民主公約---基軸は日米同盟?
おそらく多くの人がそうであるように、政権交代が当たり前になるような政治が求められている、とぼくは考えている。実際、「ねじれ国会」の出現によって、それまでは考えられもしなかった多くのことが実現可能であることや、数多くのそれまで知らなかったこと、知らされていなかったことをぼくも学んだ人間の一人である。
だから、今回の衆議院選でいえば、ぼくも民主党を中心とした政権ができるべきだと考えているし、それをぼくも支持したいと考えてはいるが、事が安保問題に及ぶと、民主党の安保政策はあまりに抽象的かつ矛盾に満ちていて、何ともつかみ所がない。
「日米同盟」を「基軸」にしながら「国連を重視」するとは、具体的にどういうことか。その中身がないのが、どうにもフラストレーションをたまらせる。自・公政権の安保政策の何を変え、それによって何をめざそうとするのか。民主党に問われているのは、そのことを大胆に有権者に問うということではないか。
社民党は民主党を「危ない」というが、これでは「大山鳴動して・・・」に終わりかねないような気がしてきたのは、ぼくだけだろうか?
・・・・・・・・・・・・・
民主公約…基軸は日米同盟、地位協定改定盛る
民主党は外交について、「5つの約束」には盛り込まなかったが、直嶋政調会長は「重要政策との位置づけに変わりはない」としている。
日米関係については「日本外交の基盤として緊密で対等な同盟関係をつくる」と明記。日米同盟を基軸とする一方で、日米地位協定について「改定を提起する」とし、米海兵隊普天間飛行場移設問題など在日米軍基地のあり方に関しても「見直しの方向で臨む」とした。ただ、中止を求めてきたインド洋での海上自衛隊の給油活動については触れず、当面継続する方針に転じた。
北朝鮮問題では「核実験とミサイル発射は、わが国および国際の平和と安定に対する明白な脅威で、断じて容認できない」と訴え、「貨物検査の実施を含め断固とした措置を取る」と強調した。
国連については「国連を重視した世界平和の構築を目指す」としたが、日本の果たす具体的な役割についての言及は避けた。
アジア重視の外交姿勢を取る「鳩山カラー」を打ち出す具体策として、〈1〉東アジア共同体の構築〈2〉北東アジア地域の非核化――などを盛り込んだ。(2009年7月27日 読売新聞)