 16:00
 ●日韓市民共同宣言+ユース・フォーラム報告
 ●閉会あいさつ
 17:00
 過去清算でつながろうデモ、在日本韓国YMCAからスタート

 ◆◆第2部: コンサート◆◆◆
 開演18:30 *開場18:00
 朴保(PAK POE)× SONGI(周誠紀)

 朴保★故郷・富士、韓国人の父、日本人の母、二つのルーツを持つ。
1979年「広瀬友剛」の名でソロ・シンガーとしてメジャーデビューしたが、間もなく朴保と改名、「朴保&切狂言」結成。「原爆の図」丸木美術館でコンサートを開催。

 1983年渡米。サンフランシスコでバンド「OgieYocha」/「Psychedelic Samurai and I」を率いて活動。1993年帰国後「東京ビビンパクラブ」「波人(パド)」「朴保バンド」結成、北朝鮮・韓国及び世界各地でライブを行う。福島原発事故による子ども救済の為にオーストラリアでアルバムを制作し寄付活動を展開。
 2013年ソロアルバム「IMAKOSO」発表。毎年行われるアイヌモシリ一万年祭(北海道)、ワンコリアフェスティバル(大阪)などのピースイベントに参加、8月の広島にて被爆追悼ライブを慣行、沖縄基地反対運動など、現在も海外を含めて精力的に活動中。

 SONGI★東京出身の、在日3 世。2004年東京朝鮮高校を卒業、民族楽器部で朝鮮半島伝統楽器の縦笛タンソと出会う。
 現在、日本で数人のタンソ奏者のひとり。その奏でるタンソの音色は、何処か懐かしさと新しい風を感じる。在日の枠を超え、日本、韓国、朝鮮、中国に平和の橋を架けるため、様々な場所で活躍中。
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

★資金が不足しています!!! 賛同およびカンパをよろしくお願いします!!
郵便振替口座: 00290-8-51639
口座名義: 日韓つながり直し

主催:日韓つながり直しキャンペーン2015
共同代表 庵逧由香(立命館大学教員)/ 李泳采(恵泉女学園大学教員) / 前田朗(東京造形大学教員)/ 渡辺美奈(wam 事務局長)

 問合先:nikkan2015@gmail.com
 090-2466-5184(矢野)/ 090-6015-6820(野平)
 新宿区高田馬場3-13-1-B1 ピースボート事務局気付

2015年6月16日火曜日

国立大学よ、どこに行く? 2015

  国立大学よ、どこに行く? 2015


・国立大学協会 総会で国の方針に懸念相次ぐ
すべての国立大学が参加する「国立大学協会」の総会が開かれ、入試改革や、人文社会科学系の学部の廃止を含めた組織再編など文部科学省の方針に懸念の声が相次ぎました。
15日、東京・千代田区で開かれた総会には全国86の国立大学のうち、83校の学長が出席しました。

学長からは最近の文部科学省の方針に懸念の声が相次ぎ、大学入試センター試験を廃止して新たなテストを導入する入試改革について、「方法論が先行して文部科学省自体に将来像がなく改革の目標が見えない」という意見が出ていました。
また、「地域や産業界のニーズに合わせた人材育成が求められている」として、教員養成系や人文社会科学系の廃止や転換を含めた組織再編を求める方針に対しては、「大学教育は職業に直結させるものではなく知のレベルを高めることが目的だ」という批判の声が上がりました。

国立大学協会の会長に再任された東北大学の里見進学長は、「人文社会科学系を廃止する流れは少し問題があると思っている。『社会の役に立つ』人材育成の議論が近視眼的で短期の成果を挙げることに性急になりすぎていると危惧する。今すぐ役に立たなくても将来的に大きく展開できる人材育成も必要だ」と述べました。

また、下村文部科学大臣が国立大学の入学式などでの国旗と国歌の取り扱いについて適切な対応を取るよう求める考えを示していることに関しては「大学では表現や思想の自由は最も大切にすべきもので、それぞれの信条にのっとって各大学が対応すると思う。萎縮しないよう頑張っていきたい」と話しました。(NHK

・国立大学に国旗・国歌の実施要請 文科相が学長会議で
 下村博文文部科学相は16日、国立大学長に対し、入学式や卒業式で国旗掲揚と国歌斉唱を実施するよう要請した。東京都内で開かれた国立大学長会議で「国旗と国歌の取り扱いについて、適切にご判断いただきたい」と述べた。

 下村氏は「各国立大の自主的な判断に委ねられている」としたが、法的な根拠がない中での要請は異例。憲法が保障する「学問の自由」やそれに付随する「大学の自治」を侵害するのではないかとの批判が出そうだ。
 会議後の学長たちからは「あくまで大学が決めること」など、冷静な反応が目立った。

・・・
・国立大:教員養成など見直しを 下村文科相が通知
 下村博文文部科学相は8日、全国の国立大に対し、次の中期目標を策定する際、教員養成系と人文社会科学系の学部・大学院のほか、司法試験合格率が低い法科大学院について、廃止や見直しに取り組むよう通知した。
 文科省は背景に少子化や人材需要の変化などを挙げ、「地域のニーズを踏まえて、各大学の目標に沿った見直しをしてほしい」としている。 中期目標は各国立大の運営指針で、次に策定するのは第3期に当たる2016〜21年度の6カ年分となる。
 文科省は以前から、各国立大に対して自分たちの特色を明確にするよう求めていたが、あらためて特色を踏まえた組織改革を要請し、積極的に取り組む国立大に運営費交付金を重点配分すると通知した。

 教員養成系と人文社会科学系については「組織見直し計画を策定し、組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組むよう努める」とし、司法試験合格率が低かったり、定員割れが続いたりしている法科大学院も「組織の廃止や連合も含め、抜本的な見直し」を求めた。
 教員養成系改編の動きは既に一部で出ており、高知大は今年4月、教育学部の一部課程を廃止する一方、地域の課題を解決する人材を育成する地域協働学部を新設している。
 通知では研究での不正行為や研究費の不正使用にも言及し、倫理教育の強化や組織の管理責任体制の整備を求めた。(共同)


【参考資料 1】
⇒「第3期中期目標期間における国立大学法人運営費交付金の在り方について(審議まとめ)
(第3期中期目標期間における国立大学法人運営費交付金の在り方に関する検討会)


⇒豊橋技術科学大学・大西学長メッセージ 『運営費交付金をめぐる議論』  2014年11月21日

国から国立大学に交付されている運営費交付金をめぐる厳しい議論が始まっています。
国全体で、およそ1.1兆円規模(平成26年度)の国立大学法人運営費交付金から、基幹的人件費を除く分に効率化係数(第1期)・大学改革促進係数(第2期)を乗じて算出された額が毎年削減されていることは周知の通りです。

このまま行けば多くの国立大学は人件費も事欠くようになることは自明です。
しかし、国も、国立大学協会も、さらに国立大学法人自らも、大学の将来展望について積極的に示してきたとはいえません

こうした中で、運営費交付金の在り方について、内閣においては日本経済再生本部・産業競争力会議、財務省においては財政制度審議会で、大学改革の柱の一つとして議論がなされ、文部科学省においては国立大学改革プラン等を踏まえ、国立大学法人運営費交付金の在り方に関する検討会を、また、国立大学協会においては、課題検討WGを設置し、検討が行われています。
国立大学サイドの取組みがやや遅れていることもあって、議論は国立大学に対する外部からの問題提起という様相を呈していることは否めません。

現在の議論の枠組みは、世界最高水準の教育研究の展開拠点、全国的な教育研究の拠点、地域活性化の中核的拠点(文科省が2013年11月の国立大学改革プランで示した国立大学機能強化の方向性)といった大学の役割に即して、大学を評価し、運営費交付金のメリハリをつけた配分を行い、大学の合理化や再編強化を促そうというものです。

整理すれば、論点は、国立大学法人に対する運営費交付金をどれほどの規模とするのかという総額に関わる点と、評価を踏まえてどのように配分するのかという問題の二つに分かれます。
評価の低いところへの配分を削減することによって、総額は減らしつつも、配分額を増加させたり、そう減らさない大学をつくることもあり得るので、この二つの論点は密接に絡みます。

いうまでもなく、総額が増えて、我が大学への配分も増えるというのが理想には違いありません。
しかし、我が国では、現在約120万人の18歳人口が、2031年には100万人を切り、2060年には、60万人そこそこまで減少していく傾向を辿っているのですから、多数の国民に上記の理想を求め、大学への国費投入額の量的確保を支持してもらうのは容易ではありません。

一方で、国立大学として重視するべき機能や、その評価のあり方をめぐっては、侃侃諤諤の議論が起こることは必至で、決着をつけることは簡単ではありません。技術立国、科学立国を標榜する日本にあって、技術科学の探求という本学のミッションは支持を得やすいものと思っていますが、それだけに、ますます競争が激しくなる分野といえます。いずれにしても、2016年度からの第3期中期目標期間を前にして、国立大学をめぐる議論は大きな節目を迎えています。

本学としては、地域及び日本、あるいは国際社会への人材教育、世界に通ずる技術科学の研究、さらに国際的な人材育成に一層鋭く挑み、大きな成果を上げることを改めて決意する必要がありそうです。(学長室だより 第71号より)


【参考資料 2】

内閣府
【閣議決定】科学技術イノベーション総合戦略2015
【本文】(PDF形式:549KB)
【概要】(PDF方式:373KB)

首相官邸
日本経済再生本部産業競争力会議
イノベーションの観点からの大学改革の基本的な考え方

回数 開催日 会議関係資料
第1回 平成26年10月21日   議事次第   配布資料   議事要旨
第2回 平成26年11月14日   議事次第   配布資料   議事要旨
第3回 平成26年11月19日   議事次第   配布資料   議事要旨
第4回 平成26年12月17日   議事次第   配布資料   議事要旨
第5回 平成27年 2月16日   議事次第   配布資料   議事要旨
第6回 平成27年 4月9日   議事次第   配布資料   議事要旨
第7回 平成27年 4月20日   議事次第   配布資料   議事要旨
第8回 平成27年 4月28日   議事次第   配布資料   議事要旨
第9回 平成27年 5月21日   議事次第   配布資料   議事要旨


文部科学省
国立大学改革について
国立大学法人化後の現状と課題について(中間まとめ)
国立大学法人等の平成25事業年度決算等について
各国立大学の中期目標・中期計画(平成27年3月)

・「大学改革実行プラン
「大学改革実行プラン」は、2つの大きな柱と、8つの基本的な方向性から構成されています。
1つ目の柱が、「激しく変化する社会における大学の機能の再構築」であり、
1. 大学教育の質的転換、大学入試改革
2. グローバル化に対応した人材育成
3. 地域再生の核となる大学づくり(COC (Center of Community)構想の推進)
4. 研究力強化(世界的な研究成果とイノベーションの創出) を内容としています。

2つ目の柱が、そのための「大学のガバナンスの充実・強化」であり、
5. 国立大学改革
6. 大学改革を促すシステム・基盤整備
7. 財政基盤の確立とメリハリある資金配分の実施【私学助成の改善・充実~私立大学の質の促進・向上を目指して~】
8. 大学の質保証の徹底推進【私立大学の質保証の徹底推進と確立(教学・経営の両面から)】 を内容としています。

「大学改革実行プラン」は、あるべき論を示すのではなく、24年度直ちに実行することを明らかにし、今年と次期教育振興基本計画期間を大学改革実行期間と位置付け、計画的に取り組むことを目指します。大学改革実行期間を3つに区分し、PDCAサイクルを展開します。
・ 平成24年度は、「改革始動期」として、国民的議論・先行的着手、必要な制度・仕組みの検討
・ 平成25、26年度は、「改革集中実行期」として、改革実行のための制度・仕組みの整備、支援措置の実施
・ 平成27年度~29年度は、取組の評価・検証、改革の深化発展
を実施し、改革の更なる深化発展を行います。

再掲
世界の学生運動、日本の大学の今 2010年12月2日

 公教育と大学の「民営化」に抵抗する学生運動が2008年以降、世界的な高揚をみせている。
 右の写真は、大学における歴史教育と社会科学系カリキュラムの廃止に反対するチリの学生運動。
⇒International Student Movement
⇒学費値上げに反対するフィリピンの学生運動(24oras: Students storm Senate over SUC budget cuts/GMAnews)
⇒ブラジルの学生運動(Congresso da ANEL)

 一方、この11月、二派に及ぶ全国街頭行動を展開したイギリスの学生運動は、12月4,5日の週末から、さらにクリスマスに向けた行動を計画している。
 写真はオックスフォード大学のラッドクリフ・カメラ図書館を占拠した学生たち。
⇒Oxford Free School 30.11.10
⇒Action map for Saturday 4th December
⇒Student Protest Against Education Cuts Manchester 30-11-2010 Compilation (下に書いたNational Walkout Against Fees and Cutsのマンチェスターにおける行動)
⇒大学を占拠したノッチンガム大学の学生たちの運動
(現在のイギリスの学生運動については⇒UK Uncut is a grassroots movement taking action to highlight alternatives to the government’s spending cuts.)


 2008年の、いわゆる「リーマン・ショック」以降の世界的な学生運動の高揚は、欧米のみならず、中南米やロシア、ウクライナ、バングラデシュ、フィリピンetc.,などにも広がってきた、まさにグローバルな現象である。日本だけが「鎖国」状態になっている観がある。そのせいかどうかは分からないが、日本ではほとんど論じられていないイシューである。「批評する工房のパレット」の読者に、ぜひこの情報を広めていただくよう呼びかけたい。

 とりわけ注目に値するのは、イギリスにおける今回の行動において、1960年代以来の学生による大学の占拠→「自主管理」→「自由大学」が、例え萌芽的形態においてであれ、登場したことである。1960年代の世界的な学生運動が、ベトナム反戦運動の高揚と一体のものとしてあった「知の叛乱」であったとすれば、それから40年後の今回のそれは、まさに学生たちの「生存(サバイバル)をかけた闘い」として総括できるような運動である。その「生存をかけた闘い」において、学生たち自身のイニシアティブによって「自由大学」の模索が生まれていることに意義がある、と私は考えている。

 ところで、日本の状況に目を転じてみると、今日付けの毎日新聞、「大学関係9団体 「予算確保を」」によると、国公立大や私大教職員の全国組織など9団体が1日、「「大学予算は危機的状態にある」として、衆参両院の与野党議員に一斉に要請書を提出した」という。「非常勤講師の組合や学生・大学院生の全国組織も参加しており、「大学の全階層が垣根を越えて結集した、歴史上おそらく初の行動。危機感の表れだ」」と関係者が言ったとのことだ。

 要請書では、「来年度予算で文部科学省が特別枠で概算要求し、政策コンテストにかけられた国立大学法人運営費交付金や私大特別補助の「満額実現」を求めたほか、学費減免や無利子奨学金の拡充、高等教育への歳出を他の先進国並みに引き上げることを求めた。」

 「続・大学を解体せよ」の冒頭でも述べた通り、この「要請書」を仮に民主党政権が丸呑みしたとしても、日本の大学制度が抱える構造的問題とその危機は何も解決することはない。ただいたずらに問題の解決を先送りし、その間、現行の大学システムの温存のために血税が無駄に使われるだけである。

 ①「文部科学省が特別枠で概算要求」するということは、一般会計ではなく特別会計から予算を捻出するということであり、それはただ864兆円になろうとする赤字国債を膨張させ、来年度以降の国債乱発にさらなる拍車をかけるだけのことである。しかも、

②「政策コンテストにかけられた国立大学法人運営費交付金や私大特別補助の「満額実現」」が仮に実現したとしても、「政策コンテスト」や「産官学連携」関連プロジェクトに何の関係もない地方の国立大学法人や圧倒的多数の私立大学が構造的に抱える経営危機を打開する展望など何も見えてこない。

 問題は、③「高等教育への歳出を他の先進国並みに引き上げる」ことにあるのではなく、これまでの日本における「高等教育への歳出」のあり方、そのものにメスを入れることにある。そして、個々の独立法人系研究開発機関の存在理由と、偏差値上位大学本位・優遇でしかない「政策コンテスト=産官学連携路線を大前提にした科学技術のイノベーションをめぐる国策」のあり方を抜本的に問うことだ。

 東大・京大の博士課程を出ても大学に職を求めることができず、非常勤講師を一〇年、二〇年、三〇年(!)続けても常勤講師になることもできず、学士・修士の資格を持っていても就職できない者たちが構造的に輩出され、社会的層を形成するようになった状況にあって、「保護者」も本人も借金地獄に苛まれることなく、どの分野であれ修士課程修了程度の「学識」を身に付けることができるような新たな社会的システムの導入を真剣に議論することが求められている。そしてそれこそが、学歴と学校歴、階層化された社会的資格の有無によって人の生が決まるのではないフェアな社会、知の特権的身分制を廃絶した社会を実現する現代の「イノベーション」になるはずだ。『大学を解体せよ』とは、まさにそのためのビジョンを示すものとしてあったのだが、継続して訴えてゆきたいと思う。

12/2/2010
⇒http://nakano-kenji.blogspot.com/2010/12/blog-post_02.html

平和<PEACE>=グローバル・ランゲージ東京2010
2010年12月4、5日@国際基督教大学(ICU)

平和<PEACE>について真剣に考えているみなさん!産学軍(産業-学術機関-軍事)複合体の支配から世界を解放するために、研究者やアクティビストの力で何ができるか、「ピース・グローバル・ランゲージ東京2010」でぜひ発表してください。企業による大学の乗っ取りが進み、教養課程や人文科学、社会科学が攻撃され続ける中、重要なのはこうした事態がどのように始まったのか、なぜそれが勢いを増しているのか、そしていかに抵抗していくのかを知ることです。

イギリスの大学問題と学生運動に関するちょっとした情報
 イギリスでは、11月24日、National Walkout Against Fees and Cuts(授業料値上げと政府の大学予算削減に反対する全国一斉街頭行動)が予定されている。政府が①最高で現水準の3倍に上る授業料の値上げと、大学に対して②30%の予算カット、③予算配分における「優先順位化」を義務付けようとする新大学「改革」構想に対する全国抗議闘争である。

⇒Students Take to London Streets on Day of Protest Nov. 12, 2010, The Real News
⇒The Death of the University, English Style(大学の死、イギリス方式)
Parliament Square Occupied - Free University open(パーラメント・スクウェア占拠 自由大学開校)

 特に「優先順位化」が、日本と同様に、大学の学部学科とカリキュラムの再編成として現象し、その中でミドルセックス大学(Middlesex University)の哲学科廃止問題が今年になって浮上した。官製版大学解体策が、ネオリベ化する大学に「利潤」を生み出さない人文フィールドの解体策となることは、まさにグローバルな現象であるようだ。詳しくは、「続・大学を解体せよ--人間の未来を奪われないために」の中で紹介したZero Anthropologyに新たに加わったエリザ・ジェーン・ダーリングのDeepwater Uni(深海のウニ)を参照してほしい。

「戦争法案」を葬ろう 6・18院内集会 ~安保法制を廃案にするために、いまやるべきこと

立憲フォーラム・戦争をさせない1000人委員会共催
「戦争法案」を葬ろう 6・18院内集会
~安保法制を廃案にするために、いまやるべきこと


小林節(憲法学者),前田哲男(軍事評論家)、衆院安保特別委員

集会映像祐児三輪

「安保法制は憲法違反であり、廃案に!」という声が日増しに高まり、全国へと広がっています。6月24日の日曜日午後、国会周辺はブルーの「9条壊すな!」、レッドの「戦争させない」のペーパーを持った人びとで埋まりました。その数2万5千人。

民主党を代表して長妻昭代表代行が、共産党からは志位和夫委員長が、社民党からは吉田忠智党首がそれぞれ、安保法制の問題点を指摘しながら、廃案を訴えました。また、ジャーナリストの鳥越俊太郎さん、漫画家の石坂啓さん、立憲デモクラシー共同代表の山口二郎法政大教授らもそれぞれ戦後70年間の「殺さず、殺されず」という日本を変えさせてはいけないと呼びかけました。
また、週明けの15日(月)からは国会前座り込み行動がスタートし、様ざまなかたちでの廃案に向けた取り組みが続いています。

こうした声・行動に野党がどう応えていくかにかかっています。

衆議院安保特別委員会で、砂川判決など政権が集団的自衛権の根拠としていることを徹底的に突き崩すこと、そして新ガイドラインとの関係を明らかにし、リスクが高まらないといったまやかしを許さないこと、です。18日午後5時から、先の衆議院憲法調査会に出席し、集団的自衛権は違憲との考えを表明した憲法学者の小林節慶応大名誉教授、そして軍事評論家の前田哲男さん、また、安保特別委員に発言していただきます。

日時:6月18日(木)午後5時~
場所:衆議院第一議員会館地下一階 大会議室
入場は無料です。衆議院第一議員会館入り口で入館証を配布します。
お問い合わせは参議院議員・江崎孝事務所(03-6550-0511、参‐511)
午後6時30分からは衆議院第二議員会館前で抗議行動を行います
次回は6月24日(水)午後5時~ 星陵会館ホール(議員会館)

2015年6月14日日曜日

安保法制を読み解くー安倍政権の狙いー 集団的自衛権を考える超党派の議員と市民の勉強会(第15回)

集団的自衛権を考える超党派の議員と市民の勉強会(第15回)安保法制を読み解く
ー安倍政権の狙いー


日   時: 6月16日(火)17:30~19:00
場   所: 参議院議員会館 講堂
基調講演: 半田滋さん(東京新聞 論説委員兼編集委員)
資 料 代: 500円
                                               
集団的自衛権の行使容認を決めた昨年7月の閣議決定から1年。安倍内閣は、多くの国民・市民の反対や不安の声を無視して、今国会で戦争法案を成立させようとしていることに対して、「説明不足」81.4%(共同通信)、「少なくとも今国会での成立反対」82%(テレビ朝日)など、怒りと批判の声が上がっています。

歴代内閣が一貫して違憲としてきた集団的自衛権を、たった一度の閣議決定で変更したことに対して、衆議院憲法審査会で与党推薦の参考人までもが「憲法違反」と明言しました。まさに前代未聞です。安倍総理が行おうとしているのは、立憲主義を踏みにじるクーデタそのものです。

平和安全特別委員会における安倍総理や中谷防衛大臣の答弁は、支離滅裂です。他国における武力行使の判断が、時の政権の恣意的判断に委ねられ、歯止めが全く効かないことも明らかにされました。

日本の戦後平和主義を根底から破壊するこの法案について、東京新聞の半田滋さんから多角的に読み解いていただき、安倍政権が狙っていることの危険性や問題点について、いっしょに議論したいと思います。たくさんの議員、秘書、市民、メディアのみなさんの参加をお待ちしています。ぜひお集まりください!

呼びかけ人[6/10現在、順不同]:
有田芳生(参)、藤末健三(参)、小宮山泰子(衆)、真山勇一(参)、赤嶺政賢(衆)、仁比聡平(参)、主濱了(参)、玉城デニー(衆)、山本太郎(参)、照屋寛徳(衆)、福島みずほ(参)、糸数慶子(参)、立憲フォーラム(近藤昭一(衆)江崎孝(参))
                                                 
連絡・問い合わせ
福島みずほ事務所(03-6550-1111)、
江崎孝事務所(03-6550-0511)、
真山勇一事務所(03-6550-0320)、
仁比聡平事務所(03-6550-0815)、
主濱了事務所(03-6550-0817)


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武力で平和はつくれない
戦争法制反対!いのちと憲法9条を守ろう!
宗教者祈念集会


与党が推薦した参考人の憲法学者も、このたびの戦争法案を憲法9条違反と断定いたしました。
私たちは憲法9条違反の戦争法案はただちに廃案にするよう、声を大にして祈り求めしょう。
「殺すなかれ!」「殺させるなかれ!」と、私たちは戦争法制絶対反対の祈りと行動をさらに続けてまいりましょう。

2015年6月16日(火)
    午後2時〜3時30分 院内集会
           参議院議員会館101会議室
    午後3時40分〜4時 祈念行動
           参議院議員会館前歩道

 ☆僧侶、神父、牧師などの方は聖職者の服装でお願いいたします。
 ☆のぼり、横断幕、プラカード等をお持ちください。
 ☆上記の祈念集会が、宗教者ネットの毎月の行動となります。
 ☆上記の祈念集会は、次回7月2日(木)に行います。

◎一大共同行動である「総がかり行動」が呼びかける国会前連続座り込み行動が、この日も衆議院第2議員会館前で行われています。体力に応じてご参加ください。(日本山は15日〜24日までの全日程を座り込みます)

 「宗教者九条の和」事務所
電 話 03−3461−9363 
FAX 03−3461−9367
当日の連絡先 090−1853−1446

2015年6月13日土曜日

最高裁砂川大法廷判決Q&A

【立憲フォーラム通信:19】より
最高裁砂川大法廷判決Q&A

戦争をさせない1000人委員会の内田雅敏事務局長(弁護士)が
「政府が砂川大法廷判決を言えば言うほど窮地に陥ります。別紙Q&Aを作りました。活用ください。」と、Q&Aを作ってくれました。


最高裁砂川大法廷判決Q&A

1Q 何故、今、集団的自衛権行使容認の根拠として半世紀以上も前の砂川大法廷判決(1959年12月)が持ち出されるのでしょうか。
 A 圧倒的多数の憲法学者が、集団的自衛権の行使は憲法第9条に反するとしているため、それに対抗する権威として最高裁砂川第法廷判決を持ち出してきたのです。

2Q 砂川大法廷判決は、集団的自衛権行使を容認しているのでしょうか。
 A とんでもありません。砂川大法廷判決で問題とされたのは、「在日米軍」が憲法第9条2項によって保持を禁じられた「戦力」に該当するかどうかということで、集団的自衛権など全く問題にされていませんでした。

3Q 個別的自衛権はあるが集団的自衛権の行使は容認されないとした1972年の政府見解も1959年の砂川大法廷判決の後に出されたものですね。
A そうです。もし砂川大法廷判決が集団的権行使容認をしていれば、その後に出された1972年政府見解で、集団的自衛権行使は容認されないなどとは言わないはずです。

4Q 砂川大法廷判決では、日本の防衛について何も触れてないのでしょうか。
 A 勿論、触れています。判決文は以下のように述べています。

「われら日本国民は、憲法9条2項により、同条項にいわゆる戦力は保持しないけれども、これによって生ずるわが国の防衛力の不足は、これを憲法前文にいわゆる平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼することによって補い、もってわれらの安全と生存を保持しようと決意したのである。

そしてそれは、必ずしも原判決のいうように、国際連合の機関である安全保障理事会等の執る軍事的安全措置等に限定されたものではなく、わが国の平和と安全を維持するための安全保障であれば、その目的を達するにふさわしい方式又は手段である限り、国際情勢の実情に即応して適当と認められるものを選ぶことができることはもとよりであって、憲法9条は、わが国がその平和と安全を維持するために他国に安全保障を求めることを、何ら禁ずるものではないのである。

そこで、右のような憲法9条の趣旨に則して同条2項の法意を考えて見るに、同条項において戦力の不保持をも規定したのは、わが国がいわゆる戦力を保持し、自らその主体となってこれに指揮権、管理権を行使することにより、同条1項において永久に放棄することを定めたいわゆる侵略戦争を引き起こすがごときことのないようにするためであると解するを相当とする。

従って同条2項がいわゆる自衛のための戦力の保持を禁じたものであるか否かは別として、同条項がその保持を禁止した戦力とは、わが国がその主体となってこれに指揮権、管理権を行使し得る戦力をいうものであり、結局わが国自体の戦力を指し、外国の軍隊は、たとえそれがわが国に駐留するとしても、ここにいう戦力には該当しないと解すべきである。」

5Q 少し噛み砕いて説明していただけませんか。
 A はい、そうします。
 ① まず、わが国の防衛は「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼する」ことによって行うというものです。これは具体的には国際連合のことです。
砂川事件一審の東京地裁伊達判決は、国際連合の軍隊は憲法の禁じる「戦力」に該当しないが、米軍は該当するとして、日米安保条約は憲法違反としました。ところが最高裁大法廷判決は、国連軍だけと狭く考えるのでなく、米軍も認めていいのではないかとし、

 ②「憲法9条の趣旨に則して同条2項の法意を考えて見るに、同条項において戦力の不保持をも規定したのは、わが国がいわゆる戦力を保持し、自らその主体となってこれに指揮権、管理権を行使することにより、同条1項において永久に放棄することを定めたいわゆる侵略戦争を引き起こすがごときことのないようにするためであると解する」として、米軍は日本政府の指揮下にないから、そのようなおそれはないとして在日米軍は憲法が保持を禁じる「戦力」には該当しないと結論付けたのです。

6Q 判決は日本の自衛隊が合憲か違憲かについての判断もしていないのですか。
 A していません。判決は、日本が個別的自衛権を有するのは当然としていますが、そのために軍隊を持つことができるかどうかについては「同条2項がいわゆる自衛のための戦力の保持を禁じたものであるか否かは別として」と述べ、判断を回避しています。このように砂川大法廷判決は、自衛隊の合憲違憲すら判断していないのですから、集団的自衛権行使容認か否かなど全く論じていないのです。

7Q 砂川大法廷判決は集団的自衛権について、全く触れていないのですか。
 A 法廷意見としてはそうです。しかし田中耕太郎長官補足意見では以下のように触れています。

「一国の自衛は国際社会における道義的義務でもある。今や諸国民の間の相互連帯の関係は、一国民の危急存亡が必然的に他の諸国民のそれに直接に影響を及ぼす程度に拡大深化されている。従って一国の自衛も個別的に即ちその国のみの立場から考察すべきでない。

一国が侵略に対して自国を守ることは、同時に他国を守ることになり、他国の防衛に協力することは自国を守る所以でもある。換言すれば、今日はもはや厳格な意味での自衛の観念は存在せず、自衛はすなわち『他衛』、他衛はすなわち自衛という関係があるのみである。従って自国の防衛にしろ、他国の防衛への協力にしろ、各国はこれについて義務を負担しているものと認められるのである」

8Q 「自衛即他衛」、「他衛即自衛」、集団的自衛権に関することではありませんか。
 A そうです。昨2014年7月1日の集団的自衛権行使容認の閣議決定は「脅威が世界のどの地域において発生しても、我が国の安全保障に直接的な影響を及ぼし得る状況になっている。(中略)もはや、どの国も一国のみで平和を守ることはできず、国際社会もまた、我が国がその国力にふさわしい形で一層積極的な役割を果たすことを期待している」と述べています。これは砂川大法廷判決の田中耕太郎補足意見という亡霊の蘇りと見ることもできます。

9Q 砂川大法廷判決は集団的自衛権行使容認を声高に語る高村自民党副総裁らは何故、この田中耕太郎補足意見について触れないのでしょうか。
 A 本当は触れたいのですが、それが出来ないのです。それはこの補足意見が法廷意見と何ら脈絡なく出されたものであるからです。その意味では全く無用な補足意見なのです。それと、田中耕太郎長官が、この件について最高裁で審理が始まる前に、当時の駐日米大使マッカサ―(マッカサ―元帥の甥)に面会し、早期に、且つ全員一致の判決をするという約束をするなど、司法権の独立を侵すような行動をしていることがあり、そのことが蒸し返されるのが嫌なのでしょう。

10Q 安倍首相は、4月末の訪米、上院、下院合同会議での演説で、夏までにこの「安保法制」を成立させると約束しましたが、これって、田中耕太郎長官のマッカサー大使に対する約束と同じではありませんか。
 A そうです。今年は戦後70年ですが、まさに対米従属の70年なのです。

11Q 砂川大法廷判決にはほかにも問題がありますか。
 A あります。悪名高き、統治行為論です。判決は日米安保条約のような高度の政治性を持つものについては、一見極めて違憲明白でない限り司法審査の対象外にあるとして判断回避をし、憲法の番人としての役割を放棄してしまったのです。

12Q 砂川大法廷判決には色々問題があることが分かりました。よい面は全くないのですか。
 A そんなことはありません。判決理由の冒頭で以下のように述べています。

  「そもそも憲法第9条は、わが国が、敗戦の結果、ポツダム宣言を受諾したことに伴い、日本国民が、過去におけるわが国の誤って犯すに至った軍国主義的行動を反省し、深く恒久の平和を願って制定したものであって・・・」、

これはアジアで2000万人以上、日本で310万人の死者をもたらした先に戦争の「敗北を抱きしめて」、「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し」(憲法前文)、戦後の再出発をしたことを述べたものであります。

沖縄・竹富島の自然と生活文化を守ろう!美しいコンドイビーチにリゾートホテルを造らせないで! (change.org)

沖縄・竹富島の自然と生活文化を守ろう!
美しいコンドイビーチにリゾートホテルを造らせないで!
(
change.org)                                        

発信者: 水野 景敬
Yaeyama-gun, Okinawa


私は、沖縄県石垣島の南、竹富島で作陶、販売する焼き物屋を営んでいます。

島民の生活文化と一体となった美しい竹富島の自然に惚れ込み、住み着いて20年、この島で生活を営んでいます。

この美しい島で、住民の意向を無視したリゾート開発が持ち上がっていますこのままでは、地元島民や観光客にも愛されている、この写真にある竹富島のコンドイ浜のすぐそばに、商業リゾートが建設され、美しい景観・島民の自然と一体の営みが破壊されてしまいます

県知事に4月上旬に面会し、署名を届けて、どれだけ竹富島の自然に心を寄せる人がいるか伝える予定です。ぜひ、今すぐ署名、拡散をお願いします!
世界有数の海浜景観と竹富島独特の文化的景観を共に守りましょう!

そもそも竹富島は、島全体が西表石垣国立公園で、国の重要伝統的建造物群保存地区を有する島です。30年以上前に外部資本による土地の買い占め、リ ゾートや保養地としての開発が問題となった時、島民は先祖が長い年月をかけて培ってきた生活文化と、その営みにより形成された町並み景観を守る、「竹富島 憲章」(1986(昭和61)年)を制定しました。

さらに公民館で住民による委員会を作り、直接自らの景観を保全する制度を運用してきました。その結果、極限まで進行していた過疎化を止め、さらには若者らが島らしい生活を求めて戻り、あるいは移住し、そして人口は増加を続けています

このように、島民が一体となって島づくりを営んでいる竹富島に平成26年11月急遽、開発計画が発表されました。(株)RJエステート社(泉博代表、那覇市)が「(仮称)竹富島コンドイリゾートホテル」として2016年夏にオープン予定の開発事業を計画、この6月に工事を始めるというのです。

この計画では、竹富島の歴史的景観地区にあたる島の西部側のコンドイ浜近くに、約2万1100平方㍍の敷地に、赤がわら平屋建てを基本としたコテージ型のリゾート施設24室や連棟型5棟23室など計47室を備える巨大な開発を行うものです。このような建物は、憩いの場として島民が愛するコンドイビーチの景観を壊してしまいます

島民は平成26年12月25日に臨時議会を開き、事業計画は島民の同意を得ていないこと、島の全三集落が反対している、などとして事業計画反対を決 議し、(株)RJエステート社に対し通達しました。さらに1月には竹富島の大山栄一公民館館長ら5団で竹富町役場を訪れ、川満栄長町長に建設反対の意志を 伝え、町としても受け入れないよう要請しました。川満町長は「島民と業者の話し合いが一番重要で、住民との合意がないままでの開発はみとめられない」と理解を示しています

平成27年3月31日現在の署名活動でも、竹富島の住民(竹富公民館会員)253名のうち、200名、実に79%の島民が反対に賛同しています
しかし、(株)RJエステート社は、「2回の住民説明会などで義務は果たした」とし、今後住民の理解を得ることはせず、法律に則って淡々と建設計画 を進めて行くとし、強硬な姿勢を示しています。さらに、(株)RJエステート社は住民の反対決議の後に恫喝まがいの電話やメールを行い、竹富島の代表者た ちを脅しています。

このような経緯は、われわれ島民にとって到底納得のいくものではありません。

このままでは、6月に工事が始まってしまいます。
30年余をかけて取り組んできた島づくりの根底をゆるがすことになりかねません。安心して子育てをし、年をとることができる環境を失ってしまいます。
島民は、(株)RJエステート社に建設計画の中止を求め、美しい自然環境と豊かな生活文化とが溢れる竹富島の環境を壊さないことを望みます。
沖縄の、竹富島の自然を愛する皆様、ぜひご協力をお願いいたします!

呼掛け人: 水野景敬 阿佐伊拓 上勢頭輝

(集計事務局)〒907-1101 沖縄県八重山郡竹富町竹富657番地 水野景敬
お問い合わせ先0980-85-2833(アトリエ五香屋)
*送付先:紙での署名をご希望の方は、上記集計事務局あてに、署名原本を送ってください。コピーやFAXは不可です。
(※このPDF用紙での署名はオンライン署名と同一です。どちらかで一回しか署名できません)

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※年齢や国籍に関わらず、どなたでも署名できます。
※送っていただいた署名は、政府ならびに関係行政に提出する以外の目的には使用いたしません。

2015年6月11日木曜日

『院内集会 STOP HATE SPEECH ! ~今こそ人種差別撤廃基本法の実現を~』(6/26、東京)

院内集会 STOP HATE SPEECH !
~今こそ人種差別撤廃基本法の実現を~
』(6/26、東京)
※賛同団体募集中
──────────────────────────────────────

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■ 開催趣旨(抜粋) ■
==========

人種差別・排外主義に対する政策が待ったなしの状態にある現在、
この法案が今国会の中できちんと審議され、
人種差別撤廃のための基本法が
一日でも早く成立するために、
来る6月26日に市民集会を院内で開催することにしました。
ぜひとも多くの方のご関心、
そして当日集会へのご参加をお願いいたします。

◆会場◆
参議院議員会館 1階講堂(東京都千代田区永田町2-1-1)
-最寄駅:東京メトロ「永田町」駅、または「国会議事堂前」駅
〔地図〕http://www.sangiin.go.jp/japanese/taiken/shuhen/shuhen.html

◆日時◆
2015年 6月26日 (金) 12:00~13:30

◆主催◆
外国人人権法連絡会
移住労働者と連帯する全国ネットワーク(移住連)
人種差別撤廃NGOネットワーク(ERDネット)
のりこえねっと(ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク)

◆賛同◆(あいうえお順、6/10現在)
アフリカ日本協議会/Anti-Racism Project(ARP)/エラスムス平和研究所/
外国人学校・民族学校の制度的保障を実現するネットワーク・埼玉/
外国人住民基本法の制定を求める全国キリスト教連絡協議会(外キ協)/
Counter-Racist Action Collective (C.R.A.C.)/韓国民団人権擁護委員会/
樹花舎/神戸国際キリスト教会/コリアNGOセンター/
在日韓国人法曹フォーラム/在日韓国青年会/在日コリアン弁護士協会(LAZAK)/
朝鮮学校生徒を守るリボンの会/朝鮮・韓国の女性と連帯する埼玉の会/
日本カトリック難民移住移動者委員会(JCaRM)/日本と南北朝鮮との友好を進める会/
排外主義にNO!福岡/反差別国際運動日本委員会(IMADR-JC)
※賛同団体を募集しています。申込みについては末尾をご覧ください。
 
◆参加費◆ 無料

===========
■ プログラム ■
===========
●提言 『人種差別撤廃基本法の必要性』
北村聡子さん(弁護士・人種差別撤廃NGOネットワーク)
●報告 『人種差別撤廃推進法案の概要』(提案者の国会議員から)
●国会議員からの発言

●リレーアピール 『なぜ私たちは立法を求めるのか』
上瀧浩子さん(京都朝鮮学校襲撃事件弁護団/
京都府・京都市に有効なヘイトスピーチ対策の推進を求める会)
上村和子さん(国立市議会議員)
徐史晃さん(在日韓国青年会)
原田學植さん(弁護士)
ほか(交渉中)
●まとめ  師岡康子さん(弁護士・外国人人権法連絡会)

=====================
★ ぜひ賛同団体になってください! ★
=====================
◇本シンポジウムに対する賛同団体を集めています。
賛同団体名は、今後の広報物、及び当日の配布資料に掲載します。
◇賛同される団体は、6月23日(火)までに
メールかFAXで、移住連にご連絡下さい。(以下参照)

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
【お問合せ先】
◆移住労働者と連帯する全国ネットワーク(移住連)
メール:smj(アットマーク)migrants.jp
FAX:03-3837-2317
http://migrants.jp/
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
開催趣旨などの詳細は、以下からご覧になれます。
http://imadr.net/event-stop-hate-speech-law-now/

以上、【IMADR-INFO N0.372】より

2015年6月10日水曜日

「戦争法案」を葬ろう 6・11院内集会 ~「集団的自衛権は憲法違反」の声続々

立憲フォーラム・戦争をさせない1000人委員会共催
「戦争法案」を葬ろう  6・11院内集会

「集団的自衛権は憲法違反」の声続々
小澤隆一(憲法学者)
前田哲男(軍事評論家)
辻元清美・安保特委

  集団的自衛権は憲法違反――ということを与党推薦の憲法学者から突きつけられ、自民・公明は大慌てとなった1週間でした。4日、衆議院の憲法審査会で自民・公明などが推薦した長谷部恭男・早稲田大学教授は「集団的自衛権の行使は憲法違反だと考えている。従来の政府見解の枠内では説明がつかない」と発言、民主党推薦の小林節・慶応大名誉教授など他のふたりの憲法学者も憲法違反としました。

 それだけではありません。5日の衆議院安保特で中谷元防衛大臣が「現在の憲法をいかにこの法案に適応させていけばいいのかという議論を踏まえて閣議決定を行った」と答弁。憲法に適合するように法律をつくるのではなく、政府が閣議決定しとことに従って法律がつくられ、その法律に適合するように憲法の解釈を変えたことを明らかにしたのです。これは立憲主義に反しています。憲法の上に法律、政府があるという全く逆さま、アベコベです。

 野党はこれら国会で明らかになった憲法違反の問題を徹底的に追及します。院内集会でそれらの問題点を明確にします。また、6月14日(日)と24日(水)に市民が国会包囲行動を展開します。国会の内と外とを結んで「戦争法案」を葬りさりましょう。
 
日時: 6月11日(木)午後5時~
場所: 参議院議員会館一階 101号室

入場は無料です。参議院議員会館入り口で入館証を配布します。
お問い合わせは参議院議員・江崎孝事務所(03-6550-0511、参‐511)
午後6時30分からは衆議院第二議員会館前で抗議行動を行います

次回は6月18日(木)午後5時~衆議院第一議員会館 大会議室

2015年6月7日日曜日

安倍政権の安保法制は、なぜ「違憲無効」なのか

安倍政権の安保法制は、なぜ「違憲無効」なのか
(小西洋之参議院議員よりの情報)

4日の憲法審査会で自民・公明推薦の参考人である長谷部教授が、集団的自衛権行使の解釈変更は、従来の政府見解の 「基本的な論理の枠を超え憲法違反である」と明言されました。これに対し、菅官房長官は記者会見において、従来の政府見解の「基本的な論理の枠内である」と反論しています。一体、どちらが正しいのでしょうか? 

解釈変更がなぜ従来の政府見解の「基本的な論理」を逸脱したものであるのか、なぜ解釈変更が「違憲無効」であるのかの核心論点を分かりやすくご説明した動画です。 安保法制を阻止したいと願う全ての方々に、是非ともご覧頂きたいと思います。(ご視聴後は拡散をお願い致します。)

https://www.youtube.com/watch?v=4vYRpz5sYYo&feature=youtu.be

参議院議員 小西洋之


※関係資料
昭和47年見解原本
http://konishi-hiroyuki.jp/wp-content/uploads/s47.pdf

吉國長官等の議事録
http://konishi-hiroyuki.jp/wp-content/uploads/0519-3.pdf

映像で使用しているフリップ等
http://konishi-hiroyuki.jp/wp-content/uploads/s-47.pdf


安倍安保法制に反対する今週の院内集会

① 10日(水)午後12時~13時 日弁連主催院内集会「安保保障法制」を問う
  場所は衆議院議員第二議員会館1階多目的会議室
  発言は柳澤脇ニ(元内閣官房副長官補)・伊藤真(日弁連憲法問題対策本部副本部長)
 http://www.nichibenren.or.jp/event/year/2015/150610_4.html

② 11日(木)午後5時~立憲フォーラムと戦争をさせない1000人委員会共催の
  「戦争法案」を葬ろう 6・11院内集会 場所は参議院議員会館1階101号室
  軍事評論家の前田哲男さんが4日に引き続き、問題点を分析。辻元清美安保特委員
  などの報告という内容です。
  終了後、衆議院第二議員会館前の抗議行動に参加します。
 
参考サイト⇒「立憲フォーラム

2015年6月5日金曜日

国際人権報告学習会: "人権としての平和"を国際法典にできるか ~平和への権利・国連人権理事会の報告

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  国際人権報告学習会        2015年6月6日(土)
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●第1部  "人権としての平和"を国際法典にできるか
                ~平和への権利・国連人権理事会の報告
●第2部  フィリピン移民問題を考える

日にち: 2015年6月6日(土)
時  間: 【第1部】13:30~15:00 平和への権利
             【第2部】15:00~17:00 フィリピン移民問題
場  所:青山学院大学 総研ビル8階10会議室
費  用:無料

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●第1部  "人権としての平和"を国際法典にできるか
               ~平和への権利・国連人権理事会の報告
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報告者: 武藤達夫(関東学院大学准教授)
   「平和への権利をめぐる作業部会で論争点はなんであったか」
報告者:笹本 潤(弁護士・日弁連国際人権問題委員会)
   「権利としての平和の権利法典を実現するための今後の課題」

4月20日から24日にジュネーブで国連作業部会第3会期が開催され、日本のNGOを代表して5名が出席しました。
 議長から「Right  to  peace」ではなく、「entitled  to enjoy  peace  and  security」という提案がなされたが、それはいったいどんな狙いから出されたのか。コンセンサス方式で進めようとしているが、結果的には少数の反対国の拒否権を認める事になるだけではないのか。いったい5日の議論で争点となったことはなんで、合意の到達点はなんだったのか。

 日本NGOを代表して参加され、大奮闘された5人の皆さんにリアルな報告をしてもらい、7月の国連人権理事会に向けた運動課題を明らかにすることが必要です。
 戦争立法がこの夏までにも立法化される危険が強まっている日本で、平和への権利の世界法典化の運動がどんな意味があるのか、戦争する国作り阻止の力になるのかなど解明すべき問題です。
 そんな要望に答える報告学習会になればと考えています。是非ご参加いただき、知恵も出していただき、一緒に運動を作って行きましょう。


「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会
ネット署名: http://chn.ge/1bNX7Hb
ブログ: http://nobel-peace-prize-for-article-9.blogspot.jp/
ツイッター: https://twitter.com/9_npp
FB: https://www.facebook.com/nobelpeace9jou

安保関連法案に反対し、そのすみやかな廃案を求める憲法研究者の声明

安保関連法案に反対し、そのすみやかな廃案を求める憲法研究者の声明

 安倍晋三内閣は、2015年5月14日、多くの人々の反対の声を押し切って、自衛隊法など既存10法を一括して改正する「平和安全法制整備法案」と新設の「国際平和支援法案」を閣議決定し、15日に国会に提出した。
 この二つの法案は、これまで政府が憲法9条の下では違憲としてきた集団的自衛権の行使を可能とし、米国などの軍隊による様々な場合での武力行使に、自衛隊が地理的限定なく緊密に協力するなど、憲法9条が定めた戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認の体制を根底からくつがえすものである。巷間でこれが「戦争法案」と呼ばれていることには、十分な根拠がある。
 私たち憲法研究者は、以下の理由から、現在、国会で審議が進められているこの法案に反対し、そのすみやかな廃案を求めるものである。

1.法案策定までの手続が立憲主義、国民主権、議会制民主主義に反すること
 昨年7月1日の閣議決定は、「集団的自衛権の行使は憲法違反」という60年以上にわたって積み重ねられてきた政府解釈を、国会での審議にもかけずに、また国民的議論にも付さずに、一内閣の判断でくつがえしてしまう暴挙であった。
 日米両政府は、本年4月27日に、現行安保条約の枠組みさえも超える「グローバルな日米同盟」をうたうものへと「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)を改定し、さらに4月29日には、安倍首相が、米国上下両院議員の前での演説の中で、法案の「この夏までの成立」に言及した。こうした一連の政治手法は、国民主権を踏みにじり、「国権の最高機関」たる国会の審議をないがしろにするものであり、憲法に基づく政治、立憲主義の意義をわきまえないものと言わざるを得ない。

2.法案の内容が憲法9条その他に反すること
 以下では、法案における憲法9条違反の疑いがとりわけ強い主要な3点について示す。

(1)歯止めのない「存立危機事態」における集団的自衛権行使
 自衛隊法と武力攻撃事態法の改正は、「存立危機事態」において自衛隊による武力の行使を規定するが、そのなかでの「我が国と密接な関係にある他国」、「存立危機武力攻撃」、この攻撃を「排除するために必要な自衛隊が実施する武力の行使」などの概念は極めて漠然としておりその範囲は不明確である。
 この点は、従来の「自衛権発動の3要件」と比較すると明白である。法案における「存立危機事態」対処は、歯止めのない集団的自衛権行使につながりかねず、憲法9条に反するものである。その際の対処措置を、国だけでなく地方公共団体や指定公共機関にも行わせることも重大な問題をはらんでいる。

(2)地球のどこででも米軍等に対し「後方支援」で一体的に戦争協力
 重要影響事態法案における「後方支援活動」と国際平和支援法案における「協力支援活動」は、いずれも他国軍隊に対する自衛隊の支援活動であるが、これらは、活動領域について地理的な限定がなく、「現に戦闘行為が行われている現場」以外のどこでも行われ、従来の周辺事態法やテロ特措法、イラク特措法などでは禁じられていた「弾薬の提供」も可能にするなど、自衛隊が戦闘現場近くで外国の軍隊に緊密に協力して支援活動を行うことが想定されている。
 これは、もはや「外国の武力行使とは一体化しない」といういわゆる「一体化」論がおよそ成立しないことを意味するものであり、そこでの自衛隊の支援活動は「武力の行使」に該当し憲法9条1項に違反する。このような違憲かつ危険な活動に自衛隊を送り出すことは、政治の責任の放棄のそしりを免れない。

 国際平和支援法案の支援活動は、与党協議の結果、「例外なき国会事前承認」が求められることとなったが、その歯止めとしての実効性は、国会での審議期間の短さなどから大いに疑問である。また、重要影響事態法案は、「日本の平和と安全に重要な影響を与える事態」というきわめてあいまいな要件で国連決議等の有無に関わりなく米軍等への支援活動が可能となることから国際法上違法な武力行使に加担する危険性をはらみ、かつ国会による事後承認も許されるという点で大きな問題がある。

(3)「武器等防護」で平時から米軍等と「同盟軍」的関係を構築
 自衛隊法改正案は、「自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に現に従事している」米軍等の武器等防護のために自衛隊に武器の使用を認める規定を盛り込んでいるが、こうした規定は、自衛隊が米軍等と警戒監視活動や軍事演習などで平時から事実上の「同盟軍」的な行動をとることを想定していると言わざるを得ない。このような活動は、周辺諸国との軍事的緊張を高め、偶発的な武力紛争を誘発しかねず、武力の行使にまでエスカレートする危険をはらむものである。そこでの武器の使用を現場の判断に任せることもまた、政治の責任の放棄といわざるをえない。
領域をめぐる紛争や海洋の安全の確保は、本来平和的な外交交渉や警察的活動で対応すべきものである。それこそが、憲法9条の平和主義の志向と合致するものである。

 以上のような憲法上多くの問題点をはらむ安保関連法案を、国会はすみやかに廃案にするべきである。政府は、この法案の前提となっている昨年7月1日の閣議決定と、日米ガイドラインをただちに撤回すべきである。そして、憲法に基づく政治を担う国家機関としての最低限の責務として、国会にはこのような重大な問題をはらむ法案の拙速な審議と採決を断じて行わぬよう求める。
2015年6月3日


呼びかけ人
愛敬浩二(名古屋大学大学院法学研究科教授) 青井未帆(学習院大学大学院法務研究科教授) 麻生多聞(鳴門教育大学大学院学校教育研究科准教授) 飯島滋明(名古屋学院大学准教授) *石川裕一郎(聖学院大学教授) 石村修(専修大学教授) 植野妙実子(中央大学教授) 植松健一(立命館大学教授) 浦田一郎(明治大学教授) 大久保史郎(立命館大学名誉教授) 大津浩(成城大学教授) 奥野恒久(龍谷大学教授) *小沢隆一(東京慈恵医科大学教授) 上脇博之(神戸学院大学教授) 河上暁弘(広島市立大学平和研究所准教授) 君島東彦(立命館大学教授) 清末愛砂(室蘭工業大学准教授) 小林武(沖縄大学客員教授) 小松浩(立命館大学教授) 小山剛(慶應大学教授) 斉藤小百合(恵泉女学園大学) *清水雅彦(日本体育大学教授) 隅野隆徳(専修大学名誉教授) 高良鉄美(琉球大学教授) 只野雅人(一橋大学教授) 常岡(乗本)せつ子(フェリス女学院大学) *徳永貴志(和光大学准教授) 仲地博(沖縄大学教授) 長峯信彦(愛知大学法学部教授) *永山茂樹(東海大学教授) 西原博史(早稲田大学教授) 水島朝穂(早稲田大学教授) 三宅裕一郎(三重短期大学教授) 本秀紀(名古屋大学教授) 森英樹(名古屋大学名誉教授) 山内敏弘(一橋大学名誉教授) 和田進(神戸大学名誉教授) 渡辺治(一橋大学名誉教授) 以上38名   *は事務局 

賛同人
青木宏治(関東学院大学法科大学院教授)  青野篤(大分大学経済学部准教授) 穐山守夫(明治大学)  浅川千尋(天理大学人間学部教授)  浅野宜之(関西大学政策創造学部教授)  足立英郎(大阪電気通信大学教授)  新井信之(香川大学教授) 飯野賢一 (愛知学院大学法学部教授)  井口秀作(愛媛大学法文学部総合政策学科) 池端忠司(神奈川大学法学部教授)  石埼学(龍谷大学)  石塚迅(山梨大学)  井田洋子(長崎大学)  伊藤雅康(札幌学院大学教授)  稲正樹(国際基督教大学客員教授)  猪股弘貴(明治大学教授)  井端正幸(沖縄国際大学教授)  今関源成(早稲田大学法学部教授)  岩井和由(鳥取短期大学教授)  岩本一郎(北星学園大学経済学部教授)  植木淳(北九州市立大学) 上田勝美(龍谷大学名誉教授)  植村勝慶(國學院大学法学部教授)  右崎正博(獨協大学教授)  浦田賢治(早稲田大学名誉教授) 浦部法穂(神戸大学名誉教授) 江藤英樹(明治大学准教授)  榎澤幸広(名古屋学院大学准教授) 榎透(専修大学教授)  榎本弘行(東京農工大学教員)  大内憲昭(関東学院大学国際文化学部)  大田肇(津山工業高等専門学校教授)  大野友也(鹿児島大学准教授)  大藤紀子(獨協大学) 小笠原正(環太平洋大学名誉教授)  岡田健一郎(高知大学准教授) 岡田信弘(北海道大学特任教授)  岡本篤尚(神戸学院大学法学部教授)  岡本寛(島根県立大学講師)  小栗実(鹿児島大学法科大学院教員)  押久保倫夫(東海大学)  片山等(国士舘大学法学部教授)  加藤一彦(東京経済大学教授)  金子勝(立正大学名誉教授)  河合正雄(弘前大学講師)  川畑博昭(愛知県立大学准教授)  菊地洋(岩手大学准教授)  北川善英(横浜国立大学名誉教授)  木下智史(関西大学教授)  清田雄治(愛知教育大学教育学部地域社会システム講座教授)  久保田穣(東京農工大学名誉教授)  倉田原志(立命館大教授) 倉持孝司(南山大学教授)  小竹聡(拓殖大学教授) 後藤光男(早稲田大学) 小林直樹(姫路獨協大学法学部) 小林直三(高知県立大学文化学部教授)  小原清信(久留米大学)  近藤敦(名城大学)  今野健一(山形大学)  斉藤和夫(明星大学)  斉藤一久(東京学芸大学) 榊原秀訓(南山大学教授)  佐々木弘通(東北大学) 笹沼弘志(静岡大学教授)  佐藤潤一(大阪産業大学教養部教授)  澤野義一(大阪経済法科大学教授) 志田陽子(武蔵野美術大学造形学部教授)  實原隆志(長崎県立大学准教授)  神陽子(九州国際大学)  菅原真(南山大学法学部)  鈴木眞澄(龍谷大学教授)  高佐智美(青山学院大学) 高作正博(関西大学法学部)  高橋利安(広島修道大学教授) 高橋洋(愛知学院大学教授)  高良沙哉(沖縄大学人文学部准教授)  武永淳(滋賀大学准教授) 竹森正孝(岐阜大学名誉教授)  田島泰彦(上智大学教授)  多田一路(立命館大学教授) 建石真公子(法政大学教授) 玉蟲由樹(日本大学教授)  塚田哲之(神戸学院大学教授)  寺川史朗(龍谷大学教授)  内藤光博(専修大学教授)  仲哲生(愛知学院大学法学部)  長岡徹(関西学院大学法学部教授)  中川律(埼玉大学教育学部准教授) 中里見博(徳島大学准教授)  中島茂樹(立命館大学教授)  中島徹(早稲田大学)  中島宏(山形大学准教授) 永田秀樹(関西学院大学教授) 中村安菜(日本女子体育大学)  成澤孝人(信州大学教授)  成嶋隆(獨協大学) 西土彰一郞(成城大学教授)  西嶋法友(久留米大学) 丹羽徹(龍谷大学教授)  糠塚康江(東北大学)  根本猛(静岡大学教授)  根森健(埼玉大学名誉教授)  畑尻剛(中央大学法学部教授)  濵口晶子(龍谷大学法学部)  樋口陽一(憲法学者)  廣田全男(横浜市立大学教授)  福岡英明(國學院大学教授) 福嶋敏明(神戸学院大学法学部准教授)  藤井正希(群馬大学社会情報学部准教授)  藤田達朗(島根大学)  藤野美都子(福島県立医科大学教員) 船木正文(大東文化大学教員)  前原清隆(日本福祉大学教授) 松井幸夫(関西学院大学教授) 松田浩(成城大学教授)  松原幸恵(山口大学准教授)  宮井清暢(富山大学) 宮地基(明治学院大学法学部教授)  村上博(広島修道大学教授) 村田尚紀 (関西大学教授)  毛利透 (京都大学教授)  元山健(龍谷大学名誉教授) 守谷賢輔(福岡大学法学部准教授)  諸根貞夫(龍谷大学教授)  門田孝(広島大学大学院法務研究科) 柳井健一(関西学院大学法学部教授)  山崎英寿(都留文科大学)  山田健吾(広島修道大学法務研究科教授)  結城洋一郎(小樽商科大学名誉教授) 横尾日出雄(中京大学)  横田力(都留文科大学)  吉川和宏(東海大学)  吉田栄司(関西大学法学部教授)  吉田稔(姫路獨協大学法学部特別教授) 若尾典子 佛教大学教授)  脇田吉隆(神戸学院大学総合リハビリテーション学部准教授)  渡邊弘(活水女子大学文学部准教授)  渡辺洋(神戸学院大学教授)   以上139名 (2015年6月4日10時現在)


・・・
・3参考人全員が「違憲」表明 衆院憲法審、安保法案で
 衆院憲法審査会は4日、憲法学の専門家を招いて参考人質疑を実施し、集団的自衛権行使を可能にする安全保障関連法案について、慶応大の小林節名誉教授ら3人の参考人全員が「憲法違反」との認識を表明した。
 早大の長谷部恭男教授は、集団的自衛権の行使について「憲法違反だ。従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない」と指摘。
 小林氏も「憲法9条は、海外で軍事活動する法的資格を与えていない」と述べ、9条違反との見解を表明した。
 早大の笹田栄司教授は安保法案に関し、従来の法制の枠組みと比べて「踏み越えてしまっており、違憲だ」との認識を示した。(共同)

・3参考人「違憲立法」、政権に衝撃 審議へ逆風、野党攻勢
 衆院憲法審査会で3人の参考人全員が4日、集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法案を「憲法違反」と断じ、安倍政権に衝撃を与えた。自らの推薦人からも違憲と指摘された自民党は、法案審議への逆風は避け難いとみて、参考人を呼んだ身内の批判を展開。野党は「違憲立法に突き進む政権」(民主党幹部)と攻勢を強めた。

 自民党の船田元・憲法改正推進本部長は憲法審査会後、記者団に「多少は(安保法制に)話が及ぶと思ったが、予想を超えていた」と困惑の表情を浮かべた。
 参考人質疑は、憲法が国家権力を縛る「立憲主義」などをテーマに開いた。
 報告を受けた佐藤勉国対委員長は船田氏に「今後は十分配慮してください」とくぎを刺した。
 菅義偉官房長官は記者会見で「憲法解釈として法的安定性や論理的整合性が確保されている。違憲との指摘は全く当たらない」と反論した。
 党執行部は危機感を募らせた。憲法上の疑義や戦争に巻き込まれる懸念など法案への国民の不安は根強く、安倍晋三首相が成立を目指す夏までに一定の理解を得られるか見通せないからだ。
 その状況下で「オウンゴール」を喫した党幹部は「法案審議の大事な時期に何をしているんだ。これは反党行為だ。憲法審査会の自民党メンバーは総入れ替えしろ」と怒りを爆発させた。
 公明党幹部は事前に、推薦人の人選について自民党側に「大丈夫か」と念を押していたという。
 野党は勢いづいた。参考人から「違憲」発言を引き出した民主党の中川正春元文部科学相は党代議士会で「痛快な思いだ。これ以上、安保法制の議論を進めるわけにはいかない」と強調。共産党の志位和夫委員長は会見で「いかにこの法案が憲法違反かを示している。政府、与党は、この声を受け止めて対応を考えるべきだ」と訴えた。(中国新聞

・防衛相、安保法案合憲と強調 民主「撤回を」、衆院特別委 
 中谷・防衛相は5日の衆院平和安全法制特別委員会で、集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案について「憲法違反にはならない」と強調。民主党の辻元氏は、4日の衆院憲法審査会で3人の参考人全員が「違憲」と明言したことを受け「政府は法案を一度撤回すべきだ」と要求した。
 中谷氏は、憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認した昨年7月の閣議決定について「従来の憲法9条をめぐる議論との整合性を考慮した。政府による憲法解釈の裁量の範囲内で、違憲ではない」と訴えた。
 これに対し、辻元氏は「与党が推薦した参考人までが『違憲』と述べたのは深刻な事態だ」と指摘した。(共同)


・オスプレイが横田基地に飛来 ハワイでの事故後初めて
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に所属する新型輸送機MV22オスプレイ3機が4日、山口県の岩国基地を経由し横田基地(東京都福生市など)に飛来した。静岡県などによると、うち1機は訓練のため、同県の陸上自衛隊東富士演習場に移動し、その後、横田基地に戻った。
 防衛省によると、沖縄以外へのオスプレイ飛来は、5月のハワイでの事故以降初めて。横田周辺の5市1町で構成する基地対策連絡会は、安全対策の徹底や情報提供の迅速化などを、北関東防衛局に口頭で要請した。(共同)

・オスプレイ「事故起きたばかりなのに」 横田基地に3機着陸
 米軍横田基地(福生市など)への配備が計画されている垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが四日、横田基地に三機、着陸した。多くの市民が目撃し、不安を口にした。 (萩原誠、村松権主麿、榎本哲也)
 基地周辺五市一町でつくる基地対策連絡会幹事の武蔵村山市によると、午前八時ごろ「一機が岩国基地を離陸、横田基地に着陸する可能性がある」と北関東防衛局から連絡があり、同十時ごろ、市役所職員が一機を目視で確認した。
 さらに午後四時ごろ、防衛局から「二機が岩国基地を離陸し、横田基地に着陸する」との情報が入り、午後五時十分に二機が着陸。午後六時半、一機が離陸したと連絡が入った。

 基地周辺住民らでつくる「横田基地の撤去を求める西多摩の会」メンバーも飛来を目撃したという。高橋美枝子代表(73)は「事故が起きたばかりなのに、訓練場ではない住宅地上空を飛ぶなんて。人口密集地に来るのは絶対に反対。横田配備だけでなく、普天間からも撤去すべきだと声を上げていきたい」と話した。
 第九次横田基地公害訴訟原告団の福本道夫団長(65)は午前と午後、昭島市内などから三機を見たといい、「ハワイの事故原因が解明できるまで日本の空を飛ばないよう求めているが、また横田に来た。腹立たしい。オスプレイを見ると、事故の映像が思い出されて不安を感じる」と話した。
 この日午前、福生市の加藤育男市長は防衛省を訪れ、西正典次官、中島明彦地方協力局長と会談。基地周辺住民の不安を払拭(ふっしょく)できるよう、運用や施設、人員配置など具体的な情報提供を要請した。西次官から「防衛相から米国防総省に、できるだけ早い時期の情報提供を要請している」との回答があったという。
 五市一町とは別に、一市単独で要請したことについては「いろいろな歴史的経緯があり、(基地の)ゲートは福生市の方を向いている。(オスプレイ関係の)施設などは全部、福生市の市域内にできると思う。影響が強い」と理由を述べた。(東京新聞

2015年6月3日水曜日

「戦争法案」を葬ろう 6・4院内集会 ~衆議院安保特別委でこれまで明らかになったこと

立憲フォーラム・戦争をさせない1000人委員会共催
「戦争法案」を葬ろう 6・4院内集会
~衆議院安保特別委でこれまで明らかになったこと

報告: 辻元清美 衆院安保特委員 
分析: 前田哲男(軍事評論家)
 
 5月26日から衆議院安保特別委員会で集団的自衛権の行使容認を含む安全保障関連法案の審議が始まりました。戦後70年間日本が守ってきた専守防衛、非軍事という政策を大転換し、他国のために戦い、地球の裏側まで自衛隊を派遣し、武器や弾薬の補給を行うなど「戦争できる国家」へと日本を変えてしまおうとする同法案。

 審議を通じて様ざまな問題点が明らかになってきました。
 集団的自衛権を行使する具体例としてあげたホルムズ湾の機雷除去の問題。
 政府は経済的な理由だけで可能なのかどうか、を巡って閣僚答弁がふらついています。また、自衛隊のリスクは「高まらない」と安倍首相は答弁していましたが、5月31日のNHKの番組で自民党代表の岩屋毅・元外務副大臣は「高まる可能性があるのは事実」と安倍首相と異なった判断を述べました。

 答弁の内容だけでなく、質問者に野次を飛ばすなど安倍首相らの態度も非常識極まるもので、立法府をないがしろにするものです。共同通信の調査では安保法案が「説明不足」とする人が81%(自民党の支持者でも69%)です。院内集会の報告と分析で安保特別委の問題点をしっかりと把握しましょう。
 
日時: 6月4日(木)午後5時~
場所: 参議院議員会館一階 101号室
入場は無料です。参議院議員会館入り口で入館証を配布します。

お問い合わせは参議院議員・江崎孝事務所(03-6550-0511、参‐511)
午後6時30分からは衆議院第二議員会館前で抗議行動を行います

2015年6月1日月曜日

日本軍政下の性暴力~インドネシアの被害女性たちが語る~(第86回JANNI連続講座)

日本軍政下の性暴力
~インドネシアの被害女性たちが語る~(第86回JANNI連続講座)

講師: 鈴木 隆史さん(JANNI運営委員)

日時: 2015年6月27日(土) 13時30分~15時30分(13時15分開場)
場所: 渋谷区勤労福祉会館 第2洋室 https://www.city.shibuya.tokyo.jp/est/kinro.html
東京都渋谷区神南南1-19-8 TEL:03-3462-2511
渋谷駅から徒歩8分

参加費: 1000円(JANNI正会員 500円)

【講座の内容】
今年は第二次世界大戦から70年の節目の年である。
1942年から終戦までの3年半、日本軍政下にあったインドネシアでは、日本軍による「兵補」の募集・訓練、ロームシャの徴用により、過酷な労働に従事させられた人々も少なくない。また、各地に「慰安所」が開設され、多くの女性たちが働かされたほか、強姦などの性暴力を受けた女性たちも数多くいる。

1990年代初頭、インドネシア法律扶助協会(LBH)の調査により、インドネシアでは初めてマルディアムさんが「慰安婦」だったと名乗りでた。著名な雑誌『テンポ』でも特集が組まれ「イアンフ」ということばが知られるようになった。しかしながら、性的被害にあうこと自体を恥とする感覚が強く、誰にも過去を語ることなく生きてきた女性も多い。

今回報告するのは、南スラウェシ州に住む日本軍政下の性暴力被害女性たちからの聞き取りである。2013年から2014年にかけて3回訪問し、20人近くの女性に会って話を聞いた。ほとんどがすでに80代後半の女性たちだ。彼女たちがどのように日本兵の性暴力被害を受けたのか、「慰安所」があったとされる場所で、本人、家族や支援者、当時を知る人たちの証言をビデオ映像を交えて報告する。

講師紹介

鈴木 隆史(すずき たかし)
大阪在住。現在、桃山学院大学兼任講師。1985年から1991年までボゴール農科大学に留学。インドラマユで漁村調査を行なった。著書に「フカヒレも空を飛ぶ」(梨の木社、1994年)がある。

お問い合わせ
日本インドネシアNGOネットワーク(JANNI)
〒110-0005 東京都台東区上野 5-3-4 クリエイティブOne秋葉原6F
Phone: 03-5818-0507 E-mail: janni@jca.apc.org
Homepage: http://www.jca.apc.org/~janni/

連続セミナー・人種差別撤廃条約 日本加入20周年(第一回、6/27、大阪)

連続セミナー・人種差別撤廃条約 日本加入20周年(第一回、6/27、大阪)
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2015年は日本が国連人種差別撤廃条約に加入して20年目となります。
条約締結は日本における人種差別撤廃の課題に
どのような影響をもたらしてきたでしょう。
日本における人種差別の問題について
あらためて考えるセミナーを5回にわたって開きます。
アイヌ民族、琉球・沖縄を皮切りに、
それぞれの問題に取り組んでいる方々をお招きします。
初回(6月27日)は、時代を担う若者たちが
アイヌ民族、琉球・沖縄の立場から先住民族の権利を語ります。
たくさんのご参加をお待ちしています。
※要申込

人種差別撤廃条約 日本加入20周年連続セミナー
第一回
『時代を担う若者 先住民族の権利を語るアイヌ民族、琉球・沖縄の立場から』

○スピーカー
阿部千里さん(アイヌ・先住民族電影社代表)
大城尚子さん(沖縄国際大学非常勤講師)
永井文也さん(市民外交センター、京都大学大学院)

○日時:2015年6月27日(土)午後2時-4時半
○会場:大阪クリスチャンセンター(JR・地下鉄「玉造」下車7分)
大阪市中央区玉造2丁目26-47
地図:http://www.osakachristiancenter.or.jp/map.html

○参加費:500円
○主催:人種差別撤廃NGOネットワーク(ERDネット)
○共催:アジア・太平洋人権情報センター(ヒューライツ大阪)
反差別国際運動日本委員会、コリアNGOセンター、RINK

○お申し込み:ヒューライツ大阪まで
TEL: 06-6543-7003  Eメール:webmail@hurights.or.jp
○チラシや連続セミナー日程は以下のリンクからご覧になれます。
http://imadr.net/cerd-20yrs-seminar-series/