10%の投票所で不正発覚 カルザイ氏の過半数割れも
2009年9月16日 【カブール共同】
アフガニスタン大統領選で、不服審査委員会は15日、不正票があるとして再集計や調査の対象となっている投票所が、全投票所の約10%に当たる2516カ所に上ったことを明らかにした。同委は対象の票数を明らかにしていないが、数十万票となり、カルザイ大統領の得票が過半数を割る可能性がある。
8月20日投票の大統領選は当初、今月17日に確定結果が発表される予定だったが、選管は15日「再集計には時間がかかる。結果発表の日程を示すことはできない」としており、数週間単位で発表が遅れそうな情勢となっている。
選管はこれまでに全投票所の約92・8%(580万票)の集計を終え、現職のカルザイ大統領が再選に必要な過半数の約54・3%(約300万票)を得票している。再集計によってカルザイ氏の得票が大幅に減る可能性も否定できず、現時点の得票から約23万票減らし、過半数を割り込む事態となれば、上位2人による決選投票となる。
2位には得票率約28・1%(約156万票)で全国政党「国民戦線」のアブドラ元外相がつけている。アブドラ氏の得票も再集計の対象となる可能性がある。
大統領選は即日開票され、各開票所で集計報告を作成、首都カブールの集計所に送られてコンピューターで集約されている。不服審査委のこれまでの調査によると、集計報告では得票していないはずの候補への票が投票箱から見つかるなどした。