2009年8月16日日曜日

「国際の平和と安定」は殺戮の代名詞

「国際の平和と安定」は、殺戮の代名詞

民主党も「アフガニスタンの安定」を語り始めているが、ぼくたちが「安定」という言葉に込める意味と、国家が込める意味は違う。国連憲章や安保条約にある「国際の平和と安全」が、「国際の平和と安定」という表現に変わり、対テロ戦争やそれへの戦争協力が正当化されている。

「アフガニスタンの安定」という言葉は、「戦争継続・タリバーン殲滅」の隠喩である。「安定」のために殺されてゆく人々の死は、誰が責任を取るのか。誰が補償するのか。相手が「イスラーム原理主義者」で武装勢力であれば、何をやっても許されるのか。

対テロ戦争と一体化した「復興支援」は間違った政策である。その認識をどうやって広げてゆくか。それがぼくらに問われている。

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アフガン駐留英兵死者200人に 首相「戦闘継続」
2009年8月16日 【ロンドン共同】

英国防省は15日、アフガニスタンでの戦闘で負傷、英国で入院していた英兵が死亡し、アフガンで軍事作戦を開始した2001年以降の英兵の死者が計200人になったと発表した。ブラウン首相は「極めて悲劇的な知らせ」としつつ「アフガンを一層安定させることで、英国を安全にする」と述べ、反政府武装勢力タリバンとの戦闘を続ける必要性を強調した。

英軍は米軍に次ぐ規模の約9千人を派兵。死者数も米軍(780人以上)の次に多い。アフガンでは20日に実施される大統領選を前に、選挙妨害を宣言したタリバンが攻勢に出ており、米軍とともに掃討作戦を展開する英兵の死者は急増。7月は22人と過去最悪の月間死者数となった。

首都カブールでは15日、国際治安支援部隊(ISAF)本部前で自爆テロがあり、市民ら7人が死亡、ISAF兵を含む91人が負傷した。タリバンが犯行への関与を認めている。