『日米同盟という欺瞞、日米安保という虚構』のための、著者自身による広告
天木直人さんが、『日米同盟という欺瞞、日米安保という虚構』を読んだそうだ、と教えてくれた人がいる。
昨日(12/4)付の氏の「メルマガ」で、今日の「テレ朝サンデーフロントライン」に出演の後、
「なおついでにご報告させていただきますと、新幹線が遅れたおかげで車中で『日米同盟という欺瞞、日米安保という虚構』(中野憲志著 新評論)という本を読了しました。今までにめぐり会った事のないほど共感を覚えた本でした。その読後感は機会を改めて私のメールマガジンでお伝えします」と書かれていたそうである。
私は評論家でも作家でもないが、どのような人であれ、自分が書いた本を「今までにめぐり会った事のないほど共感を覚えた本」と評されることほど、嬉しい言葉はないのではないだろうか。それを自分より一世代上の、外交・安保問題を専門とする人から言われたことを、私は素直に喜びたいと思う。私は天木氏のメールマガジンの読者ではないが、氏が拙著の批評を公表されるのを心待ちにしたいと思う。
天木氏から、これ以上にないと思える賛辞をいただいたと知って、はたと気づいたのは、10月にほぼ一年ぶりでこのブログを再開してから、『日米同盟という欺瞞、日米安保という虚構』に関する自分自身の文章をひとつも書いていないことだった。
そう思ってこのページを立ち上げることにしたのだが、昨日「百年を歌う」に参加し、中山千夏さんの八丈島の民謡、アイヌの昔話と絵本『となりのイカン』の朗読やパギやん(趙博)との掛け合い、大熊ワタルとジンタらムータ、板橋文夫トリオ、朴根鐘とユッケジャン・バンド、寿[kotobuki]の歌と演奏を聴いた興奮、そしてその後に考えさせられたことから、未だ自分の思考が自由になっていない。頭の風通しがよくなるのを、もう少し待ってみたい。
それともう一人、『日米同盟という欺瞞、日米安保という虚構』の広報をしていただいた人がいる。前田朗さんだ。しかも前田さんには、一昨日、『平和力養成講座 非国民が贈る希望のインタビュー』を贈呈していただいた。ここに紹介し、氏への謝辞に代えたい。
一冊の本が本として、とりわけ私のような者のそれが社会的に成立する、つまり本が売れない時代の、ネット消費社会の中で、売れそうもない作者による売れそうもないテーマの本が世に出て生き延びてゆくためには、出版を勧めていただいた新評論の人々はもとより、さまざまな人々の力添えぬきにはありえない、と今更のように思う。このブログの読者の中にも、力添えをしてくださっている人々がいることを私は知っている。改めて感謝を申し上げる次第である。
12/5/2010