2009年6月19日金曜日

内戦的様相深めるソマリア情勢

自爆テロで閣僚ら25人死亡 ソマリア、急進組織の犯行
2009年6月19日

【カイロ18日共同】ロイター通信などによると、ソマリア中部ベレドウェインのホテルで18日、自動車を使った自爆テロがあり、アデン治安相を含む25人が死亡した。ソマリアでのテロとしては最悪の規模という。

ソマリアでは南部を中心とした地域を支配する急進的イスラム組織アッシャバーブと、暫定政府軍の激しい戦闘が続いており、今回のテロについてアッシャバーブ報道官が地元ラジオに犯行を認めた。アッシャバーブは国際テロ組織アルカイダとの関係が指摘され、暫定政府のアハメド大統領の打倒を呼び掛けている。

アハメド大統領はテロを厳しく非難。戦闘の指揮を執っていた治安相が死亡したことは暫定政府に打撃となりそうだ。ソマリアからの報道では、治安相は地元長老らとの会談を終え、ホテルを出るところで、同行していた暫定政府の前駐エチオピア大使も死亡した。

海賊対処法案が成立へ 年金、税制法案も
2009年6月19日

ソマリア沖などの海賊対策で自衛隊の随時派遣を可能にする海賊対処法案が19日午後の衆院本会議で、自民、公明両党など出席議員の3分の2以上の賛成多数で再可決、成立する。この後、国民年金法改正案と2009年度補正予算関連の税制改正法案も同本会議で再可決、成立。

政府、与党は、北朝鮮を出入りする船舶の貨物検査を可能にする新法成立にも意欲を見せるが、衆院解散のタイミングを控え情勢は不透明。延長国会の焦点は解散のタイミングに移る。3法案はこれに先立ち、参院本会議で野党の反対多数で否決。参院で否決された法案が衆院の再可決で成立するのは、3月の09年度予算関連4法以来で、今国会では計8本となる。

政府、与党が成立を目指す補正予算関連法案のうち日本学術振興会法改正案も19日の参院本会議で成立。改正商工組合中央金庫法は成立しており、残る日本政策投資銀行法改正案など2法案も26日成立の見通しだ。

海賊対処法案は護衛対象を日本に関係のない外国船にまで拡大し、武器使用基準も一部緩和する。成立で、政府は自衛隊法に基づきソマリア沖に派遣している海上自衛隊護衛艦などの法的根拠を切り替える方針。

国民年金法改正案は、基礎年金の国庫負担割合を現行の3分の1強から2分の1に引き上げる。09、10両年度の財源を財政投融資特別会計の「埋蔵金」で賄う。税制改正法案は、住宅投資資金を対象に10年末まで贈与税の非課税枠を500万円上乗せする。(共同)

海賊対策法根拠に7月下旬始動 自衛隊2次隊(朝日新聞)