2013年6月13日木曜日

『福島と生きる』メールマガジン第7号――息長く〈福島〉とつながり続けるために――

『福島と生きる』メールマガジン第7号
――息長く〈福島〉とつながり続けるために――

2013年6月11日発行(不定期刊)
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―目次―
◆イベント情報
◆キャンペーン・活動情報
◆ニュースクリップ

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◆イベント情報(イベント情報は変更されることもあります。必ず主催者サイトでご確認下さい)
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1.「健康相談会」
  6月13日(木)17:00- 要予約(福島県三春町)
  鍼灸師の橋本俊彦さん(NPO法人ライフケア)による健康相談会。
  ※主催:NPO法人ライフケア  
  ※問い合わせ・健康相談予約:070-5629-3229(渡辺)  
  ※詳細:NPO法人ライフケア 

2.「つながろう 大阪⇔福島――ささえあいが子どもたちを守る」
  6月15日(土) 18:00- 
  (大阪府箕面市・らいとぴあ21 3F視聴覚室)
  ※「原発事故から2年経過したいま、必要とされる支援のありかたとは?  大阪に住む私たちができることって?福島の現状と保養活動の報告、  らいとぴあ21周辺地域での取り組みから考えます。」
  ※講師:吉野裕之(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク)
  ※主催:萱野中央人権文化センター(らいとぴあ21)
  ※問い合わせ:らいとぴあ21 TEL 072-722-7400
  ※詳細: イベントサイト 

3.「日本平和学会2013年度春季大会・部会3――
  『3・11後の平和研究(1)-分断を見据え乗り越えるために』」
  6月16日(日)9:00-11:30(大阪府豊中市・大阪大学豊中キャンパス)
  ※報告1:吉野裕之(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク)
      「福島の現実を生きるということ」
   報告2:猪瀬浩平(明治学院大学)
      「『知を編み直す』」:原子力災害と生きるための人類学へ」
   報告3:鬼頭秀一(東京大学)
      「水俣病事件との対比から-分断を乗り越えるために-」
  ※学会員でない方も予約なしで参加できます(資料代500円)
  ※詳細: イベントサイト 

4.「東京有機マルシェ すずめのみらいち」   
 次回開催日:7月6日(土)(東京・新宿区 復興カフェ「結」店頭)
  ※東京の新宿御苑近くで月に一度開催される農家市。福島県の有機農業ネットワークとも連携して農産物を直販しています。 『福島と生きる』も販売しています。
  ※詳細→「すずめのみらいち」ブログ 

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◆キャンペーン・活動情報
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1.【賛同・署名】国連「健康に生きる権利」特別報告者の勧告を支持する賛同・署名
  ※2012年11月に来日し、福島原発事故後の人権状況を調査した国連「健康に対する権利」の特別報告者のアナンド・グローバー氏が日本政府に対する勧告を発表。
 追加被ばく量1mSv以上の地域での健康調査の実施や、1mSvを下回るまでは帰還を強いるべきでないことなどが盛り込まれた。
 日本の市民が勧告を支持し、日本政府に勧告の実施を求めることを示すために、共同アピールの賛同(団体および個人)を募っている。
  ※詳細→FoE Japanのサイトへ  ※グローバー報告(仮訳)はこちら 

2.【資料】「放射線による人体への影響-福島県の事例から-
  (岡山大学大学院環境生命科学研究科・津田敏秀さん)
   ※5月26日開催のミニセミナー「被ばく安全神話を問う~科学の視点、市民の視点」(主催:放射線被ばくと健康管理のあり方に関する市民・専門家委員会)の発表資料。
   ※詳細→FoE Japanのサイトへ 

3.経産省前脱原発テントの土地明け渡し訴訟
   第2回口頭弁論(東京地裁):7月22日(月)
   ※第1回口頭弁論は5月23日に東京地裁で行われ300人から400人が前段の集会などに参加。※テント「土地明渡請求訴訟」取り下げを求める請願書(署名締め切り6月30日)はこちら 
  

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◆ニュースクリップ
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福島の子ども、12人甲状腺がん」の謎
  がん発見率は定説の85~170倍、なのに原発事故と無関係?

 東洋経済オンライン 2013年6月9日 http://toyokeizai.net/articles/-/14243

■12人の子どもが甲状腺がんの診断、別途15人が疑い
 2011年3月の原発事故時に0~18歳だった子どもを対象に実施されている福島県による甲状腺検査で、これまでに12人が甲状腺がんと診断された。12人とは別に、甲状腺がんの疑いのある子どもも、15人にのぼっている。 これは、6月5日に福島県が開催した「県民健康管理調査検討委員会」(星北斗座長)で報告された。
 甲状腺検査の責任者を務める福島県立医科大学の鈴木眞一教授は昨年の『週刊東洋経済2012年6月30日号』インタビューで、「通常、小児甲状腺がんが見つかるのは100万人に1~2人程度。1986年のチェルノブイリ原発事故で小児甲状腺がんが多く見つかったのは被曝の4~5年後からで、発症までに一定のタイムラグがある」と語っていた。

■がんの発見率は、定説の100倍以上にも
 だが、今回の調査で甲状腺がんが見つかった子どもの数は「100万人に1~2人」どころか、その85~170倍にものぼる。 この倍率は、11年度に1次検査を実施した4万0764人を分母として設定。
 一方、分子には「悪性、悪性疑い例数11人」(右上表)のうちの、7人(甲状腺がんが確定した子ども)を設定して、計算した場合の数値だ。
 鈴木教授は記者会見での「(甲状腺がんは)多発と言えるのではないか」とのフリージャーナリストの質問に対して、「最新の超音波機器を用いて専門医が実施したうえでの発見率。想定の範囲ではないか」と述べているが、実際のデータは「100万人に1~2人」という従来の説明からは、かい離がかなり大きいようにも見える。
 (中略)
 甲状腺がんは、チェルノブイリ原発事故後に放射性ヨウ素を体内に取り込んだ子どもから多く見つかった。福島原発事故で放出された放射性ヨウ素の量は「チェルノブイリ事故時の数分の一」程度とされているうえ、汚染された牛乳が早期に廃棄処分されたことなどから、「甲状腺が継続して被曝する状況にはなかったと考えられる」(山下俊一・前県民健康管理調査検討委員会座長、長崎大学大学院教授)とされてきた。
 また、今回の結果では「甲状腺がんないし、その疑い」とされた子どもの平均年齢が16~17歳前後で、9歳が最年少であることなどから、「乳児が多く発症したチェルノブイリ事故とは明らかに様相が異なる」と、新たに委員に就任した清水一雄・日本甲状腺外科学会理事長(日本医科大学内分泌外科大学院教授)
は説明している。

■謎に包まれる被曝状況
 しかし、最大のカギを握る個々の子どもの被曝状況は、ベールに包まれている。原発事故後、床次眞司・弘前大学被ばく医療総合研究所教授による62人を対象とした測定を除き、精密な機器を用いた甲状腺被曝状況の測定が実施されなかったことから、甲状腺被曝の実態解明は難しいのが実情だ。
 国連科学委員会(UNSCEAR)は「放射線被曝による甲状腺がんの過剰な発現は考えにくい」との見解を5月31日に公表したが、前提とする甲状腺の被曝線量は、さまざまなデータの寄せ集めに基づく推計値にすぎない。
 環境疫学を専門とする岡山大学大学院の津田敏秀教授は、「検査によって多く見つかる傾向があるとはいえ、(12人は)明らかに多発と言える。事故後に発症したがんが、検診によって早い時期に見つかった可能性もある。原発事故との関係を念頭に、対策を強化するべきだ」と指摘している。

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『福島と生きる』メールマガジン第7号(2013年6月11日発行)
※『福島と生きる』メールマガジンは、『福島と生きる--国際NGOと市民運動の新たな挑戦』の共同執筆者の団体や活動の関連情報を発信していきます。

発行人=中野憲志・藤岡美恵子
(『福島と生きる--国際NGOと市民運動の新たな挑戦』共編者)

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第6回 現地会議 in 福島-復興の担い手と共に次の一歩を考える-(6/21 南相馬)
■「6.2つながろうフクシマ!さようなら原発集会」に7500人 
 http://sayonara-nukes.org/2013/06/130602houkoku/
ビデオ報告  「つながろうフクシマ!さようなら原発集会」・パレード・国会包囲行動
 http://www.peace-forum.com/houkoku/v20130602.html
高浜原発MOX燃料輸送抗議現地行動
日時:6月27日(木)5:30に敦賀駅集合・バスで現地移動(事前申込)
場所:高浜町音海地区防波堤横広場
内容:7:00から抗議集会、行動終了後、高浜原発入口で申し入れ
申込・問合せ:福井県平和センター(tel.03-5289-8222)
(輸送に関わる状況変化によっては、日程や内容が変更される場合も。事前に問合せを)
インドのシン首相と安倍首相の原子力協力協定締結に対する抗議声明
 原水禁の声明→http://www.peace-forum.com/gensuikin/seimei/130527seimei.html

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参議院選直前 緊急集会「国土強靱化が日本を壊す」
 【日 時】 2013年6月13日 17:00~19:00
 【会 場】 衆議院第一議員会館 一階 多目的ホール
 この集会の目的は、国土強靱化と称した公共事業のバラマキによる国費の大盤振る舞いを中止させ、既存の社会資本の徹底見直しによる国民の安全確保と人的支援事業による福祉社会の構築を目指すことにあります。参議院選に向けて各政党に訴えることも目的の一つとしています。
 詳細については、公共事業改革市民会議のホームページ、
 http://www.stop-kyoujinka.jp/schedule/20130613.html をご覧下さい。

集会の主な内容
・開会挨拶・基調報告 公共事業改革市民会議
・基調講演 「国土強靱化から日本を守るには」 五十嵐敬喜 法政大学教授
・ 報告  数字でみる、強靭化の問題点
 「前年度補正予算と今年度予算のバラマキの実態」
 上岡直見(環境経済研究所(技術士事務所)
 3.11震災現地からの報告
 「巨大防潮堤計画は被災地住民を幸福にするか」

 畠山信 NPO 法人 森は海の恋人 副理事長
 各地からの実態報告  道路・ダム・砂防ダム・湿地破壊 など
・政党・国会議員挨拶(18 時30 分〜18 時45 分ごろ)
・ 集会宣言等採択
(資料代500 円)

千葉県柏市、最大5万3600ベクレル、70.80トンの焼却灰を手賀沼の一時保管施設へ移送!(ベスト&ワースト)